本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2021年12月

ブルの展開続く米株式市場も高値警戒に

おはようございます

2021年もあと1日を残すのみになりました。コロナで明けて五輪に癒され、そしてコロナで幕を幕を閉じようとしています。マスクを着ける習慣は持ち合わせていませんでしたが、流石に夏場のマスクに閉口しつつも、寒くなると保温効果に感謝しています。来年はマスク着用が解除される年になるのでしょうか。皆さんにとってどんな1年だったでしょうか。さて、今年最後のブログ更新となります。筆者のような誤字脱字だらけの書きなぐりサイト(間違いは読者の想像力で修正されました)にお付き合いいただき感謝しています。ありがとうございました。

【金融・為替】
NY株式市場は概ねプラス圏で推移も引き際に下落に転じ、ダウ平均は3万6398ドル(−90)に7日ぶりに反落に転じて引け、ナスダック市場は1万5741(−24)に3日続落、S&P500市場も4778(−14)に反落して引けました。週間新規失業保険が19.8万件と事前予想を下回り、シカゴ購買部協会会期指数も予想を上回りましたが、6日続伸により史上最高値圏であることから利食い売りも出やすい環境です。一方で猛威を振るうオミクロン株の感染拡大に関しては、過小評価というか楽観見通しが市場を支配しているようです。

為替市場はドル円が一時115円20銭前後までドル高・円安が進行し、現在115円05銭前後に115円台をキープして推移しています。ユーロは1.132ドルに小反落して推移、ドル指数は前日の95.8から95.9ポイントに小幅高で推移しています。米10年債利回りは前日に1.5%台の乗せて一時1.55%まで上昇、その後は幾分低下して1.510%前後で推移しています。

【石油市況】
WTI原油は76.99ドル(+0.43)に7日続伸して引けました。原油市場引け後に株価が軟調に引けると76ドル台中盤に原油も軟化しています。このところダウ平均との相関性の高まる転嫁が見られ、本日の同様の展開が継続しています。株式市場と同様にオミクロン株の感染拡大による経済へのダメージが、比較的限定的ものであると見方が原油価格上昇を支える構図が続きます。

【貴金属市況】
前日に一時1800ドルの節目を割り込み反落した金は、本日もアジア時間では大台を割り込む場面が見られましたが、前日の安値1789.1ドルまでは下げずに反発する展開となりました。米国時間入り後は長期金利の上げどまりや、ドルの対ユーロ相場の軟調から上昇に転じて1814.1ドル(+8.3)と終値ベースで直近高値を超えて引けています。円換算は6705円前後になります。

米国市場は今夜31日最終で、年明け3日開始となり、1月4日「大発会」は海外の2営業日分を織り込むことになります。どうぞ良いお年をお迎えください!

本日は「大納会」

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万6488ドル(+90)に6日続伸して史上最高値を更新、ナスダック総合指数は1万5766(−15)に続落し、S&P500市場は4793(+6)に反発こちらも高値を更新、概ね株式市場のリスク選好の動きが続く年末相場となっています。引き続き年末商戦の好調な動きや、オミクロン株の感染拡大も重症化率が低いことから経済活動への影響は限定的との強気な見方が支配しているようです。

為替市場はドル円に関しては引き続きドル買い優勢の展開にほぼ1か月ぶりに115円乗せに、現在は114円95銭前後に一段の円安・ドル高水準で推移、一方でユーロは反発して1.134ドルに上昇、ドルはユーロ以外の主要通貨に対して下落し、ドル指数は前日の96.1から95.8に反落しています。米10年債利回りは米国時間入り後に上昇に転じ1.553%としばらくぶりに1.5%に乗せています。

【石油市況】
このところダウ平均に連動する動きが続くWTI原油は76.56ドル(+0.58)に6日続伸して引け、米エネルギー情報局(EIA)の原油在庫やガソリン在庫が事前予想以上に減少に転じたことや、石油製品需要が冬場としては高水準を維持持していることも好感されいるようです。

【貴金属市況】
金はアジア時間は1810ドル前後で推移、欧州時間ではドル安背景に1808.6ドルまで戻す場面も見られました。米国時間入り後は長期金利の上昇から逆に下落に転じて一時1789.1ドルと大台割れまで下落、しかし、その後はドル安の動きが下値をサポートする展開に反発に転じ大台を回復し1805.8ドル(−5.1)で引けるも前日比では反落して引けています。本日の円換算は6660円前後になります。



