本日のトピック（最前線情報） : 2019年06月

2019年06月

2019年06月29日07:01

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トランプ・習会談待ち

おはようございます

連日の梅雨空が続く6月も終わりに近づき、今年も早いもので1年間の折り返し地点となりました。大阪では集まった各国の首脳間の交流が数多く開かれていますが、最大の注目は本日午前11時半から予定される米中の首脳会談です。閣僚級では打開を見出すことができず、トップ同士の意見交換でなんらかの解決策を見出すことができるのか注目されます。一部の報道では米国の第4弾の3000億ドル分の関税引き上げは、首脳会談により凍結される可能性が指摘されていますが、中国国内の法律改正を迫る米国に対して、中国は主権問題は一歩も譲れないとし厳しい交渉内容が予想されます。ファーウェイの禁輸問題を含めたハイテクを巡る派遣問題は打開の見通しは困難と思われますが、関税の問題では米国の譲歩を引き出すことができれば、トランプ・習両氏の顔がたつのですが、どのような結果となるのか注目されます。

さて、市況ですが米中会談を控えて大きくポジションを傾け難い状況に変わりありません。ダウ平均は2万6599ドル（＋73）に4日ぶりに反発に転じ、貿易協議への期待が反発要因と見られています。為替はドル円が107円90銭前後で取引終了、首脳会談を控えても株価は底堅く推移してドル買い円売りの流れが続きます。一方で利下げ観測が根強く残る環境はドル売りユーロ買いにつながり1.138ドルと、円相場の軟調推移と比較すると、ユーロの底堅さ今週は続いています。ユーロ高もありドル指数は96.1ポイントに小反落しています。米10年債利回りは2.007％と再び大台割れを意識させる水準となっています。

商品市場では原油が58.47ドル（－0.96）に反落、今週は米国とイランの緊張を手がかりに上昇する場面が目立ちましたが、米中会談を控えて利益確定の売り物に押された模様です。金は1413.7ドル（＋1.7）と3日ぶりに反発に転じています。原油同様に今週は中東の地政学上のリスクを買う動きは一巡した模様ですが、米中摩擦と利下げ期待に投機買い人気が続き1400ドルに乗せてからの相場のブレは健在です。換算値は4880円前後になりますが、本日の米中会談の結果如何では週明けに影響しそうです。

来週は序盤に米製造業景況指数、週末には米雇用統計とFRBの金融政策に関わる重要指標の発表も予定されていて、米中摩擦も含めて目が離せない状況が続きそうです。

良い週末をお過ごしください！

2019年06月28日06:46

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米中首脳会談控え様子見

おはようございます

【金融・為替】
今週はパウエルFRB議長の利下げ牽制などもあり、ドル売りの勢いがやや後退するものとなっていますが、昨日は香港紙が「米中報復合戦を暫定的に休戦し、3000億ドルに上る対中関税の引き上げを回避」との報道が流れたこともあり、ドル円は一時108円10銭台まで硬化（円は軟化）しました。もっともウォールストリート・ジャーナルは「中国は停戦の条件としてファーウェイへの禁輸措置の解除」を求めているとして、双方の溝は埋まらない情勢としています。仮に暫定的な休戦となったとしても、追加の関税リスクは残り先行きの不透明感を払拭するには至らず、短気な時間稼ぎに終わり交渉は長期化するとの見方に変化はないようです。

為替は東京市場での円安は止まり現在107円80銭前後で推移、それでも今週は一時106円台に突入したことを考えると1円前後の円安・ドル高水準となっています。円相場の下落と比較するとユーロは比較的堅調を維持して1.136ドル前後の水準、ドル指数も96.2ポイントと前日から保ち合う展開となっています。10年債利回りは2.016％に低下しています。ダウ平均は2万6526ドル（－10）と小幅な値動きにとどまり、29日の米中会談をまえに様子見といったところでしょうか。

【石油市況】
原油は59.43ドル（＋0.05）に小幅に続伸し、前日の全米原油在庫の減少を好感する反応が継続している模様です。原油市況も米中首脳会談のなりゆきを見守る姿勢と思われ、ポジションを傾けにくい環境となっています。OPEC7月1日と2日に総会を開く予定で、減産枠に関する具体的な数値が注目されます。

