本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2021年10月

安全資産の金は大台維持できず、株価は史上最高値圏維持!

おはようございます

【金融・為替】
米国市場の10月最終営業日の取引となりますが、来週より11月入りとなり取引も「冬期間」となることから、開始時間と終了時間がそれぞれ1時間繰り下がります。「秋深しですね!」

週末、月末の米株式市場はダウ平均が3万5819ドル(+89)に続伸して最高値に迫り10月を締めくくっています。ナスダック市場は1万5498(+50)に続伸して高値を更新、S&P500市場も4605(+8)に高値更新して終了、アップルやアマゾンといった一部事前予想を下回る銘柄も見られましたが、企業決算は概ね好調を維持し10月の株高に寄与した模様です。

為替市場ではドル買い優勢となり、前日に一時113円20銭台に沈んだドル円は再び114円近辺まで反発(円は反落)しています。ユーロも1.156ドルまで沈み、ドル指数は前日の93.3から94.1まで急反発に転じています。月末のポジション調整に加えて、米国が来週11月3日もテーパリング決定が予想される状況とは対照的に、出口に向けて周回遅れの欧州のユーロ、更に2周回遅れの日本円と違いを再認識させられるドル買いとなりました。米10年債利回りはアジア時間から1.6%台の乗せて推移、米国時間入り後は軟化して1.566%前後でした。

【石油市況】
原油は83.57ドル(+0.76)に続伸して引けていますが、期中限月はマイナスと高安まちまちな展開となっています。総じて7年ぶりの高値を維持しての10月相場ですが、来週11月4日のOPECプラスの会合では期待される増産は難しい情勢と見られ、インフレ問題も含めて需給ひっ迫相場の長期化が懸念されます。

【貴金属市況】
金はアジア時間中盤から欧州、更にNY入りまで長期金利が上昇を維持して上値の重い展開になり1800ドル維持できずに推移、逆に米国時間中盤では長期金利が低下に転じたものの、今度はドルが今月中旬以来2週間ぶりの水準に上昇してドル高を嫌気する転移となり、一時は1770ドル台中盤まで下落し引けにかけては持ち直す動きとなったものの1783.9ドル(−18.7)に3日ぶりに反落して引けています。1750ドル前後の下値堅く、1800ドル前後の上値重い展開が続きます。今週は5営業日のうちの2営業日は大台乗せの終値もあり上に抜け出せる期待を抱かせましたが、ドル高に押し切られるかたちで下に押し返されてレンジ相場の継続となります。来週はFOMCのイベントを織り込むことになりますが、どのような反応を示すのか注目されます。週明けの円換算は6525円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

子育て・環境法案1.75兆ドルで民主党内で合意!

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万5730ドル(+239)に反発して引け、ナスダック総合指数は1万5493(+212)に4日続伸して史上最高値を更新、S&P500市場は4595(+44)に反発してこちらも高値を更新し、株式市場は引き続き総じてリスク選好の値動きが続きます。企業業績の好調が維持されていることが上昇要因、また、民主党上院はバイデン政権の「子育て・環境法案」に関して当初の半分となる1兆7500億ドル(約200兆円)で合意、今後は上院での可決を目指すことになります。3.5兆ドルが大きく削られるものの、それでも大型財政出動の法案がまとめられるとの期待が膨らみます。この日は第3四半期のGDPの速報値発表があり、2.0%と事前予想3.0%や前期の6.7%から大きく後退しています。一方で新規失業保険申請件数は28.1万件とコロナ禍以降では最小件数となり、雇用の改善傾向が継続している内容となりました。

為替市場はドル円は一時113円20銭台とこのところの抵抗線を突破、ドル買いポジションが振るわれる微妙な展開となりました。現在は113円55銭前後で推移、先週付けた114円70銭が当面のピークとなる可能性があります。ユーロは1.168ドルに続伸し、ドル指数は前日の93.8から93.3ポイントに続落しています。米10年債利回りは1.578%に上昇しています。昨日は日銀と欧州中銀の会合が開かれ、日銀・黒田総裁は円安は日本経済にプラスと円安歓迎発言、ラガルドECB総裁は市場が予想するインフレ抑制の来年利上げ見通しを根拠がないとして否定しています。

