本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2021年03月

ワクチン接種進展もドル買い支援&金の重荷に

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万3066ドル(−104)に反落、ナスダック総合指数は1万3045(−14)に続落、S&P500市場も3958(−12)に続落して引けています。ダウは連日の高値更新に高値警戒感や、四半期末を控えた益出しも見られているようです。

為替市場は引き続きドル買い優勢の展開となり、ドル円は110円35銭前後とほぼ1年ぶりの安値を示現して推移、ユーロも続落して1.171ドル前後とおよそ5か月ぶりの安値に、ドル指数は93.2ポイントとこちらも5か月ぶりの高値となっています。ドル買い要因はワクチン接種進行の進捗度合いが日欧と比較して予想より早いペースで進み、経済活動の正常化期待も高まっていること、また、政府の1.9兆ドルの大規模支援策に対する評価、そして今夜は更にインフラ中心の対策で2兆ドルを大きく超える規模の対策を発表する見方から更なる期待が高まっています。米10年債利回りは一時1.77%まで昨年1月以来の水準まで上昇し、その後は上昇は一服気味に推移して現在は1.70%台で推移しています。

【石油市況】
原油は60.55ドル(−1.01)に反落して引けています。スエズ運河の航行再開は既に織り込みも、米国以外のコロナ感染の再拡大の広がりに対して、英アストラゼネカ製のワクチンに対する副作用の影響から、欧州やカナダで接種に慎重な見方が広がり、今後のワクチン接種の進行が遅れるとの見方が広がり景気回復に対する悲観的な見方が市況を後戻りさせているようです。

【貴金属市況】
金は引き続き金利高とドル高の二重苦にアジアから欧州時間も軟調に推移、欧州時間の早い時間帯に節目の1700ドルを割り込み、ニューヨーク時間入り直後に一時1676.5ドルと今月8日以来の安値を付け、その後は売り一巡や金利高一服から安値から戻すも引値は1686.0ドル(−28.6)に大幅に続落して引けています。四半期末の接近から投機筋の買いが手仕舞いされる動きも下値に拍車をかけた模様です。本日の円換算は5980円前後になります。

金はドル高・金利高の2重苦に反落

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万3171ドル(+98)に続伸し最高値を更新、ナスダック総合指数は3日ぶりに反落し1万3059(−79)に、S&P500市場も3971(−3)に反落して引けています。週明けバイデン大統領はワクチン接種が4月19日までに成人の90%に行きわたると発言したことや、スエズ運河の閉鎖が解除されて運航再開の報道もポジティブ要因となった模様です。

為替市場は引き続きドル買いが優勢の展開が続き、対円で109円80銭前後と110円台が射程に入る水準、対ユーロも1.176ドル前後、ドル指数は91.9ポイントに続伸しています。ドル高と同時に10年債利回りは1.713%と18日の水準を上回る上昇となっています。

【石油市況】
原油はスエズ運河の運航再開の報道に一時60ドルを割り込むも、大きく下げる展開には至らず61.56ドル(+0.59)に続伸して引けています。今週はOPECプラスの会合が予定されていて、現状では減産を据え置く見通しで市況にはプラスとの捉え方と見られています。

【貴金属市況】
金はアジア市場でユーロ安・ドル高が進み軟化して1730ドル割れで推移し、欧州時間でも1725〜1730ドル間のレンジで推移しました。しかし、米国時間ではドル高に加えて長期金利が昨年1月以来の1.7%台に乗せたことから、更に下落を強いられる展開となり一時1705.7ドルまでさげ、引けにかけては安値から小戻しするも1712.2ドル(−20.1)に急反落して引けています。ドル高と金利高の2つの圧迫要因に押され、景気対策やワクチン接種による景気回復期待によるテーパリング(緩和策縮小)観測に押され気味の展開が続きます。一方でインフレ懸念や米財政赤字の拡大観測といった面の好材料への反応は現状では鈍いと言わざるを得ない状況です。但し、今月の8日の1673.3ドル(円建て5852円)に沈んだ頃はドル指数92.4ポイント、長期金利1.60%と現状よりも低い水準であったことを考えると下値確認されたとの判断もできます。本日の円換算は6050円前後になります。