オミクロン軽視の市場環境続く

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は一時11/18に付けた3万6432ドルという史上最高値を更新する場面も見られ、引けはややだれたものの3万6398ドル(+95)に5日続伸して引けています。一方でハイテク中心のナスダック総合指数は1万5781(−89)に反落し、前日に高値更新のS&P500市場は4786(−4)に小反落して引けています。オミクロン株の感染拡大のなか、軽症化事例が多く大規模な行動制限を課す必要がないとの楽観的な見方が市場を支配しているようです。また、長期金利が1.5%未満の状況が続きリスク選好の動きを支援しているようです。

為替は全般に小動き、ドル円114円80銭前後、ユーロは1.308ドル前後、ドル指数は前日の96.0から96.1ポイントと小幅反発して推移しています。米10年債利回りは本日も1.5%に迫る場面が見られたものの、1.48%台で推移しています。年内は重要指標の発表はなく、年明けは製造業景況指数やFOMC議事録、更に雇用統計と続きます。

【石油市況】
原油は75.98ドル(+0.41)に5日続伸して引け、原油独自の材料には欠けるものの、株価同様にオミクロン株の感染拡大も経済活動への影響が比較的軽微に済まされるとの見方に、リスクオンの流れについていっているようです。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間には1810ドル台に堅調に推移、NY時間入り後も長期金利が1.45%に低下するとこの日の高値となる1821.6ドルまで一時上昇、その後は長期金利が下げ止まると同時に下落に転じ1810.9ドル(+2.1)に小反発して引けています。本日の円換算は6660円前後になります。

S&P500市場が高値更新のリスクオンに

おはようございます

【金融・為替】
連休明けのNYダウは3万6302ドル(+351)に4日続伸して引け、ナスダック総合指数も1万5871(+217)にこちらも4日続伸、S&P500市場は4791(+65)に2日連続で史上最高値を更新するリスク選好の1日となりました。オミクロン株の感染拡大が続き年末商戦が不調となる予想があったものの、米マスターカードの売り上げ(11月1日〜12月24日)が前年同期比8.5%と好調を示し、消費の底堅さを好感する上昇につながりました。コロナウイルスによる感染も飲み薬が相次いで承認されたことや、オミクロン株の感染拡大も重症化症例の少なさを理由に、経済活動への影響が軽微との楽観的な捉え方が優勢となっているようです。

為替市場では株高のリスク選好の動きに円売りが進み、114円90銭前後に円安が進行して再び115円が射程圏となっています。ユーロは1.325ドル前後週末比では小幅に反発し、ドル指数は96.0とほぼ週末と変わらず、主要通貨では円の独歩安が際立っています。米10年債利回りは株高・債券安から一時1.5%に接近する場面も見られましたが、1.48%前後に前週末の1.49%台から低下しています。

【石油市況】
原油は75.57ドル(+1.78)に4日続伸し、株式市場のリスクオン相場に相乗りの印象です。オミクロン株の感染拡大も比較的症状の軽いものが多く、経済活動が大きく制限される状況にないとの楽観的な判断が相場堅調を維持させています。

【貴金属市況】
金はNY時間の午前は長期金利が1.5%に迫る上昇を嫌気して一時1803.6ドルまで下落も、その後は長期金利の低下傾向に下値を切り上げるも1808.8ドル(−2.9)に3日ぶりに小反落して引けています。本日も薄商いの状態が続いていますが、ドル相場の無風状態にも関わらず、長期金利の低迷が1800ドルの大台を維持させています。ドル建て反落も、円建ての換算値は円安フォローから6680円前後になります。今年の主要通貨建てでは円建て金が最も堅調で、年初の1ドル=103円から10円余り円安進行し10円の円安はざっくり金を600円近く押し上げていることになります。為替見通しは来年は118円から120円まで円安見通しがある一方で、105円程度の円高見通しもあり、円建て金は為替相場にも左右されることになります。

2021年最終週です

おはようございます

早いもので今年最後の月曜日となりましたが、木曜日30日が「大納会」(当日午後4時半から翌朝6時までの夜間取引はあり)となります。残すところ4営業日ですね。海外はクリスマス休暇明けとなり、今週は通常営業に戻ります。月末31日分と年明け3日分の2営業日分が1月4日の「大発会」に織り込みことになります。

