本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2022年08月

引き締め長期化見通しにリスク回避に

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は過去2営業日での急落に対するリバウンドに反発して始まるも、NY連銀ウイリアムス総裁が「引き締めは来年も続ける」とのタカ派発言や、消費者信頼感指数が予想を大きく上回り、引き締め策の側面支援となることから3日続落、ダウ平均は3万1790ドル(−308)に、ナスダック総合指数は1万1883(−134)に、S&P500市場も3986(−44)に3市場揃って続落して引けています。NY連銀総裁はFRBの実質NO3で、先週の議長の続くタカ派発言から悲観売りが下落につながる展開となり、消費者信頼感指数の予想外の好調も当局の利上げ支援につながると見られ、この週末の雇用統計もその影響力は大きく注目されます。

為替市場ではドル買いが欧州時間では一巡しドルの軟化する動きとなりましたが、NY市場のお昼頃より改めてドル買い優勢の展開となり、ドル円は138円丁度近辺から138円80銭前後に戻して推移、ユーロは1.005ドルに反発し、その後もパリティ維持して1.001ドル前後で推移、ドル指数は一時108.2まで下落した後108.8ポイントとほぼ前日並みの水準です。米10年債利回りは一時3.05%まで低下し、その後は3.11%とこちらも前日並みの水準で推移しています。

【石油市況】
前日までは来週9月5日のOPECプラス会合での減産見通しによる供給面を材料視して急伸、本日は米国の引き締め観測の長期化や、来週9月8日のECB理事会での0.75%利上げ観測による需要減速観測に下落して91.64ドル(−5.37)で引けています。今後緒90ドル台を維持して推移すると、天然ガスの高止まり等商品価格全般に下支え要因となり、インフレ鎮静化の抵抗力となるものと見られ、金融当局の引き締め策の正当性が説得力を持つことにつながります。

【貴金属市況】
金はアジア時間から欧州時間では1750ドル前後で推移も、NY入り後は景気指標改善によるドル高や長期金利の上昇、更にNY連銀総裁のタカ派発言に押されて続落し1736.3ドル(−18.4)に4日続落して引けています。本日の円換算は7655円前後になります。

ドルINDEXは一時20年ぶりの高値示現

おはようございます

【金融・為替】
先週末に急反落したNY株式市場は週明けの市場でも下落は尾を引き、ダウ平均は3万2098(−184)に続落し、ナスダック総合指数も1万2017(−124)に、S&P500市場も4030(−27)に揃って続落して引けています。先週のパウエル発言は金融引き締め期間が市場の想定よりも長期化する見通しとなり、インフレ抑制のためには景気のある程度の後退は止む無しの姿勢が再認識されるものでした。ダウはほぼ1か月ぶりの安値となり、下値目途を今後探る展開と見られます。

為替市場は週明けのドル買い優勢の展開が加速し、ドル円は東京時間の午後には一時139円近辺までドル高・円安に推移、その後はドル買いの一巡から米国時間序盤には一時138円20銭台まで軟化する場面も見られました。それでもドル買い優勢に大きな変化はなく、現在138円70銭前後で推移しています。ユーロも下落後は一時パリティを回復する場面も見られましたが、1ユーロ=1ドルは長続きせずに現在0.999ドル付近で推移しています。ドル指数は一時109.4ポイントまで上昇し、年初来高値を更新すると同時におよそ20年ぶりの示現、その後は買い一巡からやや軟化し108.7ポイントと週末比で小反落しています。米10年債利回りは3.10%と週末の3.03%から一段と上昇しています。

【石油市況】
金融市場全般にリスク回避姿勢が強まる中で原油相場は堅調に推移し97.01ドル(+3.95)に続伸して引け、来週9月5日のOPECプラスで減産が支持される可能性の高まりに反応を示しています。サウジが減産示唆したことに対してUAEが追認し、他の加盟職に加えてロシアも異論はなく価格維持を鮮明にしています。イランやリビアなどの政局不安なども上昇を後押ししている模様です。原油価格の再上昇の動きは利上げ姿勢のFRBにとっても看過できない情勢です。