31日に3兆ドル規模の対策発表か

おはようございます

スエズ運河のコンテナ船座礁のニュースが連日取り上げられていますが、既に1週間以上の時間が経過し全長400メートルにも及ぶ船体が運河を覆い、いまだ解決に至らず300隻を超える船舶の足止めが続きます。以前に何度か有事の可能性に及ぶとイラン政府がホルムズ海峡封鎖の脅しをちらつかせたことがありますが、現状の運河封鎖は有事と同様の大きな影響を与えています。米国を除く多くの国々でコロナ感染の再拡大が広がる情勢から、今後の需要不振背景に60ドルを割り込んでいた原油価格が再び60ドル台に乗せています。ある程度の備蓄在庫は保有されて直ぐに枯渇するリスクは少ないものの、一刻も早く通常運行に戻ることが望まれます。

さて、主要国では中国と米国がコロナ禍から脱出が進む状況です。米国では1.9兆ドル規模の景気対策に続き、バイデン大統領はこの31日にも公約にも掲げた追加の(インフラ&グリーンエネルギー政策)経済対策を3兆ドルを超える大規模の政策を発表すると伝えられています。今後も米国債の多額の発行が続くことが予想され、金融市場では今後のドル相場や金利の変動が注目されると同時に、将来的な増税の動きを神経を使うことになります。また、テーパリング(緩和縮小)の開始時期を巡り市場と金融当局の駆け引きが続くことになります。

バイデン政権の大型経済対策に加えて今週は、FRBが重視する「雇用回復」が見られるまで緩和策を継続するという面では週末の雇用統計が注目されます。

今週もよろしくお願いします!

米経済の正常化期待が高まる

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万3072(+453)に大幅続伸して史上最高値を更新、S&P500市場も3974(+65)と同様に続伸して史上最高値を更新、ナスダック市場は1万3138(+161)にこちらも大幅続伸して引けています。この日、FRBはコロナ蔓延による大手金融機関課していた株主への還元制限を6月末で終了すると発表し、コロナ後を見据えた経済の正常化への進展と受け止められた模様です。米国では経済対策の実行による効果や、ワクチン接種の進行からの感染拡大の阻止が他国に先駆けて進み、株式市場は再び「いいとこ取り」のリスク選考の動きとなりました。

為替市場ではドル円は一段と上昇して一時109円68銭まで進み、109円65銭近辺で今週の取引を終了しました。ドルの対ユーロはアジア時間で一時1.176ドルまで上昇(ユーロは下落)しましたが、1.179ドル近辺にユーロが小反発して引けてでます。ドル指数はアジアの92.8から92.7ポイントに小反落しています。米10年債利回りは再び上昇し1.674%と先週の1年ぶりの高水準である1.689%に接近して引けています。今後も毎週の高水準での規模の債券の入札が続く予定で、水準自体は急低下の可能性は低く、市場の耐久性が試される状況がつづきそうです。

【原油市況】
原油は60.97ドル(+2.41)に急反発して引けています。スエズ運河の物流の停滞の目途はまだ立たず、一時的な供給不安の解消には至っていません。また、来週のOPECプラスで減産が延長されそうな報道もあり再び大台乗せからの上昇につながっています。一方で、米国を除く国々では感染の再拡大や経済の停滞が予想されるために、原油需要の回復の遅れは引き続き指摘されています。

【貴金属市況】
金は引き続きレンジ内の取引が続きましたが、米国時間にユーロが反発に転じ小幅ながらドル安方向に振れたことから反発に転じ1732.3(+7.2)で引けています。週明けの円換算は円安寄与に6110円前後まで買われますが、ドル建て相場の1750ドル超えが本格上昇の展開には必要と思われます。

良い週末をお過ごしください!

