本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2022年09月

FRBのタカ派姿勢続く

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は前日に反発する場面も見られましたが、本日は戻りの鈍さもあり3市場揃って反落して引けています。ダウ平均は2万9225ドル(−458)に反落し、ナスダック総合指数も1万0737(−314)に、S&P500市場も3640(−78)で引けています。前日は英中銀の債券購入策に市場は安定を取り戻す展開となりましたが、低下した長期金利が再び上昇したことや、米第2四半期のGDP確定値が−0.6%と2四半期連続のマイナス成長が確認されたこともあり、景気後退への懸念が再び市場への重石となった模様です。今週は複数のFRB高官の発言が続いていますが、ぶれないタカ派発言が多く聞かれます。

為替市場はアジア時間は英ポンドやユーロが戻りを売られてドル高に振れるも、欧米時間は徐々に欧州通貨が反発しドルは軟化しています。ユーロは0.98ドルに続伸し、ドル指数は前日の112.6ポイントから111.9ポイントに続落しています。一方で先週の円買い介入以降はドル円は動きにくい環境が続き、144円台中盤を中心の保ち合い推移となり、現在144円45銭前後で推移しています。引き続き介入警戒から投機筋への牽制から、145円を上限とした意識が働いている模様です。米10年債利回りは前日の3.73%から3.78%に上昇しています。

【石油市況】
原油相場は再び株価下落のリスク回避の動きもあり、軟調推移から81.23ドル(−0.92)に3日ぶりに反落して引けています。景気へのネガティブな見方に原油需要の減速が意識されています。一方で、来週の5日はOPECプラスの会合が予定されていて、このところの市況下落もあり減産措置の可能性が高く、下値を支えるものとなっているようです。

【貴金属市況】
金はアジア時間ではユーロやポンドの戻りが重くドル高に振れたことから、前日の30ドル強の反発から逆に20ドル以上調整し一時1649.3ドルまで下落しました。但し、欧州時間から欧州通貨が再び強張りドル売りの流れになり、金も下値を切り上げながらアジア時間の下落を概ね取り戻し1668.6ドル(−1.4)の小反落にとどまりました。引き続きドル相場と米長期金利の動向がドル建て金の価格を左右する展開が続きます。本日の円換算は7680円前後になります。

英量的緩和縮小(QT)延期、臨時的なQE政策

おはようございます

【金融・為替】
欧州時間に「英イングランド銀行(中銀)が急遽、長期国債を緊急買い入れを決定」しました。トラス新政権の減税案は予想を超える大規模なもので、IMFも「大規模で的を絞らない財政措置への警告を発する」など、英国に対する不信が広がり債券急落と、ポンド急落をもたらし中銀の債券購入という市場に対して臨時的措置を取らざるを得ない事態に追い込まれた格好です。また、金融引き締めと同時進行のQT開始時期も10月上旬から10月末に先送りして、事実上の短期的なQE(量的緩和)というQT最中の臨時的QEという相反する政策となります。これを受けて英債券市場が反発し、長期金利は急減速し、通貨ポンドは反発する反応となりました。

為替市場は英中銀の臨時的QE措置発表後に米国市場にも波及し、米長期金利は4.0%から3.73%に急低下し、ドル指数は114.8から112.6ポイントに急反落しました。ドル売りの流れは対ユーロ、対ポンド、対円でドル安の流れを作り、ドル円144円05銭前後に、対ユーロも0.973ドルにそれぞれ反落に転じています。株式市場は長期金利の低下を好感する反応となり、ダウ平均は2万9683ドル(+548)に7日ぶりに反発し、ナスダック総合指数は1万1051(+222)に続伸、S&P500市場も3719(+71)に7日ぶりに反発しています。

【石油市況】
原油市場は英中銀の措置に金融市場のリスク回避姿勢が後退し、長期金利の低下や株式の反発の反応を示し、原油市場にも買い戻す動きが優勢となり82.15ドル(+3.65)と23日以来80ドルの大台を回復しています。

【貴金属市況】
金はドル高や長期金利の上昇を嫌気し、アジア時間では一時1622.2ドルと直近安値を下回る2年半ぶりの安値まで下落、その後欧州時間に英中銀の発表を境にして、ドル高と長期金利の上昇が反転する流れとなり金も連れて反発して推移、米国時間午後には積み増された投機筋のショートカバー背景に上昇に弾みがかかり一時1671.6ドルと安値から50ドル近く急伸、引け値も1670.0ドル(+33.8)とほぼ高値圏で引けています。本日の円換算は7660円前後になります。

リスク嫌う現金化の動きが続く!

