本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2020年12月

株高・ドル安・金高に

おはようございます

ダウ平均は前日の下げ分を取り戻し僅かながら高値更新の3万0409ドル(+73)で引け、ナスダック市場やS&P500市場も反発して引けています。為替市場はドル売りが優勢の展開で、ドル円は103円30銭前後で推移、ユーロは1.289ドルに続伸、ドル指数は節目の90を割り込み89.6ポイントに続落しています。商品市場では原油がEIA(米エネルギー情報局)による原油在庫の減少から48.40ドル(+0.4ドル)に続伸、金はじめメタルもドル安背景に続伸、金は1893.4ドル(+10.5)に続伸(円換算6295円前後)して再び大台を射程圏にする水準まで戻しています。米国市場は本日大晦日も取引があり、その後3連休で新年は4日に再開予定です。

ファイザーとモデルナに続き、英国でアストラゼネカのワクチンが承認されワクチン接種に向けては明るいニュース。また、米国ではムニューシン財務長官が600ドルの現金給付手続きを30日から開始したと伝えられ、早ければ年内に着金される分も相当数あるようです。給付の2000ドルへの引き上げは上院での共和党の抵抗により、雲行きは芳しくはないようです。その一方で英国の感染者数は1日で3.6万人と最悪、米国では1日の死者数が3700人に上り日本の感染者数並みに膨らみ、足元の感染状況は一層厳しい情勢となっています。

良いお年をお迎えください!

現金給付2000ドルに引き上げは上院が関門

おはようございます

【金融・為替】
前日に追加の経済対策を好感して3市場揃って史上最高値を更新した米株式市場、ダウ平均は180ドル前後続伸して取引が開始されましたが、現金給付一人600ドルを2000ドルに引き上げる単独法案が民主党が過半を占める下院では合意されたものの、共和党優位の上院での採決の見通しがつかず失速に転じ、引け値は前日比68ドル安の3万0335ドルに小反落して引けています。ナスダック総合指数やS&P500も同様に小反落して引けています。足元の感染拡大はとどまる状況になく、先行きの米景気に対する慎重な見通しも上値追いを阻止した模様です。

為替はドル円が103円50銭前後に小幅に円高・ドル安で推移、ユーロは1.225ドルに小幅に続伸、ドル指数は90.0ポイントに小幅続落しています。米10年債利回りは0.935%に上昇しています。国内市場は本日が「大納会」(夜間取引あり)で米国市場は31日まで取引して、新年はそれぞれ4日からの取引となります。

【石油市況】
原油は48.00ドル(+0.38)に小反発しています。追加の経済対策と足元の感染拡大の綱引きが続きます。

【貴金属市況】
金は前日に1900ドル乗せが一時的なものとなり大台が目先の上傘となり展開、本日は1880ドル台を中心とした保ち合いが続き1882.9ドル(+2.5)に小反発して引けています。クリスマス明けも新年を前に市場参加者は限定的で動意に欠ける展開となっています。本日の円換算は6270円前後になります。

追加対策成立で株高もドル売り一巡から原油・金は小幅安に

おはようございます

【金融・為替】
トランプ大統領が先週の議会での追加経済対策にようやく署名し、2021年度予算成立も果たし、政府機関閉鎖の危機も逃れることができました。クリスマス明けで金融市場の参加者はまだ限定的なものの、リスク選好相場に一役買うこととなりました。ダウ平均は3万0403ドル(+204)に続伸し高値を更新、ナスダックやS&P500 も堅調で引けています。先週末の英・EU交渉の合意や、ワクチン接種が欧州や中東でも本格化していることも好感されています。一方でウイルスの変異種が世界に拡散し、足元の感染拡大の広がりは依然として人々の行動を制限し、経済活動の正常化の足かせとなっている状況に大きな変化はありません。

為替市場はトランプ署名の報に、ドル安方向に触れて一時ドル指数が1週間ぶりに90ポイント割れまで下落する場面も見られましたが、徐々にドル売り後退から90.3ポイント前後と前週末の水準まで戻しています。ドル円は103円80銭近辺に円安。ドル高で推移、一時1.225ドルまで買われたユーロも1.221ドル前後に後退しています。米10年債利回りは0.926%とこちらの週末比でほぼ変わらずの水準となっています。