ワクチン接種進展は米国が際立つ

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万2619ドル(+199)に続伸し、ナスダック総合指数も1万2977(+15)に続伸、S&P500市場も3909(+20)と3市場揃って続伸する1日となりました。但し、朝方のダウ平均は欧州での感染拡大による経済活動の縮小懸念から一時300ドルを超える下落も、米国では追加経済対策の1人15万円の給付く金が徐々に行きわたり消費を刺激することや、バイデン大統領が就任100日まで(4月末)に2億人がワクチン接種できるよう早めると発言したことから、他の主要国と比較して経済の立ち直りを期待する展開へとつながりました。

為替市場では感染拡大による経済回復の遅れが指摘される通貨ユーロの下落が止まらず、昨年11月以来の1.176ドルまで下落しています。ドル円も109円15銭近辺まで円安・ドル高との展開となり、ドル買い優勢の動きが続きドル指数は92.8ポイントと年初来の高値を更新して5か月ぶりの高値を示現しています。米10年債利回りは7年債の入札が堅調であったことに一時1.58%台まで軟化も、その後は上昇に転じて前日の水準を上回る1.633%前後で推移していることもドル高要因となっています。

【石油市況】
原油は58.56ドル(−2.62)に急反落して再び60ドルの節目を割り込み水準となりました。前日の急騰要因となったスエズ運河のコンテナ船の座礁は深刻で、再開までにまだ数日要する見込みと伝えられていますが、市況は欧州や、インド、ブラジルなどの再感染による先行きの需要後退観測が悲観視される反応となっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間は前日の入電価格から小幅な保ち合いで推移、米国時間入り直後はユーロが一時的に反発に転じてドルの軟化に一時1744.8ドルまで買う場面も見られましたが、ユーロはその後は再び下落に転じてドル高が重石となり1725.1ドル(−8.1)で引けています。引き続き1720〜1750ドルのレンジ相場が継続、今月8日の1673.3ドルは当面のボトムとなっていますが、上への勢いはドル高が抑え込む展開となっています。本日の円換算は6065円前後になります。

欧州の感染再拡大に、一部資金は株から債券に

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は300ドル前後反発して推移も、ハイテク株の下落に連れてじり安となり引け際の下落に3ドル安の3万2420ドルで引け、ナスダック総合指数は1万2961(−265)に大幅に続落、S&P500市場も3889(−21)に続落して引けています。

為替市場は感染の再拡大から経済の停滞観測に引き続きユーロのが軟化して下落し、ドルユーロは1.181ドルまで続落、ドル円は108円75銭前後に前日からはドル高・円安気味に推移、ドル指数は92.6ポイントに続伸しています。前日に続きイエレン&パウエル証言が続きますが、引き続きパウエル議長からは長期金利上昇は景気回復を示すもので意に介さずのニュアンス、それでも1.61%前後に安定した動きの10年債利回りは、株式から債券市場への資金流入も安定に寄与しているものと推測されます。

【石油市況】
原油は61.18ドル(+3.42)に急反発に転じて前日の急落分の大方を取り戻す展開となりました。欧州やインドでの感染の拡大が引き続きネガティブな材料となっていますが、スエズ運河で超大型のコンテナ船が座礁した模様で、石油タンカーが20隻以上が立ち往生しているとの報に一時的な供給懸念が発生しての反発となっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間からドルの対ユーロでの上昇が続き軟調に推移し、1720ドル台前半まで続落していましたが、欧州、米国時間もドル高の動きが続くも売りが徐々に途絶える流れから反発に転じて1733.2ドル(+8.1)に3日ぶりに反発して引けています。ここ数営業日は1720~1740ドル近辺での保ち合いが続き、ドル高基調の継続が上値を抑える環境が続きます。本日の円換算は6065円前後になります。

