午前中は9時過ぎに1ユーロ・1.402ドルまでユーロ高が進んだものの、その後は11時前に1.1.394ドルまでドルが買い戻される動きになっています。ここ2週間程度ドル安が進んでいる要因は、FRBによる金融緩和・景気見通しの下方修正・米国債の引き下げ懸念等が材料しされていて、シカゴの金融先物市場では3週連続ドルが売り越し、ユーロが買い越しとなっています。

5月19日現在のドルの売り越し（ユーロ買い越し）1万2,200枚、邦貨に換算すると約2兆円となっています。昨年3月のベアスターンズの破綻懸念からユーロ買い・ドル売りが進んだものの、9月のリーマンショック後が逆にドル買いに展開、今年に入り徐々にドル買いが薄れて現在は途転ユーロ買いという流れです。

市場でも短期間で「ユーロ買い」が増加したことに、反動安を懸念する見方があり、今日の動きはファンドの一部に利食いに転じる動きかと思われます。ユーロをロングする側の思惑は今週の「米国債の入札」に関心が移っており、1,000億�傍�模を超える入札が不調と伝えられれば、「1.5ドルに向かう」というものです。

因みにここ数年のユーロ買いのピーク水準は4兆円規模、逆にドル買いは6兆円という具合です。今日から3日間の入札の好不調が目先のドル相場の強弱につながりやすく注目されます。