【石油市況】
WTI原油はリスク選好の動きに一時49ドルに接近する場面も見られましたが、その後は上値の重い展開となり47.62ドル(−0.61)に3日ぶりに反落して引けています。景気対策法案の成立は原油相場にとって好材料も、足元の感染拡大による行動制限の強まりに原油需要の先行きを楽観視できない状況が続きます。

【貴金属市況】
金はトランプ署名を受けてアジア時間で一時1904.1ドルと1週間ぶりに大台を回復も、先週の戻り高値1912ドルを前に失速して反落に転じ1880.4ドル(−2.8)に小反落して引けています。ドル相場との逆相関性が続き、ドル安の流れが一服に転じたことから上値が重い展開となりました。但し、今回の法案成立で米国のコロナ対策だけで今年400兆円規模に膨らみ、その分、米財政赤字の拡大が膨らみ通貨ドルの信認性が低下し、中長期で金価格を下支えすることが予想されます。本日の円換算は6265円前後になります。

30日の大納会まで残り3営業日

おはようございます

今年も最終週、コロナによりクリスマスも師走も実感が薄いままの年末を迎えました。年内取引は30日の「大納会」(夜間取引あり)新年は4日が「大発会」となります。クリスマス明けの海外は本日より再開、年末は31日まで取引があります。年初は日本と同様に4日開始予定となります。

先週は英国とEUの通商交渉がようやく合意され、ブレグジットによるリスクは一先ず解消されました。気がかりは米議会で合意された追加の経済対策にトランプ大統領が署名しないこと、本日28日に暫定予算も切れることから、最悪は明日からの政府機関一部閉鎖のリスクの可能性もあります。一人600ドルの給付金額を2000ドルに引き上げるべきとのトランプの主張、民主党としては渡りに船との受け止めも、共和党の同意を得るのは不可能のようです。どうなることやら!?

今週もよろしくお願いします!

英・EU通商交渉合意

おはようございます

【金融・為替】
クリスマス・イブの関係から米金融市場は短縮取引となり市場参加者は限定的、今夜はクリスマス休場から3連休りとなります。ダウ平均は3万0199ドル(+70)に続伸、ナスダック総合指数やS&P500 も堅調でクリスマス休暇前の3市場は揃って堅調なリスク選好ムードを維持して取引終了しました。為替市場はドル円が103円60銭近辺で推移、ユーロは1.218ドル前後で推移、英国とEUの通商協議合意から一時はポンドとユーロ堅調も「出たら終い」の反応で前日比では小幅な動きにとどまりました。ドル指数は90.3ポイントとほぼ前日並み水準、米10年債利回りは0.926%に低下しました。

英国とEUの通商交渉は土壇場で合意され、新たな自由貿易協定(FTA)が発行されることになります。離脱表明から4年半が経過し、長い交渉の末にようやく合意され混乱が回避されたことは世界にとってもプラス要因となり、ブレグジットによる不透明感払拭は歓迎される材料です。一方で米国の景気刺激策は議会の合意を得られたものの、トランプ大統領の署名手続きに至らず混乱しています。合意された1人600ドルの給付金を大統領は2000ドルに引き上げを主張し、これを受けて下院民主党が同調するも共和党は提案の採決を拒否しています。週明け28日までの暫定予算も期限がせまり、29日以降の政府機関閉鎖のリスクが残る状況です。

【石油市況】
原油は48.23ドル(+0.11)に小幅に続伸して引けています。英国とEU離脱交渉が合意に至ったことを好感も、短縮取引につき薄商いのうちに取引を終了しています。

【貴金属市況】
金は1883.2ドル(+5.1)に続伸して堅調な動きとなりました。英・EU合意で一時ドル安に振れたものの、ドル安はその後一服したことから上昇幅は限定的なものとなりました。本日の円換算は6270円前後になります。本日は電子取引も中止、円建て金は限定的な動きに留まるものと思われます。

