本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2022年05月

封鎖2か月の上海ロックダウン解除

はようございます

米国市場は「メモリアルデー」による休場でしたが、時間外の電子取引ではダウ平均が100ドル前後続伸、アジアから欧州株も概ね堅調に推移しリスク選好の動きとなっています。為替はドル円が127円60銭前後に週末比70銭前後の円安・ドル高で推移、ユーロは1.077ドルに続伸し、ドル指数は101.6から101.3ポイントに続落しています。商品市場では貴金属市場はほぼ横ばい推移も、原油が117ドル台に2ドル前後大幅続伸して推移、週明けのロンドンでは銅などの非鉄金属も堅調に推移しています。

中国・上海市当局は6月1日から封鎖を解除することを発表しました。地下鉄とバスの運行を再開し、自家用車での外出も認められます。(但し、、感染者のいる住宅地の外出は制限続く)4月中は1日2万人を超える感染者数が今月29日は67人まで減少し、政府の緩和政策もありロックダウン解除の運びとなりました。株式市場や原油市場は中国の経済活動再開の動きを好感する反応を示しています。

地政学上リスクの長期化,商品価格の高止まりを示唆

おはようございます

承知の通り本日は本日は「メモリアルデー」で米国市場は休場となります。時間外の電子取引は穀物などを取り扱うシカゴ市場は休場ですが、貴金属・石油関連の取引は開かれます。

ロシアのウクライナ侵攻は4か月目に入り、NATOからの軍事支援背景にウクライナ軍の予想外の健闘が続きます。一方でウクライナ全域の掌握は断念したロシア側は、東部州に戦線を絞り戦力で上回る状況から戦線を有利に進めています。

ゼレンスキー大統領は少なくとも2月の侵攻前の状況に戻してから停戦交渉に臨むとし、西側からの一部領土の妥協をもっての歩み寄り推奨も、一歩尾引かない構えを見せています。プーチン大統領は南部にあるウクライナの穀物輸出の港湾施設を掌握し、穀物輸出の目途は立たず輸入国のインフレ状態の鎮静化は進まず、新興国では食料不足も深刻化しています。同時にロシア産石油の禁輸の動きから、世界的なエネルギー価格上昇に歯止めが関わらず、複数の新興国では一部に輸入のための外貨不足からデフォルトに陥る危険が迫っています。

石油や穀物価格の上昇は地政学のリスクに負うところが大きく、日本を除く主要国がインフレ抑制のために金融引き締めに動きだしていますが、地政学+サプライチェーン問題を利上げで解決できるのか?高金利による景気の後退につながらないか危惧される状況です。高インフレの長期化はある程度の覚悟が必要と考えられ、原油初め、商品市況は腰折れして下落に転じるにはまだまだ相当の時間を要しそうです。

今週もよろしくお願いします!

株価連騰も迫るスタグフレーション

おはようございます、週明け30日の米国市場は「メモリアルデー(戦没者記念日)」の休日、通常取引は休場、時間外の電子取引は短縮取引となります。


【金融・為替】
3連休前のNY株式市場は大幅に続伸し、ダウ平均は3万3212ドル(+575)に6連騰、ナスダック市場も1万2131(+390)に、S&P500市場も4158(+100)にそれぞれ3連騰して引けています。市場が注目していた個人支出(PCE)コア指数は前年同月比+4.9%と前月の5.2%を下回り予想値と一致し、過度なインフレ懸念は後退しました。これまでにもインフレのピークを示す指標は複数見られ、この秋以降のFRBの利上げに手心が加えられるとの思惑が働き、ご都合主義の株高が演出されたように考えられます。一方でスタグフレーション(物価上昇&景気停滞)の訪れを指摘する声も根強く、値ごろ感からの反発が本格的出直り相場に発展するのか懐疑的な見方があるようです。

為替市場は比較的無風の状態で、ドル円は127円を挟む保合いから127円10銭前後の水準、ユーロも1.072ドル前後、ドル指数は前日の101.7から101.6に小幅に続落し、先週の103ポイントからドルの軟化傾向が続きます。米10年債利回りは前日の2.75%から2.74%にこちらも低下傾向が続いています。

