おはようございます

【金融・為替】
週末にドイツで開かれたG20では「反保護主義」の文言が米国の反対から削除、昨日の日独首脳会談では日本と独(欧州)が受有貿易を推進することで一致したものの、世界最大の経済大国米国の保護主義を翻意させるのは容易なことではありません。英国のメイ首相はEU離脱証明は今月29日とし、2019年3月末にかけて長い長い交渉が待ちかまえます。まずは英国のEUへの拠出金の未払い分600億ユーロ(7兆3000億円)の件で、英国は既に支払い拒否の姿勢であることから序盤から交渉の難航が予想されます。オランダ総選挙では与党自民党が第1党を死守したものの議席数自体は減らしていて、今後のフランスの大統領選挙やドイツの選挙にも大衆迎合(ポピュリズム)の台頭が欧州の結束の足並みを狂わせる可能性を排除できない状況です。

週明けの金融市場は市況に影響する指標の発表もなく概ね静かな展開で、ドル円は112円50銭にややドルは続伸し、対ユーロでも1.073ドルに小幅続落し、ドル指数は100.3ポイント前後で推移しています。ダウは2万905ドル(−8)に小幅に続落し、10年債利回りは2.473%に小幅低下しています。

【石油市況】
原油は48.22ドル(−0.56)に反落し、ブレント相場も51.62ドル(−0.14)に小反落して引けています。米原油在庫の増加傾向の持続や、シェール掘削リグ数の増加継続も投機筋の買い意欲を削ぐものとなっています。CFTCによると買い越し残はキープも、新規売りが大幅増加したことが目立っています。

【貴金属市況】
金はFOMCによる緩やかな利上げペースやドル相場の軟調推移を受け、小幅ながら続伸して1234.0ドル(+3.8)で引けています。先週は年3回とする利上げ見通しに対して、年4回を織り込み1200ドル割れ水準まで売り込まれた金価格は反転上昇に転じました。当面は1200ドルを押し目底目途として、今後のドル相場の変動に左右されるものと思われ、欧米の政治リスクにも反応を示す展開が続くものと思われます。本日の円換算は4450円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は小麦の急反落を嫌気して、コーン・大豆も軟調推移しています。