【貴金属市況】
金は香港紙の報道から米中休戦と報じられたこともあり、欧州時間では一時1401.4ドルと大台割れを意識する水準まで下落も、その後は中国のファーウェイ禁輸停止を求めるとの報道に反発に転じ、ドル高一服もあり1412.0ドル（－3.4）と小幅続落にとどまりました。市場の視線は金融政策と米中摩擦が最大関心事となっています。本日の円換算は4860円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は引き続き産地の好天予想が市況の足を引っ張る状況が続き、大豆・コーンともに続落を強いられています。

2019年06月27日07:01

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米中首脳会談への注目高まる

おはようございます

【金融・為替】
前日にFRB幹部が利下げ牽制したこともあり、一時106円を見たドル円は107円70銭前後まで1日で1円もの大幅なドル高・円安で推移、一方で円と同様に前日に下落に転じたユーロは1.136ドルに逆戻りしています。ドル指数は96.2ポイントに小幅に続伸して引けています。米10年債利回りは2.049％と2％の大台に復帰しています。7月利下げの可能性を100％にまで前のめりに織り込む市場に対して、パウエル議長やハト派で知られるブラード・セントルイス連銀総裁までもが市場を牽制する発言は、利下げの条件は今後の景気指標や貿易摩擦の問題を検証のして決めるもので、今年2～3回の利下げを期待する市場を牽制するものでした。加えてトランプ大統領の利下げ圧力に対して、時の政権の意向に左右されるものではなく、FRBは米国経済の発展を前提に独自に中立的な判断で金融政策を実行すると暗に政権批判意味合いもあるようです。もっとも、このところの米気気指標に貿易摩擦の影響がじわり反映されて予想を下回るものが続出、米中間の交渉の著しい進展がなければ、7月利下げは既定路線と思われます。

G20大阪サミットで29日（土）に米中の首脳会談が開かれる予定ですが、これに先立ち今週はライトハイザーUSTR代表と中国の劉副首相が電話会談で今後の交渉継続を確認しています。本日はムニューシン財務長官がCNBCのインタビューに答えるかたちで「中国との交渉は90％進行していて、合意が完了することを望む」と発言し、序盤は株価反発で始まるも引けまでは持たず、ダウ平均は2万6536ドル（－11）に小幅に続落して引けています。中国に対して強硬派のライトハイザー氏に対して、っムニューシン氏はハト派、ムニューシン発言にはこれまで何度も交渉成立を示唆したしたものの、実際はまとまらず長期化していることが現状です。

【石油市況】
原油は59.38ドル（＋1.55）に急反発しています。米エネルギー情報局（EIA)発表による原油在庫の減少に加えて、ガソリンなどの製品在庫が減少したこと、加えて、ムニューシン財務長官の米中協議への楽観的な見通しにより、世界経済への過度な悲観見通しが後退した模様です。

【貴金属市況】
金は5日ぶりに反落に転じ1415.4ドル（－3.3）に小反落して引けています。前日には一時1442.9ドルと6年ぶりの高値まで買われるもFRB幹部による利下げ牽制発言もあり、ドル相場の下落基調が一時的に止まったことによるドル高が嫌気される動きとなり、短期間での急上昇に対する調整場面となった模様です。本日の円換算は4865円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は大豆・コーンともに反落に転じる動きで、産地の天候回復が作柄好転への期待につながった模様です。

2019年06月26日07:04

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パウエル議長がやんわり牽制

おはようございます

【金融・為替】
米国経済にも貿易摩擦の影響がジワリ影響を受ける景気指標がこのところ目立ちますが、こところ地区連銀の複数の製造業が冴えません。本日は消費者信頼感指数が事前予想を大きく下回り、序盤はドル指数が95.8ポイントと最近の安値を更新しました。一方で午後から講演で発言したパウエルFRB議長は「金融緩和の必然性は高まっているが、個別のデータや短期的な心理の振幅に過剰反応しないように注視している」と発言して市場の過度な利下げ観測を牽制するものとなりました。現在シカゴの先物では7月利下げが100％の確率で踏み切ると見られていて、金融市場のドル安・株高・金高の反応がそのことを如実に表しています。トランプ大統領も今年1％程度の利下げを要求していることもあり、政権の圧力に対しても「FRBは短期的な政治圧力から保護されている」と発言し、FRBの中立性や独自性を主張しました。

