本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2021年02月

週末・月末の商品市場は買い方の整理売りに終始

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は前日の急落の影響もあり一時500ドル前後の大幅続落に見舞われる場面も見られ、引けにかけては下げ幅を詰めるも−308ドル安の3万1093ドルに続落して引けています。一方で前日に大きく下落したナスダックは+72の1万31292ポイントに反発、売られすぎの反動に加えてこの日の長期金利が低下したが支え、S&P500市場は16安の3812ポイントに続落して引けています。木曜日の急落の翌日の金曜日は週末や月末ということもあり、ヘッジファンドなどの利益確定の売りに全般に押されて2月相場を終えました。

為替市場はドル円は106円55銭前後にドル高・円安方向で取引終了、但し、ユーロは1.206ドルに急反落し、ドル指数は前日の90.2から90.9ポイントに更に続伸しました。米10年債利回りは前日に一時1.610%まで上昇するも、本日は落ち着きを取り戻し1.424%まで低下しています。30年債も2.3%台から2.1%台に低下しています。

【原油市況】
株安も他の商品安も意に介さず上昇を続ける原油相場ですが、ダウ平均は2日連続して下落に流石に調整安に振れて61.50ドル(−2.03)に3日ぶりに急反落に転じて引けています。他商品に続落する銘柄が多く、益出しに動くヘッジファンドの動きも影響している模様です。

【貴金属市況】
金は前日のNY市場の下落や金利上昇とドル高の流れからアジア市場でも下落が続くも、ドル建て金の価格は1760ドル近辺にとどまる展開でした。但し、米国時間入り後にユーロの下落が続きドルを買う動きが強まると下げ幅を広げて一時昨年6月以来の1714.9ドルまで下落し、引けにかけては買い戻す動きも見られたものの1828.8ドル(−46.6)に大幅に続落しました。円建ても一時昨年11月末以来の安値5904まで下落し、引け後の動きも加味し週明けの円換算は5950円前後になります。出来高も金曜の5万枚に加えてこの日の夜間取引だけでも4万枚近い大商いとなり、ポジションの整理が進行しているものと思われ、NY引け後のCFTCでも投機筋の撤退が再認識されそうです。今月は最大金ETFであるスパイダーゴールド(SPDR)から60トンもの資金が流出、先物市場の投機買いの後退はそれ以上と思われ、金から他市場への資金流出の動きが現状の相場下落につながったものと思われます。金利上昇やドル高の動きも下げを加速させたものと思われ、今後は下落相場の落ち着きどころを探す局面と見られます。3月には中旬までには(失業給付金の上乗せ分の期限)追加の経済策が可決される見通しで、その後は更に巨額のインフラ投資法案も控え、通貨ドルの信認が問われることになります。金の出番は必然のように考える筆者ですが、正直今週の下げは想定以上でした。

良い週末をお過ごしください!

10年債1.6%台に上昇に株価も金も下落の反応に

おはようございます

【金融・為替】
株価は3市場揃って急反落に転じています。ダウ3万1402ドル(−559)、ナスダック総合指数は1万3119(−478)、S&P500市場は3830(−95)に下落、長期金利の指標である米10年債利回りは一時1.61%台まで1年ぶりの水準まで上昇し、株価は金利の急上昇を嫌気する反応を示しました。この日は、入札された5年債が不調となったことがきっかけで他の国債市場にも売りが波及して金利上昇の要因となったものと思われます。パウエル議長はじめFRB幹部は現状の金利水準を要因していますが、2%台に接近する状況に対して対応に変化が生じるのか注目されます。利回りはその後は落ち着いていはいますが、依然として1.5%台を維持する高水準で推移しています。

為替市場は金利上昇もドル買い・円売りが加速し106円20銭台に円安・ドル高が進行、反発していたユーロも1.217ドル近辺に逆戻りし、ドル指数は89.6から90.2ポイントに反発しています。株価の下落からこのところ20ポイント台前半で安定していたVIX(恐怖)指数も一時30ポイントに吹き上がりました。(現在は28.8に低下)

【石油市況】
原油は62.53ドル(+0.31)に続伸して引け、寒波による供給不安が今後も拭えないことや、ワクチン接種の進行による景気回復期待が引き続き上昇を牽引、但し、OPECプラスが4月以降は減産の継続を解消とするとの見方が上昇力を鈍らせるものとなりました。

