本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2024年10月

CPIはインフレ鈍化一服示唆!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は揃って小反落して引け、ダウ平均は4万2454ドル(−57)に、ナスダック指数は1万8282(−9)に、S&P500市場も5780(−11)に反落して引けています。ここ2営業日は反落した原油相場が再び急伸したことからガソリン価格上昇への警戒、また、CPI(消費者物価指数)が事前予想を総合、コア指数ともに上回ったこと、更に新規失業保険申請件数も事前予想を上回ったことも、11月FOMCでの金利政策が据え置きの可能性を意識させたことも下落要因と見られます。最も、本日のCMEフェドウォッチは引き続き利下げ0.25%の可能性を80%超えを維持しています。

為替市場ではCPIが予想を上まりドル円は一時149円50銭台に、ユーロ・ドルも一時1.089ドルにドル高に振れるも、その後は金利政策に影響を及ぼすに至らないとの見方から反転した値動きとなり、ドル円は148円60銭前後、ユーロも1.093ドル前後に落ち着きを取り戻して推移、ドル指数は前日の102.8ポイントとほぼ同水準、米10年債利回りは同4.07%が4.06%に小幅に低下する程度で変動は限定的なものとなっています。

【石油市況】
原油は75.85ドル(+2.61)に3日ぶりに急反発して引け、イスラエルによるイランへの攻撃に対するリスクの高まりに反応しています。ネタニヤフ政権はイランに対する具多的な打ち合わせをしたとの報道に、再び投機筋の買い物を集める結果となった模様です。

【貴金属市況】
前日まで4日続落した金は、目先の売り物の一巡もあり5営業日ぶりに反発に転じ2639.3ドル(+13.3)で引けています。ドル高地合いや長期金利の高止まりは悪材料、一方で、中東の緊張の高まりが下支え要因となります。本日の円換算は12590円前後になります。

議事要旨は9月大幅利下げを複数が反対!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3市場揃って続伸し、ダウ平均は4万2512ドル(+431)と終値ベースで史上最高値を更新、ナスダック指数は1万8291(+108)に、S&P500市場も5792(+40)とこちらも高値を更新するリスクオン相場となっています。特段の更なる上昇要因は目立ってないものの、米金融政策が継続的に緩和に向かう流れや、ソフトランディング期待が広がっているようでお得意のご都合主義復活の印象です。9月のFOMC議事要旨は0.5%の大幅引き下げはパウエル議長主導で決定された模様で、ボウマン理事を筆頭に利下げ幅を通常の0.25%に抑える意見が複数出た模様です。9月中旬は雇用統計はじめ雇用情勢の悪化が懸念される状況が高まり、利下げの遅れをのちに非難されることを回避するように議長が率先しての決断となったようです。逆に言うと、この先11月及び12月FOMCでは通常幅の0.25%引き下げの可能性が高いように思われます。

為替市場ではドル買い優勢の展開に、ドル円は149円台に上昇(円は下落)して推移し149円25銭前後の値動き、ユーロも1.093ドルに一段と下落、ドル指数は前日の102.4から102.8ポイントに続伸しています。CMEのフェドウォッチは11月利下げ0.25%の可能性79%に、据え置き21%となっていて一部に利下げ見送りの可能性も考慮せざるを得ない市場環境、米10年債利回りは同4.01%から4.07%に上昇しています。本日は注目されるCPI(消費者物価指数)が注目され、インフレの一段の鈍化予想となっています。

【石油市況】
原油は73.24ドル(−0.33)に小幅に続落して引け、イスラエルのイランに対する攻撃に関しては、イスラエルと米国の首脳会談(電話)後となるようで、今日や明日に差し迫っていないとの受け止め方があるようです。一方で、ハリケーン「ミルトン」のフロリダ半島への上陸が確実視され、石油施設や港湾施設への影響が懸念される状況となっています。

【貴金属市況】
金は先週末の良好な雇用統計以降は調整入りが継続、本日も長期金利の上昇とドル高によりポジション調整の売り物に押される展開から2626.0ドル(−9.4)に4日続落して引けています。11月の0.5%大幅利下げの可能性はほぼなくなり、投機筋の買いポジションの解消の動きが継続中です。一方で、大統領選の投票が1か月以内に迫っていることや、中情勢の緊張が継続していることが下支え要因と見られます。本日の円換算は12550円前後になります。