【貴金属市況】
週末に急反落した金ですが、アジア時間からドル高の流れが加速して大きく続落し一時1731.4ドルと1か月ぶりの安値を示現し、その後の欧米時間にはドル高一服に反発に転じ上値は1757.9ドルまで伸ばしましたが、ドル高の流れが戻ると売られる展開となり1749.7ドル(−0.1)に小幅続落して引けています。ドル指数が20年ぶりの高値を一時示現するも、金は1700ドル台前半でサポートされていることは評価できるもので、原油急騰によるインフレ志向も意識されたものでしょうか。本日の円換算は7715円になります。

利上げ幅は9月8日のパウエル発言に

おはようございます

週末のジャクソンホールでのパウエル議長の講演ではタカ派姿勢を強調するもので、9月20・21日両日の次回FOMCでは0.75%の利上げの確率が高まりました。景気のある程度の後退よりも、インフレ抑制を重視する姿勢を改めて示したことになります。丁度1年前の会合では「インフレは一時的」を一蹴したことから考えると180度考えを変えたことになります。

週末は株式市場初め、為替、商品市場に少なからぬ影響を及ぼすことになりました。今後のFOMC前の重要イベントは今週末9月2日の雇用統計があり、8日はパウエル議長の講演があり、10日以降はブラックアウト(FOMC10日前の関係者の発言のシャットアウト)となるため、パウエル発言が重要視されます。一方でブラックアウト期間中に消費者物価指数の発表があり、万一方針の変化があればリーク記事がどこかで登場といったところでしょうか。

今週もよろしくお願いします!

高金利政策を維持、緩和への転換期待萎む

おはようございます

【金融・為替】
カンザスシティ連銀主催のワイオミング州・ジャクソンホールでの年次シンポジウムでパウエル議長は講演し「物価の安定を回復するには、景気抑制的な政策スタンスを維持することが必要となる可能性が高い」とし「過去の記録は早すぎる政策緩和を強く戒めている」と付け加えています。議長発言の受け止め方として、景気よりもインフレ抑制を重視し、高金利政策が長期化することから今後の米景気の冷え込みが意識されるものとなり、来年以降の緩和策への期待は裏切られるものとなりました。

議長のタカ派発言をある程度織り込んでいたと思われる米株式市場ですが、発言を改めて嫌気する売りが更なる売り物を呼び込み急反落する反応となりました。ダウ平均は3万2283ドル(1008)と2か月半ぶりに1000ドルを超える下落となり、ナスダック市場も1万2141(−497)に急反落し、S&P500市場も4057(−191)に大幅下落して引けています。リスク商品の中では株式の下げが際立つものとなり、週末も重なったことから下げ加速となった模様です。

為替市場ではドル買い優勢となりましたが、株式市場ほどの劇的な動きはなく、ドル円は137円60銭前後のドル高・円安に、ユーロも0.996ドル前後、ドル指数は前日の108.4から108.8ポイントに反発しています。米10年債利回りは一時3.08%まで上昇後に3.04%前後に小幅な上昇となっています。

【石油市況】
原油相場は一時株価急落を受けて91.08ドルまで連れ安するも、その後は持ち直して93.06ドル(+0.54)に反発して引けています。今週はサウジの減産示唆が下値を支える展開となっていますが、アラブ首長国連邦(UAE)も減産に同調する姿勢を示し、9月5日のOPECプラスの会合ではロシアも含めて減産が支持される雲行きから下値の堅い展開となっています。

【貴金属市況】
パウエル発言は金利を生まない金には重石となり、議長発言後は株価同様に売りが加速し1749.8ドル(−21.2)に反落して引けています。但し、このところの金は人気薄から投機筋の買い物は限定的なことから、売り退く投げ売りは大きくなく1700ドル台中盤維持は、ある程度議長発言への警戒が前もって織り込まれていた節もあるようです。3月のインフレヘッジの2000ドル超え相場の影は現状では薄いものの、インフレヘッジの一翼を担う根強い期待も金にはあるように思えます。週明けの円換算は7660円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

市場の過度な警戒心はタカ派発言織り込みか!?

