本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2023年05月

造反も伝えられ議決が不透明な情勢!

おはようございます

【金融・為替】
連休明けのNY株式市場はまちまち、ダウ平均は3万3042(−50)に反落、一方でナスダック指数は1万3017(+41)に続伸して年初来高値を更新、S&P500市場も4205(+0.07)と小幅続伸して更新しています。週末の債務上限引き上げ基本合意からデフォルト危機は後退も、31日の下院(共和党多数)での採決に反対票を投じる造反議員がでるとの報道もあり、共和党内の説得工作が続いているようです。

為替市場は139円75銭前後の推移し前日の140.9円からはドル安・円高で推移、ユーロも1.067ドルまで下落後は反転して1.073ドルに、ドル指数は104.5から104.0ポイントに反落しています。米債券リオ周りは総じて軟化し米10年債利回りは3.69%前後に低下しました。

【石油市況】
原油は69.46(−3.21)に急反落して引け、石油関連の悪材料は特にないものの、債務上限問題を巡り共和党下院テキサス選出のチップ・ロイ議員が同法案に反対意見と見られ、足並みの乱れに法案成立への不透明感から嫌気売りに押された模様です。

【貴金属市況】
金は債務上限問題の基本合意を受けてアジア時間ではドル高が進行し、6月限は一時1931.0ドルと直近安値を更新するも、米国時間入り後は共和党議員の造反の動きが伝えられたことや、ドル安・長期金利の低下に反発に転じ1958.0ドル(+13.7)に反発して引けています。本日の円換算は8785円前後になります。

視線は債務上限問題からFOMCへ!

おはようございます

週明けのNY市場は既報の通り「メモリアルデー」で休場となっています。先週合意された債務上限引き上げを巡る動きでは、この休日中もバイデン大統領はじめ政府や議会のスタッフが多くの議員と接触し、今回の法案に賛成を示するように働きかけています。まだ、法案の通過には紆余曲折はつきものと思われますが、市場では土壇場の状況でも可決に向かうことをほぼ織り込みつつあるようです。

6月は13・14日両日にFOMCが開催予定で、このところの景気指標が予想を上回るものが多く、インフレの鎮静化に向けた流れは道半ばの状態、この週末6月2日(金)の雇用統計も次回FOMCに影響を与えるものとして注目されます。地銀の破たん問題は一先ず無風状態、債務上限問題もクリアすると利上げへの障害物は取り除かれることになります。

原則合意し議会の採決待ち!

おはようございます

既報のようにバイデン、マッカーシー両氏は債務上限の引き上げで合意しました。市場外のダウ平均は100ドル超の上昇、日経平均に至っては600円強の上昇、一先ず市場は好感を持って受け止めているようです。為替市場ではドルが一段上昇、ドル円140円70銭前後、ユーロは1.071ドル前後、ドル指数は104.26ポイントに小幅に上昇、商品では原油が73ドル台に上昇、金は小幅反落推移しています。

本日の米国市場は「メモリアルデー」の休場、債務上限問題も31日の下院での採決、その後に上院、最後は大統領の署名で成立となりますが、与野党ともに造反議員が予想され、まだまだ紆余曲折が予想されます。

よろしくお願いいたします。

デフォルト回避に前進!(X デーは6月5日)

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は揃って上昇、ダウ平均は3万3093(+328)に6日ぶりに反発、ナスダック市場は1万2975(+277)に大幅に続伸、S&P500市場も4205(+54)に続伸して引けています。債務上限問題に関して与野党から合意に向けて前進していると伝えられ、合意後は月内に上下両院での採決、さらに大統領の署名までもっていくとし、市場のデフォルト(債務不履行)への警戒感が大きく和らいでいるようです。上限引き上げ期間を2年程度を軸に大詰めの協議が続けられているようです。また、イエレン財務長官はXデーが6月5日になると発言し、これまでよりも幾分先延ばしする内容でした。週明けの29日のNY市場は「メモリアルデー(戦没者記念日)」で休場となります。

