本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2024年04月

介入効果の賞味期間は!?

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は揃って続伸し、ダウ平均は3万8386ドル(+146)に、ナスダック指数は1万5983(+55)に、S&P500は5116(+16)に続伸して引けています。このところ高止まりで推移していた長期金利が軟化したことや、テスラのイーロン・マスクCEOが訪中し高速運転支援機能の投入に中国政府の許可を得たことも上昇要因のようです。

為替市場ではドル円は前日のアジア時間に一時160円超えに一気に円安が加速も、その後は介入と見られる円買いからドルが急反落(円は急伸)に転じて一時154円台と大荒れの展開となりました。ユーロは1.072ドルに小幅に反発し、ドル指数は週末の106.0から105.6ポイントに反落し、米10年債利回りは同4.66%から4.61%に低下しました。

週末の日銀は緩和策の継続を発表し、一部に期待された国債買い入れの縮小は見送られることになり、週末は節目の155円を抜き去り158円台まで円安進行して越週しました。週明けは日本の祝日から介入警戒がややトーンダウンしたことから、投機筋の円売りが加速して一気に160円を抜き去れる展開となり、満を持したような介入となり154円台一時上昇、その後も介入への警戒は付きまとうものの現在は156円10銭前後で推移、一先ず160円は当面の高値(円の安値)となるでしょうが、日米の金利差が拡大したままの状況は変わらず、度重なる介入には米国の承認が必要になるものと思われます。円安の歯止めは最終的に日銀の利上げしかないと思われ、現状は景気回復途上に利上げは水を差すものと推測されます。円高への転換に向かうにはハードルは高く、じりじりと円安指向の方向性は変わらないものと考えられます。

【石油市況】
原油は82.63ドル(−1.22)に3日ぶりに反落して、イスラエルとパレスチナの停戦協議への期待から下落を強いられえる展開となった模様です。

【貴金属市況】
金は高値調整からの保ち合いが継続していますが、週明けも方向感が定まらずに推移し2357.7ドル(+10.5)に3に続伸して引けています。但し、中東の和平協議の進展が伝えられると時間外では10ドル前後軟化し、本日の円換算は11725円前後になります。

円安容認するような、間違ったメッセージ送る日本の金融当局

おはようございます

GW前半の最終日で明日から連休の谷間となります。さて、週末の「日銀金融決定会合」は日銀のアクションがなにもないことがサプライズとなりました。事前に時事通信等を通じて、国債の買い入れの縮小が円安歯止め策と伝えられていましたが、ノーリアクションに市場が脅かされることになりました。あのリーク記事はなんだったのでしょうか?

鈴木財務相の介入への牽制も印象としてはトーンダウン、植田総裁も円安がもたらす物価上昇への影響は考えていないとし、金曜日の夕方以降の円売り加速はご承知の通り158円30銭台まで円安が加速しました。昨日発表されたCFTC(米商品先物取引委員会)の「円売り」ポジションは過去最大に膨らんでいるようですが、彼らの含み益をさらに膨らませることになり投機売りに甘んじる展開となりました。

実質賃金のマイナスが続く市場環境での利上げ見送りは、政策としては個人的に支持する立場ですが、投機筋の円安放置と受け止められるメッセージを送ったことははなはだ頂けない内容と指摘されても致し方ないようです。財務省は5月2日のアジア開発銀行総会に向けてトビリシに外遊予定のようで、日本市場が休場している本日は投機筋が勢い付くことが懸念されます。

数日前にイエレン米財務長官が「通貨介入はまれなこと」と発言し、日本の介入をけん制する動きが見られましたが、日本側の通貨安は経済に悪影響を及ぼすとの米国との共有認識が薄れるものとなり、介入へのハードルが高まったことは理解できますが、それにしても策のない為替政策には経済界からのため息が聞こえてきそうです。

それでも過度な円安傾向が顕著になっている足元の円安は、介入への大義名分と考えられなくもなく、今週の金融当局の出方が注目されます。最も、市場では介入での一時的な円高に対しては投機筋が手ぐすね引いて待ち構えているとも言われています。日本の緩和策の継続+米国の利下げ策送り観測は=日米の金利差が高水準を保ち「円安の定着を示唆」しているように思われ、大勢のトレンドをひっくり返すには日本の利上げしか最終手段はないように考えられます。

今週は30日と5月1日にFOMCが開かれ、政策金利の据え置きが発表される見通しです。今回はドット・チャートの発表はなく、パウエル議長の会見から利下げ時期を探ることになりますが、市場の期待が膨らむ可能性は低いようです。週末には雇用統計の発表も控え、波乱の展開が予想されます。「連休ボケ」に陥ってはいけないようです。

良い休日をお過ごしください!