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は揃って続伸して引け、ダウ平均は3万3291ドル(+322)に、ナスダック総合指数は1万2639(+207)に、S&P500市場も4199(+58)で引けています。この日は第2四半期の米GDP改定値が発表され、速報値の−0.9%や事前予想の−0.8%を下回るー0.6%(2四半期連続マイナス成長のテクニカルリセッションに変わりなし)となりました。また、新規失業保険申請件数も24.3万件と前週や予想を下回る内容となりました。本日は日本時間午後11時からジャクソンホールでのパウエル議長の講演が注目されていますが、既にタカ派発言は織り込み済みといったところでしょうか。当局は市場の過度なハト派姿勢を否定するものと思われますが、このところ繰り返して出ている「今後の景気指標次第!」と煙に巻く可能性もありでしょうか。

為替市場では引き続きユーロのパリティ(等価)割れが続くものの、0.997ドルと前日比では小反発して推移しています。ロシアによる天然ガス供給が今後も不安定な状況が続き、欧州のインフレによる景気後退の可能性からドル買いの対象通貨は円よりも市場のボリュームにも勝るユーロにシフトされつつある展開です。もっとも先進国では唯一ゼロ金利政策を継続する日本円も根強い売りのターゲット銘柄となっている思われ、本日は136円50銭前後にやや円高気味に推移し、ドル指数は前日の108.6から108.4ポイントに小反落しています。本日の米10年債利回りは3.02%に低下し、ドル売りと株買いの要因となったと見られます。

【石油市況】
原油は92.52ドル(−2.37)に3日ぶりに反落して引け、ジャクソンホールを前に利食い売りに押されています。イランの核協議が進展が見られていることが嫌気要因、イランは合意された場合に100万バレルの供給余力があると伝えられています。但し、過去何度も合意形成の可能性が伝えられるも、土壇場ではまとまっていない状況が続き、疑心暗鬼といったところでしょうか。

【貴金属市況】
金は欧州時間の序盤にユーロが一時パリテを回復する時間帯に1780ドルに接近する上昇を見せ、その後、NY時間も長期金利の低下にもさ支えられ上昇し1771.4ドル(+9.9)に3日続伸して引けています。引き続きドル相場と長期金利の上下動に敏感に反応する展開が続き、他市場同様に本日はパウエル発言に身構える状況です。本日の円換算は7680円前後になります。

パウエル発言を前に身構え竦む市場

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は4日ぶりに揃って反発に転じ、ダウ平均は3万2969ドル(+59)に、ナスダック総合指数は1万2431(+50)に、S&P500市場は4140(+12)で引けています。ここ3営業日でダウ平均は1000ドルを超える下落となり、値ごろ感もあり下げ渋る展開となっています。本日は耐久財受注が発表され、予想の0.8%や前月の1.9%を大きく下回る0.0%の結果となっています。

為替市場では引き続きユーロの上値の重さが目立ち、戻り局面でもパリティ付近が抵抗となり0.996ドルと前日並みの水準、ドル円は137円10銭前後で推移から東京時間から40銭前後の円安・ドル高で推移、ドル指数は前日の108.5から108.6ポイントに小幅に上昇しています。米10年債利回りも3.11%に小幅に上昇しています。本日よりジャクソンホールでの金融シンポジウムが開催され、明日のパウエル発言が注目されています。それを控え、本日はミネアポリス連銀カシュカリ総裁のタカ派発言も見られ、議長も今後のインフレ抑制のための利上げに理解を求める発言予想が主流となっています。

【石油市況】
原油は94.89ドル(+1.5ドル)に続伸し、90ドル大台を固めるような動きとなっています。今週はサウジの石油相の減産示唆の発言から反発基調をたどり、本日は米エネルギー情報局(IEA)の週報から米国産の原油やガソリンの輸出が過去最大となったことから続伸し、ロシア産の代替え需要が米国産に頼っていることや、米国の戦略備蓄石油(SPR)の放出による備蓄減少も意識されたようです。