おはようございます

【金融・為替】
NYダウ平均はここ5営業日の下落に対する警戒もありプラス圏に反発する場面も見られましたが、再び売られて前日比−125ドルの2万9134ドルに6日続落して引けています。ナスダック総合指数は1万0829(+26)に6日ぶりに小反発して引け、S&P500市場も3647(−7)に6日続落して引けています。下落により換金売りが一巡しつつあるとの指摘も出ていますが、インフレと金融引き締めによる根強い景気後退懸念がつきまとう展開となっています。

為替市場はこのところ下落したポンドやユーロが米国時間午前まで反発するも、その後は再び下落する展開からドル買い優勢の展開は続き、ドル指数は114.1とほぼ前日並みの水準で推移しています。ドル円はじりじりと円安方向に進み144円7銭前後で推移、介入の効果は市場に145円を意識される面では成功したと言えるでしょうか。米10年債利回りは3.94%とこちらも高止まりしています。

【石油市況】
原油は78.50ドル(+1.79)に3日ぶりに反発して引け、ロシアとドイツをつなぐパイプラインでガス漏れが発生したことに反応、また、ハイケーン「イアン」による海上油田が一部閉鎖されたことも反要因と見られます。(現状では石油施設に向かわない見通し)

【貴金属市況】
金はドル高が一服したことからアジア時間から反発に転じ、NY時間序盤には一時1650.1ドルまで戻るも、その後は再びドルが買われたことや、長期金利の高止まりから軟化し1636.2(+2.8)と3日ぶりに反発も小幅な戻りにとどまっています。本日の円換算は7560円前後になります。

株安・債券安によるリスク回避のドル高続く

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は先週の下落相場を引き継ぎ5営業日連続安症状、ダウ平均は2万9260ドル(−329)に、ナスダック総合指数は1万0802(−65)に、S&P500市場も3605(−38)に続落して引けています。インフレと金融引き締めにより引き続き景気後退懸念の高まり、リスク資産を換金売りする転嫁が続きます。長期金利が10年5か月振りに水準まで上昇していることも嫌気されています。

為替市場は欧州通貨の続落による欧州売りにドル高が鮮明な展開、英国では新政権誕生後の大型減税や国債増発が嫌気され、通貨ポンドの下落を招いています。欧州ではイタリアで極右の連立政権(プーチン寄りか?)が誕生し、対ロシア政策の足並みが乱れる危惧が台頭しユーロが続落、ドル指数は一時114.6ポイントと20年ぶりに高値を示現し、現在も114.1ポイント前後で推移、ドル高の流れは先週円買いドル売り介入した日本円にも波及し144円70銭前後と再び145円に迫る水準で推移、介入規模は3兆円の登り1度の介入では過去最大規模と伝えられています。145円近辺では再び介入警戒が広がり、円売り圧力も目先は慎重姿勢が見られそうです。

通貨ユーロやポンドにも日本と同様に過度な変動を抑えるための「介入」という大義名分はあると思いますが、これまで介入には静観の構え、国によって通貨防衛の「介入」の定義に違いがあるのでしょうかね!?

【石油市況】
原油相場は週末の80ドル割れの流れを受けて、週明けの取引でも続落して76.71ドル(−2.58)に続落して引けています。株価が年初来安値を更新するリスク回避の動きが続くことや、長期金利の上昇が投機筋の撤退を促す展開となっています。

【貴金属市況】
金は週末の下落地合いを引き継ぐ流れからアジアから欧州時間は1650ドル前後の弱保ち合いが続き、米国時間入り後はドル高進行や長期金利の上昇から一段下落に転じ、一時1628.5ドルまで続落し、その後も反発力鈍く推移し1633.4ドル(−22.2)に続落して引けています。週末発表されたCFTC(米商品先物取引委員会)の発表では投機筋の買い越しは、重量換算で204.4トンと3年半ぶりの水準まで減少し、投機筋はショートの積み上げと、ロングの手仕舞いが交錯しています。本日の円換算は7525円前後になります。

今週は大荒れの先週を引き継ぐか!

