本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2022年01月

今週は市場の動揺収まるか!?

おはようございます

予想以上のタカ派姿勢を示した先週のFOMCでしたが、世界的な株価下落に見られるように市場に動揺が走り抜けました。利上げ回数見通しが3〜5回から5〜7回に増えると同時に、資産縮小(QE)開始の前倒し観測等が膨らんだ投資資金を萎縮させる展開となりました。FRBによる過剰流動性による相場展開の転換点ともなったイベントでしたが、逆の見方をするとその分贅肉が削がれて健全に向かうとの見方もできるでしょうか。

週末から10−12月期の企業決算が発表され、アップルの好決算から下げ止まる展開が見られました。今週はアマゾン・フェースブック・グーグルなどの決算発表を控え、好決算が続くと下値堅めの展開も予想されます。一方でFOMCの投票権を持たないものの、アトランタ連銀ボステック総裁は英FT誌のインタビューで3月FOMCの0.5%利上げの可能性も指摘、次回3月15・16日のFOMCまでは1か月半の時間的猶予があり、市場はその間もFRB幹部の発言や、インフレ指標に振り回される環境が続くことから今しばらくは不安定な市況が続きそうです。

昨年11月頃までパウエル議長は「インフレは一時的現象」と繰り返し述べて、ハト派の金融政策で市場との「蜜月関係」を維持していましたが、12月にバイデン大統領と再任を巡る動きからタカ派転換したものと思われ、タカ派姿勢の豹変には政権からの圧力も取りざたされています。先週の会見でも議長からインフレは鎮静化の方向に向かうとの発言もあり、個人的にはインフレ楽観視の姿も見られました。とは言え足元のインフレは政権支持率低下の最も大きな原因となっていて、金融当局も政権とともにインフレ退治姿勢を明確にしました。

緩和策から引き締め策に転換する金融政策のなかで、コロナ対策の一時的な緩和策から正常化に向かう市場ですが、過剰流動性の一部は失うもののFRBが2020年から500兆円規模で供給した資金の一部が徐々に回収されるものの、流動性はコロナ以前よりも潤沢な状態が今後も続き、落ち着きを取り戻す再びリスクオン相場も戻る環境が続くものと思います。

今週もよろしくお願いいたします!



株価反発の週末も、不透明感の払拭に遠く

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は全般に反発に転じ、ダウ平均は3万4725ドル(+564)に、ナスダック市場は1万3770(+417)に、S&P500市場も4431(+105)に3市場揃って大きく反発して引けています。今週はFOMCで予想以上の金融引き締めを示唆され、世界中の株式市場がリスク回避の動きに翻弄される1週間でしたが、週末要因のリバウンド的な反発や、値ごろ感からの反発に戻して引けています。一方で相場には亀裂が入ったこともあり、先行きを楽観視できないとの指摘も見られ、来週の市況も先行きの不透明感から安定性を欠く展開が続くことになりそうです。

為替市場は比較的落ち着いた展開が続き、ドル円は115円20銭前後に、ユーロは1.148ドル前後に、ドル指数は前日の97.2ポイントとほぼ同水準で取引終了となりそうです。米10年債利回りは1.84%台に上昇後は低下に転じて1.77%前後の水準です。この穂発表された個人所得・支出で、エネルギーと食品を除いたPCE・コア指数は前年比+4.9%と予想を上回り1983年以来の高い伸びとなり、引き続きインフレ進行によるFRBによる抑制策を巡り市場の思惑が交錯することになりそうです。今週のFOMCではフォワード・ガイダンスのように、先行きの金融政策が将来にわたり見通せるものではなく、今後も不透明なことから市場の不安定感が交錯することが続きそうです。

【石油市況】
原油は86.82ドル(+0.21)に小反発して引けています。オミクロンが世界を席巻する事態ながら、感染力が強くも重症化に至る確率は低く、経済活動への影響は限定的とみなされているようです。また、OPECプラスの増産による供給も需給ひっ迫懸念の解消に至らぬとの読み、加えてウクライナ緊張によるロシア産の原油や天然ガスが紛争の種に使われる懸念が燻ることになります。

