本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2024年03月

3連休前、時間外も本セッションも全休!

おはようございます

【金融・為替】
週末の「聖金曜日」の3連休を前にしたNY株式市場は、市場参加者も少なく薄商いから高安まちまち小動きでした。ダウ平均は3万9807(+47)に小幅に続伸、ナスダック指数は1万6379(−20)に小反落、S&P500 市場も5254(+5)に小幅続伸して引けています。複数の景気指標の発表はありましたが、ほぼ想定内の内容でした。また、FRBウォラー理事は物価指標の「上振れがあれば、利下げの先送りや、利下げ回数を減らす」とタカ派発言をしています。

為替市場はドル円は保ち合い推移して151円40銭前後、ユーロは1.078ドル前後に下落し、ドル指数は前日の104.3から104.5ポイント上昇、米10年債利回りは同4.18%から4.20%に小幅に上昇しています。連休を控えて金融市場全般に市場参加者が少なく、外為や債券、商品も全般薄商いのなかで、本日はFRBの重視するPCE(個人消費支出)の発表がありますが、海外休場から結果による反応も不透明な手探り状態となります。

【石油市況】
原油は83.17ドル(+1.82)に急反発して引けています。米エネルギー省が戦略備蓄を280万バレル買い上げたことを発表したこや、ロイター通信のアナリスト見通しで価格推移を上方修正したことも上昇要因と見られています。

【貴金属市況】
金は取り建てて目あたらしい材料の出現はありませんが、前日に終値ベースでの高値更新の勢いもあり、連休前&四半期末の投機的な動きから続伸して2217.4ドル(+26.8)で引けています。本日だけを例にとるとドル高の動きや長期金利の高止まり等はむしろ相場には逆風、一方で、米利下げへの期待、地政学上のリスクの健在、米財政赤字問題の拡大等、金を取り巻く環境は中長期でみると強気優勢の市場環境であることから、投機筋の先行する動きが相場をある程度先取りする展開となっているようです。本日の円換算は10865円前後になります。

34年ぶりの円安水準に3者会談のドタバタ劇!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3市場揃っての反発、ダウ平均は3万9760ドル(+477)に、ナスダック指数は1万6399(+83)に、S&P500 市場も5248(+44)に反発して引けています。四半期末を控えたポジション調整の売りが一巡したこと、更に前日までの下落により値ごろ感が広がったことや、長期金利の低下も買いにつながった模様です。週末の金曜日は「グッド・フライデー」の休場から、明日は株式・債券・商品市場は全てお休みとなります。

為替市場では昨日の東京時間に一時151円97銭と34年ぶりの円安水準となり、夕刻には財務省・金融庁・日銀の3者による緊急の情報交換会が開かれ、会合後に神田財務官が円安けん制発言をしました。その後欧州時間には151円丁度付近まで円高に振れる場面も見られましたが、151円台前半で推移してこの時間帯は151円30銭前後で推移しています。ユーロは1.081ドル前後に軟調に推移、ドル指数は前日の104.30から104.39ポイントに小幅に上昇しています。米10年債利回りは同4.23%から4.18%に低下しています。

【石油市況】
原油は81.53ドル(−0.27)に小幅に続落して引けています。注目された米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫では原油・ガソリンともに予想外の在庫増となり、一時前日比で1ドル強下落する場面が見られましたが、株式市場の堅調推移や、ウクライナのドローン攻撃による石油施設への影響から買い戻される展開となった模様です。

【貴金属市況】
金はぜんじつに続き欧米時間は堅調に推移して一時2196.2ドルと、大台の2200ドルに迫る場面が見られました。前日同様にさしたる強材料の出現は見られないものの、投機筋の攻防により取組高は目先減少し、売り方のショートカバー(損切買い戻し)と買い方の利食い売りが交錯しているようです。先週増加した金ETFも今週は減少に転じています。本日の円換算は10,660円前後になります。

月末と四半期末が重なり週末は「聖金曜日」

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は反発して推移も、引け際には下落に転じて3市場揃っての続落で引けています。ダウ平均は3万9282ドル(−31)に、ナスダック指数は1万6315(−68)に、S&P500 市場も5203(−14)に小幅ながら続落しています。今週末の金曜日は「グット・フライデー(聖金曜日)」で休場、月末や四半期末を控えて利益確定の動きも出ているようです。