日銀ゼロ回答に円安が加速!

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は揃って反発して引け、ダウ平均は3万8239ドル(+153)に、ナスダック指数は1万5927(+316)に、S&P500も5099(+51)に揃っての反発、前日夕に決算発表したマイクロソフトやアルファベットが事前予想を上回り上昇の原動力となった模様、一方で、この日発表されたPCE(個人消費支出)は総合が前月実績2.5%に対して事前予想も2.5、結果は2.7%に上昇しました。コア指数もそれぞれ2.8%、2.7%に対して2.8%と予想を上回るものとなり、利下げへの期待をまたも悲観させる内容でした。長期金利の高止まりする傾向は継続し、株価上昇の重荷となる構図は続いています。

日本時間で注目された「日銀金融政策決定会合」は3月会合を踏襲するもので、市場が期待する国債買取の縮小や、利上げへの可能性の是非は議論されることなくゼロ回答となりました。前日に1ドル155円台に乗せていたドル円は一段と上昇し(円は続落)日本時間の昼過ぎには156円台に、欧州時間には157円台に、米国時間遅くには158円40銭台まで円安が進行しました。政府・財務省は「行き過ぎた円安にはあらゆる手段を取る」と繰り返し述べてきましたが、先週のG20の過度な通貨安が共有されたとの主張は介入を行使できないまま今週の外為取引は終了、前日のイエレン財務長官は「介入はまれなこと!」と発言し、米国による事実上の介入への牽制に身動きが取れない状況となりました。週明けの東京市場は「昭和の日」で休場であることから、なおさらに介入不能を先読みした投機筋の円売りに押されたようです。

ユーロは1.069ドルに反落し、ドル指数は前日の105.5から106.0ポイントに反発しています。米10年債利回りは同4.70%から4.66%に小幅に低下しています。6月及び7月のFOMCでの利下げの可能性はほぼ消滅した状態で、来週以降も週末に予定されている雇用統計はじめ、今後も各種の景気指標発表に利下げへの望みをつなぐことになります。

【石油市況】
原油はイスラエルによるガザ南部の都市ラファへの攻撃される可能性に、一時は84ドル台中盤まで上昇する場面が見られました。一方で、米株価反発になかで米石油大手エクソン・モービル株が下落したことから、高値からは離れる展開となり83.85ドル(+0.28)に続伸も、上げ幅を削る展開となりました。

【貴金属市況】
今週は修正安の局面が続く金はアジア時間は保ち合いに推移も、欧州から米国時間にかけて一時2360ドル台と戻り高値を更新する強地合いとなりましたが、PCE発表時間以降は上値重く高値から20ドル前後下落して2343.2ドル(+4.7)と続伸も、原油相場と同様に上げ幅を削って引けています。最も我らが円建て相場は円安の加速により換算値は11900円前後になり、ドル建ての史上最高値100ドル手前に比較すると、最高値に迫る水準となっています。

良い連休をお過ごしください!

イエレン財務長官は日本の介入を牽制!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は揃って下落して引け、ダウ平均は3万8085ドル(−375)に続落し、ナスダック指数は1万5611(−100)に、S&P500 市場も5048(−23)に反落して引けています。朝方発表された第1四半期GDPは前月実績3.4%、事前予想2.5%に対して結果1.6%と予想に反して2年ぶりの低い伸びにとどまりました。個人消費が予想以上に低調で改めてインフレの長期化が意識されたようですが、依然の強気相場のときであれば、利下げの先送り観測が後退したとのご都合主義に変えたものですが、現状の相場は力強さに欠ける展開となっています。

為替市場は今週は円安が進行する展開になり、欧米時間でも同様の流れが続き155円55銭前後で推移、昨日から始まった日銀金融政策決定会合のリークとして「国債買い入れの縮小」が伝えられています。足元の円安に関して政府と共有していることから、日銀の円安阻止の対応のように見られますが、苦肉の策も現状の為替市場ではスルーされています。イエレン財務長官も「介入」には事実上否定的と伝えられ、本日の政府・日銀の出方が問われます。

ユーロは1.072ドルに続伸し、今週は日本円ともにドル相場も軟調に推移、ドル指数は前日の105.9から105.5ポイントに続落しています。米10年債利回りは同4.60%から4.70%に上昇し、2年債利回りに至っては5%乗せに上昇しています。