【貴金属市況】
金はアジア時間は1800ドルを挟む保ち合いでしたが、欧州時間では明白に割り込み1790ドル前後で推移、NY市場が開くと金利上昇とドル高の逆風を抗することができず、徐々に下値を切り下げる展開となり1775.4ドル(−22.5)に3日続落して引けています。引き続き金ETFからの資金流出が続き、加えて金利の上昇とドル高が上昇の足かせとなっていて、1800ドル大台を固めきれない状況です。本日の円換算は6060円前後になります。

J&Jのワクチン承認も視野にリスク選好に

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万1961ドル(+424)に4日続伸して最高値を更新、ナスダック総合指数も1万3579(+132)に3日ぶりに反発、S&P500市場は3924(+43)に続伸して引けています。米国ではファイザーとモデルナのワクチン接種が進展し、加えてジョンソン&ジョンソンの承認も近く認められる見通しとなったことや、原油高によるエネルギーセクター株、金利上昇による金融株が上昇牽引となった模様です。為替はドル円は一時106円台を示現し、現在105円85銭前後でドル高・円安が進行、一方でユーロは1.217ドルに反発し、ドル指数は一時90割れに下落も現在は90.0ポイント台で小幅下落して推移しています。米10年債利回りは一時1.43%まで上昇し、現在も1.389%台と堅調に推移しています。この日は前日の上院に続き下院でもパウエルFRB議長が議会証言に臨み、前日に続き緩和策の長期化を表明しハト派的な内容でした。

【石油市況】
原油は63.22ドル(+1.55)に急反発に転じ直近高値を更新し、再び昨年1月以来の高値を示現しています。米エネルギー情報局(EIA)の原油生産量が日量110万バレル減少して日量1000万バレル割れとなったこと、テキサスの寒波の影響などで製油所の稼働率が大きく落ち込んだことも影響、株価が大きく上昇するリスク選好の動きも投機買いを活発にした模様です。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間にかけてはドルの対ユーロでの下落背景に堅調に推移も、米国時間では再び金利上昇を嫌気する流れに節目の1800ドルを割り込み、ストップ売りも巻き込み昼頃に一時1782.2ドルまで下落、その後はユーロの反発もあり安値からは戻すものの1797.9ドル(−8.0)に続落し大台を割り込んだまま引けています。引け後はユーロが一段上昇し再び大台を回復し、円安もあり換算値は6130円前後になります。

パウエル議長「緩和持続を強調」

おはようございます

【金融・為替】
金利の上昇をネガティブに捉えだした株市市場ですが、ダウ平均は朝方一時362ドル安の急反落に見舞われたものの、取引終盤に反発に転じて+15ドルの3万1537ドルに3日続伸して引けています。一方で同様に引き際戻したナスダック総合指数ですが、1万3465(−67)に下げ幅を詰めるも3市場では買われ過ぎの側面もあり続落して引け、S&P500市場は3881(+4)に小反発して引けています。パウエルFRB議長は長期金利の上昇は「成長とインフレによるもの」と述べるにとどめ、金利上昇に特段の認識を示さず「インフレは大部分で弱く、労働市場は依然として支援が必要な状況だ」との見解を示しました。議長発言を受けて株価は上昇に転じ、一時1.385%まで上昇した米10年債利回りは1.352%に幾分低下しました。為替市場は前日の動き並みの保ち合いで、対円は105円25銭前後、対ユーロで1.214ドル前後で推移、ドル指数も90.1ポイントとほぼ前日の水準で推移しています。

【石油市況】
株価の神経質な展開を尻目にWTI原油市況は比較的堅調を維持し、前日比−0.03ドルの61.67ドルの小反落して引けています。引き続き原油在庫の減少傾向や、OPECの減産維持による需給均衡期待や、新型肺炎の感染者数の減少傾向や、ワクチン接種進行によるコロナ後の景気回復見通しが市場を支える流れを計続伸しています。

【貴金属市況】
1週間ぶりに1800ドルを回復した金相場ですが、本日はNY金の取引中盤に対ユーロでのドル高や金利上昇から一時1800ドルを割り込む場面も見られましたが、その後はユーロの下落一服と金利上昇も限られた動きとなり大台を回復して1805.9ドル(−2.5)と小反落にとどまる引けとなっています。貴金属ではこのところ上昇の目立つ白金相場が修正安を迎え、金への資金シフトが叫ばれるビットコインも一時20%急落するなど破綻含みの展開となっています。脇役の活躍に傍観を決め込む金ですが、ETFからの資金流出もあり1800ドルを辛うじて死守というところで、主役への資金の引き合いが欲しいところです。本日の円換算は6115円前後になります。