おはようございます

先週はFOMCで3回連続の0.75%利上げがなされ、年率3.0%〜3.25%の政策金利に引き上げられました。年内2度のFOMCでも更に1.25%の引き上げが予想されるタカ派姿勢を改めて示し、これを受けて週末にかけての市場はリスク回避の動き一色となりました。

長期金利は14年ぶりの水準まで上昇し、ドル指数は20年ぶりの高値示現、一方でダウ平均は1月の史上最高値から年初来の安値を示現し、高値から2割安となったことからテクニカル面で「弱気相場入り」とみられています。商品市場でも原油相場が9月ぶりの安値に、金価格も2年半ぶりの安値に沈んでいます。

加えてロシアでは予備役を招集し、ウクライナの反撃が優勢に進行する中で、今後の戦線の泥沼化や、核や化学兵器の使用の懸念も高まっています。そして、日銀の円安阻止の介入がサプライズ、円相場は大きく乱高下しています。構造的な金利格差というファンダメンタルの円の弱さは隠しようがありませんが、介入の第2弾が今週再び入るのか?為替相場からも目が離せない1週間となりそうです。今週は27日にFOMC後初のパウエル議長の発言内容や、週末の個人支出(PCE)が注目されます。

今週もよろしくお願いします!

リスク商品の換金売りが加速

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は4日続落し、ダウ平均は2万9590ドル(−486)に大幅続落し年初来の安値示現し、1月高値から2割を超える下落はテクニカルでは「弱気相場入り」となります。ナスダック市場も1万0867(−198)に、S&P500市場も3693(−64)に続落して引けています。FOMCではインフレ抑制のためには雇用や景気の多少の悪化は厭わない姿勢が示され、本日の長期金利は14年ぶりの水準に上昇し、週末を迎えたタイミングもあり換金売りが加速する展開となりました。

為替市場は一段のドル高が進行し、アジア時間には介入警戒に一時132円割れのドル円も143円35銭前後にドル高が進行、ユーロは0.969ドルと再び直近安値を更新し、ドル指数は前日の111.2から112.9ポイントに大幅に続伸しました。介入警戒の日本円を売り込む慎重姿勢は英ポンドに向かう動きもあり、ポンドの対ドル相場は34年ぶりの安値を付けています。米10年債利回りは一時3.8%台に上昇し12年半ぶりの水準まで上昇し、その後も高水準を維持して3.68%台で取引終了となっています。

【石油市況】
原油相場にもリスク回避の換金売りから節目の80ドル割れに急反落し、今年1月以来の水準まで下落し78.74ドル(−4.75)で引けています。株式市場の下落に伴う売り加速からテクニカルも悪化し、更に売りを呼び込む展開となり売り一色となりました。

【貴金属市況】
換金売りは金市場にも波及し直近安値の1651.5ドル近辺を割り込み、安値更新からのストップ売りを巻き込む展開となり1655.6ドル(−25.5)に反落して引けています。リスク商品の全てが下落を強いられる展開から、金とて例外ではなく下落を強いられるものとなりました。先物市場では弱気ファンドのペースで戦線が進行し、金ETFからも資金の流出が続きます。一方で相場水準の下落による値ごろ感も働く水準と見られ、実需のバーゲンハンティングがどの程度入っているのかも注目されます。週明けの円換算は7550円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

投機筋の円売りを当局が介入で阻止

おはようございます

【金融・為替】
昨夕の日銀の円買い介入がサプライズとなる1日でした。異次元緩和を継続する日銀に対して、東京市場では投機的な円売りが加速し一時145円90銭まで進行したドル円相場ですが、介入により一時140円36銭まで円高が進行して上下に5円以上の大荒れのドル円相場となりました。急激な為替の変動に対してG7や ,G 20では「スムージング・オペ」と呼ばれる過度な変動を押されるという大義名分の為替介入が認められています。主要国で唯一ゼロ金利政策を続ける日本に対して、欧米諸国の金融政策はインフレ抑制のために金融引き締めに舵を切って相当の時間が経過しています。日米の金融政策のファンダメンタルの格差は歴然としていて、介入により相場の流れを転換させる力はない!というのが一般的なアナリストの解釈となっています。但し、介入により145円超えの円安は容認できないというメッセージが働いたことも事実で、当面のドル円は145円を壁にした展開が続きそうです。ドル売り・円買いの介入は24年ぶりのことで、当時は不良債権処理にもたつく日本売りから147円台まで円安が進行していました。また、円売り・ドル買い介入は2011年の3.11に震災による円高の歯止めのための介入でした。

