おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は高安まちまちな展開、ダウ平均は4万1914ドル(−293)に5日ぶりに反落に転じ、ナスダック指数は1万8082(+7)に小幅に3日続伸、S&P500市場は5722(−10)に小反落して引け、引き続き史上最高値圏での値動きとなっています。FRBが年内0.5%から0.75%の追加利下げへの期待や、米国経済のソフトランディング期待が根強く株価の下支え要因として機能をはたしているようです。

為替市場ではドル円は一時145円に迫まる144円80銭台まで上昇(円は上昇)し現在144円60銭前後で推移、ドル相場が全般的に買い戻される展開に加えて、日銀の追加利上げへの慎重姿勢もあり、投機筋の円買いポジションが6週連続続き売り戻しを余儀なくされている内部要因もあるようです。低金利の日本円買い=金利負担発生のポジションを長く持つことは限界もあるようにも見受けられます。ユーロは1.113ドルに反落し、ドル指数は前日の100.3から100.9ポイントに上昇しています。米10年債利回りは同3.73 % から3.79%に上昇しています。

【石油市況】
原油は69.69ドル(−1.87)に急反落して引け、リビアの中銀総裁が決まり、今後リビアからの原油供給が安定的に実行される期待が高まったこと、また、非鉄や金属等は中国の今週の景気刺激策を追い風に上昇が続くも、原油市場では不動産バブルの後始末にはまだ相応の時間を要するとの判断に、今後の中国経済への悲観色は消えないとの見方から売り優勢の展開となっています。

【貴金属市況】
史上最高値圏で推移する金は、本日も堅調を維持して2684.7ドル(+7.7)に6連騰して引けています。本日はドル高と長期金利高の金には逆風の市場環境ですが、利下げ局面が来年にかけても継続し、米大統領選挙でトランプにしろハリスしろどちらが大統領に就任しても、米国の財政赤字が更に膨らむ環境に変化はなく、米国債の格下げリスクも意識させられる面もあるようです。加えて中東有事のエスカレートが示すように、地政学上のリスクは今後も数年以上に渡って続く見通しも金市況を下支え要因と見られます。本日の円換算は12400円前後になります。上昇に死角があるとすれば、8月上旬に見られたように金融不安の台頭による換金売りがそれで、売られ過ぎれば、安値での買い手に事欠くこともなく、再びの上昇トレンド醸成という感じでしょうか。