為替市場ではドル高の流れが継続し、ドル円は140円60銭前後に一段の円安・ドル高水準に、ユーロは1.072ドル前後で前日並みの水準、ドル指数は前日とほぼ同水準104.2ポイント前後で今週もドルの地合いの強さが継続しました。本日発表された個人支出(PCE)のコア指数は前年比で4.7%と、事前予想や前月実績の4.6%を上回り、インフレの高止まりを示唆する内容から6月FOMCでの短期金融市場の見方は利上げの可能性が6割を超えている模様です。米10年債利回りは前日の3.82%から3.79%に小幅に低下しました。

【石油市況】
原油は72.67ドル(+0.84)に反発して引けています。前日の急落に対するリバウンドとなり、債務上限問題の解決に向けた動きを好感、株価の上昇も悲観売りの後退につながったようです。一方で、PCEが示すようにインフレの高止まりが予想され、FRBの利上げを正当化することから、先行きの景気後退観測も根強く一方通行に強気も張りにくいかんきょうでしょうか。

【貴金属市況】
金は債務上限問題が合意に向けて進んでいることから上値重く推移、また、景気指標でインフレの高止まりから金融当局のタカ派姿勢継続も重しとなるも、前日の急落時の安値を抜けることなく推移し1963.1ドル(+0.8・8月限に切り替え)に小反発して引けています。週明けの円換算は8780円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

ドル円7か月ぶりの140円台乗せ、財務省&日銀の反応は!?

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場はダウ平均は3万2764ドル(−35)に5日続落、ナスダック指数は1万2698(+213)に反発、ナスダック指数も4151(+36)に反発して引けています。Xデーが接近するなかで債務上限問題は特段の進展が見られないものの、バイデン、マッカーシー両氏の合意への希望的な発言から、なんだかんだ合意!の期待の方が強いようです。

為替市場ではドル高が一段と加速し、ドル円は140円20銭と昨年11月以来7か月ぶりの円安水準となり、現在は140円丁度を挟む水準での保ち合い推移、ユーロも1.072ドルに続落し、ドル指数は前日の103.8から104.2ポイントに続落して2か月ぶりの水準まで続伸、米10年債利回りは同3.74%から3.82%に上昇しています。本日発表された米GDP改定値(第1四半期)は1.3%と速報値の1.1%を上回ったことや、新規失業保険申請件数が22.9万件と事前予想の25.0万件を下回り、米景気の底堅さが意識されたことから6月利上げ休止期待が後退しています。一方で、債務上限問題の膠着状態が続き、大手格付け会社の一角フィッチがAAAの安定からネガティブに米国債の見通しを変更しています。

【石油市況】
原油は71.83ドル(−2.51)に4日ぶりに急反落に転じて引けています。週明けのサウジ石油相が空売り筋に警告を発し、更なる減産措置を匂わせていましたが、ロシアの副首相は合意を大幅に修正する可能性は低いと述べ、減産措置の可能性を否定したことが下落要因と見られています。サウジによる売り方投機筋への警告は、ロシアの同調を呼び込めず不発となったようです。

【貴金属市況】
金はアジア時間からドル高受けて続落推移、欧州時間では一時的にドル安の流れとなり前日引値近辺まで戻すも、NY時間入り直後のGDP改定値や新規失業保険申請件数などの発表後にドル高と長期金利が再び上昇に転じたことから、戻りを売られる展開となり1943.7ドル(−20.9)に4日続落して引けています。本日の円換算は円安気味で8725円前後となり、ドル建て金の下落分を円安が補う展開が続きます。

大手格付け会社ムーディーズ&フィッチが米国債の格下げ検討!?