為替市場ではドル円はこのところ151円台でもち合う動きとなり151円50銭前後で推移、ユーロも小動き1.083ドル前後とほぼ前日並みの水準、ドル指数は104.3ポイントとこちらも小動き、米10年債利回りも4.23%とこちらもほぼ前日並みの水準、要人発言ではアトランタ連銀ボスティック総裁が、今年の利下げは1回のみとタカ派発言しています。今週末のPCE(個人消費支出)が重要なインフレ指標で、利下げ回数に影響して注目されます。

【石油市況】
原油は81.62ドル(−0.33)に小反落して引けています。米国内では春のドライブシーズンを控え需要の高まる中、原油やガソリン在庫の減少が投機筋の買い意欲につながる展開が続いています。国連では中東の即時停戦が初めて可決されるも、当事国のイスラエルには効果が見られないようで、ネタニヤフ首相の強硬独裁色の強い粗面が見られ、米国との不協和音も徐々に高まっているようです。

【貴金属市況】
金はアジア時間では2170ドル台で小幅な値動きで推移、その後の欧州時間ではユーロ高・ドル安の動きに投機筋の買い物から一時2200ドルを回復する場面も見られました。米国時間入りは買われ過ぎの修正局面が続き2177.2ドル(+0.8)に小幅続伸にとどまっています。欧州時間の大台回復は薄商いのなかでの値動きで、お世辞でも地に足の着いた展開とは思われない値動き、値動きは不安定な状況です。本日の円換算は10,600円前後になります。

FRBクック副議長がハト派発言!

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は揃って下落し、ダウ平均は3万9313ドル(−162)に続落、ナスダック指数は1万6384(−44)に反落、S&P500 市場も5218(−15)に続落して引けています。FRBクック副議長が講演して「中深く政策調整を進めれば、労働市場の強さを維持することに努めながら、インフレ率を目標の2%に戻すことができる」と発言し、6月利下げへの期待値をつなぐものでした。一方で、欧州委員会では米巨大IT企業アップル・アルファベット・メタプラットフォーム等がデジタル市場法(DMA)の違反で調査に入ったと発表しました。また、中国では米インテルの反動手向けサーバーを規制をすると伝わり、ハイテク株には重石となった模様です。

為替市場ではドル円は151円35銭前後で推移、ユーロは1.083ドルに反発し、ドル指数は週末の104.4から104.2ポイントに小反落しています。米10年債利回りは同4.20%から4.24%に小幅に上昇しています。先週は日銀の17年ぶりの政策変更や、FOMCでの利下げ見通しを一通り織り込みながらもドル高の流れが継続しています。円売りの分岐点は152円台への下落と見られますが、政府・日銀とのせめぎ合いの局面も今後見られそうです。

【石油市況】
原油は81.95ドル(+1.32)に反発して80ドル台の大台を踏み固める展開、このところ原油&ガソリン在庫の減少傾向が続き、冬場を通り過ぎ今後のドライブシーズンにかけての需要回復期待、また、執拗にウクライナのドローン攻撃によるロシアの製油所被害の拡大も材料視されているようです。

【貴金属市況】
先週はFOMC後に付けた史上最高値2225.3ドルから、金利高やドル高の動きもあり修正安の動きから週明けには一時2158.4ドルまで調整、その後は 売り一巡から反転上昇に転じ2176.4ドル(+16.4)に反発して引けています。本日の円換算は10,570円前後になります。

今週は週末のPCEが関心事!

おはようございます

週末のニュースとしてロシア・モスクワ郊外の野外コンサートでテロがあり、死者は137人に上りイスラム国(IS)が犯行声明を発していますが、ロシア政府はウクライナの関与を示唆して、再任間もないプーチン大統領は何かにつけてウクライナへの侵攻の正当性を主張したいようです。既にロシアの侵攻から3年目に突入し、今後どのようなかたちで終戦に向かうのでしょうか。イスラエルもハマスとの停戦協議に応じる姿勢は見られず、イスラエル軍の民間人への犠牲をいとわない姿勢には、国際世論が厳しい視線を送るもネタニヤフ首相の強硬路線に変化は見られず、イスラエルの孤立化も危惧される状況です。

先週はFOMCで今年3回の利下げ示唆が昨年12月のFOMC後も堅持されたことから、金融市場では好感を持って受け止められる市場環境となったようです。パウエル議長は24日(日)に会見し、このところの失業率の上昇が続く傾向には雇用重視のために、インフレはさておき雇用減少のスパイラルを止めるために利下げの用意がある意向を示しています。今週末はFRBが重視するインフレ指標であるPCE(個人消費支出)が最大関心事です。

今週もよろしくお願いいたします!

