本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2019年12月

期末の益出しに株価は反落

12月31日火曜日(大晦日)

おはようございます。
ナバロ大統領補佐官は「おそらく来週までに署名する」とFOXテレビのインタビューに応じ、中国でも香港チャイナ・モーニング・ポストは「劉副首相が交渉団を率いてワシントンを訪問する」として、米中双方ともに貿易協議の第1弾の合意に署名する見通しが伝えられています。

米中協議のポジティブな見方が台頭するなかダウ平均は2万8462ドル(−183)に反落し、益出しの売り物に押されています。為替は株価下落もありドル円は108円85銭前後でリスク回避の円買いが優勢で引け、ユーロは1.119ドルと小幅続伸、ドル指数は96.7ポイントに続落しています。このところ低下気味の米10年債利回りは1.892%に小幅に上昇して引けています。

商品市場では原油が61.68ドル(−0.04)に小反落し、金は1518.6ドル(+0.5)に小幅に続伸(円換算5295円前後)して引けています。米国市場では年末にかかて株価が連日史上最高値を更新するリスク先行の展開に、ポートフォリオに占める株式の割合が必然的に増加、機関投資家やヘッジファンドはやむなく一部の資金を他商品に振り分ける動きもあり、株高と金高(リスク商品と安全資産)の不可思議な状況を生んでいるのかも知れません!

明日も入電はありますが、一先ず良いお年をお迎えください!

泣いても笑っても「大納会」

おはようございます

本年も最終立ち合いの「大納会」となりました。通常通りの立ち合い時間で、夜間取引も通常通り開きます。新年は6日が「大発会」となります。

今年1年間振り返ってみると、金融業界は総じて米トランプ大統領の政策運営に振り回される1年間となりました。そのなかで最も影響を及ぼしたのは米中貿易戦争に集約されますが、TPP離脱により日本とも2国間協議に持ち込み、北米協定ではカナダ、メキシコと交渉、EUにも協定の見直し要請を求めています。

そればかりでなく、これまでの歴代米政権が慎重に対応した北朝鮮への接近、経済制裁の解除を期待した北朝鮮政権に混乱をもたらし、中東では親イスラエル、敵対イラン政策が際立ち中東を緊張させました。環境問題ではパリ協定離脱により、米国というCO2排出大国の離脱により協定を骨抜きとしました。

来る2020年もトランプに振り回される覚悟が迫られる状況に変わりなく、しかも、11月の大統領選挙を巡る攻防もあり波乱に満ちた1年間が予想されます。うんざりでも、嫌でも、トランプと付き合わされる日々が続きそうです。

リスク資産上昇のなかで金高が共存

おはようございます

週末のNY市場はクリスマス週ということもあり、市場参加者限定の薄商いの中でもリスク選好の動きが継続しています。ダウ平均は小幅ながらプラス圏で推移して続伸基調を維持、2万8645ドル(+23)と小幅ながら続伸して史上最高値を更新して引けています。株高要因は言うまでもなく米中の部分合意に向けた楽観視が背景にあり、文書による調印が年明けの1月中にもなされるとの見方が有力視されています。

為替はドルは対ユーロや対ポンドで下落してユーロは1.117ドルに大幅に続落し、円も109円40銭前後に小幅の反発しています。米10年債利回りが今週は1.9%を割り込み、本日も1.875%に低下していることもドル売り要因と見られます。ドル指数は一時96ポイント台に入り97.0をはさむ水準に続落しています。

商品市場では原油が61.72ドル(+0.04)に小幅続伸し、米中の通商協議への期待や、原油在庫の減少が上昇相場を後押ししています。一方で安全資産である金相場も勝勢を継続、1518.1ドル(+3.7)に続伸(円換算5315円前後)して引けています。米中第1弾合意以降の米中協議への不透明感や、世界的な低金利政策などを背景にNY金は連日取組高の増勢が目立ち、資金流入が続いていますが、リスク資産の上昇基調のなかの安全資産の上昇は過去にあまり例のない現象となっています。

週明け30日が「大納会」となります。良い週末をお過ごしください!

