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【金融・為替】
円相場が主要通貨に対してほぼ全面安症状となっており、格付会社S&Pは「日本は巨額の債務を軽減させることができなければ、AAの現在の格付が引き下げられる可能性がある」と伝えられたことも影響しているようです。昨夜の米国市場はシカゴ購買部協会景気指数が60ポイントと4年ぶりの高水準となり、一時対ユーロで1.427ドルに急上昇しました。米国の出口戦略に一歩近づきドルを買う展開となった模様です。ドル円は一時92円77銭まで買われ現在は92円40銭台で推移、ユーロ・ドルは1.427ドルまで買われ現在は1.436ドルでユーロが安値から戻しており、円の弱さが際立っているようです。

弱いもの比べの主要通貨の綱引きは現状ではドル・ユーロ・ポンド・円の順位付けですが、他通貨のマイナス要因にドルが一時的に優位に立っていても、ドルを売り込む要因が遠ざかったわけではなく、今後も弱いもの比べの人気投票が再び米ドルに当てられる時期もくることでしょう。1100億ドルを超える今週の「米国債入札」は順調に終えたようです。但し、米財政の借金付けがむしろ進んでいることを意味し、将来の米財政の赤字の膨らみがドル相場の波乱に満ちた展開も予見しているようにも思われます。


【原油市況】
クリスマス明け以降堅調に推移する原油は小反発しており80ドル台に接近しています。今日は在庫統計の減少と、北東部の寒波到来も下値支える要因となっているようです。EIAから発表された12月25日までの週間石油統計は以下の通り。事前予想は、原油在庫が前週比200万バレル減少、留出油が同220万バレル減少、ガソリンが同50万バレル増加でした。       
 
           前週比
原油     3億2600万バレル    150万バレル減少
ガソリン   2億1600万バレル    30万バレル減少
留出油    1億5930万バレル    200万バレル減少

【貴金属市況】
金は今日もドルの堅調地合いに押されて軟化を余儀なくされています。但し、引け後にユーロが堅調に推移、ドル安傾向が戻しており現在のスポットは1,096ドル台と深夜の安値からは10ドル強反発しています。ドル高に押される流れが継続しており、クリスマス明けの閑散商況も投機筋の見送りを意味し、市場への復帰が待たれるところです。

【穀物市況】
穀物は小幅反落しており、年末を控えたファンドの利益確定の売りに押された模様です。クリスマス明けは原油市況と同様に強含みの展開を維持しており、寒波から家畜の資料消費の増加観測や輸出需要の好調が穀物価格の下支え要因となっています。

*今日は大晦日ですが、米国では今夜の取引が今年最後の取引となります。