【貴金属市況】
今週前半の金はインフレヘッジと地政学上のリスクから一時1850ドル台後半で上昇し、一時は昨年11月以来の高値水準まで買われる場面が見られました。但し、FOMC後は高値買い付きの投機玉が一転して振るわれる事態となり、この日は一時1780ドル近辺まで下落し引け値も1786.6ドル(−8.4)に3日続落を強いられ、僅かに3営業日で70ドル余りの調整安を強いられています。FOMCにより利上げ回数や利上げ幅、更に資産縮小(QT)も明らかになり、投機筋の想定を上回るタカ派の内容を嫌い、連日の投げ売りにつながっているようです。テクニカルでも200日移動平均線などの指標を下抜け、売りが売りを呼び込む展開となりました。引け後は1790ドル前後で円安基調もあり、週明けの円換算は6630円前後になります。環境としてはインフレ進行や地政学のリスクは維持された状況で概ね変化はなし、加えてETFの増加機運も維持、更にWGCによる2021年10−12月期の金需要は1147tに膨らみ、四半期としては2年半ぶりの高水準でした。

良い週末をお過ごしください!

市場を突き放すパウエルFRB

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は取引序盤に景気指標の好調に一時600ドル前後戻す場面も見られましたが、午後から引けにかけて失速し前日比−7ドル安の3万4160ドルに3日続落して引けています。ナスダック指数は1万3352(−189)に、S&P500市場も同様に4326(−23)に続落して引けています。この日発表された2021年第4四半期の米GDPは+6.9%と事前予想の5.6%や前月の2.3%を大きく上回り株価反発につながりましたが、市場配慮よりもインフレファイター重視の、前日のFOMCのタカ派姿勢への警戒や疑心暗鬼がリスク選好相場につながらない要因となっています。コロナによる中銀の緩和策の恩恵はこれまでの株式市場には既に反映されたと見れば、異常な緩和策が正常化に向かえば止む無き状況と思われます。

為替市場は前日のFOMCを受けてドル買い優勢の展開が続き、対円は115円35銭前後に、対ユーロは1.114ドルに、ドル指数は前日の96.5から97.2ポイントに大幅続伸して推移しています。長期の緩和策から急転して引き締めを急ぐFRBの姿勢に対して、外為市場は一段とドルを買う動きが強まっています。米10年債利回りは1.8%台の後半から1.80%台に低下し、株安による債券買いの動きが利回り上昇を抑えるものとなっています。

【石油市況】
原油相場は86.61ドル(−0.74)に3日ぶりに反落して引けています。前日のFOMC以降金融市場はリスク回避の展開が続き、原油相場にも下押し圧力となっている模様です。一方でロシアとウクライナの緊張は継続していて、天然ガスの欧州への供給や、原油供給への懸念は今後も続きそうです。

【貴金属市況】
金は前日のFOMC以降は1810ドル台に軟化して推移、米国時間入り後は米GDPの予想外の好調からドル高・長期金利の上昇につながり節目の1800ドル割れとなり、その後は大台を回復する時間帯も見られましたが、一段のドル高進行や、株安によるリスク回避の展開に金も換金売りに晒され前日に続き買い方投機筋の手仕舞い売りが継続し1795.0ドル(−37.0)に続落して引けています。今月は5か月ぶりに金ETFにまとまった資金流入が見られ、インフレヘッジと同時に安全資産として見直される一方で、先物市場は1850ドルまで買い上げた水準からの下落で、1800ドル近辺の200日線などを下回ったこともありテクニカルでの買い方の投げ退きもあるようです。本日の円換算は6655円前後となり、ドル建て金の下落を円安が下支える構図となっています。これまでの株価急落では円高進行の反応が多く、ドル建て金下落と円高をもろに受けて大幅安を余儀なくされることがありましたが、円安の環境がこれまでとは一線を画すようです。