今週は重要な景気指標の発表予定は特にありませんが、オミクロン株の拡大が世界的に広がり、行動制限等のリスクが再び意識されそうです。感染力が強くとも、弱毒性により重症化リスクはデルタ株よりも小さいとの見立てですが、そうは言っても死者の発生もあり感染拡大には神経質にならざるを得ないようです。欧米やお隣韓国の感染拡大にも日本国内ではこれまで抑えられてきましたが、オミクロン株の市中感染も広がり出していて国内でも年末年始の人の移動の時期でもあり、今後の広がりが懸念される状況ですが第6派と呼ばれる広がりも想定されます。これまで通りの日本人の手洗い、マスクなどの備えを励行することによって、海外ほどの深刻な事態にならないことを願うばかりです。

オミクロン株の感染拡大にとともに注目されるのは、日本も外交的ボイコットを決めた北京五輪です。国内でも選手の派遣にための大会が進む傍らで、政治的な駆け引きが続きます。心配されるのは五輪後の来春以降に一段と中国の戦略が高圧化し、尖閣や台湾情勢の緊張が高まる危惧です。加えて、ロシアのウクライナ侵攻も気がかりな有事です。ソチ五輪後にロシアはクリミアを強引に併合しました。北京の中枢部は当然これを意識することから、五輪後の中国の動きが危惧されます。

米国の金融政策では3月テーパリング終了後に、第1回目の利上げ時期がこれに重なるとの見方も多く、来年は最大3度の利上げの可能性が指摘されています。その間のFRBが注視するインフレ指標と睨みあいながら、利上げのタイミングを測ることになります。インフレが鎮静化に向かうのであれば、利上げは経済や金融を混乱に陥れかねないもので波乱含みの1年になります。

今週もよろしくお願いいたします!

ファイザー製に続きメルク社の飲み薬が追加承認に

おはようございます、クリスマス休暇による短縮取引が終え、電子取引も午前7時に終了し、日本の日中取引は為替市場のみの手探りが続きます。正常な取引は週明け27日(月)の朝8時の電子取引から再開されます。

【金融・為替】
ダウ平均は3万5950ドル(+196)に3日続伸し、週末から3日間で概ね1000ドル下げた分をほぼ取り返しています。ナスダック総合指数も1万5653(+131)に続伸、S&P500市場も4725(+29)に続伸して引けています。オミクロン株の感染拡大が下落要因となり、オミクロン株の感染による症状が他の変異株よりも軽いとの報告が南アや英国当局からなされ反発要因となりました。同時に強い行動制限の必要性が薄れ、今後の経済活動を大きく妨げるものではないとの判断になります。前日のファイザー製の飲み薬に続き、本日はメルク社の飲み薬も緊急承認され、日本国内でもメルク社製の飲み薬が来週から使える状態となるようです。

為替市場はドル円は114円40銭前後に一段のドル高・円安で推移も、ドルは他通貨に対して小動き小康推移で、ドル指数は96.0ポイントと前日とほぼ変わらずで推移、米10年債利回りは1.496%に上昇も節目の1.5%手前の足ふみ状態が続きます。本日はFRBが重視する個人消費支出のPECコア指数が発表され、前年比+4.7%と前月4.1%や事前予想4.5%を上回り、先のFOMCのテーパリング加速を支援する内容となりました。他の指標のミシガン大学消費者信頼感指数や、新築住宅なども事前予想を上回るものでした。