4億人分のワクチンがクリスマス・プレゼント

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万0129ドル(+113)に反発し、逆に前日に史上最高値を更新したナスダック総合指数は1万2771(−36)に小反落して引けています。いずれにしてもコロナウイルス感染による3月の暴落分を取り返して最高値圏で推移する株式市場は、コロナ後のリスク選好が続く状況が続いてクリスマス入りしそうなムードです。本日は期限が迫る英・EU離脱交渉が大きく前進したと伝えられ、年内合意の期待が高まったことや、ファイザー社とモデルナ社の2社のワクチンが、来夏までに計4億人分の供給が米政府と契約されたことを好感されたようです。一方で今週議会で合意された9000億ドルの経済対策は、トランプ大統領の署名によって成立の運びとなりますが、トランプ大統領は給付金などが足りないとして署名に至らない状況が気がかりです。来週28日まで暫定予算を延長していますので、期限を過ぎると給付支給が滞るばかりか、政府機能が麻痺する可能性もあり大統領の対応が注目されます。依然として大統領選の敗北を公式に認めていない状況が続き、潔さは見えず往生際の悪さばかりが目につきます。

為替市場はドル買いが一服し、ドル円103円55銭前後、対ユーロは1.218ドル、ドル指数は90.3ポイントに小反落しています。米10年債利回りは0.948%に小幅に上昇しました。イブの今夜は短縮取引となり市場参加者が限定的な1日となります。

【石油市況】
原油は48.12ドル(+1.10)に3日ぶりに反発して引けています。米エネルギー情報局(EIA)によると原油在庫、製品在庫ともに減少したこと、ワクチン供給の目途が立ったことも原油価格上昇を後押ししたものの考えられます。

【貴金属市況】
金も1878.1ドル(+7.8)に4日ぶりに反発に転じて引ています。今週は一時1912ドルまで上昇する場面が見られましたが、その後はドル高が進行し金の重石となりました。本日は英国のEU離脱交渉が進展したとの報にユーロとポンドの下落が一先ず止まり、金相場はドル高一服と共下げ止まる展開となりました。本日の円換算は6245円前後になります。

追加対策織り込み、変異種は英に続き南アでも

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3万0015ドル(−200)に反落、一方でナスダック総合指数は1万2807(+65)に反発して史上最高値を更新するまちまちな展開となっています。追加経済対策では失業保険の上乗せ、600ドルの一時給付金、中小企業の給与補填、家賃補助、奨学金の猶予など弱者救済に主に回され年越しを前にして一息つける状況となりました。金融市場では救済策はある程度既に織り込み、株式市場では利食い売りも見られるようです。ワクチン接種がモデルナ社の分も開始されていますが、足元の感染の広がりには目先抗することもができず拡大が広がっています。また、英国とは別の変異種が南アでも発見され、既にドイツやスイスでは航空便停止が始まりました。

為替は今週は英国のコロナ変異種もありポンドやユーロが売られやすい環境が続き、ドルの買い戻し優勢の展開が続きます。ユーロは1.216ドルに続落し、ドル指数は先週の89ポイントから90.6ポイントに上昇しています。ドル円は103円60銭近辺にこちらもドル買い優勢の展開に、米10年債利回りは0.918%に低下しています。

【石油市況】
原油は47.16ドル(−0.93)に続落して引け、ポジティブな追加気在対策を織り込み、足元の感染拡大による景気の先行き懸念のネガティブな材料に反応しています。

【貴金属市況】
金はドル買い優勢の動きに押される展開となり、NY時間では感染拡大の広がりに1889.4ドルまで戻りを試すも、ドル高に動きに抗し切れず下値1863.8ドルをみる水準まで下落、安値はそれでも前日の下値1859.0ドルは取らずにサポートされたものの1870.3ドル(−12.5)に続落して引けています。本日の円換算は6210円前後になります。