休暇明けも株高のリスク選好に

おはようございます

【金融・為替】
中国外務省の報道官は「米中の貿易協議の調印やその後の事務手続きについて米国と密接に連絡を取り合っている」と述べて、クリスマス休暇明けの金融市場は引き続きポジティブな展開となっています。中国上海株価指数は節目の3000ポイントに回復、NYダウ平均は2万8631ドル(+106)に反発して史上最高値を更新、ナスダックは初の9000ポイント乗せとなっています。

為替はドル円が109円60銭前後と円安・ドル高に振れ、ユーロは10109ドルと小幅に上昇、ドル指数は97.5ポイントに小反落して引けています。米10年債利回りは1.895%に低下しています。

【石油市況】
原油は61.68ドル(+0.57)に続伸し、米中合意を巡るニュースに反応を示しています。また、株価が史上最高値を更新するリスク選好型の市場も好感されている模様です。

【貴金属市況】
金は株価が高値を更新するリスク選好のなかで上値を抑えられる場面も見られたものの、長期債利回りの低下を手掛かりに堅調に推移して1514.4ドル(+9.6)に続伸して引けています。米中合意を株価はポジティブに捉える半面で、金は合意に対して疑心暗鬼に反応を示す対照的な展開も、両者が同時高の異例の状況が続いています。

【穀物市況】
穀物市場は引き続き米中合意の報道から大豆が続伸し、コーンも連れて反発しています。

休暇明け取引は本日午前8時より

おはようございます

クリスマス休暇明けは日本時間本日午前8時からの時間外取引で再開されますが、引き続き休暇モードが続き薄商いが想定されます。

トランプ大統領はフロリダにある自身の別荘で記者団に対して「取引は成立して文書化に取り組んでいる」とし「トップ同士の署名式を行う」と発言しています。合意報道に呼応するように中国は米国産大豆を11月に260万トン買い付け、10月実績の110万トン、前年同月のほぼゼロから大きく輸入量を増やしています。年明け早々にも事務レベルの署名が成立する可能性は高いのでしょうね!

来年は今回の第1段階の合意に加えて第2段階以降の交渉に移る予定で、知的財産権や国営企業に対する補助金問題などが焦点となるものと思われ、交渉の状況が注目されます。

また、いまだクリスマスのプレゼントを贈ってこない北朝鮮の動きが、年末年始に向けてどのような動きを展開するのかも注目されます。

金は7週ぶりに1500ドルの大台乗せに

おはようございます

【金融・為替】
クリスマス前の短縮取引のダウ平均は2万8515ドル(−36)と4日ぶりに反落も、ナスダックは史上最高値を更新し休日前のポジション調整にとどまっています。為替はドル円が109円35銭近辺で推移、ユーロは1.108ドル近辺、ドル指数は97.7ポイントと小動きに終始しています。米10年債利回りは5年債の入札がらみの影響から1.905%に急低下しています。この日、トランプ大統領は「中国との合意は成立しており、書面作成に取り組んでいる」と発言し「習近平主席といぜれ署名式を行う」と述べています。

【石油市況】
原油は61.11ドル(+0.59)に反発していて、米中合意の進展状況を好感する買い物が反発局面に導いています。世界経済への悲観的見方の後退や、OPECの減産措置も市況を支えている模様です。

【貴金属市況】
金は前日に続き続伸して1504.8ドル(+16.1)に大幅に続伸し、11月5日以来大台に乗せて引けています。長期金利の急低下がフォローした模様で、休日前の売り方のショートカバー(買い戻し)のポジション調整も上昇を後押しした模様です。本日の円換算は5260円前後になり、円建て金も11月上旬以来8週間ぶりの高値となりそうです。

【穀物市況】
穀物市場は大豆が続伸も、コーンは南米の天候回復を嫌気して反落して引けています。

中国の関税引き下げの報に3指標揃って高値更新に

おはようございます

【金融・為替】
週明けの23日、中国政府は全ての貿易相手国に対して年明け1月より冷凍豚肉など859品目の関税引き下げを決定する発表をしました。市場の開放をアピールして、米中合意の文書化への歩み寄りへの期待が広がるものとなりました。史上最高値を更新中の株価にポジティブな影響を及ぼし、市場参加者が薄い中3指標揃って続伸してダウ平均は2万8551ドル(+91)で引けています。

為替はドル円が109円40銭前後で推移、ユーロは1.109ドル前後、ドル指数は97.6ポイントと小幅な動きにとどまり、米10年債利回りも1.930%とほぼ横ばい推移で市場参加者の限定的な状況となっています。中国からのポジティブな材料提供の一方で、11月の米耐久財受注は事前予想の+1.5%や前月実績の+0.6%を下回るー2.0%に後退し、米製造業の陰りが再認識させられる数値となりましたが市場の反応は限定的なものとなり、好材料の受け入れ姿勢とは逆に悪材料受け入れを閉ざすリスク選好モードの強い環境となっています。

【石油市況】
原油は60.52ドル(+0.08)に小幅に反発し、トランプ大統領の「まもなく署名する」との発言を受けての反発となりました。一方でロシアの石油相の生産枠の緩和発言が上値を重くさせています。