【石油市況】
原油は83.57ドル(+0.76)に4営業日ぶりに反発し、イランとイスラエルの衝突回避の流れでは、イスラエルがガザ南部のハマスが潜伏する都市ラファへの侵攻の準備が進んでいると伝えられています。ラファ侵攻がエスカレートすれば、反イスラエルによる攻撃や、紅海上でのフーシ派の活動が活発となりタンカー事故などの可能性も高まっています。

【貴金属市況】
中東の緊張緩和に端を発して調整局面の金ですが、昨夜はGDP発表直後にこの日の高値2357.6ドルまで上昇、その後は軟化に転じたものの2342.5ドル(+4.1)に4日ぶりに反発して引けています。今月は中国・上海市場での金爆買いも上昇要因と見られていますが、先物市場の証拠金引き上げによりやや沈静化の模様です。本日の円換算は11665円前後になります。

日銀の会合を控えドル円が155円突破!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は小幅な値動きで高安まちまちな展開、ダウ平均は3万8460ドル(−42)に5日ぶりに反落も、ナスダック指数は1万5712(+16)に、S&P500 市場も5071(+1)とそれぞれ小幅ながら3日続伸して引けています。この日は耐久財受注が発表されほぼ事前予想通りでしたが、前月実績が上方修正されて根強いインフレが意識され、長期金利が4%台後半まで上昇しています。

為替市場ではドル円がNY時間に遂に節目の155円を抜けて一時155円37銭まで円売りが進行、155円は政府・日銀の介入を経過してこれまでは抑えられてきましたが、投機筋の動きがあるのか出方を試す展開となっています。ユーロは1.069ドルに小反落し、ドル指数は前日の105.6から105.8ポイントに小反発し、米10年債利回りは同4.60%から4.64%に上昇しています。本日はGDPの発表、明日はFRB注視のPCE(個人消費支出)と重要指標の発表が控えます。

【石油市況】
原油は82.81ドル(−0.55)に3日続落して引けています。米エネルギー情報局(EIA)による週間の原油やガソリン在庫は減少しているものの、相場の転換に至らない状況、今週は中東でのイランとイスラエルの衝突回避が原油供給の安定継続を意識させ、また、株価の不安定な値動きは利下げ期待の後退にもつながり投機熱が冷まされる情勢のようです。

【貴金属市況】
原油同様に中東の衝突回避から高値修正局面の金はこの日も不安定な値動きとなり、2325ドルから2350ドル間のブレがあり2338.4ドル(−3.7)に3日続落して引けています。今月12日の2448.6ドルの史上最高値から今週は一時2304.6ドルまでほぼ150ドルの調整安となり、押しを拾う値ごろ感も出ているようですが、一方で高値買い付き玉の整理売りもあり売り買い入り乱れる展開です。中長期での上昇トレンドの流れに水を差す展開も、トレンドそのものが逆転するには程遠く、下げ止まりの水準を模索する展開が続くことになります。本日の円換算は11560円前後になります。

PMIはインフレ鎮静化を示唆!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は揃って続伸して、ダウ平均は3万8530ドル(+263)に4日続伸、ナスダック指数は1万5696(+245)に、S&P500 市場も5070(+59)に続伸して引けています。中東情勢ではイランとイスラエルの衝突回避が好感され、先週までの緊張の高まりが後退しています。また、この日に発表されたPMI(購買担当者景況指数)前月実績51.9、事前予想52.1に対して結果49.9と好不調の分岐点を下回ったことから、インフレの懸念が後退したことも株高を後押ししたものと推測されます。

為替市場ではドル円は155円75銭前後で推移、ユーロは1.070ドルに反発し、ドル指数は前日の106.1から105.6ポイントに反落しています。明日からの日銀の金融会合でも足元の円安による経済への影響が議論されるようで、円安是正は政府、財務省の懸案事項で伝家の宝刀(為替介入)への警戒感は徐々に高まっています。PMI発表後にドル売りが強まる展開となり、利下げへの期待は後退気味ながら、インフレの鎮静化=利下げへの期待が潜在的にあるようでドルを売る動きとなった模様です。米10年債利回りは同4.61%から4.60%前後で推移しています。

【石油市況】
原油は83.36ドル(−0.13)に小幅に続落して引け、前日に続き中東の大国同士の衝突回避に買い意欲は抑えられています。最も、イスラエルにはイランとの緊張の緩和により、ガザ南部のハマスの潜む都市ラファへの侵攻が進むことにもつながり中東リスクは今後も健在と言えそうです。米国の追加支援が本決まりとなりそうなウクライナも、支援により息を吹き返すことも考慮すると地政学上のリスクは継続されることになりそうです。