【石油市況】
原油は115.07ドル(+0.98)に3日続伸して引け、引き続き米国内のガソリン在庫の減少に加えて、メモリアルデー以降のドライブシーズンによる需要拡大観測が上昇を後押ししています。また、中国の6月以降のロックダウン停止期待、中国政府の景気刺激策期待、更にEUが反対するハンガリーの賛意を得てロシア産原油の禁輸で合意に向かう動きが上昇要因、もちろん株価続伸によるリスクオンの動きも投機資金を集める要因と見られます。

【貴金属市況 】
NY金は1857.3ドル(+3.4)に小幅に続伸して今週の取引終了、個人支出の鈍化からFRBによる引き締め緩和予測に1866.9ドルまで買う場面も見られましたが、ドル相場が小康状態であったり、株高のリスクオンから安全資産への金への資金流入はまだ見られないようです。先週初めの16日には一時1785.0ドルの下値まで下落する場面も見られ、実需買いやETFへの資金流入もあり1800ドル近辺では底入れ確認されたものの、先物市場では弱気筋のカバーから反発に転じるも、1850ドル台以上の水準ではまだ新規買いは見られず足ふみ状態が続いています。週明けの円換算は7550円前後になります。

来週は週の半ばに6月入り、3日(金)には雇用統計発表が予定されています。良い週末をお過ごしください!

株価上昇も、米景気の先行き不透明

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は大幅に続伸し、ダウ平均は3万2637ドル(+516)に5日続伸、ナスダック総合指数は1万1740(+305)に、S&P500市場も4057(+79)に揃って続伸して引けています。先週発表された小売大手ウォルマートや、ディスカウントショップ、ターゲットの決算不調をきっかけに景気後退懸念から下値波乱を続ける株式市場ですが、本日は大手百貨店や1ドルショップの好決算から消費停滞観測が後退しました。また、株価下落により月末には年金基金などの機関投資家が、株式の配分を増やす見通しなども上昇を後押しした模様です。そして、前日のFOMC議事要旨から今年9月頃には一旦引き締めを止めるとの見方が浮上し、過度な引き締め懸念後退の見方も支援要因と見られています。

為替市場は安値調整を続ける円相場は欧州時間には一時126円55銭前後に円高が進行、その後は株高のリスクオンから127円10銭前後で推移しています。ユーロは1.072ドルに続伸して推移、ドル指数は前日の102.1から101.7ポイントに反落しています。米10年債利回りは2.75%に小幅に上昇しています。本日は個人支出(PCE)が注目される指標で、コア指数は前年同月比+4.9%予想と3月実績5.2%から若干の低下が見込まれています。

【石油市況】
原油は114.09ドル(+3.76)に大幅に続伸し2か月ぶりの高値を示現、株高のリスクオンの市場環境を味方に付けて、今後のドライブシーズン入りへの期待背景に買われています。また、米ガソリン在庫が過去5年間で最も低水準に位置していることも材料視された模様です。

【貴金属市況】
金は前日のNY市場の下落に伴いアジア時間は1840ドル台後半で軟調に推移、欧州から米国時間でも保ち合い推移となり、米GDP改定値が−1.5%と発表され一時1859.0ドルまで反発、その後は軟調に戻る場面が見られたものの、ドル安に支えられ1853.9ドル(+1.4)に小反発して引けています。1800ドル割れで下値を確認されたとの見方が大勢を占める市場環境ながら、NY先物市場の取組減少に歯止めがかからず新規の資金流入が待たれるところです。円建て相場は海外市場が堅調も、円安修正の流れがまだ続き海外高の上昇を現状では享受できない状況が続きます。本日の円換算は7540円前後になります。

議事要旨後に株価反発も、景気減速懸念が重石

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は本日も安定感に欠ける展開が続いていますが、FOMC議事要旨発表後は上昇に転じて3市場揃って堅調に引けています。ダウ平均は3万2120ドル(+191)に4日続伸し、ナスダック総合指数は1万1434(+170)に反発、S&P500市場も3978(+37)に反発して引けています。議事要旨は6月、7月に0.5%の引き上げを参加者多数が賛成し、積極的な引き締め政策で一致するもので、年内に引き締め効果や経済情勢を検証し、政策見直しを余裕をもって対処できるといもので事前予想からのサプライズは有りませんでした。株価はイベント通過に安堵の反応でしょうか。