利下げ幅縮小に金は3日続落!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3市場揃って反発に転じて引け、ダウ平均は4万2080ドル(+126)に、ナスダック指数は1万8182(+259)に、S&P500市場も5751(+55)で引けています。前日に急騰した原油相場が一転して反落に転じたことから、ガソリン価格の急騰に個人消費を冷やす懸念が後退したことや、FRBクグラー理事が「利下げを支持する」と発言したことがポジティブ要因と見られます。一方で、長期金利は4%台に高止まりし、CME(シカゴ・マーカンタイル・取引所)のフェドウォッチは、11月FOMCでの利下げ幅0.25%を8割強織り込むも、0.5%引き下げの可能性はほぼ消滅しています。また、国慶節明けの中国の追加経済対策には一部に期待が広がったものの、追加対策はなくやや失望要因と見られます。更に、欧州が中国製の電気自動車に関税強化に対する対策として、中国側は一部欧州製品に対して報復関税の発表をしたことから、欧州の株式市場にはネガティブな材料となっているようです。

為替市場ではドル円は米国時間お昼に一時147円40銭割れまで円高が進行、その後は再びドル買い優勢の展開に現在148円30銭前後で推移、ユーロは小幅な値動きに1.097ドル前後とほぼ全時並みの水準で推移、ドル指数は前日の102.48から104.47ポイント前後とこちらも小動きに終始、米10年債利回りは同4.02%から4.01%に小幅に低下しています。今週は10日のCPI(消費者物価指数)が注目材料で、米インフレは穏やかに鈍化傾向が続く見通しのようです。

【石油市況】
原油は前日の急騰相場から一転して急反落し73.57ドル(−3.57)で引けています。イスラエルの地上攻撃に合う武装組織ヒズボラは最高指導者がイスラエルの攻撃により死亡、後継者も同様に殺害されたと伝えられ、指揮の混乱や軍隊の疲弊から一部に停戦に向けた動きに同調する動きも伝えられていることから、レバノンでの戦闘が徐々に下火になる可能性に投機筋の売りが反応した模様です。一方で、2週間前に上陸したハリケーン「へリーン」で200名を超える死者を出したフロリダに、再びハリケーン「ミルトン」が上陸することが予想され、巨大ハリケーンによる石油施設への被害も懸念される状況です。

【貴金属市況】
先週末の雇用統計以降は上値重く推移している金ですが、その後も比較的下値が堅くしていることから、利下げ幅の縮小という悪材料のなかでも、中東有事が下値サポートをしているようでした。本日は原油相場の急落を受けて、金にも手仕舞いと見られる売り物が圧迫要因となったようで2635.4ドル(−30.4)に3日続落して引けています。中東情勢に関しては引き続きイランに対するイスラエルの攻撃の可能性があること、もし、イスラエルの攻撃のレベルによっては双方の報復合戦から中東全体を巻きこむ第5次中東戦争の可能性が残ること、戦闘事態がウクライナ・ロシアのように長期化する懸念も残ります。また、米大統領選の投票まで既に1か月を切り、行方も不透明であること等から金への安全資産としての立ち位置は不動のものと思われ、出直り待ちといったところでしょうか。本日の円換算は12520円前後になります。


大幅利下げ期待後退+中東の緊張が市場取り巻く!

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は3市場揃っての反落となり、ダウ平均は4万1954ドル(−398)に、ナスダック指数は1万7923(−213)に、S&P500市場も5695(−55)で引けています。週末の雇用統計を受けて11月FOMCでの0.5%の大幅な追加利下げ期待は大きく後退し、0.25%引き下げが現状では既定路線で、10年債利回りは8月上旬以来2か月ぶりに4%台に上昇しました。また、中東リスクの高まり原油相場が急伸したことも嫌気要因、VIX(恐怖)指数は不安心理の高まりを示す状況に20ポイントを抜ける上昇となりました。

