本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2020年07月

金は10日ぶりに反落、週前半に一時2000ドルタッチ

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は2万6313ドル(−225)に反落し、今週は上げ下げを交互に繰り返しています。一方のナスダックは1万587(+44)とこちらは続伸し、コロナ関連銘柄の占有率が明暗を分けています。為替は引き続きドル売り優勢の展開で、対円は104円75銭前後、対ユーロは1.183ドル、ドル指数は92.9ポイントと3年ぶりの安値水準に下落しています。米10年債利回りは0.552%と4か月ぶりの水準に低下しました。

注目の米第2四半期GDPはー32.9と過去最大の減少となり、新規失業保険申請件数は143.4万件と前週から増加しました。足元の新型コロナの感染拡大は止まらず経済のV字回復のトーンは必然下がることになります。また、議会での追加支援策が共和・民主の対立から成立に対して不透明な情勢となっています。

【石油市況】
原油は39.92ドル(−1.35)に急反落し、終値ベースで3週ぶりに40ドルを割り込みました。コロナ感染の拡大が続き、足元の景気指標の悪化が下落要因となっています。

【貴金属市況】
NY金は時間外では値を伸ばす場面も見られましたが、NY時間は利食い売りに押されて1966.8ドル(−9.8)と10日ぶりに反落して引けています。GDPや失業保険申請件数など景気指標の振るわない指標が見られることや、株安・ドル安の流れが継続するもののこの日は上値の重い展開となりました。指標限月12月限は週前半に2000ドルを瞬間タッチしたこともあり、目先の達成感の広がりも関係しているかもしれませんね!本日の円換算は6590円前後になります。

FOMCは金融界にとって精神的支柱

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は2万6539ドル(+160)に反発し、ナスダック市場も1万542(+140)に反発して引けています。FOMCでは予想通りゼロ金利と量的緩和の維持を決定しました。政策金利0.0〜0.25%に据え置き、米国債800億ドル、住宅担保証券400億ドルを月額購入も維持されました。パウエル議長は「あらゆる範囲の手段を用いて、経済を支えると確約している」と発言しました。今週は中小企業のCP買い入れのプログラムを12月末まで延長を決めています。

為替は引き続きドル売りが優勢の展開が続き、対円で104円90銭前後、対ユーロで1.17ドル、ドル指数は93.3ポイントと再び反落しています。米10年債利回りは0.577%に更に低下、FOMC後の低下が目立っています。

【石油市況】
原油は41.27ドル(+0.23)に反発して、この日発表された原油在庫の減少や株高が支えとなったものの、コロナ感染拡大によるドライブ需要の減少や、米中対立による先行きの需要の不透明さが上値を重くさせています。

【貴金属市況】
金は1940〜1960ドル間で保ち合いが続く展開から指標限月12月限が1976.5ドル(+12.8)で引け、9営業日連続高で引けています。FOMC後は一時2000ドルに迫る場面も見られましたが、現在1980ドル前後で推移、本日の円換算は6650円前後になります。

最高値更新の金は高値波乱に

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は2万6379ドル(−205)に反落し、ナスダック総合指数も1万402(−134)に反落して引けています。議会では追加の景気刺激策で与野党の攻防が続き、共和党は1兆ドル規模、民主党は3兆ドル規模、共和党は失業給付金の上乗せを減額、民主党は上乗せを維持するとの政策で対立し法案の成立に対して不透明感が漂っています。また、この日発表された米消費者信頼感指数が92.6となり、事前予想や前月発表を大きく下回っています。今夜深夜にはFOMCが開かれ政策金利とパウエル議長会見は、それぞれ日本時間午前3時、同3時半の予定です。市場は景気見通しをネガティブに、緩和は継続期待といったところでしょうか!

為替はアジア時間ではドルを買い戻す展開となる場面も見られましたが、その後ドル売りの矛先が円に向かい一時3月中旬以来4か月ぶりの105円割れまで円高が進行し、現在も105円10銭前後で推移しています。ユーロは一時1.7ドル割れまで反落したものの、その後は再び持ち直し1.171ドルと前日比では小反落して引けています。ドル売りの対象がユーロから円にする変わった印象ですが、ユーロ圏もスペインの感染が再び拡大し国境をまたがる移動は再停止となりました。10年債利回りは0.058%に急低下しました。

【石油市況】
原油は41.04ドル(−0.56)に反落して引け、議会折衝の先行き不透明感から株安の反応が嫌気材料、コロナウイルスのよる感染拡大が続く中、失業給付金が引き下げられることになればガソリン需要の減退が予想されることになります。