パウエル発言で7月利下げの可能性が小さくなることはありませんが、前のめりに利下げを織り込む市場への警鐘の意味合いもあり、ドル売りは一服してドル指数は96.1ポイントに小反発しました。ドル円も106円台後半から107円15銭前後に戻し、ユーロも1.136ドルに小反落しました。その一方で10年債利回りは引けの段階でも2％大台を割り込む水準まで低下し、利下げを意識した金利水準が続いています。ダウ平均は2万6548ドル（－179）に反落し、午後のパウエル発言で下げ幅を拡大しました。前日のダラス連銀総裁、本日は議長に加えてセントルイス連銀ブラード総裁もインタビューに応じ「0.5％引き下げはやりすぎだ」として市場の期待を牽制しています。

【石油市況】
原油は57.83ドル（－0.07）に小反落して引けています。イラン情勢から中東地域を意識した地政学上のリスクは残っているものの、株価が下落に転じたこともあり、再び米中貿易摩擦を意識する向きもあるようです。

【貴金属市況】
金はドル安の流れが続いていることや、中東の地政学リスクも手伝い、アジア時間に一時1442.9ドルまで大幅に続伸する場面も見られました。高値修正となったNY時間でも1420～1430ドル前後の動きが続きましたが、取引終盤にパウエル議長の発言が伝わり軟化し下落に転じるも1418.7ドル（＋0.5）と辛うじて続伸を保ちました。本日の円換算は4890円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は大豆が小反落し、コーンは小幅に続伸するまちまちな展開となりました。株高のリスク選好の動きが一服したこともあり、比較的鈍い値動きとなりました。

2019年06月25日07:11

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ドル安に加えて中東情勢に反応し金は続伸

おはようございます

【金融・為替】
先週のFOMC以降ドル売りの動きが続き週明けの市場でもドルは一段安に、ドル指数は一時3か月ぶりに96ポイントを割り込んでいます。ドル円に関しては保ち合い継続して107円30銭前後で推移、ユーロは1.139ドルに続伸し、ドルの対極では主にユーロの強基調が目立ちます。米10年債利回りも2.019％に低下しています。ダウ平均は2万6727ドル（＋8）と小反発も、金融緩和を織り込みながら米中貿易摩擦や中情勢の緊張を意識した模様眺めといったところでしょうか。

米国はイランのハメネイ氏や複数の幹部の米国内の資産凍結に加えて、米金融機関との取引停止の追加制裁を決定しました。一方で明日のパウエル議長の講演を前に、カプラン・ダラス連銀総裁（投票権なし・ハト派）は今、利下げに踏み切れば不均衡を助長すると懸念を指摘しました。

【石油市況】
原油は57.90ドル（＋0.47）に3日続伸し、米国のイランへの追加制裁の問題や、イランからの支援を受ける過激派組織フーシ派がサウジの空港を攻撃した模様で、地政学のリスクからの続伸となっています。但し、米国が世界一の原油生産国となった現状では、中東情勢によるWTI原油への影響は過去のものほどではないようです。

【貴金属市況】
NY金は序盤は1400ドル飛び台で保ち合いが継続も、その後はドルの対ユーロでの軟化基調の継続に加えて、米国とイランの関係悪化による中東情勢の地政学上のリスクを意識して1418.2ドル（＋18.1）と5日続伸して引けています。FOMCをきっかけにドル安の流れに反応を示しここ数年の上値抵抗線を上抜き、6年9か月ぶりの高値を示現し、更に中東情勢の緊張を受けて投機買いにより活発な上げにつながっています。本日の円換算は4880円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は大豆・コーンともに反発に転じ、作柄の遅れや収穫減を意識した展開となっています。