為替市場では先週末に急落した円相場はNY時間に一時147円85銭まで円を買い戻すも、その後は148円15銭前後で推移、8週連続で投機筋の円ロングは続き、それをカバーする動きは継続中で、テクニカルでは200日移動線がある151円も射程にあるとの見方もあるようです。ユーロは1.097ドル前後とほぼ週末並みで推移、ドル指数は週末の102.47から102.48ポイントとドル買いの流れは継続しています。米10年債利回りは同3.96%から4.02%に上昇しています。

【石油市況】
原油相場は77.14ドル(+2.76)に大幅に続伸し、8月下旬以来の高値水準で引けています。戦線をレバノンに拡大したイスラエルは、先週のイランの報復攻撃に対する攻撃に出るタイミングを測っているようで、核施設への攻撃の可能性は低いようですが、石油施設や石油の港湾施設への攻撃が高まっているようです。そうなるとイランからの石油の輸出停止の可能性を危惧する見方が浮上し、原油価格を煽る可能性が出てきています。また、イランは議会で、シリア、イエメン、ヒズボラ、ハマス、イラクのイスラム抵抗勢力との軍事同盟結成のための法案を起草しているとこが伝えられています。

【貴金属市況】
金は週末の雇用統計発表直後から軟調な展開、11月FOMCでの利下げ幅の縮小(0.5%→0.25%)に対する悲観売りが継続して2666.0ドル(−1.8)に小幅に続落して引けています。一方で、中東リスクの上昇や、米大統領選を控えて下値でのサポートも見られています。ドル高や長期金利の上昇といった向かい風のなかでの推移、比較的下値の堅い展開との評価も見られます。本日の円換算は12620円前後になります。

ハマスの襲撃から1周年!

おはようございます

本日で10月7日(月)はハマスによるイスラエル襲撃から丁度1周年となります。その後イスラエルによるガザへの侵攻の惨劇は言わずもがな、この土日にも空爆と地上戦により罪のない民間人が26名も命を落としています。イスラエルは戦線をレバノンのヒズボラにも伸ばし、ここでも民間人が多くの犠牲を払っています。今後はイランとの対立を鮮明にすると中東全域を巻きこむリスクも考えられ、今後の展開を注視することになります。汚職疑惑にまみれたネタニヤフ首相は、裁判を回避する手段として現在の首相の地位を守るためには、無期限の戦闘を続けることが条件とも言われ、ゴールの見えない戦争状態が継続する最悪の可能性もあります。

国内では石破政権が総裁選の公約の多くを「卓袱台返し」し、全ての政策が悪いとは言いませんが、石破カラーはとん挫したように思われ、裏金議員の後任問題は党内の分裂不安も考えられる非常事態に陥っています。総選挙では大くの議席を失い兼ねない危機、下手をすると自公の過半数割れも指摘される状況です。とは言え、石破氏を選んだのは自民党議員(党員)であって、今更後戻りできない「後悔先に立たず!」

米国では大統領選の投票が来月5日に迫り、ハリス・トランプ両候補ともに決定力に欠けることから、ほぼ互角の状態が続いています。勿論の外交上の政策には違ちのある両氏ですが、どちらも共通点は財政出動による財政赤字の拡大だけは共通事項のようです。

中国では本日まで「国慶節」の休日、連休前の矢継ぎ早の経済対策に上海と香港の株価が暴騰し、対策への期待が膨らんでいるようですが、肝心要の不動産の「不良債権処理」には及び腰のままで、本来の経済の立て直しには程遠い状況に変化はないものと思われます。

今週は10日の米CPI(消費者物価指数)が注目材料、先週の雇用指標はJOLTSや雇用統計で底堅い雇用情勢が再確認される状態から、FRBによる大幅利下げへの期待が萎んでいます。一方で、国内は石破首相の「現状の利下げは好ましくない!」との日銀へのプレッシャーに、追加利上げ期待が大きく後退させら、新首相の手のひら返しの方針転換は政治にとどまらず、多方面に波及して現場を混乱に陥らせています。円を大きく買いポジションに傾けた投機筋は売り戻しに躍起となる展開が続きそうです。

今週もよろしくお願いします!