さて、NY株式市場は揃って3日続落して引け、FRBによるインフレ抑制のためには失業率の上昇や多少の景気後退も厭わぬ引き締め策を嫌気する展開が続きます。ダウ平均は3万0076ドル(−107)に、ナスダック市場も1万1066(−153)に、S&P500市場も3756(−70)に続落して引けています。為替市場は介入で荒れたドル円は142円35銭前後で現在は落ち着いて推移、ユーロは0.985ドルに本日も軟調に推移、ドル指数は前日の111.3ポイントとほぼ同水準のドル高を維持して推移、米10年債利回りは3.70%に一段と上昇のギアを上げています。

【石油市況】
前日のFOMCに続き、本日はスイス連銀や英中銀も利上げしました。インフレと景気後退観測が原油市況の上値を重いものしていますが、本日は83.47ドル(+0.55)に3日ぶりに反発に転じています。根強い欧州の冬場のエネルギー供給への不安が、下値を支える展開となっています。

【貴金属市況】
金はドル高の進行を嫌気してアジア時間にこの日の安値1661.3ドルまで下落、その後は日銀の介入もありドル高一服にNY時間には一時1696.9ドルまで戻す場面もあり、引けは1681.1ドル(+5.4)に続伸して引けています。引き続き米金融引き締めの長期化観測から金利を生まない金には逆風の環境が続きますが、今週はロシアの予備兵の招集や、プーチンによる核の脅しが今週は下値をサポートする展開となり、また、実需筋には触手を伸ばしやすい水準でもあり、徐々に1650ドル前後の水準に値ごろ感が生まれつつあるようにも思われます。現在の円換算は7630円前後になります

シルバーウィークも後半、悪天候続きに辟易といったところですが良い休日をお過ごしください!

予想以上のタカ派姿勢に警戒

おはようございます

【金融・為替】
NY時間午後のFOMC発表前後の市況は株式・債券・為替・そして商品市場は大荒れとなりました。NY株式市場はダウ平均が一時3万1千ドル台を回復する場面も見られましたが、タカ派のFOMCを受けて下落に転じて3万0183ドル(−522)に続落し、他市場も同様の展開となりナスダック総合指数は1万1220(−204)に、S&P500市場も3789(−66)に3市場揃って続落して引けています。

FOMCでは利上げ幅0.75%と市場のほぼ予想通りの利上げとなり、年率で3.00%〜3.25%となりました。注目のメンバーの先行きの金利見通しを表すドット・チャートの中央値は2022年末に4.4%なり、年内の11月、12月の2度のFOMCで計1.25%引き上げることになり、11月0.75%、12月0.50%利上げは市場予想を上回るタカ派的な内容となりました。

為替市場も荒れる展開となり、ドル円はFOMC直後に144.7円に円安に振れ、即143.4円まで円高に戻り、現在は144円05銭前後で推移しています。ユーロも同様にブレて現在は0.983ドルに続落して推移中です。ドル指数は一時111.6ポイントまで買われ、その後は11.3ポイント前後で推移も前日の111.3から続伸して推移しています。米10年債利回りは一時3.6%まで上昇し、その後は3.59%前後で推移しこちらも前日比更に上昇しています。

【石油市況】
原油は日本時間午後3時にロシアのプーチン大統領が30万人の予備役への招集に署名したことから、地政学上のリスクが意識されて一時86.68ドルまで反発する場面が見られましたが、買いは長く続かず米国時間にはFOMCからドル高・株安のリスク回避の流れに下落に転じて82.94ドル(−1.00)に続落して引けています。

【貴金属市況】
金はアジア時間終盤に原油同様に地政学上のリスクが意識され上昇に転じて堅調に推移、一時1680ドル台に接近する場面も見られました。その後の欧米時間はFOMCを控えて小動きに終始し1675.7ドル(+4.6)に3日ぶりに反発して引けています。引け後のFOMCでは上下にブレる展開となり、その後時間外では1680ドル台で推移していることから見ると、タカ派的なFOMCを金はいち早く織り込んだものと思われ、売り方のショートカバーを誘い込む展開となっているようです。また、ロシアの予備役動員に署名したロシア・プーチン大統領の、追いつめられた後のない状況に自分を追い込んだことから、今後の戦況次第では化学兵器や核の問題もちらつく状況です。本日の円換算は7705円前後になります。