為替市場はドル指数が101.7から102.1ポイントに反発し、ドル円は126円台後半から127円30銭前後にドル安・円高に推移、ユーロは1.068ドルに反落し、ドルは総じて堅調な展開となりました。米10年債利回りは2.74%に小幅に低下しました。FOMCに影響するインフレ指標としてFRBが重視する個人消費(PCE)はこの週末に発表予定です。

【石油市況】
原油は110.33ドル(+0.56)と110ドル台に回復して反発しています。米エネルギー情報局(EIA)が事前予想以上に減少したことや、今後のドライブシーズンのガソリン需要拡大期待、また、米国産石油製品の輸出が大幅に伸びていることに反応を示しています。

【貴金属市況】
1800ドル割れから立ち直り前日まで連騰を続けた金ですが、本日はドル高の流れもあり反落に転じて1852.5ドル(−18.9)で引けています。NY金はこのところ連日取組高を減らし、弱気の投機筋のショーカバーが上昇の一端を担っていたことが推測され、買い戻しが一巡する動きが反落要因とも見られます。株式市場の不安定な値動きが続く環境から、金に対して安全資産として見直す動きが金ETFの減少から増加に転じている背景もあり、今後は新規買いを伴う取組増につながるか注目されます。本日の円換算は5765円前後になります。

安定感欠いた米株市場

おはようございます

【金融・為替】
前日に600ドル余り続伸したNYダウ平均ですが、本日は取引序盤に一時500ドルを超える下落に見舞われ、その後反発して前日比+48ドルの3万1928ドルに3日続伸も不安定な相場付きが続きます。ナスダック総合指数は1万1269(−270)に急反落し、終値ベースで再び年初来安値に沈んでいます。S&P500市場も3941(−32)に反落して引けています。インフレ、金融引き締め、中国経済減速、ウクライナ情勢から景気後退懸念観測が根強くリスクオン相場になりにくい状況が続きます。本日は新築住宅販売件数が前月比−16.6%と市場予想の−1.7%を大きく下回りました。固定の住宅ローン金利が6%に接近する上昇から、住宅販売には逆風の状況から今後の販売件数には期待が持てない環境が続きます。また、今夜は5月FOMCの議事要旨が発表されることから、メンバー間の引き締めに関する議論が注目されています。

為替市場は株安もありドルは軟調な展開となり、ドル指数は前日の102.0から101.75ポイントに続落して推移しています。対円は一時126円35銭前後に円買いが進み、一段の調整となれば黒田ラインの125円台も意識される水準、現在は126円80銭台で推移しています。ユーロは1.073ドルに大幅に続伸しています。米10年債利回りは2.75%台に一段と低下し、ドル売り要因になっています。

【石油市況】
原油は109.77ドル(−0.52)に4日ぶりに反落して引けています。米エネルギー長官からバイデン政権は国内の石油製品上昇を抑制するために、輸出を制限することも排除しないとの見方を示したことが下落要因、但し、引け後の時間外は再び110ドル台を回復して推移しています。

【貴金属市況】
金はドルの軟調推移にアジア時間から1850ドル台後半に確りに推移、欧州時間も堅調を維持し、米国時間入り後はドル安に加えて長期金利が低下したことを追い風に一段上昇し一時18750ドルまで続伸、引けにかけても高値圏を維持し1871.4ドル(+17.5)に5日続伸して引けています。金融市場全般にリスク回避姿勢の展開が続き、安全資産としての位置づけが意識されるようです。本日の円換算は7590円前後になります。