【貴金属市況】
金は株価が史上最高値更新のリスク選好の逆風の環境下の中、米中合意の文書化の進行を嫌気される売りものに押されるも、耐久財受注が事前予想を大きく下回る内容が発表されると上昇に転じて1488.7ドル(+7.8)に反発して引け、このところの戻り高値を更新しおよそ1か月半ぶりの高値で引けています。本日の円換算は5215円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は大豆・コーンともに続伸して、中国の関税引き下げの発表というポジティブな材料に素直に反映する展開となりました。

クリスマスにつき、市場参加者限定の週

おはようございます

寒さが一段と厳しいほうに向かうなか、昨日22日は「冬至」で1年で一番昼時間が短い1日となり、今後は日々日の出が1分早まり、日の入りは逆に1分遅れるようになります。

さて、25日の「クリスマス休暇」を控えた欧米市場はすでに休暇モード入りで、市場参加者が極端に減少する1週間となります。世界的な株高が続きリスク選好の元、米中合意の朗報が市場心理を好転させていて、トランプ大統領も来年の大統領選に向けての株高は順風となることからご機嫌はいいのでしょうね!

さて、米中部分合意の署名は年明け1月とされていますが、中国に課されている3700億ドルの関税のうち、今回免除されるのは15%から7.5%に減免される1200億ドル相当で、依然として2500億ドルの25%の関税は課される状況に変わりありません。また、中国は貿易戦争以前に年間240億ドル購入した米国産農産物を今回の合意で400〜500億ドルに増加させるというもの、合意を順守しようにも必要以上の購入を続けるとは考えにくく、合意額を大幅に下回る状況が続けば再び貿易戦争のリスクは高まりそうです。

また、香港やウイグル自治区の人権法が可決されて人権弾圧を巡る対立が続くことになります。更に次世代通信規格5Gを巡る対立も予想され米中関係は今後も緊張が続くことになります。目先は鎮火した米中関係も火の粉が燻り続ける状況から、今後何度も火の粉が復活する可能性を考慮する必要性があるかと思います。

今週もよろしくお願いします!

株価が高値更新でクリスマス迎える

おはようございます

前日にムニューシン財務長官が「1月にも合意文書に署名するだろう」と発言した効力が続いているのか、株価は史上最高値を更新して来週のクリスマス休暇を迎えそうです。週末のNYダウ平均は100ドル超続伸して引ける勢いのリスク選好の展開が続いています。トランプ大統領は20日、習主席と電話協議して合意に関して「とても良い話し合いをもった」とし、「既に中国は大量の農産物を購入している」と成果を強調しています。

為替はユーロが対ドルで1.107ドルに反落し、ドル円も109円45銭前後とドル買いが優勢で、ドル指数は97.6ポイントに続伸しています。米10年債利回りは1.917%と小幅な動きに留まっています。商品市場は原油が61ドル割れに反落、金もドル高を嫌気して反落も1480ドル台維持(円換算5195円前後)で引けて週末を迎えています。

良い週末をお過ごしください!

弾劾訴追も支持率は横ばい

おはようございます

【金融・為替】
第1段階の合意以降の動きが見られず署名に至る展開が不透明な情勢のなか、ムニューシン財務長官は「合意文書への署名は1月にも行われると確信している」と発言したことが伝わり株価反発の反応を示しています。先週の合意はトランプ大統領の弾劾訴追の動きに合わせた急がせた合意のために、帳尻合わせに追われる関係閣僚のどたばたの動きとなっています。弾劾訴追によるトランプ大統領への支持率はほぼ変わらず、年明けの上院では罷免を逃れられる共和党優位も影響しているものと推測されます。

複数の景気指標が事前予想を下回ったものの、合意文書作成の報にダウ平均は2万8376ドル(+137)に反発して引けています。為替はドル円が109円30銭前後でややドル売り優勢、ユーロも1.112ドルに小反発も、ドル指数は97.3ポイントと小動きに終始しています。米10年債利回りは1.916%に小幅に低下しています。

【石油市況】
原油は61.18ドル(+0.33)に反発していて、米中合意による世界経済の回復期待や株高のリスク選好の動きに反応を示しています。

【貴金属市況】
金は欧州時間で売り込まれる場面も見られましたが、NY時間では景気指標(フィラデルフィア連銀景況指数&中古住宅販売)が事前予想を下回った数値が発表されたことや、ユーロの反発から堅調な動きとなり1484.4ドル(+5.7)に反発して引けています。終値ベースでは今月3日以来の高値となっています。本日の円換算は5190円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は小幅に続落して引けています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
広告規制に関する表示事項
お知らせ
最新記事の下に広告が掲載されてしまいますが、当ブログとは一切関係はありません。ご注意下さい。
Archives
Access counter
QRコード(携帯用)
QRコード
  • ライブドアブログ