【石油市況】
原油は73.79ドル(+0.31)に3日続伸して引け、オミクロン株の感染による症状が比較的軽いとの見方から、行動制限が拡大する可能性が低いことに反応を示しました。また、コロナ飲み薬も追加の緊急承認も悲観論の後退につながっている模様です。また、米エネルギー情報局(EIA)の週報によると原油在庫+製品在庫の合計が3年ぶりの水準まで低下し、需要拡大傾向が続くとの見方が台頭しています。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間を通じて1800台前半での保ち合いが続き、米国時間の序盤には対ユーロでのドル高に押されて一時1800ドルを割り込むも、その後はユーロの反発により持ち直し上昇に転じて1811.7ドル(+9.5)に続伸して引けています。長期金利が小幅に上昇も1.5手前の低水準が続くことや、ドルの対ユーロ安が上昇要因と見られています。一方で11月に5か月ぶりに増加に転じた金ETF・SPDRは12月は再び減少に転じ、11月増加の13tを超える減少となり投資用金の盛り上がりはいま一つとなっています。当サイトでも金ETFは底入れか!との見方が萎む状態です。1800ドルを超えると実需買いの後退することがこれまでの常ですが、金先物市場では「インフレヘッジ」の賭け声が上回っているようです。とは言え、本日のNY金の推定出来高は僅かに5万枚余りの薄商いから、市場参加者が本格的に戻るのは新年明けてからでしょうか。本日の円換算は6640円前後になります。

ファイザー製飲み薬が緊急承認

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万5753ドル(+261)に大幅続伸して引け、ナスダック総合指数も1万5521(+180)に、S&P500市場も4696(+47)に続伸して引けています。この日発表された12月の米消費者信頼感指数は115.8と前月の111.9や事前予想の111.0を上回り、消費者心理の後退懸念を一蹴する内容となりました。また、午後にはファイザー製のコロナウイルスに対する飲み薬が米食品医薬局(FDA)が緊急承認したと伝わり、株価を更に押し上げる要因となったようです。

為替市場は株高のリスク選好の動きにドルは円以外に対してほぼ全面安、ドルはユーロやポンドなどに対して下落しユーロは1.132ドルに続伸し、ドル指数は前日の96.4から96.0ポイントに大幅続落しました。ドル円は114円10銭前後と株高時にドルと円が売られる動きが鮮明となり、リスク選好の株高局面ではドルと円が軟化する傾向が戻ってきています。米10年債利回りは1.455%と前日より小幅に軟化、長期金利の上昇がこのところ抑えられる傾向が見られ、本日のような株高局面でも1.5%を抜け出せずにとどまっています。

【石油市況】
原油は72.76ドル(+1.64)に大幅続伸して引け、米エネルギー情報局(EIA)の原油在庫が予想以上に減少して製品在庫を積み増す動きが確認され、原油消費の旺盛な動きに呼応する反応となりました。製油所の稼働率も89.6%と高水準を維持し、株高のリスク選好の動きも支援要因と見られます。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間は1780ドル台中盤で小幅軟調に推移、米国時間入り後はドルの対ユーロでの下落を受けてじりじりと上昇に転じ、午後にはドル安の継続や長期金利の上げどまりに一段と上昇し1800ドルの大台を回復し、引けにかけても大台を維持して1802.2ドル(+13.5)に反発して引けています。本日の円換算は6600円前後になります。

株価は自律反発、弱毒性オミクロン株軽視

おはようございます

【金融・為替】
アジア市場から反発に転じた株価は欧州から米国にも波及し、ダウ平均は3万5492ドル(+560)に急反発して引け、ここ3営業日で1000ドル下げた分のほぼ半分戻しています。ナスダック総合指数も1万5341(+360)に、S&P500市場も4649(+81)に揃って反発して引けています。引き続きオミクロン株の感染拡大は続くものの、弱毒性から行動制限が大きく広がる可能性が低いことや、ここ数日の下落により売られ過ぎの認識も見られるようです。

為替市場はドル円は買い優勢の展開となり、円相場は114円10銭前後に円安・ドル高が進み、ユーロは1.127ドルに小幅に続伸、ドル指数は前日の96.5から96.4ドルに小幅続落しています。米10年債利回りは株高・債券安の流れに一時節目の1.5%に接近する場面も見られ、前日の1.424%から1.47%前後に上昇しています。本日は米第3四半期のGDP確定値が発表予定で、前期並みの2.1%が予想されています。

【石油市況】
原油相場は71.12ドル(+2.51)に大幅に続伸し、前日の安値66.12ドルからは5ドルもの上昇となっています。株価が大幅反発に転じ、オミクロン株の感染拡大による各国の行動制限は限定的なものになると見通しや、欧州では天然ガス相場が過去最高値を更新するなども支援要因と見られます。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州市場では概ね1790ドル台で推移、NY入り後の午前中にはドル安背景に一時節目の1800ドル台に戻す場面も見られましたが、その後は午後に長期金利が上昇に転じると上値を抑えられ後退し1788.7ドル(−5.9)に続落して引けています。本日の円換算は6550円前後になります。