【石油市況】
前日急落した原油相場はアジアの時間外取引では80.58ドルまで大きく続落する場面も見られましたが、その後は安値から離れる展開となり米国時間では堅調に推移して82.81ドル(+0.15)に小反発して引けています。本日は株高のリスクオンとなったことや、前日の原油在庫増加もNY原油の受け渡し場所の在庫の減少を材料視して、押し目買い優勢の展開に戻ったようです。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間にかけて1800ドルを挟む保ち合いが続く展開となり、そのままNY時間に突入しドルの対ユーロを手掛かりに大台を回復し1802.6ドル(+3.8)に続伸して引けています。一方で前日に急低下の長期金利は上昇に転じていて、上値を抑える面も見られ1800ドルの攻防戦が続きます。一方で前日にワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)より第3四半期の金の需給報告が発表され、金ETFからの資金流出が目立ち、これを宝飾需要と地金とコイン需要が補うかたちとなりました。今週は1か月ぶりにETFが増加に転じる動きも見られ、ETF減少に歯止めがかかるのか注目されます。本日の円換算は6565円前後になります。

イラン核合意の再協議報道に原油が反落

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万5490ドル(−266)に4日ぶりに反落に転じて引け、ナスダック総合指数は1万5235(+0.1)に僅かに小幅続伸、S&P500市場は4551(−23)に反落するまちまちな展開、史上最高値圏で推移する株式市場では高値警戒や値ごろ感が付きまとう情勢です。

為替市場はドル買い一服に円は一時113円40銭まで円高・ドル安が進行、先週の直近安値圏(円は高値圏)付近ではドルを買い戻すもあり、現在は113円80銭前後で推移しています。ユーロは1.6ドル近辺での保ち合いから現在1.602ドル前後で推移、ドル指数は前日の93.9から93.8ポイントに小反落しています。米10年債利回りは節目の1.6%台を割り込み一時1.510%まで低下、その後はやや上昇も現在1.550%前後に前日の1.6%台から低下しています。

【石油市況】
原油は82.60ドル(−1.99)に急反落して引け、イランの核合意に対する再協議が11月中には開かれるとイラン側の責任者である外務次官が発表したことに端を発し、このところ7年ぶりの高値圏で推移していた原油相場に益出しの売りを浴びる状況となりました。また、米エネルギー情報局(EIA)の原油在庫が予想以上に増加していたことも、下落幅を広げるものとなった模様です。再協議が今後進展するとOPECプラスの増産が見送られても、変わってイラン産原油の供給再開が補うという発想が広がっていますが、協議の合意はそうそう単純なものではなく、しかも相当の協議時間を要するものと推測されます。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間では軟調に推移し1790ドルを割り込む水準で推移、一時1784.3ドルまで下落しました。但し、欧州時間の終盤には長期金利が1.6%割れから更に大きく低下したことが支えとなり反発に転じ、米国時間では一時1801.0ドルと大台を回復する場面も見られました。終値は1798.8ドル(+5.4)と大台での引けはなりませんでしたが、反発地合いを引き継いて引けています。本日の円換算は6565円前後になります。

スタグフレーション危惧も、企業業績好調続く

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万5756ドル(+15)に3日続伸して連日の高値更新となり、企業業績の好調の上昇が続くも一時の150ドル高からは幾分軟化して引け高値警戒感も付きまとっているようです。ナスダック総合指数は1万5235(+9)に、S&P500市場も4374(+8)とこちらも連日の高値更新となっています。為替市場はドル買い優勢の一日となり、ドル円は114円10銭前後に再び114円台に乗せて先の高値(円の安値)114円70銭がターゲットとなっています。ユーロも1.159ドルに続落し、ドル指数は前日の93.8から93.9ポイントに続伸しています。米10年債利回りは1.615%に更に低下しています。