金利高止まりも金はドル安背景に1800ドルを回復

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は100ドルを超える上昇場面も見られましたが、27ドルの小幅続伸にとどまり3万1521ドルで引けています。ハイテク中心のナスダックは2.4%幅の急反落に見舞われ、S&P500市場も続落して引けています。長期金利の高止まりはハイテク株には特に影響が大きいようで、金利水準がネガティブな方向に作用している模様です。バイデン政権による経済対策は26日に採決されると伝えられていますが、その対策による大量の米国債発行も金利上昇要因と見られます。また、この日、イエレン財務長官は景気の回復局面ではいずれ法人税率の引き上げを検討すると発言しています。為替市場はドル売りの動きが強まり、対円で105円05銭前後に、対ユーロも1.215ドルにドルは続落し、ドル指数は一時90ポイントを割れ、現在90.1ポイント前後に続落して推移しています。米10年債利回りは1.364%と高水準を維持して推移、この日、ラガルドECB(欧州中銀)総裁が国債利回りを注視すると発言し、今週のパウエルFRB議長の上下両院での公聴会で金利水準に言及があるのか注目されます。

【石油市況】
原油は3日ぶりに反発に転じ61.70ドル(+2.44)に急反発に転じています。株式市場が神経質な展開を尻目に、米原油在庫の減少傾向が続くことや、ワクチン接種の進展から経済の正常化に向けた動きに期待した投機買いが大台を回復に導いています。

【貴金属市況】
金はアジア時間から堅調を維持し、ニューヨーク時間ではドル安背景に買いを集め1808.4ドル(+31.0)に3日続伸して引けています。10年債利回りは引き続き1.3%台後半の高水準を維持していますが、本日はドル安進行が1800ドル台の大台回復に一役買い、大台乗せから売り方のストップ買いも入ったようです。CFTC(米商品先物取引委員会)によると1月末の投機筋の買いが800t超えから、このところの下落により縮小して730tまで減少したこともあり、売り物が一巡しつつあることも反発要因と見られます。一方で最大金ETFのスパイダー・ゴールド(SPDR)は昨年末から減少に歯止めが関わず、今年に入り40t強の減少となり下落要因となっています。但し、これまで音なしとされていたインドや中国の実需筋が1800ドル近辺では値ごろ感が働き、現物市場に再参入しているとのニュースは今後も下支え要因と見られています。円換算は6120円前後になります。

良い休日をお過ごしください!

金利上昇に関してFRB議長の答弁は!?

おはようございます

新型肺炎の感染がピークを打つ状況に加えて、ワクチン接種の進行、更に中銀の超低金利+財政出動から世界の株価は、コロナ禍以降の景気回復期待先行に史上最高値圏で推移を続けます。一方で財政出動による国債の発行残高が今後飛躍的な高水準を維持すると見られ、長期金利の上昇が株式市場のみならず、債券同様に安全資産としての金価格にも負の影響を及ぼしています。

今週はパウエルFRB議長の議会証言が24日(水)に予定されています。このところFRB幹部らが現状の金利上昇を容認する発言が出ているようですが、議会証言では金利上昇への容認姿勢の質問が出ることが予想され、パウエル議長の発言内容が注目されます。もっともインフレの先行きに関して予想インフレ率を使うと、このところの金利上昇に見合ったインフレ率で推移していることから、金に関しては現状の金利上昇分とインフレ率がほぼ見合ったものであることから、このところの1800ドルを割り込む要因は他にもあるようで、むしろボラティリティが低くく魅力の劣る金から他の金属や仮想通貨への資金移動が金の現状の不冴えを象徴しているのかもしれません!

今週もよろしくお願いします!

金利上昇に株価も金も気迷い症状に

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万1501ドル(+7)に小反発し、ナスダック市場も小反発、S&P500市場は小幅に続落して引けています。コロナのピークアウトや財政出動がリスク選考の流れを継続するも、長期金利の上昇に神経質で相場の気迷いを感じさせる展開となっています。為替市場はドル相場の軟化が続き、対円は105円45銭前後に、対ユーロは1.211ドル前後、ドル指数は90.3ポイントに続落しています。一方で10年債利回りは1.347%に上昇して高止まり、30年債利回りは2.14%台に1年ぶりの高水準が続きます。