2019年06月24日07:26

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FOMC後に輝きを増したゴールド

おはようございます

FOMCで最も上昇した銘柄は言わずと知れた金ですが、19日の取引終了後に反応を示し20日の取引では前日＋48.1ドルの1396.9ドルと、上げ幅においては2016年6月の英国のEU離脱問題以来となります。週末には更に一段上昇して一時1415.4ドルまで値を伸ばし1400.1ドルの大台乗せ、この水準は6年9か月ぶりの高値となりました。

FRBは2015年から昨年までは利上げを繰り返し、昨年末のFOMCでも今年2度の利上げを想定していました。一方で昨年末から米中の貿易摩擦が深刻化して、この5月のFOMCでは利上げ見通しを修正して今年はゼロとし、更に6月には今年2回利下げのメンバーが7人（据え置き8名、即時利下げ1人、即時利上げ1人）となり、なかでも議長を含めた副議長及び理事などの主要メンバーが利下げ容認派と伝えられ、一気に7月利下げに拍車がかかり100％の可能性まで指摘される状況に、金利のつかない金にフォローの風が一気に吹き荒れる状況となりました。

7月のFOMCは17・18日に予定されていますが、利下げに動くにはまだいくつかのハードルが残されているように思われます。今週25日にニューヨークでパウエルFRB議長の講演が開かれる予定で、テーマはずばり「経済の見通しと金融政策」となっていて、今後の金融政策に関する方針が注目されます。今回は質疑応答の時間も設けられていて、議長の本音部分が聞かれる可能性もあります。利下げに期待する市場の前のめりの動きにブレーキをかけることはないとは思いますが、注目材料となりそうです。

そして週末のG20大阪サミットでの米中首脳会談も注目要因で、深刻化する米中の関税引き上げによる景気の後退に関して、トップ会談で打開への糸口を探れるのか注目されます。

次回FOMCでの利下げを織り込みにいく金融市場ですが、米中協議の行方や、米景気指標の今後の推移、更に7月雇用統計など、中立で独立性の高いFRBがどのような判断を下すのか、いくつかのイベントを消化しながらの決断となりそうです。

今週もよろしくお願いします。

2019年06月22日05:58

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市場の催促にFRBの独立性が問われる

おはようございます

今日は「夏至」に当たるそうで「冬至」よりも昼時間が５時間長いようです。筆者の近所の江戸川河川敷にあるゴルフのショートコースでは、午前４時にはすでに何人かのプレーヤーが動く姿が見られます。日の出の早い時期ならではのことで、空いてる時間帯を有効に使えますね！

さて、FRBの緩和政策期待に投機資金が活発に動いた１週間でした。株価は史上最高値を射程に捕らえ、長期金利は2年半ぶりの2％割れ、日欧と比較すると利下げ余地の大きいドルを売る動きが強まりました。また、金利低下＋中東の地政学に反応を示した金も6年9ヶ月ぶりに1400ドルを突破し、米中摩擦を嫌気して低迷の原油もホルムズ海峡に反応しました。トランプ大統領の度重なる利下げの催促や、米景気の後退に備えた予防的措置の利下げの可能性は高まっていますが、一方で独立性をモットーとする中銀が大統領の圧力に屈すると見られたくないのも事実で、今後の景気指標を考慮しながらFRBは難しい選択を迫られることになります。

前のめりに利下げを織り込む市場に対して、万一、来週のG20での米中首脳会談で貿易摩擦問題に対してなんらかの解消策が話しあわれることになると、利下げ期待は一気に萎む可能性もあります。リスク選考一辺倒の市場心理に一泡吹かされない慎重なスタンスも必要と考えられます。

前日にイランが米国の無人偵察機を撃墜させた報復攻撃が注目されましたが、攻撃直前にトランプ大統領が中止を支持して軍事的な衝突を一先ず避けることとなりました。攻撃した場合にイラン軍の犠牲者が150人に及ぶことから、無人偵察機の被害とのバランスを考慮したとトランプの弁、危ういことこの上ない人物です。