【貴金属市況】
金は前日の反発に続き小幅続伸して1761.5ドル(+0.3)で引けています。今月10日の1815ドル近辺からの下落に見舞われ、ある程度売りが一巡して値ごろ感が見られて下げ一服、但し、金ETFの減少が継続しているように、金からの資金流出はまだ止まった感は見られず弱含みの展開は継続しています。本日の円換算は7685円前後になります。

ドル高一服にユーロは一時パリティ回復も重い上値

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3日続落し、ダウ平均は3万2909ドル(−154)に、ナスダック総合指数は1万2381(−0.2)に、S&P500市場お4128(−9)に揃って下落しています。週末のジャクソンホールでのFRBのタカ派姿勢見通しが株価の上値を抑える展開が続き、本日は新築住宅販売の不調や、米製造業PMIも2か月連続で好不調の分岐の50割れも影響した模様です。

為替市場では先週から続くドル高の動きが一服し、ドル円は136円75銭前後に昨日のと東京時間より60銭前後の円高・ドル安で推移、ユーロは独PMIが予想を上回ったこともあり0.996ドルに小反発し、ドル指数は前日の108.9から108.5ポイントに反落しています。米10年債利回りは一時3%を下回るも3.05%に持ち直し小幅上昇推移しています。

【石油市況】
株式市場のリスク回避姿勢が続きますが、ここにきてOPECの盟主でありOPECプラスを主導するサウジアラビアが、現状の価格帯防衛から減産を示唆する発言もあり堅調に推移し93.74ドル(+3.38)に大幅続伸して引けています。投機筋の資金流出が続き6月の120ドルから30ドル前後の調整安の市況ながら、産油国の減産示唆に一時的に売りを止める展開となっています。

【貴金属市況】
金は連日のドル高に押される展開が続きましたが、独景気指標が事前予想を予想外に上回りユーロが一時1ユーロ1ドル(パリティ)を取り戻すと1767.5ドルまで急反発する場面もありました。その後はユーロ買い一巡して軟化し、米国市場は狭い範囲の保ち合いで推移し1761.2ドル(+12.8)に7日ぶりに反発して引けています。本日の円換算は7650円前後になります。

長期金利1か月ぶりの3%台、引き締め策の長期化見通し

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は続落し、ダウ平均は3万3063ドル(−643)に、ナスダック総合指数は1万2381(−323)に、S&P500市場は4137(−90)に3市場揃って続落して引けています。米10年債利回りは3.02%とおよそ1か月ぶりの水準まで上昇し、ジャクソンホールのパウエル発言を控えて、FRBのタカ派姿勢を改めて反映する反応を嫌気する展開となっています。中国では今年3度目の金融緩和に動くも、四川省などでは電力制限が課されている現状も見らえ、今後もゼロコロナ政策による景気後退を懸念する見方が優勢、欧州では電力供給の先行き不安が解消に至る見通しが立たず、欧州経済の後退懸念が今後も付きまとう状態が続きます。

為替市場はユーロが1か月ぶりに1ユーロ・1ドルを割り込むパリティ(等価)割れとなり、0.994ドル前後に続落、日本円も137円45銭前後に一段のドル高・円安基調となっています。ドル指数は週末の108.0から108.8ポイントに大幅に続伸して推移しています。先行きの金融緩和期待が後退する見方に、インフレ抑制の当局のタカ派姿勢堅持に反応を示しています。

【石油市況】
原油は90.56ドル(−0.28)に小反落して引けています。株式市場のリスク回避姿勢の高まりにより一時86.60ドル近辺まで大きく下落する場面も見られましたが、その後サウジ石油相の世界の景気後退懸念や原油先物市場の流動性の低下が原油安を引き起こしていて、現物市場のタイトな状況を反映させていないことから暗に減産をほのめかす発言と受け止めらたようです。