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3市場揃って続落して引け、ダウ平均は3万2799ドル(−255)に4日続落、ナスダック指数は1万2484(−76)に続落、S&P500市場も4115(−30)に続落して引けています。投資家心理を表すVIX指数(恐怖指数)は今月5日以来20ポイントに乗せ、本日も進展なしの債務上限問題の停滞が投資家の警戒心につながっている模様です。注目されたFOMC議事要旨ではメンバー間で利上げと停止の温度差が見られたようで、地銀発の金融システムへの不安や、債務上限問題の交渉状況、景気指標ウォッチの次回6月FOMCに向けた政策金利の決定まで紆余曲折が続きそうです。

為替市場ではドル高が進行し、ドル円は139円40銭前後で推移し昨年11月以来の円安水準、ユーロも1.074ドル前後で推移、ドル指数は前日の103.5から103.8ポイントに続伸し3か月ぶりのドル高水準です。米国短期債は5月末償還の利回りは2%、6月6日償還の利回りは6%台となり、債務上限問題が懸念される6月物は売りを浴びて下落(金利は上昇)と影響は少なくないようです。米10年債利回りは同3.71%から3.74%に上昇しています。

【石油市況】
原油は74.34ドル(+1.43)に3日続伸し、米エネルギー情報局(IEA)の週間在庫で原油やガソリン在庫が予想外の減少となり、本格的なドライブシーズンを控えた需給ひっ迫が意識されているようです。一方で、債務上限問題の進展が見られない環境は原油にも上値抑制効果があるようです。

【貴金属市況】
金は前日の終値1970ドル台中心にもち合う展開が続きましたが、米国時間にはドル高や長期金利上昇の逆風に押されて1964.6ドル(−9.9)に3日続落して引けています。一方で債務上限問題の交渉停滞は安全資産としての金買いを呼び込む面もあり、ことが事だけに渦中の米国債は安全資産と見なされにくい環境もあり、ドル高・金利高の逆風のもとでも下げは限定的なものとなっています。本日の円換算は8760円前後になります。

債務巡り与野党のかけ引き続く

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場市場は揃って下落し、ダウ平均は3万3055ドル(−231)に3日続落、ナスダック指数は1万2560(−160)に反落し、S&P500市場も4145(−47)に反落して引けています。債務上限問題の進展報道は伝えれてなく、共和党の交渉代表を務めるマッカーシー下院議長は共和党下院議員に対して「合意に程遠い」と改めて発言、議員のなかには先のイエレン財務長官の6月1日がXデーとなる発言に懐疑的な見方(日程に余裕を持たせ、実際はもうしばらく持つだろう)を示し、交渉が遅れれべそれだけデフォルトリスクは高まることになります。

為替市場は引き続きドルは強含みに推移し、ユーロは1.077ドルに続落、ドル円は138円台で保ち合い現在138円55銭前後で推移、ドル指数は前日の103.2から103.5ポイントに上昇、米10年債利回りは一時3.76%まで上昇後に3.71%とほぼ前日並みの水準です。債務上限問題が株式市場に影響する以上に米債券市場には重要な事柄で、12年前の格付け会社S&PにAAAからの引き上げが悪夢の記憶を蘇られることになります。

【石油市況】
原油は72.85ドルドル(+0.88)に続伸して引け、来週29日の「メモリアルデー」以降は米国のドライブシーズン入りの季節で需要拡大期待の展開、また、サウジアラビアの石油相が減産にも関わらず価格下落の原因を投機筋の空売りとし、売り方は痛い目に合うと脅しとも受け取れるいただけない発言もあるようです。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間には調整色を強め一時1955.8ドルと直近安値を下回る場面が見られましたが、債務上限問題の進展なく株が下落に転じると安全資産として買い物が入り反発に転じ1974.5ドル(−2.7)と続落も、下げ幅は限定的なものとなりました。大手金融の一部にはデフォルトに備えるならキャッシュ&ゴールドの保有を推奨しているところもあるようです。本日の円換算は8770円前後になります。

米財務長官6月1日のXデーを示唆し警告!