【石油市況】
原油は64.65ドル(+0.89)に上昇して引け、前日の高値85.41ドルには届かずも上昇相場が続いています。引き続きOPECプラスの増産の可能性が低いことから需給ひっ迫状態が続く見通しや、連日の株高のリスクオンの動きも後押ししています。一方で米国の長期予報で暖冬見通しが見込まれることや、価格上昇による需要見通しの減少との綱引き状態となっています。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間は1800ドル台中心に狭い範囲の保ち合いが続き、米国時間入り後に発表された新築住宅販売や、消費者信頼感指数が事前予想を上回り、ドル相場が堅調に推移したことから1800ドルの大台を割り込み軟化に転じて一時は1783.0ドルまで下落、その後は長期金利が1.6%台前半に軟化したこともあり反発に転じ1793.4ドル(−13.4)で引けるも、大台回復には至らず反落したまま引けています。引値近辺は100日線や200日線の水準にあたり、前日には節目の大台の回復も見られ強気勢の期待が高まったものの、相場世界はなかなか単純ではなく一筋縄ではいきませんね!本日の円換算は6575円前後になります。

8割が好決算(米主要企業)にリスクオン

おはようございます

【金融・為替】
週明けのダウ平均は3万5741ドル(+64)に2日続伸するとともに最高値を更新、ナスダック総合指数は15226(+136)に急反発、S&P500市場も4566(+21)に反発しています。第3四半期の企業の決算発表が連日続いていますが、米主要企業500社のうちこれまでに発表した企業の8割方が1株当たり利益や、売上高が事前予想を上回る好調を維持しています。為替市場はドル円は113円70銭前後で推移して、週末の113円50銭前後をボトムとして意識するドル買い優勢の展開となっています。一方でユーロはドイツの景況指数が事前予想を下回ったこともあり軟調に推移し1.160ドル前後で推移、ドル指数は週末の93.6から93.8ポイントに反発しています。米10年債利回りは先週は1.7%台とおよそ半年ぶりの水準まで上昇も、週明けは1.6%台で落ち着いた展開で現在は1.630%前後で推移しています。

コロナ対策やインフレから支持率が44.7%(ギャラップ社調査)に低下するバイデン政権、政権の命運をかけたインフラ投資法案は上院で可決も、下院での採決まで進まない情勢に加えて、3.5兆ドルの教育・環境法案も規模を大きく縮小して民主党の合意を得ることに苦慮、骨抜きに規模が縮小して党内合意されるにしても、次のハードル共和党の賛同を得る必要があります。奥の手の民主党合意のみで済ませられる「財政調整措置」も年度内(今年10月〜来年9月)に1度のみ可能、債務上限問題とどちらかで使う必要があり悩ましい情勢が続きます。そこで、先に地区連銀総裁2人が株取引で辞任、FRBはメンバーの投資に関する規制を詰めていましたが、ここにきてパウエル議長の投資信託500万ドルの売却も明らかになり、FOMCメンバーの倫理上の責任はないものの「利益相反」の可能性が指摘され、バイデン政権がFRB議長解任して党内のガス抜きに努めるとの憶測も広がっているようです。

【石油市況】
原油は83.76ドル(±0)で引けていますが、2番限以降は概ね小幅続伸しています。引き続きOPECプラスの増産が限定的なことから、先行きの供給不安が下値を堅いものとしていますが、同時に価格高騰による原油上の後退観測も伴い上昇相場も一息というところでしょうか。次回のOPECプラスの閣僚会議は来月4日に予定されています。

【貴金属市況】
金はアジア時間は週末のNY市場よりやや堅調に推移し、1790ドル台中盤から1800ドル間で強保ち合いで推移しました。NY入り後は長期金利が1.6%台中盤で安定推移したことや、ドル高の一服から節目の1800ドルを超えて推移し1806.8ドル(+10.5)に続伸して引けています。終値ベースの1800ドル乗せは9月14日以来のことで、出直りに期待させられる展開となっています。現状の200日移動平均線は1794ドル、同100日線は1793ドルをそれぞれ超えてことにテクニカルの強気買いも上昇要因と見られます。次は6月中旬以降のレンジの高値1835ドルが強気勢のターゲットとなるものと推測されます。本日の円換算は660円前後になります。

テーパリングを織り込む中で金も底堅い展開

おはようございます

先週末のNY株式市場ではダウ平均が2か月ぶりに最高値を更新し、リスク選好相場が続いています。既に11月テーパリング決定、年内開始は市場にほぼ織り込む状況で、来年半ばには終了し、来年中には1度目の利上げがFRBのシナリオとなっているようです。