欧州の再感染拡大危惧にリスク回避の動きに

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万2423ドル(−308)に反落し、ナスダック総合指数は1万3227(−149)に、S&P500市場も3910(−30)に3市場揃っての反落となりました。英アストラゼネカ製のワクチンについて米国立アレルギー感染研究所が「データが不完全である」とし、市場へのワクチン接種拡大期待に水を差すものであったことや、欧州での感染拡大にドイツでは都市封鎖を延期する事態となったこと、仏・伊でも深刻な状況が報告されています。もっともワクチン接種の進む米国でも感染の拡大が再拡大が懸念される状況に益出し主導の反落となりました。

為替市場はドル円が108円60銭前後にドル安・円高方向に反応も、ユーロは1.185ドルに2週間ぶりのユーロ安水準となり、ドル指数は92.3ポイントとこちらは2週間ぶりの高値となっています。円高に関しては投機筋の円ポジションが先週は1年ぶりに円ショートとなり、益出しの円買いの動きが見られたようです。ドル高の動きながら本日の米10年債利回りは1.626%に低下して落ち着きを取り戻しています。イエレン&パウエル両氏の下院金融委員会での議会証言では特にサプライズはありませんでしたが、その後は株安とドル買いの動きがやや強まる反応となりました。

【石油市況】
原油は57.76ドル(−3.80)に大幅に続落して引け、直近安値を下回りストップ売りも巻き込むものとなりました。ドイツのロックダウン延長の報道に見られるように、欧州の感染状況が深刻なものであることが今後の景気回復期待を後退させる反応をしめした。アストラゼネカ製のワクチンに関しての不透明感が残り、株安のリスク回避の動きも嫌気要因と見られます。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間では弱含みながら概ね1730ドル台で推移しましたが、ユーロが1日を通じてじりじりと下値を切り下げドル高の流れが継続し、金を圧迫する展開となり1726ドル(−13.6)に続落を強いられて軟調引けとなりました。本格的な出直りには終値ベースで1750ドル以上が欲しいところです。本日の円換算はお6035円前後になります。

金利上昇一服に安堵の市況

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万2731ドル(+103 )に3日ぶりに反発に転じ、ナスダック総合指数は1万3377(+162)に続伸、S&P500市場は3940(+27)に続伸して3市場揃って上昇、VIX(恐怖)指数は2020年12月以来18ポイント台まで低下しています。長期金利が1.7%を割り込み推移したことから、ハイテク中心のナスダック総合指数が上昇を牽引しています。

為替は前日にトルコ・リラの急落に対する反応としてトルコ受け融資が多い欧州が意識され通貨ユーロが下落する場面が特筆されますが、欧州時間あたりからユーロは反発に転じ1.18ドル台後半から1.193ドル近辺まで戻し、ドル指数もアジア時間に92ポイント台まで上昇しましたが、徐々に落ち着きを取り戻し91.7ポイント前後に小反落して推移しています。金利上昇がテーマとなっている外為市場ですが、FRBによる金融機関への緩和策終了から債券売り→金利上昇→ドル買いの構図が続きます。本日は金利上昇一服もドル金利の上下動に注目が集まる状況が続きます。

【石油需要】
原油は61.56ドル(+0.12)に小幅に続伸し、先週後半の急落に対するリバウンド的な戻り局面が続いています。米国でのワクチン接種進行の期待に反して、欧州や日本では接種が遅れ気味なことや、足元の感染拡大や経済活動の停止等が懸念されていることから、原油需給の先行き楽観視する向きにも足ふみする環境となっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間では一時ユーロの急落(ドル高)に押されて一時1726.4ドルまで反落する場面が見られました。ユーロは欧州時間以降は落ち着きを取り戻し反発に転じたことから、金も下げ局面から脱する展開となりましたが、上値も1747ドル近辺で1750ドルの節目はまだ関門となり1738.1ドル(−3.6)と3日ぶりに反落して引けています。本日の円換算は6080円前後になります。