【貴金属市況】
金はアジア時間序盤で一時1974ドルの史上最高値を更新、その後にユーロが下落に転じてドル高となるとアジア時間終盤に急落して1900ドル近辺まで70ドル下落、その後ユーロが反発に転じたことや円高からドルが再び下落に転じると反発に転じて米国時間は堅調に推移、8日連続高の1963.9ドル(+8.5)で引けています。我らが円建て価格も大荒れで上値6705円、下値6470円と上下に200円以上ぶれる高値波乱の24時間となりました。本日の円換算6610円前後になります。

金は円建てもドル建ても過去最高値を更新

おはようございます

【金融・為替】
週明けのニューヨーク市場はダウ平均が3日ぶりに反発に転じ2万6584ドル(+114)に、ナスダック市場も同1万536(+173)に反発しています。米国内での感染者増加は続いていますが、米バイオ製薬モデルナが政府からの資金支援を受け、27日から3万人規模の最終段階の臨床試験を行うと発表しました。ファイザー製薬も同3万人規模の治験を近く始める予定で、ワクチン開発への期待の広がりが株価の続落を止めている模様です。一方で副作用の問題や政府の承認までのプロセスはまだまだ長く、年内の供給に関しては疑問視する専門家も多いようです。米中の対立が双方の在外領事館閉鎖という新たな段階に入ったようで、民主主義と共産主義の対立という出口の見えない攻防が続くことになります。

為替はドル安進行が止まらず、対円では105円35銭前後、対ユーロで1.175ドル前後、ドル指数は93.6ポイントとほぼ2年ぶりの安値となっています。米10年債利回りは0.617%に上昇しています。

【石油市況】
原油は41.60ドル(+0.31)に小幅に続伸して引けています。感染拡大は続くものの、株高とドル安が続伸要因となったものと推測されます。

【貴金属市況】
金はドル安の動きや米中の対立報道などから週明けのアジア市場で過去最高値の1923ドルを上抜く展開となり、高値を更新すると投機的な買いも重なり1930〜1950ドル間で推移してそのままニューヨーク入り、午前の取引終盤に一時1971.3ドルまで買われ、引けにかけては利食い売りもあり高値からやや値を下げたものの1955.4ドル(+30.2)と7日続伸して引けています。本日の円換算は6580円前後になります。ドル建ても円建てもRSI(相対力指数)は80ポイント超え、目先は高値波乱の要素を秘めることになります。

米中対立の行方が関心事項

おはようございます

米中双方の領事館の閉鎖を巡る攻防が続き、米中間の緊張が高まっています。中国国内のコロナ感染が一巡すると中国政府は南シナ海や、東シナ海(尖閣諸島)の活動が拡大し、各国のコロナ禍での混乱を尻目に領土拡大を目論む行動に目に余る行為が目立ちだしました。

この連休中にはブータンの一部の領有も主張しています。米国では民主党も対中政策に関しては関税引き上げ合戦こそは反対も、概ね共和党の強硬姿勢と同じくする政策のようで、秋の選挙結果でトランプかバイデンに関わらず米中対立は継続することになりそうです。

今週は複数の重要な景気指標が発表される見通しに加えて、29日はFOMCが開かれ今後の米経済を見通すフォワードガイダンスが注目されます。

今週もよろしくお願いします!



米中対立+ドル安から金は1900ドルに

おはようございます

新型肺炎の拡大が続き、西日本では豪雨被害、長雨、都民排除で萎むGo Toトラベルキャンペーンと滅入るような話題ばかりが続きます。首相官邸と経産省が主導してのキャンペーンでしたが、もとは五輪延期の景気テコ入れの思惑や、コロナ終息後が前提であった思われますが、2次感染拡大から東京を除外したこともあり、感染防止と経済再開の両立は「2兎を追うもの1兎をも得ず」とならなければ良いのですが!

