おはようございます

【金融・為替】
注目の米下院でのオバマケアの修正案(ヘルスケア法案)は、共和党の一部強硬派(自由議員連盟)が難色を示していることから明日午前に採決を延期して、ホワイトハウスは最終案を提示した模様です。上院よりも議席数で大きく民主党を上回る共和党ですが、ここでの採決が万一否決されるとトランプ政権の看板公約である減税やインフラ投資に黄色い信号が点るために、政府はなりふり構わずにこの法案を通したいところです。

米政権の政策実行が揺るぐなか金融市場ではリスクオフの動きが続き、ドル円は一時110円63銭まで円買いが進行し現在も110円95銭と円高水準で推移、ユーロは1.078ドルと円とは対照的にこの3日間の動きは一定のレンジで推移、この日ECBの民間銀行への資金供給を実施したところ過去最高額に達したとのことで、出口に向かうECBから現在の低金利で資金を集めるために利用額が増加したものと推測されます。ドル指数は99.7ポイントと保ち合い、主要国では円相場の上昇が際立つ状況となっています。ダウは2万656ドル(−4)と小幅ながら5日続落し、ヘルスケア法案の通過待ちに神経質な展開となっています。10年債利回りは2.418%に小幅ながら上昇しました。

【石油市況】
原油は時間外で48ドル台中盤まで戻す場面も見られましたが、立ち合いに入ると徐々に値を削る動きとなり47.70ドル(−0.34)に続落して引けています。ブレント相場も50.56ドル(−0.08)に小幅ながら続落しています。引き続き米原油在庫の記録的な高水準から、供給過剰を意識したものになっています。

【貴金属市況】
金は6日ぶりに小反落し1247.2ドル(−2.5)で引けました。トランプ政権の政策実行の不透明感から株やドルが下落途上にあるために一時1253.3ドルの戻り高値を示現も、ドル相場が比較的落ち着いていることや、長期債利回りが小幅上昇したこともあり高値警戒も伴う展開となりました。目先は明日午前のヘルスケア法案の議決の動向が注目されます。本日の円換算は4430円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は大豆が前日に節目の10ドルを割り込み、本日も大台拡幅できずに続落基調となったことからコーン・小麦も連れて続落しています。