週末はパウエル議長が南ア中銀主催のバーチャル形式のパネル討論会で「資産購入のテーパリングに順調に向かっており、経済が概ね予想通りに展開すれば、来年半ばまでに完了する見通しだ!」と述べ「ただし、利上げの時期とは考えていない!」とも発言しています。その一方で「供給制約とインフレは予想より長引く可能性が高く、来年も続くだろう」とこれまでの一時的なものという見方は基本スタンスながら、インフレが長期化することを警戒することに言及しています。

イエレン財務長官も「物価上昇率の高い状態が2022年半ばまで続く」との見通しを示し「供給障害や労働力不足といったコロナ起因の問題は、改善とともに来年後半には鈍化していく」とし、「現状は一時的な痛みを反映している」と述べています。市場では政府はインフレを制御できない状況にあるとの批判をかわす発言ですが、金融当事者の予想を上回るインフレ率や長期化が続いていることも事実で、想定される金融政策で対応の遅れが露見される可能性も考えられます。

長期金利の1.7%台への上昇や、ドル高地合いの継続の逆風のなかで金は1800ドル前後をほぼキープ、安全資産としての金は債券とともに株式に代表されるリスク資産とは本来一線を画すものですが、このところの値動きは「インフレヘッジ」を意識しているとしか思われない反応も見られています。政府の環境・子育て法案(3.5兆ドル)と、債務上限問題の期限(12月3日)の問題の解決見通しも不透明な状況が続きます。金は年末に向けて一波乱ありそうです。

今週もよろしくお願いいたします!



ダウは2か月ぶりに高値更新

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場はダウ平均が3万5677ドル(+73)に反発し、8月16日に付けた史上最高値を2か月ぶりに更新しました。一方で連騰の続いたナスダック市場は1万5090(−125)に反落し、S&P500市場も4544(−4)に小反落して引けていますが、今週もリスク選考の展開を概ね維持して終えています。為替市場は独歩安の日本円を買い戻す動きが前日より続き113円50銭前後に調整、ドル買いの益出しのポジション調整が見られています。ユーロも1.164ドルに小反発し、ドル指数は前日の93.7から93.6ポイントに小反落しています。米10年債利回りは1.7%台に今週も上昇基調を見せていますが、本日は1.645%まで低下しドル買いの調整にもつながっているようです。

本日は米国の10月のPMIを英マークイットが発表し、5か月ぶりに前月を上回る結果がダウの押し上げに一役買った模様です。また、お昼頃にパウエル議長のパネル討論では、前日のウォラーFRB理事に続き「テーパリング(量的緩和の縮小)は来年半ばに終了する」と発言し、11月FOMC決定、年内開始は既成事実化されていくようです。問題は米国債と住宅債券が償還される時期にそれぞれ同額を乗り換えするのか?或いはウォラー理事の主張のように見送ることによりFRBの資産縮小に向かうのか?金融市場には少なくない影響が予想されます。

注目された中国恒大グループの23日に迫ったドル建て社債8350万ドル(95億円相当)は、米国の受託者シティバンクの口座に送金したと報じられ一先ず破綻リスクが回避されえています。年内のドル建て利払いはまだ3回残され予断は許されない状況ながら、恒大グループは既に国家の管理下に下って対外的な信用を重視して今回の利払いが行われたのであれば、今後の危機も国家が対応すると見られますが、ことは恒大グループに限ったことでなく今後もことあるごとに中国リスクが叫ばれることになりそうです。