予想外の雇用堅調・軟着陸期待膨らみ、利下げ期待は後退

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は揃って堅調に引け、ダウ平均は4万2352ドル(+341)に反発し最高値を更新し、ナスダック指数も1万8137(+219)に、S&P500も5751(+51)に反発して引けています。注目された雇用統計は就業者数が25.4万人と前月の14.8万人や事前予想の14.0万人を大きく上回り、失業率も4.1%と同4.2%、4.2%から低下、平均賃金は前年同月比+4.0%とこちらも3.8%、3.7%を上回る内容でした。今週はJOLTS(求人件数)や民間雇用統計でも雇用の改善を示す内容でした。よく言えばソフトランディング期待が高まる内容ですが、11月の利下げ幅0.5%期待は逆に大きく萎む内容でした。株式市場のご都合主義は、好材料にほうになびく反応を示しているようです。

雇用の底堅さを受けてドル相場は全面高となり、ドル円は一時149円まで上昇(円は下落)し今週は148円665銭前後で引けています。ユーロも1.097ドルに大幅に続落し、ドル指数は前日の101.9から102.4ポイントに大幅に続伸し、8月中旬以来の高値で引けています。米10年債利回りは同3.84%から3.96%に上昇し、こちらも8月初旬以来の水準まで上昇しています。FRBは雇用後退に歯止めをかけるために9月は0.5%の大幅利下げに踏み切りましたが、この結果を踏まえると市場で高まっていた11月の追加の大幅利下げの可能性は後退したことになります。

【石油市況】
原油相場は前日にイスラエルによりイランの石油施設への攻撃の高まりに急伸し、本日もその地合いを引き継ぎ堅調に推移し一時75ドル台まで上昇、一方で、ドル高の動きや週末の益出しの売り物もあり74.38ドル(+0.67)に続伸して引けています。

【貴金属市況】
今週は概ね2600ドル台後半でのもみあいが継続し、本日は中東情勢の緊張という地政学的リスクの追い風と、米雇用の改善による利下げ幅期待の後退による向かい風の綱引きから、やや向かい風に押される展開に2667.8ドル(−11.4)に反落して引けています。11月FOMCでの0.50%引き下げはほぼ消滅した雇用統計の内容は金利のつかない金には重しと見られますが、2650ドル台はサポートされる状況が金の底堅さを意識させられる展開でした。週明けの円換算は円安のフォローに12720円前後となり、円建て相場は7月の史上最高値を更新することになります。

良い週末をお過ごしください!

中東の緊張一段と高まる!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3市場揃って反落に転じ、ダウ平均は4万2011ドル(−184)に、ナスダック指数は1万7918(−6)に、S&P500市場も5699(−9)に反落して引けています。中東情勢の緊張が一段と高まっていることが嫌気要因、今週イランがイスラエルにミサイル攻撃をし、これに対してイスラエルは反撃を宣言しています。ここに来て反撃のターゲットをイランの石油施設に絞っているとの報道があり、バイデン大統領も原発施設への攻撃には強く否定も、石油姿勢に関してはイスラエルと協議中と発言しその信ぴょう性が高まっているようです。一方で、本日発表されたISM非製造業景況指数は前月実績55.4に対し事前予想55.4、結果は55.2となり、米国景気の底堅さを再認識される状況にソフトランディング期待は根強い情勢となっています。

為替市場ではドル円は一昨日の石破首相の発言にと東京時間に一時148円台に復帰、その後は156円台後半での推移、NY時間は再び147円台示現も現在は146円85銭前後で推移、総裁選とは真逆に発言に市場が踊らさせられる展開で、投機筋の7週連続の円ロングポジションがじわじわと巻き戻される状況となっています。ユーロは1.103ドル前後に小幅に続落、有事のドル買いの動きや、17日ECB時理事会での利下げ観測がユーロ売りにつながっている模様です。ドル指数は前日の101.6から101.9ポイントに続伸し、米10年債利回りも同3.78%から3.84%に上昇しています。

【石油市況】
原油は前述の材料により73.71ドル(+3.61)に大幅に続伸し、水準は8月下旬以来の高値水準で引けています。イランは日量320万バレルの原油を生産し、そのうちの半分を輸出していますが、石油施設への攻撃や、港湾施設が被害を受けると石油輸出がストップする事態に陥る可能性から市況への大きな影響が危惧される状況です。バイデン大統領は2日、3日のうちの攻撃はないだろうとしていますが、イスラエルの動き、また、対するイランの緊張の高まるが気がかりとなります。