即時停戦要求、強硬イスラエルに米難色!

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は高安まちまちとなり、ダウ平均は3万9475ドル(−305)に5日ぶりに反落に転じて引けています。今週はFOMCの金利見通しで年内3回の利下げが示唆されたこともあり、過去4営業日で1000ドルを超える上昇となり高値を更新していましたが、4万ドルの節目を手前にして足ふみ状態といった印象、一方で、ナスダック総合指数は1万6428(+26)に5日連続高に史上最高値を連日の更新、S%P500市場は5234(−7)に小反落して引けています。先週はCPIにみられるようにインフレ傾向が継続し、利下げ期待がやや萎んだもののFOMCでは霧が晴れたようにリスクオン相場が戻り、史上最高値を謳歌する一週間となったようです。

為替市場ではドル円が東京時間に一時151円86銭まで円安進行する展開となりました。22年10月に介入に踏み切った151円90銭を手前に介入への警戒もあり、地球一周後は151円40銭前後に帰ってきています。円安に対する反応は鈴木財務相の牽制発言も見られていますが、ユーロをはじめとした他通貨も米ドルに対して軟調な展開から政府の介入のハードルにはまだのりしろがあるとの見方が優勢の模様です。日銀の17年ぶりの金融政策の変更(マイナス金利解除等)はありましたが、今後も引き続き緩和的金融政策を維持するとの見方が円売りの背景にあるようです。ユーロは1.080ドルに続落して引け、ドル指数は前日の104.0から104.4ポイントに続伸しています。一方で米10年債利回りは同4.26%から4.20%にさらに低下しています。来週はFRBの政策に影響する個人消費支出(PCE)の発表は29日にあり、最大関心事項となります。

【石油市況】
原油は80.63ドル(−0.44)に3日続落して引け、株価の下落も原油相場の軟化要因ですが、軟調な推移も80ドルを大台を死守して終ええています。国連では米欧中心にイスラエルの即時停戦が採決されましたが、中ロの拒否権により否決されました。停戦交渉に対するイスラエルの強硬姿勢が変わらず、イスラエル寄りのバイデン政権も民間人の犠牲を無視するイスラエルの攻撃に対して、世論の圧力もあり徐々にコントロール不能のネタニエフ政権に業を煮やす側面もあるようです。

【貴金属市況】
前日に2225.3ドルの史上最高値を更新した金ですが、その後は投機筋の買い一巡から軟調を強いられる展開が続き、前日に続き上値を削るねうごきから2160ドル(−24.7)に3日ぶりに反落して引けています。今週はFOMCで今年3回の利下げが示唆されたことを背景に、投機筋の動きが強まり一気に史上最高値を更新する動きとなりましたが、2200ドルという未知の価格帯に市場が慣れるにはまだ時期尚早といったところでしょうか。最も利下げ3回示唆という面では金利の伴わない金には追い風の市場環境に変化はなく、下値2150ドルを試す場面が見られる可能性はあるものの、大勢上昇相場の流れに大きな変化はないように思われます。週明けの円換算は10,540円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

3回の利下げ示唆にリスクオン続く株式市場

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は揃って続伸して引けています。ダウ平均は3万9781ドル(+269)に、ナスダック指数は1万6401(+32)に、S&P500 市場も5241(+16)に続伸して引けています。前日のFOMCでの金利見通しは前回同様に3回利下げが中心値(ドット・チャート)となり、一部に2回に減少するとの悲観見通しが払拭されていることから、再び史上最高値圏に浮上するリスクオン相場となっています。

為替市場ではスイス中銀が予想外の利下げを行い、欧州中銀(ECB)もFRBより早く利下げを行う可能性からユーロが1.086ドルに急反落し、ドル指数は前日の103.3から104.0ポイントに急反発しています。前日に急落した日本円にはご多分に漏れず鈴木財務相が円安への牽制発言が見られたものの、円高への流れは一時的なものにとどまり、ユーロに連れて軟化して151円60銭前後に続落しています。米10年債利回りは4.27%前後とほぼ前日並みに水準です。