FOMC後も不透明感の払拭ならず

おはようございます

【金融・為替】
FOMCの声明文では政策金利を「まもなく引き上げるのが適切だ」と表明し、3月の次回FOMCでの利上げがほぼ確実視される内容でした。その後パウエル議長の会見では保有資産の縮小(QT)も「利上げ後に進める」と発言し、金融引き締め方向に政策転換を進める構えと見られます。議長は利上げ回数やペースに関して「何も決まっていない」とし「経済環境は良好で、物価上昇率も高い」とし、早いペースの利上げやより回数の多いことも滲ませるよりタカ派に傾いた印象を受けます。市場の救いはQTに関しては「予測可能な方法で減らす」と語り、再投資を徐々に減らして、市場の懸念する市場での売却は否定する発言でした。議長発言から年4回の利上げを上回るFOMCごとの毎回利上げも否定しないことから、FOMC後にリスク回避姿勢が弱まる材料出尽くしとはいかないようで、市場の警戒心が解かれる結果とはならず政策に対する疑心暗鬼は継続することになりそうです。

株式市場はこのところの下落に対する反動もありダウ平均は一時500ドル高に反発するも、FOMC後、特に議長会見が悲観されて下落に転じ、前日比−129ドルの3万4168ドルに続落して引けています。下落率が特に目立つナスダック指数は高値から400ポイント以上下落し、引けは1万3542(+2)と反発するも小幅にとどまりました。S&P500市場も同様の展開に4349(−6)に小幅続落して引け、全般にFOMC後への期待感が一気に後退する反応でした。

為替市場はFOMCの内容が予想以上のタカ派なものとなりドル買いが優勢の展開となり、ドル円は114円60銭に大幅なドル高・円安に推移、対ユーロも1.123ドルに急反発し、ドル指数は前日の95.9から96.5ポイントに急反発して推移しています。1.7%台後半で推移した10年債利回りはFOMC後に急上昇し1.87%台に急上昇しています。

【石油市況】
原油相場は大幅続伸して87.35ドル(+1.75)で引けています。ウクライナの外相は差し迫った状況にないと、ロシアの侵攻が迫っていないと軍事緊張の高まりの火消しに躍起となっていますが、粛々と米欧は侵攻に備える体制を取っていることから、産油国として世界有数のロシア、欧州への天然ガス供給元のロシアが衝突の当事国となることから投機買いが強まっています。

【貴金属市況】
アジア、欧州時間は1850ドル前後小幅な保ち合いが続くも、FOMCを控えてNY時間午後にドル高と長期金利がじりじりと上昇し、1840ドル台中盤から売りが加速し1832.0ドル(−23.0)に3日ぶりに反落して引けています。更に引けた後のFOMC後に予想以上のタカ派のパウエル発言を嫌気して一時1815ドル前後まで続落しました。このところETFの増加や先物市場の投機買いが活発となり、人気復調気味の金ですが目先筋の買い方が振るわれる1日となりました。本日の円換算は6695円前後に反落となります。

金融引き締めと地政学リスクが交錯

おはようございます

【金融・為替】
米株式市場は不安定な展開が続き、ダウ時間外は一時800ドルの下落後プラス圏に浮上するも引けはー66ドルの3万4297ドルに反落し、ナスダック指数は1万3539(−315)に急反落、S&P500市場も4356(−53)と3市場揃って反落して引けています。引き続きFOMCでの金融引き締めへの警戒感と、ウクライナ・ロシアの緊張という地政学上のリスクを意識した展開が続きます。本日はFOMC2日目の協議が開かれ政策金利発表後にパウエル会見、今後の政策に対するスタンスに言及するものと思われ、先行きの引き締め策に対する姿勢や、市場との対話の行方が注目されます。国際通貨基金(IMF)は昨年10月以来の今年の世界経済成長見通しを発表し、10月の4.9%から4.4%に下方修正しました。

為替市場は株価変動に比べ比較的安定して推移、ドル円は113円85銭前後で推移、ユーロは1.130ドル前後、ドル指数は前日の95.8から95.9ポイントに小幅続伸しています。米10年債利回りは1.7%台で推移し、現在は1.77%とほぼ前日並みの水準となっています。