【貴金属市況】
前日に反落した金はアジアや欧州時間もドル高を嫌気して軟調に推移、NY時間入り後はISM非製造業景況指数が事前予想を上回ったことから一時2657.8ドルに沈むも、その後は原油高の中東リスクもあり上昇に転じ2679.2ドル(+9.5)に反発して引けています。先週は利下げ期待の広がりに一時2700ドル台を突破する史上最高値を更新も、今週は調整入りから2650ドル以上を固める展開となっているようです。9月も7、8月に続き金ETF,SPDRは9.2t増となり、引き続き欧米の投資家の金志向は継続しています。本日の円換算は12580円前後になります。

「朝令暮改」の石破首相

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は小反発して引け、ダウ平均は4万2196ドル(+39)に、ナスダック指数は1万7925(+14)に、S&P500市場は5709(+0.9)でそれぞれ引けています。イランの報復攻撃に対してイスラエルが反撃を示唆するも、いまのところその行動が抑制されているようです。イランは4月の攻撃同様に今回も一連のイスラエルへの攻撃は終わったとし、これ以上の緊張の高まりは望んでいない方向性ですが、イスラエルの対応次第では戦闘の更なる激化の可能性もあり予断の許さない状況です。一方で、4日の雇用統計を控えてADP民間雇用統計が発表され、前月実績9.9万人、事前予想12.1万人、結果は14.3万人と予想を上回る内容となりました。11月FOMCは0.25%引き下げが正当化される内容ですが、一方で、米国経済のソフトランディング期待が膨らむ内容となりました。

為替市場では昨夕に石破・植田会談が開かれ、この席で石破首相は「現在は利上げするような環境にない」と追加利上げに否定的な発言をしています。ドル円は欧州時間の終盤には145円台に乗せ、更にADP民間雇用統計で予想を上回る雇用増に11月大幅利下げ論が後退し、一段とドル高円安が進行し146円台に乗せました。今朝は更に円安進行から146円台中盤まで進行、先週末の午後3時の水準を抜ける展開となりました。ユーロも軟調に推移し1.104ドル前後、ドル指数は前日の101.1から101.9ポイントに続伸し、米10年債利回りは同3.73%から3.78%に上昇しています。

石破新首相は総裁選では解散は予算審議を経て野党との討論もして急がないとしながらも、即時解散総選挙断行、そして金融正常化(利上げ容認)主張も、今度は利上げを否定しています。ご自分の主義・主張はどこに行ってしまったのか、副総裁や幹事長の意見に言いなりでは国民の不安も高まることになり、首相自身の存在感が疑われることになります。(最も、筆者自身の意見は緩和策の継続なのですが、、、!)

【石油市況】
原油は70.10ドル(+0.27)に小幅に続伸して70ドル台の大台を2週間ぶりに回復して引け、流石に中東の緊張が高まるなかでの材料に反応しました。最も、イランは攻撃終了サインを送り、イスラエルの反撃もそれに呼応するようであれば、緊張の緩和+石油供給の不安後退に再び下落リスクも考えられます。

【貴金属市況】
金は中東情勢の緊張に前日に急伸も、アジア時間では「知ったら終い」の相場格言に従うように反落して推移、NY時間では更に民間雇用統計で一段と下落する場面も見られましたが、その後の売り一巡から安値より幾分戻して2669.7ドル(−20.6)に反落して引けています。中東の緊張は金には強材料として受け止められ、一方で、雇用改善傾向は利下げ幅の縮小を示唆し悪材料となります。最も、米大統領選も控えて両候補ともに互角の選挙戦が続く状態事態が金には追い風の要因と去りそうです。本日の円換算は12580円前後になります。

中東の緊張を株価は嫌気!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は中東情勢の緊張を受けて3市場揃って反落して引けています。ダウ平均は4万2156ドル(−173)に、ナスダック指数は1万7910(−278)に、S&P500市場は5708(−53)にそれぞれ反落しています。イスラエルがパレスチナガザ地区への攻撃に加えて、レバノンの武装組織ヒズボラへの攻撃のためにレバノンでの地上戦に突入したことから、イランが4月以来今年2度目のイスラエルへのミサイルを発射(100から200発)し、多くは防衛システムにより撃ち落とされたものの、一部はイスラエル国内に着弾して死者も出ている模様で、イランが参入したことにより中東情勢の一段の緊張の高まりを嫌気する展開となりました。