【石油市況】
原油は83.76ドル(+1.26)に反発して引け値ベースの高値を更新、引け後も更に上昇引き継ぎ84ドル台まで値を伸ばしています。今週の中国・恒大グループの件が足を引っ張る場面も見られましたが、一先ずの破綻回避の展開を好感する動きとなっています。一方で長期予報で米国の今年の冬は暖冬予想が出され、暖房油中心に製品相場は軟化しています。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間にかけて概ね堅調で1780ドル中盤で推移、NY入り後はドル安と長期金利の低下を受けて動意付く展開となり1800ドルの節目を抜け、ストップ買いも巻き込み一時台まで値を伸ばしました。テクニカルでも100日移動平均線や同200日線も抜けて買いを呼び込む展開でしたが、その後はパウエル議長の「テーパリングを来年半ばで終わらせる!」との発言から冷や水を浴びせられる展開となり、一時は高値から40ドルの急落場面も見られました。売りが一巡すると冷静さを取り戻し戻り基調となり、下げ幅を取り返す動きとなりましたが1796.3ドル(+14.4)と前日比で反発して引けるも大きな上髭を引いて終えました。テーパリンは既に織り込みと言いながらも、いざ当事者から言葉が浴びせられると一時的にネガティブに作用、相場上昇には今後も試練が続くことになります。円建ても夜間では一時6620円迄踊らされる場面がありましたが、週明けの円換算は6535円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

長期金利が1.7%に上昇、ドルロングはポジション微修正

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万5603ドル(−6)と3日ぶりに小反落して、決算が嫌気されたIBMが全体の足を引っ張る展開となりました。一方でナスダック総合指数は11万5215(+94)に続伸し、S&P500市場は4549(+13)と9月の史上最高値を更新していて、株価全般はリスク選好の動きを保っています。為替市場はこのところのドル円が変調し一時113円60銭台まで反落(円は反発)しましたが、その後は下げ止まり現在は114円丁度を挟む水準で推移しています。ユーロは円とは逆に1.162ドルに軟化し、ドル指数は前日の93.6から93.7ポイントに小反発しています。米10年債利回りは遂に1.7%台に乗せて上昇が続きます。

中国・恒大グループのドル債利払いの期限が23日に迫りますが、当局は投資家に対して担保差し入れがれば、3か月の猶予与えるとの情報もあり、中国特有の報道統制もあり情報が交錯しています。いずれにしても資本主義市場からみると中国共産主義は明らかな異端児で、信用や信頼とは程遠い状況です。米国議会では3.5兆ドルの子育て、環境法案は規模を縮小して共和党や民主党内の反対意見を考慮して進められています。債務上限問題と並行して、一度しか使えない「財政調整措置」を有効に使うことに苦慮が続きます。

【石油市況】
原油は82.50ドル(−0.92)に反落して引け、米国の長期気象予報では比較的冷え込みの緩い状況が続くとの見方や、価格上昇による需要後退観測に投機筋の益出しに押される展開となりました。また、中国・恒大グループのドル建て債の利払い期限が日本時間24日の迫り、破たんリスクによる中国経済への先行き不透明な情勢も嫌気された模様です。

【貴金属市況】
金はアジア時間はドルの対ユーロでの下落を手掛かりにして上値を試す展開となり、先週15日以来一時1790.3ドルまで上昇する場面が見られました。その後、欧州時間も比較的堅調で1780ドル台推移していましたが、ユーロ反落(ドル高)や長期金利の上昇に押されて欧州時間終盤には一時1776.8まで下落、NY入り後は1780ドル中心にもち合う展開が続き1781.9ドル(−3.0)に小反落して引けています。本日は長期金利が1.7%台に乗せて推移し、金利を生まない金の反応が再発、インフレヘッジの金志向が後退する一日となりました。ドル建ては引き続き1760〜1800ドルのレンジ内に収まる値動きで、本日の円換算は6525円前後になります。引き続き円建て金は通貨別では最も割高の水準で、最弱通貨の汚名は円建て金をフォローする展開が続きます。

原材料高や人手不足によるインフレは長期化する?

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万5609ドル(+152)に続伸し立会時間中は一時200ドル余り上昇し、8月16日に付けた史上最高値を更新する場面も見られました。一方でナスダック総合指数は15121(−7)に反落し、S&P500市場は4536(+16)に続伸して引けて、概ね企業決算好感のリスク選好相場が継続しています。為替市場はドル円は一時114円60銭と3年ぶりの高値(円は安値)となり、その後はドルの軟化に現在は114円30銭前後ですが、引き続き日米の金利差背景に弱小通貨の円を売る勢いが続きます。因みにCFTC(米商品先物取引委員会)による投機筋の円売りポジションも2019年春以来の水準までポジションは膨らんでいますが、積み増しの余力はまだ十分に残されているようです。ユーロは1.648ドルと反発基調を維持していて、ドル指数は前日の93.7から93.6ポイントに続落してドルそのもは相対的に今週は下落基調が続いています。米10年債利回りは1.657%前後に高止まりしています。