米・対中関税の引き下げ検討

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は上昇し、ダウ平均は3万1880ドル(+618)に大幅に続伸し、ナスダック総合指数は1万1535(+180)に反発、S&P500市場も3973(+72)に続伸して引けています。アジア時間終盤に訪日中のバイデン大統領は、トランプ政権時より課された対中関税を引き下げることを示唆、仮に中国向けの関税率をトランプ前に戻すと消費者物価指数(CPI)は1%程度引き下げる効果があると見られ、物価上昇を抑制できれば苦戦を伝えられる11月の中間選挙を有利に運ぶことも考えられます。一方で中国側の米国向けの報復関税の引き下げが前提となるものと思われ、中国側の反応や出方も注目されます。また、産業界では関税引き上げが中国企業の競争力の強化に結果的につながるとされ、米企業に不利と見られることから反対を示す意見もあり、実際に引き下げるとなるには今後の紆余曲折が予想されます。

為替市場はドル円は127円90銭前後に推移し前日の東京時間並みの水準、ユーロはECBラガルド専務理事が7月利上げを示唆しユーロは1.069ドルまで急反発し、ドル指数は週末の102.9から102.0ポイントに大幅続落しています。対中政策の変更により物価上昇に対して抑制力が発揮できれば、FRBの金融引き締めが緩和されるとの見方も浮上しているようです。英・米・豪・カナダに続き欧州もゼロ金利解除となれば、主要国の金融政策では日本の緩和策継続が際立つものとなります。米10年債利回りは2.85%に週末の2.78%から上昇しています。

【石油市況】
先週は終値ベースで110ドル台に2か月ぶりに乗せた原油は110.29ドル(+0.01)と僅かに3日続伸、バイデン発言がインフレ抑制につながる流れは原油需要の拡大を連想させて上昇要因、来週30日のメモリアルデー以降は米国のドライブシーズンの本格化を意味し、今後のガソリン需要の拡大期待が110ドル台を維持させているようです。

【貴金属市況】
金はドル安背景にアジア時間から1850ドル前後に堅調に推移、欧州時間に入るとラガルト専務理事が7月利上げを強い指しユーロ高・ドル安が一段と進み一時1864.3ドルと3週間ぶりの高値を示現、NY時間は序盤の高値を維持できず上げ幅を詰めるも1853.9ドル(+5.5)に3日続伸して引けています。目先は先週末に投機筋の手仕舞い売りが一巡したものと思われ、1830ドル台後半にある200日移動平均線も上抜き、テクニカル的にと強気支持となっています。また、金ETFも減少に歯止めがかかる状況も好感され、出直り相場への期待が広がっていると推測されます。本日の円換算は7600円前後になります。

安全資産としての金の出直り期待

おはようございます

年初来安値に沈む5月の米株は、週末には一旦下げ止まる展開となりましたが、金融引き締めがインフレ抑制の効果をどの程度発揮できるのか疑心暗鬼の状態で、インフレ進行を軽視して深刻さを見誤ったパウエルFRBとバイデン政権が試されることになります。今後のFOMCごとに利上げが進行し、QT(FRBの資産縮小)開始もある程度市場に織り込み済みと見られていますが、景気後退を示唆する指標も複数で始めるなかで、景気減速がどの程度となるのか重症となればリセッションとなり、市場はリセッションの深刻さはまだ織り込めていないと判断されます。

リスク回避姿勢が強まる場合の安全資産として、米国債市場がその受け皿として流動性と市場規模は他の追随を許さないことは議論の余地はありません。そして最近は仮想通貨にもその期待が膨らむ時期がありましたが、安全資産としての地位はこのところ低下し他のリスク商品と同様に見なされる状況となっています。

そんな中で改めて見直される投資環境にあるのは金(ゴールド)で、3月にはインフレヘッジから買い進められ2000ドルを大きく突発し、その後は利上げによる長期金利の上昇やドル高、更に株安による益出し売りにより1800ドルを下回る場面も見られました。米商品先物取引委員会(CFTC)によるとNY金先物の投機買いはネットで545t(5/17日現在)と昨年9月以来の低水準に減少しています。買い越しの減少は買いの手仕舞いによる投げが一巡しつつあることと、下げ止まると新規売りポジションが買い戻されることを意味します。また、最大金ETF・SPDRは4月末の1094tから今月17日には1049tまで減少しました。但し、週末にかけて1063tまで持ち直し14tほど増加に転じています。安全資産として面目躍如に金が本格的に動意づくのか注目されます。

今週もよろしくお願いします!