市場はダウ平均が2万6719ドル（－34）と5日ぶりに小反落し、連騰に次ぐ連騰から週末要因の益出しもあるでしょう。円相場は辛うじて107円台を死守して107円30銭前後で推移、一方でユーロは1.136ドルまで続伸し、ドル指数は96.2ポイントまで続落しました。ドル売りが続く中で前日に一時2％を割り込んだ米10年債利回りは、2.061%と落ち着きを取り戻しています。

商品市場では引き続き中東情勢を手がかりに原油は57.43ドル（＋0.36）に続伸、金はアジア時間の高値波乱から10ドル強だれるも1400.1ドル（＋3.2）に続伸して引けています（円換算4810円前後）今週はこれまでの数々の上値抵抗線を抜けて1400ドルの大台を6年ぶりに示現した金ですが、次なる目標を2011年の1900ドルに置く超強気の見通しも散見されます。いずれにしろ水準を切り上げた分、相場のブレも大きくなることが想定されます。

良い週末をお過ごしください！

2019年06月21日07:01

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早期の利下げに期待が加速

おはようございます

【金融・為替】
米10年債利回りが2年半ぶりに一時2.0％を下回り、利下げへの期待が加速しています。為替もドル円が107円25銭まで円高が進行しています。ユーロも1.129ドルに続伸し、ドル指数も96.6ポイントに続落しています。円・ユーロがこの1週間で1％前後の上昇、逆にドルは1％下落しています。FOMCの結果を受けてのことながら7月利下げを織り込む反応で、ないとあ思いますが万一、米中や米イランが関係緩和に向かうようなサプライズあれば利下げは当然見送りとなります。政策頼みのリスク選好の危うさも感じられる状況です。10年債利回りは2％を割り込んだのち2.030％に戻しています。ダウ平均は4日続伸して2万6753ドル（＋249）で引け、史上最高値更新まで100ドル弱に射程に捉えています。

【石油市況】
株価上昇のリスク選好の動きに取り残されていた原油市況ですが、本日は57.07ドル（＋3.10）に急反発して引けました。OPECの減産延長よりも米中摩擦の需要減速がこれまで重石となっていましたが、イラン軍が米国の無人偵察機を撃墜したことによって、米国とイランの緊張が一段と高まったことからようやく動意付く展開となりました。

【貴金属市況】
金はハト派のFOMCが利下げに前向きな姿勢を示したことから長期金利の低下、更にドル安の進行、加えて米国とイランの緊張の高まりもあり、次々に上値抵抗線を上に抜ける展開となり1396.9ドル（＋48.1）に急反発しています。利下げ→金利低下→ドル安という金融緩和は利息の付かない金に味方し、更に中東での地政学上のリスクから安全資産として見直されるという金価格上昇には願ってもない現状の環境です。本日のドル建て価格は2013年9月以来5年9か月ぶりの高値を示現、チャート上の目標値は2011年の1900ドル強となりますが、リーマンショックからの金融危機をなりふり構わぬ世界中の中銀が金融緩和を続けた状況とは少し異な環境です。本日の円換算は4775円前後になります。

【穀物市況】
続落基調の穀物市場は株高のリスク選好の動きや、金や原油の急伸、更に降雨観測も手伝い値を戻しています。

2019年06月20日07:10

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据え置きも利下げ示唆

おはようございます

【FOMC】
FOMCでは事前予想通りに政策金利を2.25～2.50％に据え置きとしました。但し、声明文では「先行きの不確実性が増しており、成長持続に適切な行動を取る」と明記し、前回の「様子見が適切」、昨年12月の「徐々に利上げが正当」とは明らかに金融政策の転換を示唆する内容となっています。そして利下げ時期に関して具体的な時期を示唆していませんが「今後の経済データを注意深く精査する」と発言しています。今月末の米中首脳会談では貿易問題が主要なテーマとなることは確実で、貿易摩擦の協議や景気への影響を見極めての判断を待つことになります。