【貴金属市況】
先週末は2413.8ドルの終値ベースで市場最高値のNY金ですが、中東での衝突回避の流れに大きく下落した週明けの動きはアジア時間で一時2304.6ドルまで下落、その後の欧米時間では売り一巡から戻り基調となり、PMI発表で過度な利下げ悲観も後退して続伸、一時2347.9ドルまで戻り基調をたどり引けにかけても2342.1ドル(−4.3)の小幅続落して引けています。本日の円換算は11560円前後になります。

中東の緊張緩和に株高・金安の反応!

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は揃って堅調な値動きとなり、ダウ平均は3万8239ドル(+253)に3日続伸し、ナスダック指数は1万5451(+169)に、S&P500 市場も5010(+43)に揃って7営業部ぶりに反発に転じて引けています。中東ではイスラエル・イランの武力衝突による緊張が懸念される状況ですが、双方がこれ以上緊張が高まることを望んでいないと見られ、過度なリスク回避の動きから株価が解放された感じの反応となりました。

為替市場は先週からの保ち合いが続き、ドル円は154円80銭前後で推移、今週末には日銀の会合が予定され植田総裁の発言が注視される状況、国債の買取の縮小等が考えられ、政府による円安阻止の動きにも注目は高まっています。ユーロは1.065ドルとほぼ横ばい、ドル指数は週末の106.15から106.12と小動き、米10年債利回りは同4.62%から4.61%に小幅に低下しています。

【石油市況】
原油は81.90ドル(−0.32)に反落して、中東情勢における緊張が一時より緩和に向かっていることから、上値の重い展開となりました。

【貴金属市況】
先週末に2413.8ドルと終値ベースで史上最高値で引けた金ですが、衝突懸念のイスラエルとイラン双方から今後の報復に対する慎重姿勢が伝えられ、金市場はアジア時間から広く売り物が広がり軟化、欧米時間でも断続的に売り物に見舞われる展開、下値模索展開するとなり2346.4ドル(−67.4)に急反落して引けています。本日の円換算は11600円前後になります。

週末のPCE(個人消費支出)に注目!

おはようございます

中東のでは20日にイラクにある民間武装組織(イラン支援)で爆発があった模様です。19日(金)はイラン国内軍事施設に攻撃があったようですが、どちらもイランの反応は報復を示唆するような強い調子ではなく、イスラエル側も攻撃したことを明言していません。両国ともこれ以上の報復合戦は望んでいないものと思われ、戦闘のエスカレートを避けたいことが本音のようです。

土日のニュースとしては米下院でウクライナ支援(7.4兆円規模)と、イスラエル支援(4兆円強)の支援が超党派で可決されました。すぐさま上院に送られ採決→バイデン大統領の署名を経て本決まりとなることが予想されます。武器や弾薬不足が伝えられるウクライナにとっては、苦戦から攻勢へと展開する可能性が生まれたことでしょう。一方で、対ハマスやイランの支援勢力ばかりか、戦いを直接イランに拡大したイスラエルにも好都合ですが、ガザ南部の都市侵攻の足掛かりとなれば、人道上の問題が国際社会の非難の声を高めることになりそうです。

今週の景気指標は23日にPMI,24日に耐久財受注、25日にGDP速報値、そして26日にはFRBが重視するPCEデフレーター(個人消費支出)と発表が重なります。利下げ期待が大きく後退し、年初今年3回利下げの見通しが足元では1回に後退しています。米株式ファンドからはここ2週間で3兆円を超える資金流出と伝えられ、安全資産である米国債や金に資金逃避の流れとなっています。

今週もよろしくお願いいたします。

中東リスクは株価に重石、安全資産の金は堅調を維持!