【石油市況】
前日は株安のリスク回避の動きから原油相場にも益出し売りで押されましたが、ウクライナ情勢の緊張は続き、ロシアや米欧の対応に注目が集まっています。ウクライナにはロシアから欧州向けの天然ガスのパイプラインが複数埋め込まれていて、もし、有事発生となると供給を巡る混乱が予想されることになります。本日は85.60ドル(+2.29)に4日ぶりに急反発し、終値ベースでも高値を更新しています。

【貴金属市況】
前日に反発に転じた金は1830ドル台のこれまでのレンジ上限が意識される展開となり、欧州から米国時間序盤のドル高の流れでも1835ドル前後をキープされ、その後ドル高一服となると上昇に転じて1855.0ドル(+10.8)に続伸して引けています。節目の1850ドルを抜けたことから、今後の高値目標は昨年11月の1880ドル近辺、更に作年初の1900ドルということになります。インフレヘッジに加えて、地政学上のリスクがここまで押し上げてきています。一方でここにきて実質金利(長期金利−期待インフレ率)が−1.0%から−0.5%前後に大きく上昇し、金利を生まない金には逆風の材料の出現しています。引値以降の時間外では5ドル前後反落して推移し、本日の円換算は6755円前後になります。因みに、もし1900ドル示現なると為替114円とすると6955円前後になります。

ウクライナ情勢+金融引き締めが混乱要因

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万4364ドル(+99)に7日ぶりに反発に転じて引けていますが、欧州時間からウクライナ情勢の緊張が高まり取引序盤には一時1100ドルの暴落場面も見られました。ナスダック指数も下落後に反発し1万3855(+86)に、S&P500市場も4410(+12)も反発して引けています。FOMCを控えてFRBによる金融政策が一段とタカ派に向かうとの見方に加えて、ウクライナ在住の米大使館職員家族の帰国を米政権が決めたことから地政学上のリスクも意識され、その後米欧の緊急首脳協議が開かれています。下落途上の現状の株価にはしばらく大きな重石となりそうで、上下に波乱含みの展開が続きそうです。

為替市場も株安のリスク回避の動きにドル安に反応し、株価の反発とともにドル買い優勢で推移しています。ドル円は113円95銭前後に、ユーロは1.132ドルにそれぞれ続落し、ドル指数は週末の95.6~95.8ポイントに反発して推移しています。米10年債利回りは株売り・債券買いの動きに一時1.71%に低下も、その後の株価の反発から1.77%台で推移しています。

【石油市況】
原油相場は3日続落し83.31ドル(−1.83)に大幅に続落して引け、ロシアとウクライナの緊張に86ドル台に上昇する場面が見られたものの、株安によるリスク回避の動きに原油は益出しに押される展開となっています。また、FOMCを控えて金融引き締めが意識されることで、投機買いが後退する展開となりました。

【貴金属市況】
金は欧州時間にウクライナの緊張から一時1847.2ドルまで反発し、その後は米国時間で株価が下げ止まりを見せると、ドル高や長期金利低下が一服し一時1831.9ドルまで下落、売りが一巡すると再び堅調に推移し4月限は1844.2ドル(+10.1)に3日ぶりに反発して引けています。先週のSPDRは27トン急増し昨年8月以来の1000t台を回復、インフレヘッジと地政学上の2つのリスクを意識させる展開となっています。本日の円換算は6740円前後になります。

FOMCで利上げ回数とQTの時期探る

おはようございます

先週はFRBによるタカ派姿勢がより高まる可能性に戦々恐々の1週間となりました。リスク商品の代表格であるダウ平均は下げ幅1649ドル、値下がり率は4.5%に、ナスダック総合指数に至っては下げ幅1125、値下がり率は7.5%となりました。バイデン政権の支持率低迷の最大の原因は言うまでもなく「インフレ」昨年12月にパウエル議長を再指名するにあたり、バイデン大統領からインフレ抑制に尽くすように強めの指示が出されたこともあるのか、それまでの議長の口癖であった「インフレは一時的」との表現が、その後「インフレファイター」に豹変した事実があります。

