おはようございます。

前日のFOMC後のバーナンキ議長による「資産購入ペースの縮小への言及」による市場の動揺が引き続く展開となっています。資金の供給という流動性が早い時期に細ることへの危機感がポジション調整の進行につながり、「流動性相場」と呼ばれる現状の息の根を止めるように作用しています。

【金融・為替】
ドル円は97円30銭近辺で推移していて昨日とほぼ変らず、欧米の時間帯ではドル高進行に98円30銭近辺まで円相場が軟化する場面が見られたものの、午後からのダウの一段の下落と共に比較的安全とされる円が買い戻される展開となっています。ユーロは1.323ドル(ユーロ円128.7円)とこちらは横這いの動き、ダウ平均は353ドル安の1万4758ドルと2年半ぶりの下げ幅に暴落、債券は売られて10年債利回りは2.401%さらに急伸しています。

【石油市況】
原由は95.40ドル(−2.84)に大幅に続落し、ブレントも102.15ドル(−3.97)に暴落しています。ドル高・株安の動きに原油市況も巻き込まれるリスクオフの動きとなっています。

【貴金属市況】
金は5月の1330ドルや4月の1321.5ドルのチャート上の節目を欧州時間で次々に割り込み、米国時間では更にストップを巻き込み暴落し、セッションの引けは1286.2ドルに暴落して引けています。推定出来高が37万枚とほぼ取組高に指摘するもので、買いポジションの整理売り主体の大量の売り物に押されています。1,300ドル割れは2010年9月以来の水準で、金離れの進む欧米の投資家が増えるなかで今回の量的緩和縮小意向が更に下げに追い打ちをかけたものと思われます。NY先物市場やETF保有者の撤退、新興国中銀やアジアの実需買いの二極化は続いていて、流石にこの水準まで下げる鉱山会社のコスト割れも起こるものと思います。

【穀物市況】
穀物市場も本日は流石にリスクオフの流れに翻弄される状況で、昨日までの堅調推移が一転して急落に繋がっています。