【石油市況】
今週は南部テキサス州の深刻な寒波の影響で、石油施設の多くが操業停止などに追い込まれたことからWTI原油は60ドルを突破しましたが、一通り寒波を織り込んだことや、20日以降は平年並みに天候が戻るとの予報もあり59.24ドル(−1.28)に続落し、利益確定に押されて週末を終えることになりました。また、金利の上昇などから株価が神経質な展開をみせたことも上げ一服につながった模様です。

【貴金属市況】
金はアジア時間で一時直近の安値を下回る1760ドル割れまで続落、ドル建て金が前日の安値を下回ったことや、国内内部要因が弱気に傾き円建ても一時6000円を割り込む場面が見られました。対ユーロでのドル安も金利上昇を嫌気する反応を示しましたが、売りが一巡すると自律反発に向かい、欧米市場でもドル安地合いに反応して1777.4ドル(+2.4)と小幅ながら続伸して引けています。金利上昇とドル高は引き続き金の圧迫要因となるものと見られ、金ETFからの資金流出、先物市場でのヘッジファンドのロングの縮小も嫌気要因となっています。もっとも金融緩和策の長期化や財政出動によるインフレヘッジとして金には見直される可能性のあること、昨年のコロナ渦では実需大国と呼ばれるインド・中国の需要がこのところ戻ってきていること、例えば昨年8月の2000ドル水準では上海では国際価格より大幅ディスカウント(売れ行き不振)していましたが、今週は逆にプレミアム(売れ行き好調)が付く状態に好転しています。ETFの増減やヘッジファンドのほどの腕力は強くないものの、実需の動きは大勢の天井圏や底値圏ではこれまでよく見られる現象です。週明けの円換算は6050円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

金利上昇やインフレがQEの副作用

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万1493ドル(−119)に4日ぶりに反落、ナスダック総合指数は1万3865(−100)に3日続落、S&P500市場は3914(−17)とこちらも3日続落して引けています。米経済対策の景気回復やワクチン接種によるコロナ収束見通しからの史上最高値圏を推移していますが、相場はいいとこ取りから利益確定の売りに押されているともいえましょうか。景気指標ではフィラデルフィア連銀景況指数が23.1と事前予想を上回る内容が発表される一方で、週間新規失業保険申請件数が86.1万件と予想の76.5万件を上回る悪化を示し、引き続き雇用回復の緩慢な情勢が続きます。

景気回復を先取りする動きは原油や銅などの非鉄相場、とうもろこしなどの穀物など数年ぶりの高値示現で、インフレ懸念が台頭する状況ですが、今週のFOMC議事録にも見られるようにFRBはインフレよりも雇用の回復を優先する姿勢を強調しています。現状は1000万人規模の失業者救済が政府支援でも重要視されています。1.9兆ドルの法案は遅くとも政府の割増失業給付金の期限が来月中旬に切れることから、3月の上旬ころが法案成立の目途となりそうです。

為替市場はドルが反落気味に推移してドル円が105円円65銭前後に、ユーロも1.209ドル前後に反発し、ドル指数は90.5ポイントに反落しています。10年債利回りは1.287%前後で高止まりの状況、今週は一時1.361%まで上昇してほぼ1年ぶりの高水準まで一時上昇し、上昇する金利水準に株式市場も神経質な展開につながっています。

【石油市況】
原油は60.52ドル(−0.62)に4日ぶりに反落に転じています。テキサスの寒波の影響から一部の製油所の閉鎖の影響もあり先行きの原油在庫の減少見通しは続くものの、連動していたダウ平均の反落に連れて原油市況も利食い確定の売り物が入った模様です。

【貴金属市況】
金は前日の続落からアジアから欧州時間は10ドル前後反発して推移していましたが、米国時間に入ると軟調に推移して反発力を削がれ1775.0ドル(+2.2)で引け小反発にとどまっています。引き続き金ETFからの資金流出の流れが続くことや、先物市場でも投機買いが縮小される状況が続き金からの資金移動が続くことや、テクニカルでも200日移動平均線や50日線を下回る状況が相場を重くさせ、金利の上昇やドル買いの動きも人気の陰りにつながっています。一方でインフレへの兆候が商品市場の上昇でも見られ、インフレヘッジの潜在的なニーズとして金が考えられること、米財政赤字の拡大に備えてドルから安全資産として金が見直され、今後の資金流入の可能性が考えられます。また、旧正月明けの中国では値ごろから徐々に金を買う動きも見られ、上海金は国際価格よりも割高気味に推移していて実需買いは金の下値を今後サポートするものと推測されます。本日の円換算は6045円前後になります。