【金融・為替】
さて、週末のニューヨーク市場です。ダウ平均は2万6469ドル(−182)に続落し、ナスダック市場も1万363(−98)に続落して引けています。今週テキサス州の中国領事館の閉鎖を通知した米国に対して、中国政府は四川省の米領事館を閉鎖するよう求めた報復合戦の様相、再び米中対立を意識させる事態となっています。個別では半導体のインテルが最先端半導体の発売を延期したことが嫌気されたこと、更にトランプ大統領が薬価引き下げの大統領令にサインすると伝わり、ファイザーなどの薬品も下落したようです。

為替は引き続きドル安が継続しドル円は一時105円70銭近辺まで下落し(円は上昇)現在106円10銭近辺で取引を終了といったところです。ユーロは更に続伸して1.165ドルに大幅に続伸(対円も123.7円近辺)して、ドル指数は94.3ポイントまで続落しました。米10年債利回りは0.588%に小幅に上昇しました。

【石油市況】
原油は株安の動きもあり41ドルを割り込む場面も見られましたが、その後は台割れ回避して41.29ドル(+0.22)に小反発して引けています。引き続き感染拡大と経済再開による需要増期待の綱引き状態が続きそうです。シェールの掘削リグ数の増加は嫌気要因とみられています。

【貴金属市況】
金はアジア・欧州時間は1890ドル中心とした保合いに終始しましたが、ニューヨーク時間にユーロが1.16ドルに乗せると上昇に転じ1900ドルの大台を突破しました。引けにかけては週末の利食いもありややだれて1897.5ドル(+7.5)で引けています。上昇はドル安と米中の対立の蒸し返しが材料視され、ETFの増加に加えて投機買いの膨らみもあり9年ぶりの大台を回復し、史上最高値の1923ドルがいよいよ射程圏に捉える水準となっています。円換算は6490円前後になります。

良い週末をお過ごしください!

ドル建て1900に迫り、円建ては6500円相当に

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は2万6652ドル(−353)と4日ぶりに反落に転じ、ナスダック市場も1万461(−244)と反落に転じました。週間の新規失業保険申請件数が141.6万件と事前予想の130万件を上回ったことや、前週比では16週ぶりに増加に転じたことから、感染拡大による影響が労働市場に影響を及ぼしていることが下落要因と見られます。また、上院は共和党、下院は民主党が多数を占めるねじれ現象の議会により、追加の経済対策が目標の今月末に決められない可能性があることも嫌気されたものと見られます。

為替は引き続きユーロ買いが主導して1.159ドルに続伸、ドル円も106円85銭前後にドルが売られ、ドル指数は94.8ポイントに続落しています。株安・債券高の動きに10年債利回りは更に0.579%に低下しています。

【石油市況】
原油は41.07ドル(−0.82)に続落して引け、感染者数の増加や失業保険申請件数の増加を嫌気する展開となり、株価下落も上値の重い展開につながっています。

【貴金属市況】
金はアジアや欧州時間にはこのところの上昇に対する修正から下落する場面が見られましたが、NY時間に入るとドル安や株安、更に感染拡大、失業保険申請件数の増加などが後押し、投機的な買いも支援して続伸1890.0ドル(+24.9)と1900ドルの大台を射程圏に捉えて取引を終了しました。円換算は6490円前後となり、TOCOM夜間取引があればおそらく40年前の円建て史上最高値を抜く場面が見られたと思います。

投機色を増す金相場

おはようございます

本来であれば今日は東京五輪開会式だったはずですが中止となり、感染拡大の中での4連休となりました。1年先のことは誰にも分からないものの、日本国民すべてが来年には無事に五輪開催を願うばかりでしょう!ジョン・ホプキンス大学の集計によるとコロナウイルスの感染者数は1500万人を超えたようで、日本国内でも2万7000人超えとなりました。感染よりも経済を重視せざるを得ない状況が感染拡大の最大要因となり、今後も感染対策とワクチン開発の迅速化が待たれるところです。

【金融・為替】
さて、市況です。ダウ平均2万7005ドル(+165)ナスダック市場1万706(+25)のリスク選考の展開が続き、米ファイザー製薬のワクチンが臨床試験に成功すれば、米国政府は大量に購入して米国民に無料で投与すると発表され、米経済の正常化に向けた期待が株高要因となっています。

為替はドル円は107円15銭前後に小幅にドル高・円安ながら、本日も引き続きユーロが続伸して1.157ドルまで上昇(対円も124円前後)ドル指数は94.9ポイントに続落しています。株高の中で10年債利回りは0.599%に更に低下しています。ユーロの今週合意のEU復興基金合意が引き続きユーロ買い要因となっています。米国でも追加の米景気対策期待が広がっています。

【商品市況】
原油は41.90ドル(−0.02)と前日の急伸による利食い売りに押されるも、株高のリスク選考の動きが下値をサポートしています。金は1865.1ドル(+21.2)に大幅に続伸して引け、一時は1871.2ドルまで買われて高値圏を維持して引けています。(円換算6450円前後)前日のNY金の取組高は前日比1万枚強増加、相対力指数(RSI)は70ポイントを大きくて投機色が強まる相場付きとなっています。