FOMC控え長期金利は11年5か月ぶりの高水準に

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は週明けの反発分を全て吐き出す反落となり、ダウ平均は3万0706ドル(−313)に、ナスダック総合指数は1万1425(−109)に、S&P500市場も3855(−43)に揃って反落して引けています。本日のFOMCを前に長期金利は一時3.6%台を付け、2011年4月以来の水準まで上昇し大幅利上げを嫌う展開となりました。

為替市場はドル円は引き続き143円台での保ち合いが継続、米金融引締めの強化によるドル買いと、先週に日銀レートチェックによる円安けん制の動きに小康状態が続き、現在は143円70銭前後で推移中です。ユーロはまたもパリティ割れとなり0.997ドル前後で推移、エネルギーのロシア依存が続き今後も供給の不安定な状況が続くものと思われ、パリティ乗せの場面は長くは続かない状況が続きます。ドル指数は前日の109.6から110.1ポイントに反発して推移、米10年債利回りは3.57%に一段上昇しています。

現状の米FF金利は2.25%〜2.50%ですが、今回は0.75%の利上げが有力視(一部に1.0%利上げ)されています。大幅利上げはほぼ市場では織り込み済みの状況で、パウエル議長の会見内容と、ドット・チャートで今後のタカ派姿勢を測ることになります。年内は11月FOMCで更に0.75%、そして12月には0.50%利上げ説が囁かれ、市場は前のめりにタカ派政策を織り込んでいるようにも見られます。

【石油市況】
原油は時間外では86ドル台に買われる場面も見られましたが、その後は上値重く推移し84.45ドル(−1.23)に反落して引け、FOMCを前に大幅利上げによる先行きの原油需要減速を意識した下落に見舞われ、利上げは投機筋の旺盛な投機熱を冷ます側面の作用もあるように考えられます。

【貴金属市況】
金はアジア時間にはドル高一服から反発に転じ一時1688.8ドルまで戻り基調となりましたが、ユーロ難聴のドル高の動きに徐々に上値重く推移、米国時間の昼前には長期金利の上昇も重なり下げ基調が継続し一時1668.1ドルまで下落、その後の反発力も鈍く1671.1ドル(−7.1)に続落して引けています。本日の円換算は7655円前後になります。

今週はFOMCはじめ日銀等中銀イベントが活発

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は3市場揃って3日ぶりに反発に転じ、ダウ平均は3万1019ドル(+197)に、ナスダック総合指数は1万1535(+86)に、S&P500市場も3899(+26)に反発して引けています。長期金利が一時11年ぶりに3.5%台の乗せたことから売られる場面も見られましたが、下落による値ごろ感もあり反発しています。

為替市場はドル円は143円20銭前後で推移し、週末の東京時間からは40銭前後の円高・ドル安で推移、ユーロは引き続きパリティ(1対1の等価)を中心とした保ち合いが続き、NY時間後からは反発地合いを強めて1.002ドル前後に反発して推移、ドル指数は一時110ポイント台に上昇も、その後は下落に転じて109.6ポイントほぼ週末並みの水準で推移、米10年債利回りは前述のとおり一時3.51%と2011年4月以来の水準に上昇し、その後は軟化も3.49%に上昇しています。日本時22日午前3時発表の政策金利は0.75%引き上げがほぼ市場のコンセンサス、一部に1.0%引き上げの見方もありますが、その場合にはなにがしかのリーク等があると思われます。更に今後の金融政策を見るうえで重要なメンバーの今後の金利見通しとなるドット・チャートも注目されます。

【石油市況】
原油は利上げ警戒に一時82.1ドルまで大きく下落する場面も見られましたが、その後は反発に転じて85.73ドル(+0.62)に上昇して引けています。この冬の欧州の需給ひっ迫観測や、来月のOPECプラスが再び減産する可能性に反応を示しました。

【貴金属市況】
金は欧州時間の序盤にユーロが大きく下落しドル高に振れたことや、米長期金利の上昇から下落し一時1667.6ドルまで下落するも、その後はユーロ高・ドル安の流れに変わり金も反発し1678.2ドル(−5.3)に戻して引けるも反落地合いで引けています。1700ドル割れの水準で保ち合う展開となっています。アジアなどの実需買いがどの程度見られるのか注目です。本日の円換算は7680円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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