【貴金属市況】
金は6日続落して1748.4ドル(−14.5)に続落して、ここ6営業日で70ドル弱の下げ相場となっています。本日はドルの対ユーロ相場が1か月ぶりにパリティ割れとなるドル高や、長期金利の1か月ぶりの3%台乗せが重石となっています。引き続き金利を生まない金には追加利上げ見通しが重石となり、1800ドル台は長く続かない状況が改めて嫌気される状況です。一方で1700ドルを割り込んだ7月に中国のスイス経由の金塊輸入が急増した伝えられ、1700ドル前後は今後もサポートされるとの見方もあり、ここからの下値の堅さを指摘する声も上がっています。本日の円換算は7640円前後になります。

ジャクソンホールでのパウエル講演が注目

おはようございます

8月に入り消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)の上昇に陰りが見られ、米金融当局の金融引き締め策が来年には利下げに転じる期待も出始め、8月の株式市場は日米欧ともに上昇しています。金融市場の先行き楽観的な株価上昇に対して、当局の要人発言はタカ派的なものが目立ち、市場の楽観を牽制する中で今週25日からジャクソンホールで経済シンポジウムが開かれます。

なかでも注目されるのは26日(金)の米FRB議長パウエル氏の発言で、今後のFOMCでの金融政策への言及が最大関心事となります。タカ派姿勢はある程度織り込んでいるものと推測されますが、インフレ対応のための政策の強弱のさじ加減に影響を受けることになります。

今週の景気指標では米新築住宅販売(23日)米耐久財受注(24日)米GDP改定値(24日)個人支出&消費者信頼感指数(25日)が注目されます。

今週もよろしくお願いします!

米長期金利の上昇が株価も商品価格にも重石に!

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は3市場揃っての反落となりました。ダウ平均は3万3706ドル(−292)に、ナスダック市場も1万2705(−260)に、S&P500市場も4228(−55)に反落して引けています。8月に入り先週まで上昇が目立った米株式市場は今週は後半に入り上昇一服の展開、株価上昇の牽引役のひとつとなっていた長期金利が約1か月ぶりに3%に接近したことから、高値への警戒感から利益確定売りに押されている模様です。

為替市場では改めてドル買いの動きが強まり、ドル円は一時137円20銭台まで上昇し、136円85銭前後で今週を終えようとしています。ユーロも1.004ドルと再び等価(パリティ)を意識させる水準になり、英ポンドも対ドルの年初来安値に接近しています。また、中国人民元もおよそ2年ぶりの安値に沈んでいます。日米は金利差、中国はゼロコロナ政策による経済活動の遅れ、欧州はロシア産ガスの今後の供給懸念が付きまといインフレ鈍化が読みにくい状況が続き、消去法的に米ドルを買う動きが強まっています。ドル指数は前日の107.5から108.0ポイントに続伸し、米10年債利回りは同2.88%から2.97%に上昇しています。来週後半はジャクソンホール、FRBパウエル議長から今後の金融政策への言及があるのか注目されます。

【石油市況】
原油は90.77ドル(+0.27)に小幅続伸して引けていますが、引け後の時間外では再び大台割れでの推移となっています。今週は90ドルを割り込む時間帯も長く、世界的な景気後退による原油需要の減速が意識される展開となり、週末は株価の上値の重い展開や、長期金利の上昇から原油もネガティブな影響を受けているようです。

【貴金属市況】
今週の金相場はドル相場が再び堅調となる展開から節目の1800ドルを割り込むことを強いられる展開、本日は更に長期金利が1か月ぶりの水準に上昇したこともあり、上値重く推移し続落する展開に1762.9ドル(−8.3)に5日続落して引けています。売り方のショートカバーや、台湾情勢による地政学上のリスクに1800ドルを回復するもカバー一巡後も、取組高や出来高の低調に見られるように人気薄の状況が続くことや、金ETFからの資金流出が続き本格的な出直りには結びつかない環境が続きます。週明けの円換算は7660円前後になります。

良い週末をお過ごしください!
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
広告規制に関する表示事項
お知らせ
最新記事の下に広告が掲載されてしまいますが、当ブログとは一切関係はありません。ご注意下さい。
Archives
Access counter
QRコード(携帯用)
QRコード
  • ライブドアブログ