EU復興基金好感で株高・金高の同居

おはようございます

本日はTOCOMに上場されている貴金属・天然ゴム・穀物の最終取引日となります。原油を含む石油製品は残ることになりますが、来週より大阪の証券取引所に移管されることからシステム変更により本日の夜間取引は休場となります。大阪移管銘柄は金融庁は意図なり、残される石油は通産管轄となります。自助努力の限界がもたらしたものですが、ネガティブな意味合いが強いのですが感慨深いものは残ります。

【金融・為替】
ダウ平均は2万6840ドル(+159)に続伸、昨日史上最高値更新のナスダック市場は1万680(−86)と上げ一服しています。為替はユーロ高が更に進み1.153ドルに大幅に続伸、ドル円も106円80銭近辺とドルは一段下落しドル指数は95.1ポイントに大幅続落し、3月上旬以来4か月ぶりに安値となっています。10年債利回りも0.605%に低下しています。

延期に次ぐ延期から90時間に及ぶEUの首脳による協議がようやく合意され、コロナ復興基金7500億ユーロ(92兆円)が拠出されることが決定しました。揉めにもめた返済義務のない補償金は3900億ユーロ(48兆円規模)と一時の5000億ユーロから縮小されたことから、反対派の北欧諸国(オランダ・オーストリア等)の妥協に至ったものとなりました。米国でも議会で民主党、共和党それぞれの景気浮揚案が協議され追加対策が期待される状況です。足ものとコロナ感染は高止まりの状況ながら、ワクチン開発へ期待も膨らみ金融市場ではリスク選好の動きとなっています。

【石油市況】
原油は41.96ドル(+1.15)に大幅続伸し4か月ぶりの高値を示現しています。EUの復興基金が合意され欧州の景気の底割れ回避に至ったことや、ワクチン開発への期待から需要の減速回避への期待も根強いものがあるようで、テクニカルでも上に離れることになります。

【貴金属市況】
株式や原油が上昇するリスク選好との意味合いは違うものの、金も本日大きく続伸して1843.9ドル(+26.5)と上に離れて9年ぶりの高値を示現して引けています。世界的な低金利や財政出動は金にも株にもフォロー材料ですが、欧州の復興基金に関しては株式市場や原油では景気腰折れ回避を好感も、金に関しては世界的に国家の財政事情ひっ迫が先行きの債務拡大を意味しることになります。コロナに関しても株価はワクチン期待、金は感染拡大を警戒するものです。本日の円換算は6320円と上場来の高値更新となります。

ワクチンの早期供給期待高まる

おはようございます

【金融・為替】
週明けの株式市場はダウ平均が2万6680ドル(+8)と小幅ながら3日ぶりに反発に転じ、ハイテク株中心のナスダック市場は1万767ポイント(+263)と史上最高値を更新しました。感染者数が高止まりしている状況への警戒が続く状況ながら、企業決算への期待が膨らんでいることや、トランプ政権による追加経済対策、更にワクチン開発への期待も株価を底堅く保っているようです。英製薬アストロゼネカ社は1000人を超える臨床試験で強い免疫反応を確認したと発表したことや、米ファイザー製薬も臨床試験による好結果を伝えています。

為替は引き続きユーロが堅調で対ドルで1.144ドル、対円でも122.7円前後に上昇し、ドル指数は95.8ポイントと6月10日以来の水準まで下落しました。ドル円は107円25銭前後で推移し、強い通貨の序列はユーロ→円→米ドルとなっています。4日目に入ったコロナ復興基金協議入りのEU首脳会談はまだ結論は出ていないようですが、返済猶予に異論を唱えていたオランダなどの北欧諸国が同意する準備ができていると伝えられています。

【石油市況】
原油は40.81ドル(+0.22)に反発、引き続きコロナ感染の拡大から先行きの需要減速が40ドルを大きく超える水準を拒む状況ですが、欧州でのコロナ復興基金の合意期待などが好材料視された模様です。

【貴金属市況】
NY金は取引序盤は上値を抑えられる展開も見られましたが、その後はユーロの上昇に連れてドル相場が軟化したことを背景に上昇に転じ1817.4ドル(+7.4)に続伸し、今月9日以来の高値で引けています。本日の円換算は6250円前後になります。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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