おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は小反発して引け、ダウ平均は4万2196ドル(+39)に、ナスダック指数は1万7925(+14)に、S&P500市場は5709(+0.9)でそれぞれ引けています。イランの報復攻撃に対してイスラエルが反撃を示唆するも、いまのところその行動が抑制されているようです。イランは4月の攻撃同様に今回も一連のイスラエルへの攻撃は終わったとし、これ以上の緊張の高まりは望んでいない方向性ですが、イスラエルの対応次第では戦闘の更なる激化の可能性もあり予断の許さない状況です。一方で、4日の雇用統計を控えてADP民間雇用統計が発表され、前月実績9.9万人、事前予想12.1万人、結果は14.3万人と予想を上回る内容となりました。11月FOMCは0.25%引き下げが正当化される内容ですが、一方で、米国経済のソフトランディング期待が膨らむ内容となりました。

為替市場では昨夕に石破・植田会談が開かれ、この席で石破首相は「現在は利上げするような環境にない」と追加利上げに否定的な発言をしています。ドル円は欧州時間の終盤には145円台に乗せ、更にADP民間雇用統計で予想を上回る雇用増に11月大幅利下げ論が後退し、一段とドル高円安が進行し146円台に乗せました。今朝は更に円安進行から146円台中盤まで進行、先週末の午後3時の水準を抜ける展開となりました。ユーロも軟調に推移し1.104ドル前後、ドル指数は前日の101.1から101.9ポイントに続伸し、米10年債利回りは同3.73%から3.78%に上昇しています。

石破新首相は総裁選では解散は予算審議を経て野党との討論もして急がないとしながらも、即時解散総選挙断行、そして金融正常化(利上げ容認)主張も、今度は利上げを否定しています。ご自分の主義・主張はどこに行ってしまったのか、副総裁や幹事長の意見に言いなりでは国民の不安も高まることになり、首相自身の存在感が疑われることになります。(最も、筆者自身の意見は緩和策の継続なのですが、、、!)

【石油市況】
原油は70.10ドル(+0.27)に小幅に続伸して70ドル台の大台を2週間ぶりに回復して引け、流石に中東の緊張が高まるなかでの材料に反応しました。最も、イランは攻撃終了サインを送り、イスラエルの反撃もそれに呼応するようであれば、緊張の緩和+石油供給の不安後退に再び下落リスクも考えられます。

【貴金属市況】
金は中東情勢の緊張に前日に急伸も、アジア時間では「知ったら終い」の相場格言に従うように反落して推移、NY時間では更に民間雇用統計で一段と下落する場面も見られましたが、その後の売り一巡から安値より幾分戻して2669.7ドル(−20.6)に反落して引けています。中東の緊張は金には強材料として受け止められ、一方で、雇用改善傾向は利下げ幅の縮小を示唆し悪材料となります。最も、米大統領選も控えて両候補ともに互角の選挙戦が続く状態事態が金には追い風の要因と去りそうです。本日の円換算は12580円前後になります。