金利上昇の逆風も織り込み肥やしとできるか「ゴールド」

おはようございます。

週明けの外為市場ではトルコ・リラが10%大きく超える幅で暴落して始まり、原因はエルドアン大統領が中銀総裁を突如解任したことが背景にあり、主要通貨への影響はドル高・円高・ユーロ安の反応を示しています。ドル円は108円65銭前後に円高・ドル安に、ユーロは逆に1.187ドルにユーロ安・ドル高に、ユーロの比率の高いドル指数は92.1ポイント前後に続伸しています。

週末はFRBが金融機関の米国債保有緩和策を予定通りに今月末に終了することを発表し、今後は米民間金融機関が米国債を売りに回るリスクが意識され、長期金利は1.6%台から1.7%台に上昇しました。現状の水準ではFRBはまだ危機感を持たないことが先のFOMCでも確認できましたが、どの程度まで容認されるのか注目されると同時に、金利上昇が景気回復期待から「インフレ」が実際に進行するのか注目されます。

最近の金利の上昇に最も敏感な反応を示したのは金で、年初の1950ドル近い高値から250ドル余り下落して今月には1700ドルを下回る局面も見られました。その間にNY先物市場の投機筋のネット買い越しは800tから250t減少し、金ETF最大のスパイダーゴールド(SPDR)は1月末の1160tから110t余り減少し、金先物市場のETFのアイ・シェア/・ゴールド・トラスト(ISHARES)も1月末の528tから504tまで減少しました。それでも売り物一巡の傾向もあり週末発表のCFTCでは投機買いが560tに12t強回復、ETFもSPDRが+3.5t、ISHARESも2.9t増加に転じています。

現物市場では1700ドルを割り込む下落に値ごろ感が見られて回復基調と伝えられ、WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)によると2月のインドの金輸入は90tを超えるもので、実需回復の一端が証明されるものでした。

今後は米国のインフレ傾向に対するヘッジ・ニーズが意識され、政権交代後の米中関係も緊張を強いられる状況が続くと見られ、地政学上のリスクの高い意識が継続される可能性から、金への投資の見直しが考えられそうです。

今週もよろしくお願いします!

FRB・金融機関の米国債保有の特例を終了

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万3628ドル(−234)に続落、一方でナスダック市場は1万3215(+99)に、S&P500市場も3011(+15)に反発して引けています。ダウ平均は金融株の下落が目立つ状況で下落要因としては、FRBが昨年の新型肺炎の拡大から米国債市場の流動性を確保するために、1年間の猶予で金融機関の米国債保有を緩和していましたが、期限の3月が迫り予定通りに終了することを決定しました。金融機関からは延長を期待する向きもあったようですが、終了の通知により長期債利回りは前日より低下して1.6%台後半の推移から1.7%台に再び上昇しています。FRBは現状の水準を容認するというもので、金融市場には動揺させられる要因となっています。今週は日銀の長期国債の利回りを上下0.25%のブレを容認すると発表、欧州中銀の金利上昇牽制に対して、日米金融当局は鷹揚な姿勢を示し対極的な対応となりました。

為替市場は金利高もあり幾分ドル買いが優勢の展開になり、ドル円が108円90銭近辺、ユーロは1.190ドル近辺とそれぞれに小幅に軟化しています。ドル指数は91.9ポイントにこちらは小幅続伸しています。

【商品市場】
WTI原油は前日の暴落からのリバウンド的な反発となり61.42ドル(+1.42)に戻して引け、サウジの石油施設をイエメンの武装組織フーシ派によるドローン6機を使った攻撃が材料視された模様です。但し、現状は石油施設及び人的な被害はないようです。金は金利高やドル高に押される場面も見られましたが、じりじりと下値を切り上げる展開に1743.9ドル(+9.3)に続伸して引けています。金利上昇を単純に金利を生まない金には逆風という捉え方の一方で、今後米国の財政赤字の拡大が広がる可能性の高さから、有限、且つ安全資産としての視点も徐々に見直される側面もあるようです。週明けの円換算は6100円前後になります。

良い週末をお過ごしください!
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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