【石油市況】
原油は80.07ドル(−0.20)に小幅に続落して引け、米原油在庫の減少傾向や、イスラエルによる執拗なガザ地区への攻撃が継続して、停戦交渉でも打開の行方が見ないこと等が下値支え要因ながら、80ドル台までの上昇から更なる上値追いにも投機筋の慎重姿勢が見られるようです。

【貴金属市況】
前日のNY金の引け後のFOMCで、年内3回利下げの見通しが示されたことをきっかけにして、急上昇に転じた金はアジア時間の早い時間帯で今月8日に付けた史上最高値2203.0ドルを突破、欧州時間では一時2225.3ドルまで上昇しました。但し、その後はスイス中銀のサプライズ利下げにユーロ安・ドル高が進行したことや、長期金利の上昇から利食い売りに押される展開となりNYの昼過ぎには2168.2ドルまで下落しました。その後は売り一巡から引けにかけては戻りき基調となり2184.7ドル(+23.7)に反発して引けています。ここ4営業日で金ETFスパイダー・ゴールド(SPDR)は20トン強増加してようやく減少に歯止め傾向が見られることや、利下げ回数が3度の見通しが金価格の下値を堅いものにしているように思われます。本日の円換算は10625円前後になります。

FOMCは今年3回利下げ示唆を継続!

おはようございます

【FOMC&金融・為替】
FOMCは政策金利を予想通り5.25%〜2.50%に据え置き、注目されたメンバーの金利見通し(ドット・チャート)の中心地は4.6%(0.25%×3回)となり、前回見通しを踏襲させる内容でした。このとろのインフレ指標が事前予想を上回るものが多く、市場では利下げ回数が2回に減らさせる可能性に警戒を払っていたものの、この発表を受けて一気に株価は上昇するリスクオン相場となりました。

NY株式市場は3市場揃って続伸して、ダウ平均は3万9512ドル(+401)に、ナスダック指数は1万6369(+202)に、S&P500 市場も5224(+46)に続伸して引けています。フェドウォッチでは6月利下げ見通しが60%弱から75%にまで上昇しました。パウエル議長は利下げを開始する前に、インフレ鈍化のデータを確信したい姿勢を示しています。一方で、6月利下げの可能性を特段否定していないようです。

為替はドル円が151円70銭台の円安水準から、FOMC後は一転してドル売りが優勢の展開となり150円90銭前後に、ユーロも1.0835ドルから1.093ドルに急進、ドル指数は前日の103.8から103.3ポイントに急反落する反応となっています。米10年債利回りも同4.29%から4.27%に低下しています。

【石油市況】
原油は81.27ドル(−1.46)に3日ぶりに急反落して引け、米エネルギー情報局(EIA)の在庫発表は原油・ガソリンともに減少したものの、このところ80ドル台に急上昇したこともあり益出しの売り物に押された模様です。最もハト派のFOMCの内容に引け後の時間外では反発推移しています。

【貴金属市況】
FOMCを控えた比較的小幅な値動きにとどまり、本セッションは2161.0ドル(+1.3)に小反発して引けています。引け後のFOMCでは今年の利下げ見通し3回のドット・チャートが示すように、ハト派の内容となったことから大きく時間外では上昇、今月8日に付けた2203ドルの史上最高値を一時更新する展開となっています。10675円前後になります。

FOMC=今年の利下げ見通し1度&2度か!?

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は序盤こそ反落して始まるも、その後は堅調に推移し3市場揃って続伸して引けています。ダウ平均は3万9110ドル(+320)に、ナスダック総合指数は1万6166(+63)に、S&P500市場も5178(+29)に続伸して引けています。エヌビディア株が下落後に急反発に転じて全般高を牽引した模様です。同社は次世代チップのブラックウェルを披露しAI処理を数倍早めるとしています。FOMCは本日2日目を迎え、明日日本時間早朝3時に政策金利&ドット・チャート、その後3時半よりパウエル議長の会見予定です。ドット・チャートにより今年の利下げ回数が2度か3度かで、市場心理の温度差に大きく影響を受けることになりそうです。また、議長会見によりハト派&タカ派かを見極めることになります。

