おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場はまちまちな展開となり、ダウ平均は3万7986ドル(+211)に続伸して引けるも、ナスダック指数は1万5282(−319)に、S&P500市場も4967(−43)に揃って6日続落して引けています。ダウ平均は戻りしているものの終値は先週末とほぼ同水準の引け、インフレの鎮静化に時間を要する指標が続き、FRB幹部からも利下げに対する慎重姿勢が続き長期金利の上昇が続き重石となっています。また、中東での地政学上のリスクがイランを巻き込み一段と深刻な情勢となっていることも嫌気材料です。

為替市場では昨日のイスラエルによるイランへの攻撃により、ドル円は一時153円台中盤まで円を買う動きが見られましたが、その後は徐々に落ち着きを取り戻して154円65銭前後で推移、ユーロは逆に対ドルで下落も、こちらもその後は元の水準に回帰して1.065ドル前後、ドル指数は前日の106.1から106.1ポイントほぼ同水準で終えようとしています。米10年債利回りは有事の米国債買いから一時低下するも、前日の4.63%から4.65%とこちらも前日並みで取引終了しています。

【石油市況】
日本時間午前にイスラエルによるイランへの攻撃のニュースに大きく反応し、時間外取引では一時86ドルを超える水準まで急伸しました。その後は攻撃されたイランが比較的冷静な反応を示したことや、14日のイランによるイスラエル攻撃と比較しても攻撃力が強力ではなく、イスラエル側も戦禍を拡大する意図が小さいとみなされ、原油供給に目先は支障のでる可能性は低いとの判断から下落、一時は81ドル前半に沈み前日比でマイナスに後退する場面も見られました。NY時間は安値より戻す展開も動意に欠ける動きから83.14ドル(+0.41)と小幅な続伸にとどまっています。最も緊張の火種はそう簡単に消えることはなさそうで、中東から原油供給の安定対する不安は今後も続くと思われ、今後も目が離せない状況が続きます。

【貴金属市況】
上述の原油同様に金も大きく反応しました。東京時間午前には一時3430ドル台に急伸し、その後は攻撃の程度や被害が最小限であったと伝えられたことや、イランの反応がこれ以上の報復を望まないようにも思われ、戦禍の拡大につながる可能性が低いとの判断もあり相場は急降下し2360ドル近辺まで下落する場面もありました。その後は欧米の時間帯には徐々に戻り基調を維持して押し目買い優勢の展開から2413.8ドル(+15.8)に再び大台に戻して引けています。週明けの円換算はいい11885円前後になります。

良い週末をお過ごしください!