米追加経済対策とロンドンのロックダウン対比

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は時間外取引で米追加経済対策を受けて200ドル上昇、その後は英国でコロナ変異種発生による首都ロンドンのロックダウンを嫌気して400ドル安に急落しました。引けにかけては米国民に来週にも1人600ドルの支給が開始されるとの報もあり、反発に転じて結局前日比+37ドルの3万0216ドルに小反発して引けています。ナスダック総合指数やS&P500は小幅続落して引けています。ワクチン接種の広がりに加えて追加の経済対策も決まるポジティブ要因と、足元では世界的にウイルス感染の拡大が広がり行動制限が拡大するネガティブな材料とのせめぎ合いの様相です。

為替市場はドル買いが優勢の動きとなり、対円で103円30銭前後に、対ユーロで1.223ドルにそれぞれ安値から戻すも、総じてドルが堅調な動きとなりドル指数は90.1ポイントに反発にしています。米10年債利回りは0.931%に低下しました。

【石油市況】
原油は47.97ドル(−1.27)と6日ぶりに急反落に転じています。連日の上昇に対する修正安となり、足元の感染拡大による経済活動への懸念が重石となっています。但し、下値では欧州でも来週からファイザー社のワクチン接種が開始される予定であることや、米経済対策が順次実行に移されることが支えとなっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間では米経済対策による財政赤字の拡大や、英国のコロナ変異種への懸念から安全資産として買い進められ、一時11月9日以来1912.0ドルまで上昇しました。しかし、欧州時間では変異種の発生による行動制限の拡大にポンドやユーロが下落しドル高に振れ、徐々に上値重く推移して逆に下落に転じ一時1859.0ドルまで高値から50ドル急落しました。さすがに売られ過ぎもありニューヨーク時間は戻す展開となるも1882.8ドル(−6.1)に続落して引けています。先週のFOMCは緩和策の長期化示唆をし、今週は米経済対策の合意は金には中長期の押し上げ要因と見られます。また、ワクチン開発により接種が世界中に広がりコロナが終息さされれば下げ要因となりますが、終息までには相応の時間を要するものと推測され緩和策と財政出動は当面続くものと想定される環境かと思われます。本日の円換算は6245円前後になります。

追加支援策合意の好材料と英国がらみの悪材料

おはようございます

米国では9000億ドル(93兆円)の追加経済対策で合意がなされ、採決が間近に迫っている状況です。大人1人あたり600ドル(約7万円)を給付し、失業保険給付拡充、中小企業の雇用維持支援、ワクチン供給支援などが盛り込まれています。

英国では新型コロナウイルスの変異種による感染が拡大し、感染力が強いとされ欧州では英国発、英国着の渡航禁止の動きが動きが強まっています。変異種は従来のウイルスより最大70%感染しやすいとされ、ワクチン接種開始の腰を折るような事態となっています。

英国は深刻な感染状況に加えて英・EU離脱交渉の最終段階で「漁業権」を巡り交渉が難航と伝えられ、年内10日間の残された期限に間に合うのか注目されます。英国発の2つのバッドニュースに週明けはユーロが下落してドル買い優勢の動きに、円相場も連れて103円50銭近辺に軟化して始まっています。

今週もよろしくお願いします!

経済対策の協議週末も継続か!?

おはようございます

ダウ平均は3万0179ドル(−124)に反落、ナスダック市場やS&P500市場も小反落して全般にリスク選考の動きが一服して週末の取引を終えています。議会では暫定予算が本日で切れることから延長とともに、追加経済対策が議論されているようですが結果がまだ伝わっていない模様です。為替市場はドル売りが一服し、対円で103円30銭前後、対ユーロは1.224ドル前後、ドル指数は89.9ポイントに小反発しています。協議の結果が待たれるところです。

商品市場では原油が49.10ドル(+1.53)に大幅続伸して、テクニカル好転に投機買いが強まる展開となっています。ワクチン接種の広がり+経済対策期待からの景気浮揚の構図が楽観的な展開をもたらせているようです。金はドル安一服から1888.9ドル(−1.5)に小反落、追加対策を巡る議会の協議の行方を見ながらの展開となりました。週明けの円換算は6255円前後になります。

良い週末をお過ごしください!
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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