本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2022年11月

パウル発言や議事要旨、更に週末雇用統計待ち

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場はダウ平均が3万3852ドル(+3)に小反発して引け、一方でナスダック指数は1万0987(−65)に、S&P500市場も3957(−6)に小幅に続落して引けています。市場は利上げ幅の縮小や、来年後半以降の緩和策期待が先行して3か月ぶりに高水準まで買われていますが、週前半のFRB株のタカ派発言は市場の期待を牽制する者で引き続き上昇の重石となっています。本日はパウエル議長の講演内容が注目されます。中国関連では衛生当局が防疫措置の微調整発言をし、過度な行動制限からの緩和期待が再び徐々に広がっているようです。

為替市場はドル円が138円70銭前後で推移、ユーロは1.032ドル前後で推移、ドル指数は前日の106.6から106.8ポイントに小幅高で推移し、米10年債利回りは同3.68%が3.76%前後に小幅に上昇していますが、本日のパウエル発言や、週末の雇用統計の発表を控えてポジションを一方に傾けにくい環境となっています。

【石油市況】
原油は78.20ドル(+0.96)と前日に続き続伸して引け、中国の防疫当局者の会見からゼロコロナ政策への緩和期待の広がりが、中国需要の減速観測の後退につながっています。一方で12月4日のOPECプラス閣僚会合では、生産枠を据え置きで議論が進むとの報は上値抑制につながるとの悲観する意見も見られています。

【貴金属市況】
金は前日の下落に対してアジア時間より反発して推移、その後はドル相場や米長期金利が同意に欠ける乏しい動きもあり金の振幅も限定的となり、NY終値は1763.7ドル(+8.4)に反発して引けています。パウエル発言や雇用統計待ちムードは金市場で注目材料で、それらを控えて動きは取りにくい状況となっています。本日の円換算は7790円前後になります。

中国の抗議活動を嫌気

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は、ダウ平均が3万3849(−497)に反落、ナスダック指数は1万1049(−176)に続落、S&P500市場も3963(−62)に続落して引けています。連休の続いた米国市場の間、中国では北京や上海の大都市でコロナ対策の行動制限に対する抗議活動が頻発しています。これにより中国製造業のサプライチェーンによる経済活動の停滞や、中国経済の失速による世界経済への悪影響が危惧されるという反応を示し、また、セントルイス連銀ブラード総裁が「政策金利が経済を制約する道のりは長い!」と発言し、タカ派の金融政策への警戒も改めて高まった模様です。要人発言は30日のパウエル議長の講演内容にも注目が集まります。

為替市場ではリスク回避の円買いの動きが強まり、欧州時間には一時137円50銭近辺まで円高が進行し、その後のNY時間は要人発言によるドル買いもあり、現在は138円90銭近辺まで戻し推移、ユーロもECB理事会(12/15)での利上げ観測に1.049ドルまで戻る場面が見られたものの、その後は1.033ドル前後に下落して推移、ドル指数は105.3まで下落後に106.6ポイントに戻し前週比でも上昇しています。米10年債利回りも3.68%前後で推移し、前週末の3.61%から上昇しています。

【石油市況】
原油相場は時間外取引から中国情勢により下落が加速し、一時73.60ドルとほぼ1年ぶりの安値を示現する時間帯がありました。一方で、その後は来月4日のOPECプラスの閣僚会議で価格防衛のための減産措置が決定されるとの報で反発に転じ77.24ドル(+0.96)に反発して引けています。世界的な景気後退による原油需要の減速見通しに対して、産油国による減産措置による価格防衛のせめぎ合いですが、世界経済の2023年の見通しには悲観的で、需要減退が明らかになると価格維持は苦戦を強いられる展開も考えられます。

【貴金属市況】
金はアジア時間から中国問題を悲観視する展開に軟化して推移しましたが、欧州時間にはユーロ高・ドル安に加えて長期金利の低下を受けて上昇し一時1763.5ドルまで買うも、その後は要人発言などでドル高の流れに変わり下落、売り物に押されて1755.3ドル(−13.5)に4日ぶりに反落に転じて引けています。本日の円換算は7770円前後になります。

引き締め緩和期待と、景気後退に身構える

おはようございます

今週後半には12月入りとなり師走相場が始まります。主要国のインフレ対応の利上げが加速し世界的な景気後退懸念が根強く、来年にかけての景気後退は既に既成事実化となる雲行きの中、米国ではインフレピークアウトからの金融引き締めの緩和観測が金融市場に台頭し、金融当局の牽制する動きとのせめぎ合いとなっています。30日のパウエル議長の会見が注目されます。

今月発表されたCPIはインフレピークを象徴する指標でしたが、単月の数値では引き締め緩和の説得力不足となり、今週の個人支出や、ISM製造業景況指数、更に週末の雇用統計なども注目されます。また、中国の感染拡大の行動制限の行方も注目されます。

今週もよろしくお願いします!