この日発表された景気指標ではISM製造業景況指数は前月実績47.0、事前予想47.0、結果46.2に落ち込む一方で、JOLTS(求人件数)は同767.3万人、765.0万人に対して結果は804.0万人に上昇しました。雇用情勢の鈍化傾向が続くこのところの数値からすると、求人件数の増加は意外な結果となっています。

為替市場では昨夜に新閣僚の経済安全再生大臣となった赤沢氏が、日銀の追加利上げに対して慎重な判断を要請し「経済を冷やすようなことはやってはならない」と発言、日銀の独立性を尊重していた石破新総理でしたが、株価の下落や円高に振れる「ご祝儀無き石破新総裁」といわれる金融界の評判の悪さを払拭するに必死のようです。有事のドル買いのなか、ドル円は現在143円50銭前後で推移、ユーロは1.106ドルに急反落し、今月17日のECB理事下での利下げの可能性の高まりも反映されているようです。ドル指数は前日の100.75から101.19ポイントに急上昇しています。米10年債利回りは同3.78%から3.73%に低下しています。

【石油市況】
原油相場は中東情勢の緊張から一時72ドル台に接近すまで急反発しましたが、その後は大台を割り込み69.68ドル(+1.06)に反発して引けています。イスラエル・パレスチナ・レバノンは中東といっても原油生産は知れたものですが、ことイランが参入となれば話は違ってきます。もっとも、高値からだれたことはイスラエルには大きな実害はなかったとも見受けられ、今後イランがどの程度関わってくるのか注目されます。

【貴金属市況】
ここ2営業日は調整安の金相場ですが、中東の緊張を受けて動意づき一時2694.7ドルまで買われ、高値からやや離れたものの2690.8ドル(+30.9)に3日ぶりに反発して引けています。本日の円換算は12320円前後になります。

パウル議長は大幅利下げに慎重姿勢!

おはようございます

【金融・為替】
週明け、月末のNY株式市場は道中のパウエル発言で一時下落するも、その後は持ち直して概ね堅調維持して引けています。ダウ平均は1万2330ドル(+17)に小幅に続伸、ナスダック指数は1万8189(+69)に、S&P500市場も5762(+24)に小反発して引けています。午後からパウエル議長が講演で利下げに対して慎重姿勢を示したことから、ダウ平均は一時400ドルに迫る下落場面も見られ、11月利下げ利下げ幅0.50%見通しの可能性が低下したことが嫌気されました。一方で、利下げ幅の対象のブレはあったもFRBの緩和策の継続は引き続き市場には好感される材料で、米国経済のソフトランディング期待も株価の下支え要因と見られています。

為替市場では金利の正常化を目指す石破総裁の意図もあり、東京時間では一時141円台後半まで円安が進むも、その後は欧米時間にかかて143円台に戻り、更にパウエル発言に一段とドルを買う動きから一時143円90銭前後まで円安が進行し、現在143円55銭前後で推移しています。ドル買いの動きからユーロも1.113ドル前後に反落し、この日ラガルドECB専務理事は10月利下げを示唆しています。中国も先週より緩和策や気気対策を発表(本日より7日まで国慶節の休日)していることから、主要国で引き締め意向を示す日銀とは対照的な金融スタンスとなっています。ドル指数は週末の100.42から100.75ポイントに続伸しています。米10年債利回りは同3.75%から3.79%に上昇しています。

【石油市況】
原油市況は上下のブレはあったものの68.17ドル(−0.01)と、軟調な展開により小幅な値動きにとどまっています。中東でのイスラエルのレバノン侵攻や、中国の景気刺激策、更に欧米の利下げ期待も現市況には響いていなようです。

【貴金属市況】
週末に8営業日ぶりに軟化に転じた金は、アジア時間は反発基調に堅調に推移も、欧米時間はドル高や長期金利の上昇から軟化に転じて2659.4ドル(−8.6)に続落して引けています。引け後のパ上える発言に一段と一時2650ドルを割り込む場面も見られ、その後は小幅戻して推移、本日の円換算は12200円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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