リスク商品が下落を強いられる一方で上昇が際立つのは原油相場で、WTI原油は83ドルから85ドル台に上昇し7年ぶりの高値水準に位置し、ガソリン価格などはインフレの最たる象徴ともなっています。また、安全資産としての米国債には逃避資金が流入し、米10年債利回りは利上げ予測背景に一時1.9%まで上昇も、週末には1.75%と前週比では小幅に低下しています。そしてもうひとつの安全資産である金はレンジ上限である1830ドルを上抜き、11月以来の水準に買われています。昨年は将来的に金の代替えとして期待された仮想通貨は、逆に11月高値から急落してほぼ半値の水準に下落したことから、安全資産としての機能はなく、むしろリスク商品の典型例となり下がった感は否めません。

今週はFOMCがメインイベントとなりますが、既に今年の利上げ4回は大手金融のJPモルガンやゴールドマン・サックスが見通しています。また、一部には3月利上げが0.25%ではなく0.50%の大幅引き上げも見込んでいるようです。そして膨らんだFRBの資産8.8兆ドル(1000兆円強)というバランスシートの縮小(QT)に対するFRBの見解が注目されます。市場との対話重視のFRBパウエル議長が帰ってくるのかも含めて、市場の不信感を拭えるのか注目されます。

今週もよろしくお願いします!

インフレ退治のタカ派FRBに警戒募る

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は続落が続き、ダウ平均は3万4265ドル(−450)に大幅に5日続落、ナスダック市場は1万3768(−385)に、S&P500市場も4397(−84)に揃って続落するリスク回避姿勢が続きます。

インフレ退治にFRBがタカ派に豹変し、3月利上げ開始、年内資産縮小に着手などのプロセスを来週26日に示すものと予想されますが、市場の一部には今年4度の利上げ、或いは一気に0.5%の引き上げ、更に資産縮小に関して債券の償還分の自然減少にとどまらず、市場で売却するとの見方も伝わり、市場の疑心暗鬼が募っているように見られます。FRBはインフレ退治の一方で、市場への適切な情報を伝えることも必要で混乱につながることは抑えたいものと推測されます。

為替市場はドル円が113円60銭前後、ユーロは1.134ドル前後、ドル指数は前日の95.8から95.6ポイントに小反落も株式市場ほどの動揺には至らず推移、米10年債利回りは今週一時1.9%台に乗せるも、その後は落ち着きを1.76%で推移しています。株安→債券高→金利低下の流れも上昇を抑える要因と見られます。
【石油市況】
原油は85.14ドル(−0.41)に続落して引け、今週の原油在庫が8週間ぶりに減少していることが尾を引いているようです。一方で下げ幅は限定的にとどまり、株安のリスク回避のなでは安全資産の債券や金のように堅調な水準を維持し、今後の需給見通しのひっ迫感や価格を支えるものとなっています。

【貴金属市況】
金は今週はレンジ上抜けとなりましたが、節目の1850ドル台を手前に足ふみ状態となっています。金融当局のタカ派姿勢にも関わらず、それ以上にインフレヘッジを意識させる展開が続いています。また、ロシアとウクライナの緊張が米ロ間の関係悪化につながり、一部報道ではウクライナの米国人を退去させる検討に入ったとも伝えられ、軍事侵攻が強く意識させる面も出ています。一方で株価の下落により金への換金売りも見られるようで、上昇力を削ぐ面も見られるようです。今週は長期金利が一時1.9%まで上昇も、本日は1.7%台中盤まで低下して下値サポート要因ともなっています。NY金引け値1831.8ドル(−10.8)と続落、辛うじてレンジの上を死守といったところでしょうか。週明けの円換算は6680円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

FOMC前に不安定な金融市場が続く

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万4715ドル(−313)と5日続落して、押し目買いに一時500ドル前後の反発を維持できず引け際に急落に見舞われて下落しました。ナスダック総合指数も同様に反発局面を維持できず1万4154(−186)に続落、S&P500市場も同様に4482(−50)に続落して引けています。タカ派にシフトするFRBの姿勢に警戒感が燻る状況で、来週26日のFOMCで今後の利上げや、資産縮小に対するスケジュール等がある程度見通す状況となれば、金融政策の織り込みが進み市場の安定につながるとの読みもありイベント通過が待たれるところです。

