荒川選手の金メダルは素直に嬉しいですね。日本の沈滞ムードを最後の最後に、一気に晴らしてくれた彼女の演技に対して、日本の面目躍如となり関係者もホッとしていることでしょう。同じ日本人として素直に喜びを分かち合いたい感じですね。

 さて、一方の金相場についてですが、徐々に輝くが失せるかのような錯覚に陥りそうですが、金を取り巻く市場環境や、ファンダメンタルに変化はありません。ファンド資金の一部撤退やら、日銀のゼロ金利早期解除観測からの円高傾向、チャート要因の悪化等悪材料がないわけではないのですが、ここから下の水準では雑音には余り耳を傾ける必要はないのでは。

 WGC・GFMS社より昨年第4四半期の、世界金需要報告が入っておりましたので紹介します。その中で昨年一年間の国別需要合計が発表されており、インドは723.7トン(前年比17%増)中国253.1トン(同8%増)中東393.5トン(同9%増)と需要の裏づけが証明されています。但し中国を除けば第4四半期(10月から12月)は価格上昇から若干需要減となっています。逆にインドや中東の落ち込みをETF79トンに加え、機関投資家の200トン前後がそれを補い、需要全体を押し上げています。