おはようございます

10月29日のFOMCは政策金利(FF金利)を年率3.75%〜4.00%に0.25%追加利下げしました。直後のパウエル議長は「12月利下げは既定路線ではない」と発言し、その後の金融市場が不安定な展開を強いられて現在に至っています。その間のパウル議長の発言は一度もないことで、市場の疑心暗鬼が一段と広がっています。1979年のボルカー体制からグリーンスパン、バーナンキ、イエレンからパウエル議長と続く体制で、パウエル体制では反対票を投じるメンバーの確率が最も稀だと言われていますが、このところ複数のメンバーが追加利下げに慎重な発言が続き、12月FOMCの意見の割れは必然視される状況となっています。 

FOMCの構成は議長1名、副議長2名、理事4名、地区連銀総裁12名で計19名の編成となっています。FOMCでの投票権は理事以上の幹部7名+地区連銀総裁が輪番制で5名で計12票となります。12票のうち現状は5人が次回の利下げに反対を表明する意思を示しています。その中で、週末にパウエル議長の立場を代弁させるとされるNY連銀ウィリアムス総裁が「近いうちに再び利下げを行う余地がある」と発言したことで、一時30%を割り込む利下げ確率が60%超に上がりました。物価と雇用の安定という二つの責務を持つFRB、雇用重視なら利下げ、インフレ重視なら据え置きと意見の隔たりがメンバー間で広がっています。12月10日の次回FOMCまで残り半月となりましたが、この先も金融市場はパウエル議長の決断を前にして不安定な展開が続きそうです。

国内では高市首相の「存立危機事態」発言の波紋の広がりに、日中間の緊張が高まっていると騒ぎになっていますが、今回の南アでのG20では高市・李両首脳の接触はないまま閉幕しました。発言の撤回を要求する中国ですが、これに対して高市首相は日本として「主張すべきことは主張していくということは大事だ」との考えも示し、今後も適切に対応を行うとしています。緊張は継続見通しとなり一部のマスコミは痛烈な首相への非難、対してSNSでは中国に対して安易に屈しない姿勢を評価する声が多く上がっています。

足元の円安懸念に関して昨日のNHK番組に出演した高市首相の経済ブレーンで、クレディ・アグリコル証券の会田卓司チーフエコノミストは「外国為替市場で急速に進行する円安に対し、政府は積極的な為替市場への介入で対応するとの見方を示しています。続いて政府はこれまでよりも為替介入を積極的にやり、「円安の副作用を軽減していくということになると思う」と述べるとともに、日本の財政状況は深刻ではないとの高市政権の考えに基づけば、現在の外貨準備は過大だとも述べています。同氏の発言をもとに考えると介入水準が160円より手前に前倒しされる可能性もあり、市場はこれまで以上に介入に対して神経質になりそうです。

今週もよろしくお願いします!