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場はまちまちな展開となり、ダウ平均は3万7986ドル(+211)に続伸して引けるも、ナスダック指数は1万5282(−319)に、S&P500市場も4967(−43)に揃って6日続落して引けています。ダウ平均は戻りしているものの終値は先週末とほぼ同水準の引け、インフレの鎮静化に時間を要する指標が続き、FRB幹部からも利下げに対する慎重姿勢が続き長期金利の上昇が続き重石となっています。また、中東での地政学上のリスクがイランを巻き込み一段と深刻な情勢となっていることも嫌気材料です。

為替市場では昨日のイスラエルによるイランへの攻撃により、ドル円は一時153円台中盤まで円を買う動きが見られましたが、その後は徐々に落ち着きを取り戻して154円65銭前後で推移、ユーロは逆に対ドルで下落も、こちらもその後は元の水準に回帰して1.065ドル前後、ドル指数は前日の106.1から106.1ポイントほぼ同水準で終えようとしています。米10年債利回りは有事の米国債買いから一時低下するも、前日の4.63%から4.65%とこちらも前日並みで取引終了しています。

【石油市況】
日本時間午前にイスラエルによるイランへの攻撃のニュースに大きく反応し、時間外取引では一時86ドルを超える水準まで急伸しました。その後は攻撃されたイランが比較的冷静な反応を示したことや、14日のイランによるイスラエル攻撃と比較しても攻撃力が強力ではなく、イスラエル側も戦禍を拡大する意図が小さいとみなされ、原油供給に目先は支障のでる可能性は低いとの判断から下落、一時は81ドル前半に沈み前日比でマイナスに後退する場面も見られました。NY時間は安値より戻す展開も動意に欠ける動きから83.14ドル(+0.41)と小幅な続伸にとどまっています。最も緊張の火種はそう簡単に消えることはなさそうで、中東から原油供給の安定対する不安は今後も続くと思われ、今後も目が離せない状況が続きます。

【貴金属市況】
上述の原油同様に金も大きく反応しました。東京時間午前には一時3430ドル台に急伸し、その後は攻撃の程度や被害が最小限であったと伝えられたことや、イランの反応がこれ以上の報復を望まないようにも思われ、戦禍の拡大につながる可能性が低いとの判断もあり相場は急降下し2360ドル近辺まで下落する場面もありました。その後は欧米の時間帯には徐々に戻り基調を維持して押し目買い優勢の展開から2413.8ドル(+15.8)に再び大台に戻して引けています。週明けの円換算はいい11885円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

米利下げのハードル高まる!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は本日も調整局面が続き、ダウ平均は3万7775ドル(+22)に小反発も、ナスダック指数は1万5061(−81)に、S&P500 市場も5011(−11)に5日続落するリスク回避の展開となっています。NY連銀ウィリアムズ総裁(副議長)は「利下げの緊急性は感じていない!」と発言、このところ他のFRBメンバー同様に利下げに対する慎重な姿勢を示しています。前日の上昇一服の長期金利が再び上昇に転じ、市場心理を冷やす役目が続いています。

為替以上では、ドル円は前日東京時間に一時153円95銭まで円を買い戻す展開となり、神田財務官による「2017年5月のG7では、為替の過度な変動が経済に悪影響を与えるとの認識が再確認された」発言から円を買い戻す動きが見られたものの、その後は再びドルを買い戻す動きが強まり154円55銭前後に戻しています。ユーロも1.064ドルに続落して、ドル指数は前日の105.9から106.1ポイントに再び反発し、米10年債利回りも同4.58%から4.63%に上昇しています。

日本円は米ドルに対しての円安は継続していますが、クロス円(対ユーロ&対ポンド)ではそれほどでなく、現在の円安はドルが強いことが大元にあることが背景にあり、決して投機筋の動きに限られたことではないように思われます。日銀緒単独介入の可能性は今後高まるものと思われますが、米国や韓国との協調介入は不可能に思われ、単独介入ではあればドル安局面では投機筋の買い場を提供するものと推測されます。

【石油市況】
イスラエルによるイランへの報復攻撃がまだ見られない状況が続き、原油相場は方向感に欠ける展開が続き82.73ドル(+0.04)に4日ぶりに下げ止まるも、反発力の鈍い展開を強いられています。株式市場の下落も原油市場への資金流入を拒み、益出しの出やすい市場環境に頭を押さえられているようです。最も、有事に備えて売る込むことも控えられ仕掛けにくい状況のようです。

【貴金属市況】
原油市況が冴えないなかで一人気を吐く金相場、中東の緊張がやや薄れる市場環境にも関わらず堅調な推移を維持し2398.0ドル(+9.6)に反発し、ドル高や長期金利上昇の重石も逆風のなかでも史上最高値圏で推移しています。金相場が史上最高値圏を維持できている理由付けは難しいのですが、物価の沈静化の見られないインフレヘッジ・リスク商品である株式のヘッジ・地政学上のリスクヘッジ・世界的な中銀・個人投資家による金のニーズの高まり等、買う口実にも事欠かない状況です。本日の円換算は11830円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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