FOMC議事録では緩和策の長期化維持

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万1613ドル(+90)に続伸して最高値を更新、逆にナスダック総合指数やS&P500市場は続落して前日と同様の展開でした。全般に利食い売りに押される展開も、日本時間午前4時に発表された1月のFOMC議事録では「景気回復に程遠い」ことと「物価上昇は一時的で長続きしない」として緩和策が当面維持されると受け止め、株式市場は終盤に下値を切り上げ展開となりました。為替市場は引き続きドル買いが優勢な展開となり、ドル円は105円90銭前後、ユーロは1.204ドル、ドル指数は90.9ポイントに続伸しています。米10年債利回りは前日に一時1.31%まで上昇も、現在1.182%前後に小幅に低下しました。本日は1月の小売売上高が事前予想の0.9%を上回り5.3%と好調を示し、鉱工業生産なども予想を上回るものとなりました。

【石油市況】
原油は61.14ドル(+1.09)に続伸して引け、前日に続きテキサスの寒波の影響による石油施設の稼働停止からの供給不安に加えて、ワクチン接種の進行からの景気回復期待、OPECによる減産による需給均衡の状況が続く見通し、株価の高止まりによるリスク選好型投資の継続などポジティブ材料を好感する地合いが続きます。

【貴金属市況】
金は前日に節目の1800ドルを下回り心理的な抵抗線を下回ったことや、NY時間では好調な景気指標が示されたこともあり続落1772.8ドル(−26.2)に続落し、昨年11月末以来の水準まで軟化しています。引き続きドル高と金利上昇を嫌気する展開が続き、市場規模の小さい白金や銀相場のように、或いは仮想通貨ビットコインの高値更新に見られるように金からの資金シフトが相場付きを重いものにしています。米財政赤字拡大によるドルの希薄化やインフレヘッジ機能も、現状の株高のリスク選好地合いでは債券市場同様に蚊帳の外に置かれる状況が続きます。但し、引け後のFOMC議事録後はじりじりと戻す展開で、本日の円換算は6060円前後になります。

金は2週間ぶりに1800ドル割れに

おはようございます

【金融・為替】
3連休明けのダウ平均は3万1522ドル(+64)に続伸して史上最高値を更新も、一方でナスダック総合指数やS&P500市場は小反落して引けています。原油の60ドル台乗せからエネルギー関連や、長期金利上昇に金融株が上昇を牽引するも、金利の上昇を嫌気する銘柄も目立ち時間外の200ドルを超える上昇から軟化して引けています。為替市場はNY連銀製造業景況指数が12.1と事前予想の6.3を大きく上回ったことや、金利上昇の影響もありドル買いの展開となり、ドル円は106円丁度近辺まで円安・ドル高が進行して4か月ぶりの円安水準に、ユーロは欧州時間には1.217ドルに迫るも、NY時間には一転してドル買いが入り1.210ドル近辺に反発しています。ドル指数も欧州時間に90.1まで下落も、米国時間に入ると上昇に転じて90.5ポイント前後に反発しています。米10年債利回りは1.314%に上昇し、30年債利回りも2.09%台に上昇して推移しています。

【石油市況】
原油は60.05ドル(+0.58)に続伸して昨年1以来の60ドル乗せに上昇、テキサス州が寒波に襲われ多くの地区で停電が広がっていることや、一部の石油施設の操業が停止されていると伝えられていることが材料視され、シェールオイルの生産停滞が続くことも影響している模様です。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州時間は対ユーロのドル安の流れや、白金相場の急騰の影響もあり1820ドル台中盤に強含みに推移しましたが、米国時間では景気指標の好調な発表もあり、ドルが一転して上昇に転じたことや長期金利の上昇というダブルの悪材料を嫌気する展開となり、NY連銀製造業景況指数が発表されると一時1788.1ドルまで下落、午後の取引ではドル高一服もあり安値から戻すも1799.0ドル(−24.2)に続落して引けています。1800ドルの大台を割り込んで引けたのは今月4日以来のことですが、円建て換算値は円安背景に6130円前後になり引き続きレンジ相場が続きます。この日、ビットコインが初の5万ドルに乗せていて、パフォーマンスの良さに金からの資金流出も指摘されています。実物資産の金より仮想通貨が魅力的に見えることは否定できませんが、リスクの大きさは金とは比較にならないと思います!高いリスクと言えば貴金属でも銀や白金がこのところの投機筋の標的とされています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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