ユーロの本日の軟化傾向はドイツ経済首脳の「ドイツの金融機関はバッド・バンクを利用しないと、不良資産が手榴弾のように破裂する」との発言に、ユーロ圏最大の経済大国のドイツの金融不安がユーロの利食いに繋がっているようです。ファンドのユーロ買いも膨らんでいることから一部利食いも当然の行動のようです。

米国では主要19行のストレステストが終了し、その信憑性は別にしても、資本不足を指摘された10行の増資も進んでいて、一先ず信用不安を後退させています。対してユーロ圏の主要銀行は寄り合い所帯の集団で、統一した金融機関への財務内容調査というものがなく、金融機関の信用力においては米国が上回っているようです。

株価は軟調推移でもち合い、アジア株も冴えない動き、やはり米国市場が休場だと他市場も指標性に欠けることから見送りムードが強いようです。一部の報道ではドル売りの背景を「�縫�ャリートレード」という指摘も出ており、そのドル安が商品高にも追い風として作用しているようです。金融政策のリフレーションにドル安が重なり、ドル建て商品はここまで上昇が続いたものの、ダウは先週4営業日連続の陰線引け、株価に変調をきたすようだと外部環境の悪化に商品も売りに押される可能性が出てきます。

さて、今夜は2年債の入札状況と、ケースシラー住宅指数が材料となります。ドルの行方も株価の行方も影響を及ぼしそうで、3連休明けの米国市況が気になるところです。