事実上の4連休モード

おはようございます

週末のNY市場は前日の休場に続き本日も短縮取引となり、市場参加者が限られるなかで行われました。株式市場はまちまちな展開となり、ダウ平均が3万4347ドル(+152)に続伸し、一方でナスダック市場は1万1226(−58)に、S&P500市場は4024(−1)に反落して引けています。実質4連休ムードといったところ。

為替市場はドル円が139円10銭前後で、昨日の東京時間からは40銭前後のドル高・円安に、ユーロは1.041ドル前後、ドル指数は105.9ポイント前後小動き、米10年債利回りは3.61%と前日から低下しています。来週は12月入りとなり、週末には雇用統計の発表があり当局の金融引き締めを占うことになります。

商品市場は原油相場が76.28ドル(−1.06)に続落、上海ディズニーランド再開の吉報も、中国ではゼロコロナ政策継続に各地でデモが頻発し経済活動への悪影響が避けられない状況です。金は1768.8ドル(+8.4)に3日続伸して引け、ドル買いの後退や長期金利の低下の動きが好感されています。(換算値7840円前後)

良い週末をお過ごしください!

米市場は事実上の4連休!

おはようございます

周知のとおり本日は米国市場が「感謝祭」の休日で入電はありません。(時間外取引除く)明日の取引は短縮取引(日本時間午前3時45分で終了)となり、市場参加者も限られると予想されます。ブラックフライデー(黒字の金曜日)が年末商戦の始まりとなり、インフレ下の個人消費が盛り上げるのか注目されます。

この時間の為替市場はドル円が138円55銭前後で推移、ユーロは1.040ドル前後、ドル指数は105.8ポイントと昨日の東京時間並みで推移、週初の107.3ポイント以降は今週はドル高調整の1週間となりました。

NYダウは前週比で600ドル余り上昇し8月以来3か月ぶりの高値水準で推移し、0.75%×4回連続の利上げから現在の政策金利(FFレート)は年率3.75%〜4.0%、このところのインフレ指標はピークを打ったとの観測も広がり、FRBメンバーでも今後の金融引き締めに関してタカ派とハト派の意見の違いも散見されます。今後緩和される楽観的な見通しが上昇につながっているようです。

一方で、商品市場では原油市況は6月の123ドル台をピークにして右肩下がりに推移し、現在は80ドルを割り込む水準で推移しています。ロシアのウクライナ侵攻は長期化していますが、地政学上のリスクの賞味期限は長くは続かず、原発や核問題に異変が生じることがなければ概ね織り込んでいるようでます。また、ゼロコロナ政策の中国経済の失速や、インフレによる世界経済の後退による原油需要後退観測に押されています。金も地政学上のリスクに3月に一時2000ドル台を1年半ぶりに乗せるも、その後は米国の利上げによる金利上昇や、ドル高の流れを嫌気して現在は1700ドル台で推移しています。一方で中銀の金保有(第3四半期)が急増し、ある意味、米国の覇権国家としての今後の地位の低下を表しているとの見方もあるようです。

日経平均も3か月ぶりの高値を示現、サッカー・ワールドカップで日本代表が強豪ドイツに逆転勝利し、ジャイアント・キリング(大番狂わせ)とも言われ、サッカー関連銘柄の上昇が昨日の日経平均上昇をサポートしたとの見解も見られます。次戦は日曜日のコスタリカ戦に連勝して、決勝トーナメント進出期待が広がります。

議事要旨は「利上げ減速」を多数が支持

おはようございます

【金融・為替】
感謝祭前日のNY株式市場は続伸し、ダウ平均は3万4194ドル(+95)に、ナスダック指数は1万1285(+114)に、S&P500市場も4028(+24)に揃って続伸しクリスマス商戦にも勢いをつけたいところです。FOMC議事要旨は多くのメンバーが利上げ減速を支持したことが分かり、金融引き締めの緩和期待も再び広がっているようです。今夜のNY市場は感謝祭で休場、週末金曜日も短縮取引となり休日モードとなります。