為替市場では昨日の日銀会合でマイナス金利の解除とYCC停止、さらに上場投資信託(ETF)購入の停止等が発表され、17年ぶりの政策変更を決定しました。一方で、今後の金融政策に関しては緩和策を継続するとしました。日銀の発表後のドル円は今後も長期のスタンスでの緩和策が継続し、日米の金利差が再び意識されて「円売り」が加速して150円前半まで円安が進行、欧米時間も円売りが優勢の展開が続き現在150円80銭台で推移しています。ユーロは1.086ドルに続落し、ドル指数は前日の103.5から103.8ポイントに続伸しています。米10年債利回りは同4.32%から4.29%に小幅に低下しました。為替&債券市場でも株式市場同様に今夜のFOMC待ちモード入りです。

【石油市況】
原油は83.47(+0.75)に続伸して昨年10月以来の水準を維持、株価続伸のリスクオン相場が原油上昇を後押ししたことや、今後冬場の不需要期を終える米国では今後ガソリン需要の拡大が広がりそうです。また、ウクライナによるロシアの石油精製所へのドローン攻撃の被害が複数個所で確認されていることも原油上昇の要因と見られています。

【貴金属市況】
2150ドル前後での調整局面が続く金ですが、本日も長期金利の高止まりや、ドルの堅調地合いに押される展開から2159.7ドル(−4.6)に反落して引けています。最もドル高や金利高の逆風のなかでは下げは限定的との評価もでき、減少一途の金ETFへの資金流入が一定の歯止め役を果たしているとも考えられます。今夜の控えたFOMCという一大イベントを通過する局面で、この水準を維持できるのか注目されます。本日の円換算は10,460円前後になります。

良い休日をお過ごしください!

日銀17年ぶりに政策変更!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3市場揃って反発に転じて引け、ダウ平均は3万8790ドル(+75)に3日ぶりに、ナスダック指数は1万6103(+130)に、S&P500 市場も5149(+32)に4日ぶりに反発して引けました。特段の上昇要因はありませんが、ここ数日の調整安から値ごろ感が出ていることや、人工知能(AI)の需要拡大が業績を押し上げるとの期待が広がっているようです。一方で、長期金利の上昇基調の継続や、FOMCを控えた政策金利見通し(ドット・チャート)、更にパウエル議長の会見を見極めたいとの思惑もあるようです。

為替市場はドル円は149円10銭前後とほぼ東京市場並みの水準で推移、日経紙朝刊は既にマイナス金利解除&YCC(イールド・カーブ・コントロール)撤廃まで既成事実のように伝えています。これまでに複数回勇み足の日経紙も今回は自信がみなぎっているようです。通常17年ぶりに緩和策を解除と見れば、普通に円を買い戻すことを連想しがちですが、日本経済が長いトンネルを抜ける意義をポジティブに捉えるならば、リスクオンで株買い&円売りセットのいつも株式市場のご都合主義がまかり通っているようにも見られます。

ユーロは1.087ドル小幅に続落し、ドル指数は週末の103.48から103.57ポイントに続伸しています。米10年債利回りは同4.30%から4.32%に小幅に上昇しています。FOMCは本日より2日間の日程で開かれますが、既に政策金利の据え置きは織り込み済みで、最初の利下げ時期をドット・チャートや、パウエル会見で探る展開となっています。

【石油市況】
原油は82.72ドル(+1.68)に急反発して引け、終値ベースでは昨年10月下旬以来の高値を示現して引けています。米株が本日は一斉に反発に転じるリスクオンとなったことや、米国では本格的に原油の需要期が到来する季節で、EIAの週報でも原油在庫の減少傾向が見られます。また、OPECの減産を刑したイラクの増産もようやく減産に舵を切ることも材料視されているようです。

【貴金属市況】
金はアジア時間から長期金利の上昇を嫌気して10ドル前後続落して推移、先週の下値(2156.2ドル)を下回りストップ売りも一部に巻き込む展開となりました。その後は売りが一巡すると欧州から米国時間は反発をたどり推移、3日ぶりに小反発に転じて2164.3ドル(+2.8)で引けています。2200ドルから2150ドルまで50ドル程度の調整安となり、長期金利の上昇やドル高の逆風下でもこの水準で推移は特筆されます。また、週末に減少一途の金ETF、SPDRが突如15トン近い急増となったことも下値抵抗を意識させているのかもしれません。本日の円換算は10,350円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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