おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3日ぶりに揃って反落し、ダウ平均は3万2030ドル(−530)に、ナスダック指数は1万1669(−190)に、S&P500市場は3936(−65)に反落して引けています。

FOMCでは予想通り政策金利を0.25%引き上げ年率4.75%〜5.0%としました。注目のドット・チャートでの今年末の政策金利見通しは5.125%となり、今後0.25%利上げが1回程度となります。議長はインフレの鎮静化に努めると話す一方で、銀行システムの不安の拡大もあり利上げ見送りも検討したと述べています。また、年内の利下げは見込んでいない!と、タカ派発言も健在のようでした。株価にとってFOMC事態は予想の範囲内のことでネガティブ要因ではありませんが、イエレン財務相が上院で「銀行預金の全面的な保険や保証に関することは検討も議論もしていない!」と発言し、現状の預金が保護される25万ドル(3280万円)の範囲を超える分は預金者の自己責任、そして破たんした銀行の経営者の責任も問われることになり、金融株が下落を先導した模様です。

為替は131円40銭と東京時間午後3時から1円程度のドル安・円高水準で推移、ユーロも1.085ドルに続伸、ドル指数は前日の103.2から102.5ポイントに反落し1か月半ぶりのドル安水準、米10年債利回りは同3.60%から3.45%にこちらも低下しました。市場では次回会合か6月会合で0.25%利上げして打ち止め、その後は年内の利下げを見込む向きが増加しているようです。

【石油市況】
原油は70.90ドル(+1.23)に3日続伸して70ドルの大台を回復しました。FOMCは予想通りの利上げとなりましたが、市場では年内利下げを見込む見通しから原油市況の追い風となった模様です。

【貴金属市況】
前日に急反落に転じた金はアジアから欧州時間は1940ドル台を挟む保ち合いに終始、米国時間ではECBによる利上げ見通しが強まりユーロ高・ドル安の流れに堅調に推移、更にFOMC後にドル安や長期金利の低下を受けて一段買われて1949.6ドル(+8.5)に反発して引けています。午後はイエレン財務相の預金保障の検討はしていないとの発言から、再び信用不安が広がり株安・金高の流れに戻っています。本日の円換算は8290円前後になります。