【石油市況】
原油は83.42ドル(+0.98)に続伸して引け、米エネルギー情報局(EIA)の原油在庫が事前予想の増加観測が逆に減少となったことから投機買いが勝る展開です。価格上昇による需要減少も見込まれていますが、ガソリン需要などは引き続き旺盛な状況が見られることから、現在の価格帯では需要減速につながらないとの指摘もみられています。

【貴金属市況】
金は長期金利が1.6%中盤で高止まりする逆風の中、ドル安を手掛かりに底堅く推移して1784.9ドル(+14.4)に続伸して引けています。先週は一時1800ドルの大台を拡幅する場面が見られましたが、この水準には100日線や200日線というテクニカル上の重要な節目があり、維持できずに60ドル前後の反落を余儀なくされていますが、下値では逆に値ごろ感やインフレヘッジ意識の高まりに抵抗を示し、目先は1760〜1800ドルのレンジの攻防となっています。本日の円換算は6540円前後になります。

好業績に株高のリスクオンに

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万5457ドル(+198)に続伸して8/16に付けた史上最高値3万5625ドルを伺う水準まで接近、ナスダック総合指数は1万5129(+107)に5日続伸、S&P500市場も4519(+33)に続伸して引け、企業決算の好調背景にリスク選好相場が続いています。為替市場は昨日はドル買いが緩む場面が見られ、ドル円は一時113円90銭前後にドル安・円高の場面も見られましたが、その後は再びドル買いの動きに戻り現在114円35銭前後までドル高・円安が進んでいます。ユーロも1.669ドルまで反発後、現在は1.163ドルに再び軟化し、ドル指数も93.5まで軟化後は93.7ポイントまで戻しています。米長期債利回りも一時1.56%まで低下も現在は1.639%上昇しています。ドル買いの微調整後には再びドル買い復活し、長期金利も同様に1.6%台を固める上昇となっています。

テーパリングの11月FOMC決定、年内開始から来春には完了、そして来年後半での利上げ開始というところはほぼ織り込む市場の反応で、悪材料を消化ながらの株高、リスクオンとなっています。一方で債務上限問題(米国のデフォルト懸念)が再び12月上限に蒸し返されること、バイデン政権のインフラ、子育て、環境などの政策に必要な3.5兆ドル規模の法案の行方とともに気がかりな要因です。また、原油高に代表されるインフレの進行によるスタグフレーション(景気後退期のインフレ進行)懸念の高まり、中国経済の失速の影響や、不動産会社の破綻の影響等のリスク要因も潜在的な波乱要因として同居している環境が続きます。

【石油市況】
原油は82.44ドル(+0.75)に反発して、直近終値ベースでの高値を更新して引け7年ぶりの高値圏での推移が続きます。引き続き世界的な経済活動の正常化に向かうなかで、OPECプラスの現在の増産幅では需要を賄いきれないとの見方に、需給ひっ迫懸念が投機筋の買い意欲を増しています。価格上昇による需要後退や、経済活動の萎縮なども引き続きネガティブな材料として内包されている状況も続きます。

【貴金属市況】
金は前日のNY金が反落して入電となり、アジア時間では一時1763.4ドルまで続落する場面も見られました。その後は長期金利の低下やドル買い一服の動きを受けて欧州時間にかけて反発に転じ、NY時間の昼頃には一時1786.0ドル(円建て6547円)まで戻る展開となりました、しかし、その後は長期金利上昇に伴いドル買い優勢の展開となり、高値から離れる動きとなり上げ幅を詰めて1770.5ドル(+4.8)に小反発して引けています。ドルや長期金利の上下動に反応を示す一日でしたが、長期金利の1.6%台への上昇も1760ドル台前半で踏みとどまり下値の堅さが印象に残る値動きでした。本日の円換算は6495円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
広告規制に関する表示事項
お知らせ
最新記事の下に広告が掲載されてしまいますが、当ブログとは一切関係はありません。ご注意下さい。
Archives
Access counter
QRコード(携帯用)
QRコード
  • ライブドアブログ