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場はまちまちな展開となり、ダウ平均は3万3286ドル(−140)に続落、一方でナスダック指数は1万2720(+62)に反発、S&P500市場も4192 (+0.6)に小反発して引けています。米債務上限問題を巡るバイデンvsマッカーシー会談は日本時間今朝6時半から開始されています。先立つ午前には事務レベル協議が開かれ、マッカーシー議長は一定の前進的な評価をしています。また、イエレン財務長官は議会幹部に改めて警告、上限の引き上げか一時的な上限撤廃しなければデフォルトに陥ると再度合意要請しています。

為替市場はドルを買う動きが強まり、ドル円は再び138円55銭前後にドル高・円安が進行、ユーロも1.081ドル前後に続落し、ドル指数は週末の103.2ポイントとほぼ同水準で推移、米10年債利回りは3.71%に更に上昇、デフォルトリスクの債券売り=金利上昇の反応も見られるようです。

【石油市況】
原油は72.05ドル(+0.36)に小反発で引け、債務上限問題が燻るなかで戻りは限定的ながら、米国では本格的なドライブシーズンを控えて、OPECプラスの減産もあり年後半の需給ひっ迫観測が上昇要因と見られています。

【貴金属市況】
金もバイデン・マッカーシー会談を控えて値動きは限定的なものながら、ドル高と長期金利の上昇が重石となり1977.2ドル(−4.4)に小反落して引けています。本日の円換算は円安加味で8765円前後になりますが、この後の会談結果待ちといったところでしょうか。

今週も債務上限問題が関心事!

おはようございます

G7サミット はゼレンスキー大統領の訪日サプライズから、バイデンも岸田も霞むゼレンスキー一色の報道となりました。反転攻勢のウクライナですが新たにF16戦闘機の訓練支援も確保、ロシア・プーチンにはさぞかし脅威に映ったことでしょう。

さて、先週後半には合意に近づいたと見られた債務上限引き上げ問題ですが、事務レベル協議の最中に共和党が途中退席し再び合意は遠のいています。サミット帰路エアフォースワン(米大統領専用機)内でもバイデンとマッカーシーの電話会談がった模様ですが、帰国後22日に改めて会談が設定されているようで注目されます。イエレン財務長官は米国の全ての支払い義務を6月中旬まで履行することは難しいと発言、Xデーは6月初旬となる可能性が高いようです。

一方で、パウエル議長はFRBの会合で6月利上げ休止を示唆、市場にはサプライズとなりドル売りにつながっていますが、株価は債務上限問題の停滞を嫌気、安全資産として金が反発を見せました。

今週もよろしくお願いいたします!

共和党側退席し債務上限仕切り直し

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は前日の上昇の余勢を借りて続伸して始まったものの、その後、前日には合意が予想された債務上限問題が再び暗礁に乗り上げたことから失速、ダウ平均は3万3426ドル(−109)に、ナスダック総合指数は1万2657(−30)に、S&P500指数は4191(−6)に揃って反落して引けています。政権側と共和党の事務レベル協議の席で共和党側が途中退席し、交渉に参加していないマッカーシー下院議長は「ホワイトハウス側が歳出削減に抵抗している」と非難し、合意期待が後退する状況を嫌気する反応となりました。一方でサミットから21日に帰国するバイデン大統領は帰国後に会見を開く予定で、来週にかけての交渉の進捗状況が注目されることになります。

為替市場では連日のドル買いの動きが一服し、ドル円は137円90銭前後と前日の円の安値138円70銭台から下落(円は上昇)ユーロも1.080ドル前後に反発、ドル指数は前日の103.5から103.2ポイントに反落しました。本日注目されたパウエル議長のFRB会合での発言は「ここまで政策を進めてきたので、データや変わりつつある見通しを注視して慎重に分析する余裕がわれわれにはある」とし、6月利上げに対して休止する示唆が含まれドル買い一服となった模様です。米10年債利回りは前日の3.64%から3.70%にこちらが一段上昇しています。

【石油市況】
原油は71.55ドル(−0.31)に反落して引け、債務上限問題の協議が中断されて再びデフォルトを意識させる状況が株安に陥るリスク回避の動きを嫌気する展開となりました。

【貴金属市況】
原油とは逆に金は債務上限交渉の停滞からドル安に振れたこともあり、連日の下げ局面からリバウンドの反発を示し1981.6ドル(+21.8)に反発して引けています。また、パウエル議長の発言で6月利上げ休止の示唆もあり、金反発にひと役買った模様です。週明けの円換算は8755円前後になりますが、大統領帰国後の会見もあり、債務上限問題の成り行きによっては流動的というところでしょうか。

良い週末をお過ごしください!
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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