為替市場は前日に続きドル売り優勢の展開となり、ドル円は139円55銭前後と1週間ぶりに140円を割り込んでいます。ユーロも1.039ドルに続伸し、ドル指数は前日の107.1から106.1ポイントに続落し、米10年債利回りも同3.76%から3.69%に更に低下しています。12月13〜14日のFOMC前には来週の雇用統計や、CPIの直前発表などの重要指標もあり予断は許さない状況ですが、現状では12月利上げは0.5%利上げが妥当と捉える向きが多いようです。

【石油市況】
原油は急反落に転じ77.94ドル(−3.01)と節目の80ドルを割り込み引けています。EUがロシア産原油の価格上限設定を65〜70ドルで検討していると伝わり、現状の価格は上限の下で推移も、設定価格を上回ると取引が制限されるとのことのようです。対するロシアの姿勢は原状は不明のようです。

【貴金属市況】
前日に6日ぶりに反発した金ですが、この日は欧州時間に一時ユーロ安・ドル高に振れたことが重石となり一時1719ドルまで下落するも、その後はドル安の進行に下値堅く推移し1745.6ドル(+5.7)に続伸して引けています。但し、ドル安進行に比べるとドル建て金の上値は重い印象、先週に一時1800ドルに接近した場面の買い付き玉の整理か?戻りの鈍い感は否めないようです。本日の円換算は7845円前後になります。

議事要旨後は感謝祭ウイークから連休モードに

おはようございます

【金融・為替】
国内は「勤労感謝の日」の休日、米国は明日が「感謝祭」の休日、及び週末は短縮立ち合いとなり連休ムードが高まります。NY株式市場は反発に転じ、ダウ平均は3万4098ドル(+398)に、ナスダック総合指数は1万1174(+149)に、S&P500 は4003(+53)に揃って反発して引けています。長期金利の低下やを好感する動きや、年末商戦への期待が株価を押し上げた模様です。

為替市場では前日のドルの急反発の勢いが後退し、ドル円は141円20銭前後に東京時間から60銭前後の円高・ドル安で推移、ユーロも1.30ドル前後に反発推移、ドル指数は前日の107.8から107.1ポイントに反落しています。米10年債利回りも3.76%に低下していいます。本日のFOMC議事要旨の発表を控えて、本日も複数のFRBが発言しています。ブラード・セントルイス連銀総裁と、コリンズ・ボストン連銀総裁がタカ派発言する一方で、デーリー・サンフランシスコ連銀総裁と、メスター・クリーブランド連銀総裁は今後の利上げに対して慎重な姿勢を示し、金融当局内での意見の隔たりが見られるようで、インフレ抑制と景気への配慮のせめぎあいの動きが内部にあるようです。

【石油市況】
前日にWSJ紙のOPECプラスの増産報道に下振れした原油相場は、その後のサウジ石油相の発言に下落が食い止められ、本日は株価上昇のリスクオンも手伝い反発し80.95ドル(+0.91)に5日ぶりに反発して引けています。

【貴金属市況】
金も前日までの5営業日続落から、本日はドル高の一服や長期金利の低下を支援に下げ止まり1739.9ドル(+0.3)に小幅ながら6日ぶりに反発して引けています。最も議事要旨発表を控えて様子見ムードが強く、反発力は限定的なものになっています。円換算値は7890円前後になります

全国的に雨模様の1日のようですが、良い休日をお過ごしください!

中国、一部都市でロックダウン実施

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は3市場揃って反落に転じ、ダウ平均は3万3700ドル(−45)に、ナスダック指数は1万1024(−121)に、S&P500市場も3087(−12)に反落して引けています。米国ではインフレのピークアウト観測は徐々に高まると同時に、市場の緩和政策への期待を牽制する金融当局の幹部発言が相次いでいます。本日も複数の地区連銀総裁の発言が予定され注目されています。また、中国の感染の急拡大により、一部都市のロックダウンの拡大警戒も株価の上値を抑え込んでいるようです。

為替市場はリスク回避のドル買いの動きとなり、ドル円は142円10銭後に大幅なドル高・円安に推移、ユーロも1.023ドルに軟調に推移、ドル指数は週末の106.9から107.8ポイントに急反発しています。週末の米商品先物取引員会(CFTC)を見ると、投機筋の円売りポジションはピーク時の3割減とこのところの円高の動きから振るわれたと見られますが、本日は重石が取れた分フットワーク軽く円安に振れているようです。一方で米10年債利回りは週末の3.82%から、週明けは3.83%に小幅に上昇しています。