根強い景気減速シナリオに不安定な金融市場

おはようございます

【金融・為替】
投資家心理の冷え込む状況が続く米株式市場ですが、週末のダウ平均は一時600ドルを超える下げに見舞われたあと反発に転じて3万1261(+8)に小反発して引け、ナスダック市場も続落後に同様に戻すも1万1354(−31)にこは続落して引け、S&P500市場は3901(+0.5)と僅かに反発して引けています。インフレと金融引き締めにより、先行きの米国景気に対する悲観的な見方が広がり神経質な展開が続きます。

為替市場は概ね前日並みに水準で推移し、ドル指数は前日の102.9から103.0ポイントに小幅に反発し、ドル円は127円85銭前後、ユーロは1.055ドルに小反落しています。米10年債利回りは前日の2.84%から2.78%に低下しています。

【原油市況】
原油は113.23ドル(+1.02)に続伸して引け、株式市場の不安定な値動きを尻目に堅調な地合いが続きます。米国ではドライブシーズン入りが迫り、ガソリン需要の拡大が期待されることに加えて、中国のロックダウン緩和期待に上海株の堅調な動くもあり、中国需要の今後拡大期待も広がっているようです。

【貴金属市況】
前日に1800ドル近辺の安値圏を抜け出した金はアジアは概ね弱1840ドル中心の保合いで推移、欧州時間ではドル安地合いに支えられ一時節目の1850ドルを突破、米国時間では再びドル高地合いに変わり上値を抑えられる展開ながら長期金利の低下に支えられ1842.1ドル(+0.9)に小幅続伸して引けています。前日は5月に入り減少一途の金ETF・SPDRは増加に転じ、5月に45t減少から6.7tの増加を見せています。株式などのリスク商品が下落するリスク回避地合いが続く中で、金も弱い地合いが続き1800ドルを割り込む場面も見られましたが、値ごろ感や安全資産としての地位が意識される展開となっています。週明けの円換算は7570円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

弱気相場続く株式市場

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場はダウ平均は3万1253ドル(−236)に続落し、ナスダック総合指数も1万1383(−29)に、S&P500市場も3900(−22)に3市場揃って続落し弱気相場が継続しています。為替市場は引き続き株安のリスク回避姿勢に世界最大の経常黒字国である日本円を買う動きが強まり、一時170円近辺まで買われ直近高値を更新し現在は127円80銭前後で推移しています。ユーロは1.058ドルに反発して、ドル指数は前日の103.9から102.9ポイントに急反落しています。米10年債利回りは2.84%に前日の2.88%から低下傾向が続いています。

引き続き金融引き締め観測とインフレの同時進行(スタグフレーション)が懸念される経済環境が重石となり、株式市場関係者や投資家心理がネガティブに作用されているようです。本日はフィラデルフィア連銀景況指数が予想の16.1から2.6と振るわず、新規失業保険申請件数は21.8万件と予想の20.0万件を上回る水準となっています。

【石油市況】
原油は112.21ドル(+2.63)に急反発し引けています。前日に110ドルを割り込むも1日にして回復する強基調となっています。引き続きEUのロシア産原油の禁輸への動きから先行きの原油需給ひっ迫観測が根強く、アメリカのドライブシーズン入りからのガソリン需要の拡大観測が上昇要因と見られ、株安のリスク回避の市場環境下の元でも買い気の強い展開となっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間では1810〜1820前後で推移、欧州時間にはドル安の流れから徐々に下値を切り上げる展開に、米国時間ではドル安に長期金利の低下背景に一段と上値追いとなり、直近高値1834.0ドルを抜けるとショートカバー(売り方の手仕舞い買い)も入り一時1848.2ドルと1週間ぶりの高値まで戻し、引け値ベースでも1841.2ドル(+25.3)に反発して引けています。1800ドル割れもこのところ2営業日見られましたが、徐々に値ごろ感や下値警戒感が広まる展開とのようです。本日の円換算は7545円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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