クリスマスに水差すオミクロン

おはようございます

【金融・為替】
週明けの株式市場はアジアから欧州、さらに米国市場と大幅に下落して始まりました。ダウ平均は一時700ドル近い下げに見舞われ安値から戻すも、引け値は3万4932ドル(−422)と節目の3万5000ドルを割り込み大幅続落しました。ナスダック総合指数も1万4980(−188)に、S&P500市場も4568(−52)に続落して引けています。相場格言にある「掉尾の一振り(とうびのひとふり・魚がジャンプするときに尾ひれが跳ね上げる様・年末の上昇相場を意味)」期待も目先オミクロンが妨害する状態です。

オミクロン株の世界的な広がりに、欧州ではオランダがロックダウンを断行、感染者数は英国7.7万人、フランス5.2万人、米国では13.2万人と再び感染拡大が進行しています。バイデン大統領は今のところは行動制限を課す予定はないと否定していますが、英・仏などの欧州では再び制限導入が見込まれています。重症化事例は少ないものの感染力は強力で、医療体制のひっ迫が懸念される状況で今後の経済活動への影響が懸念されています。中国人民銀行が1年8か月ぶりに利下げを決定しましたが、世界の株価を下支えする材料とはならず「焼け石に水」状態です。

為替市場はドル円は株安のリスク回避の動きでも113円65銭前後に一段ドル高・円安に、ユーロは1.127ドル前後、ドル指数は週末の96.6から96.5ポイントに小反落しています。米10年債利回りは株安から一時1.354%に低下するも、株価が安値から戻すと1.428%に戻し、週末の1.404%からは上昇しています。

【石油市況】
株式市場がオミクロン株の感染拡大を嫌気するリスク回避の展開となり、原油市況にもオミクロンの影響が及び一時66.12ドルまで大幅続落する場面も見られました。週末比3.7ドルの急落ののち安値から戻すも68.61ドル(−2.11)に続落して大荒れの市況となっています。今後も欧州や米国の感染状況や行動制限を見守りながらの展開となりそうです。

【貴金属市況】
週末に1か月ぶりに1800ドルの大台を回復した金は、アジアから欧州時間は1800ドルを挟むもい合い推移となりましたが、米国時間入り後は徐々に軟調に推移し1794.6ドル(−10.3)に反落して引けています。リスク商品が幅広く売られる中で、金にも換金売りが波及したものと思われ、長期金利が上昇に転じたことも上値を抑える展開となりました。推定出来高は10万枚に届かず、クリスマス休暇の影響による市場参加者の減少が見られます。引け後も軟調に推移し、本日の円換算は6530円前後になります。

FOMC消化も、不透明なオミクロン感染拡大

おはようございます

先週はFOMCという大きなイベントを消化し、テーパリング加速(月額300億ドルの債券購入を減額し、来年3月で終了)ドット・チャート(来年3回、再来年3回、明明後年に2回)はメンバー18人中10人が見通しています。市場では事前にほぼ織り込むこととなりましたが、パウエル議長の「バランスシートの拡大を終えても、我々が保有する有価証券は緩和的な金融環境を支え続ける」と発言したこともあり、動揺を最小限に抑えたことはFRBメンバーやパウエル議長の努力もあったようです。バーナンキ議長時代の出口戦略が与えた市場の動揺という教訓を生かしたことが功を奏したようです。

今週も世界的にオミクロン株の拡大が広がり、その感染力の強さが脅威であるとともに、重症化は抑えられていることも報じられています。ウィズ・コロナの流れが世界的な潮流となっていますが、感染は誰しも避けたいもので、労働者不足のサービス業や観光、更に流通業者など人材確保が喫緊の課題でサプライチェーンの混乱が長引くことも懸念されます。

さて、今週は24日(金)の米国市場はクリスマスの振り替え休日で週末は3連休となります。今週は徐々に市場参加者が減る見通しとなりますが、逆にサプライズ的な材料出現となると参加者が少ないだけに波乱要素にもなりえます。国内市場は30日(木)が大納会で、新年は4日(火)が大発会となります。

今週もよろしくお願いします!

相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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