【石油市況】
原油はNY時間に米ウォールストリートジャーナル紙(WSJ)が、来月4日のOPECプラスで増産が予定されていると報道されたことから、一時は75.08ドルと今年1月以来10か月ぶりの安値に沈む場面が見られました。その後、この報道をサウジの石油相が否定し、需給のバランスを取るために減産もありうると発言したことから急反発に転じ80.04ドル(−0.07)に戻すも4日続落となり引けています。中国の感染拡大による行動制限の再開が、中国の原油需要の減速を懸念されることも悪材料と見られます。

【貴金属市況】
インフレ鈍化により米金融政策の緩和期待のドル安や長期金利の低下から、先週は一時1790ドル台と節目の1800ドル台に接近する場面も見られた金ですが、その後、要人発言によるタカ派発言から軟調に転じ、週明けもドル高の動きが重石となり軟調に推移し1739.6ドル(−14.6)に4日続落して引けています。引き続き金ETFの資金流出は続き、投資家の金離れ現象は続いていますが、一方で中銀の金保有の急増も報道され注目を集めています。ロシア→中国と指摘する向きもあるようです。本日の円換算は7930円前後になります。

今週は23日の議事要旨が注目材料!

おはようございます

11月に入り米消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)や事前予想を下回り、金融当局の引き締め緩和への期待が先行するリスク選好の展開となりましたが、先週はFRB幹部の発言が相次ぎタカ派な意見も見られ、一時の緩和期待が萎む状況で1週間を終えました。今後の政策金利に関しては23日の今月2日のFOMC議事要旨が発表される予定で、12月以降の政策金利の議論内容が注目されます。

激戦の中間選挙では上院は民主党が50議席を確保し、閣僚人事や最高裁判事等の人事が通りやすくなります。一方で下院は共和党の過半数確保が決定し、民主党の予算などが通りにくくなることが今後予想されます。債務上限問題も来年初めの時期に引き上げを迫られることが考えられ、共和党の反対に立ち往生することが予想されます。

今週は23日(水)は国内は「勤労感謝の日」の休日、米国では24日(木)に「感謝祭」の休場となります。週末の25日(金)は「ブラックフライデー」と呼ばれる年末商戦が始まり、インフレ下の消費者の財布のひもが気がかりとされます。

今週もよろしくお願いします!

金融街で割れる政策金利動向の見通し

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は3日ぶりに反発して引け、ダウ平均は3万7745ドル(+199)に、ナスダック総合指数は1万1146(+1)に、S&P500市場は3967(+21)に3市場揃って反発して引けています。先週のPMIや今週のPPIにインフレ鎮静化の兆しが見え、市場は金引き締めの緩和期待を織り込みながらの展開、金融当局の中でもハト派とタカ派が混在しているようで、引き締め策の緩和示唆や、ターミナルレートは最低でも5%以上とする政策スタンスの強弱混交に市場も気迷いが続きます。

為替相場はドル円は140円40銭前後とドル買いが優勢の展開に、ユーロも1.032に続落し、ドル指数は前日の106.6から106.9ポイントに続伸しています。米10年債利回りも前日の3.77%から3.82%に小幅に上昇しています。先週後半からの引き締め緩和観測によるドル売りは、金融当局の一部幹部によるタカ派発言により、今週は徐々に後退するポジション調整といった印象です。

【石油市況】
原油は80.11ドル(−1.29)に3日続落して引け、じりじりと下値を切り下げて引けています。目新しい材料はないものの、今週は株価の神経質な動きが続きリスク商品には重しとなったことや、中国のゼロコロナ政策の緩和期待が、足元の感染拡大により行動制限の広がりによる原油需要の減退観測に上値重く推移する1週間となりました。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間は1770ドル台に接近する強地合いでしたが、米国時間入りするとドルが買い戻される動きや、長期金利の上昇が重しとなり軟調に推移し1754.4ドル(−8.6)に続落、中心限月の12月限は4日続落となりました。今週はロシア製のミサイルのポーランド着弾による地政学上のリスクもあり、節目の1800ドルに迫る場面も見られましたが、直接的なロシアの攻撃でないとの見方が広がったことや、ドルの地合いが引き締まる展開に押される1週間でした。週明けの円換算は7880円前後になります。

良い週末をお過ごしください!
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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