為替市場では株高の時間帯は総じてドル売り、円売り優勢の展開となりましたが、株価が失速に転じるとドルと円は買い戻されるリスク回避の動きに転じ、ドル円は114円50銭台から114円20銭前後に円高に推移、ユーロも1.368ドルから1.306ドルに反落して推移、ドル指数は95.4から95.8ポイントに反発推移しています。米10年債利回りは前日の1.9%が目先のピークと見られる展開に、1.8%台中盤で推移し現在は1.81%台に低下しています。

【石油市況】
原油は85.55ドル(−0.25)に4日ぶりに小反落に転じて引けています。米エネルギー情報局(EIA)の原油在庫が8週間ぶりに増加に転じたことや、ガソリン在庫の予想外の増加も嫌気材料、但し、今後も在庫水準は低位を維持する見方が強く、オミクロンによる需要減は限定的なものと見られています。また、ウクライナ情勢の緊張が続き、バイデン政権が警戒を強める動きとなり地政学上のリスクも意識されている模様です。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間は前日の引値を挟む小幅な保ち合いが続き、米国時間入り後はドル安背景に前日の高値1843.9ドルを上抜くと上げ足を強め一時1848.5ドルと昨年11月22日以来の高値を示現、その後はドル安一服の動きに押されて下落に転じ1842.6ドル(−0.6)に小反落して引けています。前日のNY市場は40万枚を超えるまずまずの出来高を伴うと同時に、取組高も11以来の55万枚台に乗せています。また、最大金ETFのSPDR(スパイダー・ゴールド)も5トン余り増加し、金がインフレへのヘッジ対象銘柄となっていること、更にウクライナ情勢の緊張に見られる地政学上のリスクが注目されています。但し、利上げとなれば金利の付かない金には逆風であることは言うまでもなく、インフレと利上げという好悪の材料が混在する環境は続くことになります。本日の円換算は6735円前後になります。

金はインフレヘッジにレンジ上抜けに

おはようございます

【金融・為替】
NYダウは反発にして寄り付くも、その後は上値重く推移し引け際に下げが加速し3万5028ドル(−339)に4日続落、ナスダック総合指数も1万4340(−44)に、S&P500市場も4532(−44)に続落して引けています。原油相場が連日7年ぶりの高値更新に見られるように、経済の腰折れにつながるインフレがより意識される状況に加えて、3月FOMCで0.5%の利上げの可能性がリスク回避の動きにつながっている模様です。

為替市場はドル相場が軟調に推移し、対円は114円25銭前後で推移、対ユーロは1.134ドル前後、ドル指数は前日の95.7から95.5ポイントに反落しています。米10年債利回りはアジア時間には一時1.9%台に上昇し2年ぶりの高水準まで上昇し、その後欧米時間は低下に転じて1.85%前後で推移しています。FRB幹部によるタカ派意見や、金融アナリストによる大幅利上げ観測などに長短金利が利上げを徐々に織り込む水準に上昇しています。

【石油市況】
原油は85.80ドル(+0.97)に3日続伸して7年ぶりの高値示現、ウクライナ情勢や、イエメン情勢などの地政学上のリスクが意識される環境に加えて、本日はイラクとトルコをつなぐパイプラインの火災発生(既に再開済み、テロとは無関係)も材料視され、上値追いが続いています。一方で世界的なオミクロン株の感染拡大が伝えられるも、原油需要の減速にはつながらないとの楽観的な見通しが支配する投機的な上げ相場が続きます。

【貴金属市況】
金はアジア時間で米長期金利が上昇を続け小幅続落して推移、その後欧州時間には金利低下とドル売りの流れから反発して1815から1820ドルで推移、米国時間入り後は更に上昇力を強めてレンジ上限1830ドルを上抜けるとストップ買いも巻き込み更に上値追いに、引けは本日の高値圏である1843.2ドル(+30.8)に反発し昨年11月22日以来の水準で引けています。原油高が続くことや、英国のCPIが予想外に上昇したこと、ドル安や長期金利の上げ一服、更にタカ派のFRBの金融政策からインフレヘッジニーズが一気に高まる反応を示しました。本日の円換算は6755円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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