【金融・為替】
FOMCを受けてドル安が進行し、ドル円は一時107円90銭まで円高が進行し現在は108円05銭前後で推移、ユーロも1.122ドルに反発に転じ、ドル指数は97.2ポイントに急反落しています。米10年債利回りは2.025％まで低下して2％の大台割れを意識させる水準となっています。ダウ平均は2万6504ドル（＋38）に3日続伸し、FOMCで利下げに前向きな姿勢を示したことで買い安心感が広がりました。今後も再開される米中の貿易協議の内容や、米景気指標、米物価動向、更に雇用情勢次第で利下げの時期と利下げ回数が決まっていくものと思われます。

【石油市況】
原油は53.97ドル（－0.14）に小反落し、前日の米中首脳会談を好感した上昇からの調整となっています。イランと米国の緊張の高まりや、OPECの減産延長の動きも市況てこ入れには効果的な役割を果たしていないようです。

【貴金属市況】
NY金はFOMCの発表に引けるために、様子見に終始し1348.8ドル（－1.9）に小反落して引けています。引けのFOMCでは利下げこそ見送られたものの、利下げに対する前向きなメッセージと解釈されたことや、ドルの反落にも支えられて上昇に転じ1260ドル台に上昇し、昨年4月以来1年2か月ぶりの高値に上昇しています。本日の円換算は4715円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は前日に続き続落していて、このところの上昇相場に対する修正局面入りとなっています。

2019年06月19日07:04

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米中首脳会談開催の正式発表

おはようございます

【金融・為替】
新潟の自信による津波警報が発令されて改めて冷ッとさせれらましたが、大事にいたらずホッしました。改めて地震大国日本のリスクを再認識させられることとなりました。津波警報で一時108円飛び台まで円高が進行する一幕が見られましたが、世界では2つの重要な発表がありました。1つ目はECBドラギ総裁が講演で「追加緩和を示唆」、もう１つはトランプ大統領と習近平国家主席が電話会議を開き、来週の「G20での首脳会談」の実現に合意されました。

ドラギ発言にユーロは下落に向かうも、欧州の株価は緩和期待に軒並み2％前後の急伸となりました。ドラギ発言に早速トランプ大統領が反応を示し「パウエル氏がどうでるか見よう！」とツィートして、FOMCでの利下げ圧力を示す口先介入、米株価も金融政策期待に上昇して2万6465ドル（＋353）に大幅続伸し、昨年の史上最高値2万68Ⅱ8ドルを射程に捉える水準となりました。また、G20での米中首脳会談開催の前に米中の貿易協議が再開されることも決まり、貿易紛争の解決に向けた動きも株価押し上げ要因となったようです。

為替はドル指数が97.6ポイントに続伸する動きとなり、対ユーロで1.119ドルに上昇したことがドル高要因となりました。一方で対円では地震発生に一時108円飛び台に円が上昇する場面も見られましたが、その後は落ち着きを取り戻して現在108円45銭前後で推移しています。米10年債利回りは2.061％
に一段低下して大台を意識する水準まで下げています。世界的な金融緩和期待にリスク商品の株価を押し上げる政策頼みが、緩和資金供給につながりリスク商品の株価を押し上げる構図は危うい「政策頼み」に傾きつつあります。

FOMCは明日日本時間午前3時に政策金利が発表され、3時半からパウエル議長の会見が開かれ注目度が上がっていますが、引き続き今回は利下げ見送り、利下げに対する地ならしと見られ過度な緩和期待は危ういものとなります。

【石油市況】
原油は53.90ドル（＋1.97）に急反発し、米中首脳会談の合意や、ECB総裁の緩和示唆を好感する動きとなりました。また、米・イランの緊張から中東情勢のリスクも意識される展開となりました。

【貴金属市況】
金はドラギECB総裁の講演で利下げ示唆に言及したことをきっかけに上昇し、米国の取引序盤に一時1358.5ドルと14日以来の高値を示現、その後はドルの対ユーロでの上昇もあり上げ幅を削るも1350.7ドル（＋7.8）に反発して引けています。本日の円換算は4680円前後になります。FOMCの政策に関して金融市場では今年2回半までの利下げを織り込み、2回はドル買い要因となり、3回はドル売り要因となります。

【穀物市況】
穀物市場は作柄発表により悪化観測がやや後退して、投機買いのポジション解消の動きもあり反落しています。

相場に対する考え方

相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。

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