本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2019年03月

英国混乱も市場は米中協議期待に

おはようございます。さくらの満開も「花冷え」が残念な週末です。

英国のEU離脱法案は3度めの議決も合意に至らず否決され、4月12日までに英国が今後の方針をEUに報告することとなり、引き続き合意なき離脱の可能性が残ることになります。EU側は合意なき離脱に備えて来月10日に緊急の首脳会談を予定、英国内ではメイ首相の離脱案以外の案を模索することが予想されますが、現状では与野党の一本化が難しい情勢で新たな法案の提出期限が秒読み段階に入ります。市場は来週以降もハードブレグジットの可能性に晒されて、通貨ポンド&ユーロも翻弄されることになりそうです。

米中ぼ貿易に関する閣僚級協議は今週北京で開かれましたが、米財務長官ムニューシンはツイッターで有意義な交渉だったと述べ、来週のワシントンでの協議に期待する含みを発信しています。但し、米国の中国製品に対する関税に対して中国側は即時廃止を主張する一方で、米国側は中国との合意の履行に対する不信感が残っているものと見られ、合意遵守に違反した場合の罰則規定等の交渉が難航しているものと見られ、来週の協議に持ち越されて模様です。トランプ大統領はロシア疑惑の詳細な報告書が4月中旬までに議会に提出される逆風の中、次の手柄は米中貿易協議の合意後の習主席との会談を見据えていますが今後の協議次第となりそうです。

ニューヨークダウ平均は2万5928ドル(+211)に急反発に転じ、再び米中の貿易協議進展期待が株価を押し上げた模様です。長短金利の逆転も一時解消されて金融株や、原油高による石油セクターが上昇を牽引した模様です。為替市場は比較的静かな値動きでドル円が110円80銭前後、ユーロが1.121ドル前後、ドル指数も97.2ポイントと前日比では小動きに終始しました。米10年債利回りは2.410%に小幅上昇しています。

商品市場では原油が4ヶ月ぶりに60ドルの大台に復帰し60.14ドル(+0.84)で引け、米中協議への期待に加えて、OPECの減産にロシアが9月までの延長に合意したとの報に反応を示しています。金は取引序盤に前日の下落を受けて続落する場面が見られましたが、PCEデフレーターで物価上昇が緩やかなことが確認され上昇に転じて1295.0ドル(+5.2)に反発して引けています。(円換算4595円前後)

良い週末をお過ごしください!



景気後退が意識される世界経済

おはようございます

【金融・為替】
このところ事前予想を下回る景気指標が発表される米国では、本日昨年第4四半期のGDPの改定値が発表され、前回の+2.6%や事前予想の+2.3%を下回り+2.2%となりました。中国や欧州の景気後退が米国市場にも波及してることを証明するような反応となり、今後は世界経済の後退観測が一層警戒される状況となっています。米中ぼ閣僚級協議が北京で開かれるなか、両国の貿易紛争の行方が今後の世界経済にも大きく影響を受けることになりそうです。

ドル円は110円65銭と小幅な円安・ドル高で推移、ユーロは1.122ドルと連日の続落傾向が続き、ドル指数は97.2ポイントと今月上旬以来の高値となっています。ブレグジットに揺れる英国vs英国の混乱も通貨ユーロの下落要因となっているようで、ハト派的なFRBのスタンスのドル売りよりもネガティブな面でユーロが上回るようです。米10年債利回りはアジア時間に一時2.33%まで低下していましたが、米国時間には2.4%台まで戻したこともドル買いを呼び込んだものと推測されます。ダウ平均は2万5717ドル(+91)に反発しています。

【石油市況】
原油はトランプ大統領のOPECに対する牽制発言から一時58.20ドルまで急落するも、その後は反発に転じて59.30ドル(−0.11)で引けて牽制発言の効果は限定的なものとなりました。米国ではガソリンの需要期入りとなっていることから供給ひっ迫が予想される中、大統領の発言が一定の投機買いを抑え込む動きながらもトレンドを変えるにはいたらかなった模様です。

【貴金属市況】
NY金は前日のドルの上昇基調を嫌気する売り物から節目の1300ドルを割り込むと、ストップ売りを巻きこむ下落となり1295.3ドル(−21.6)と3日続落して引けています。ドル高が最大の下落要因ながら、節目の1300ドルを割り込んだことから新規も含めた弱気売りに押された模様です。節目を割り込んだことから一段と弱気に傾く可能性もありますが、1275〜1280ドル前後が下値ターゲットとなるだろうか。本日の円換算は本日の円換算は4585円前後になります。

【穀物市況】
このところ下落基調の続く穀物市場ですが、米中協議への期待から本日は下げ止まる展開となっています。

世界的景気後退懸念にリスク選好足踏み

おはようございます

【金融・為替】
29日までに3度目の離脱案議決を前にメイ首相は可決された場合に辞任する意向を表明し、自身の辞任を引き換えに可決を目指す捨て身の姿勢を示したことになります。前2回の離脱法案と大差ない内容の法案が3度目の議決に向かうわけですが、議決の成否はなんとも言えない状況となっています。

ダウ平均は2万5625ドル(−32)に小反落し、景気後退の世界的な懸念が上値の重い展開となった模様です。ドル円は110円45銭前後と小幅な円高に、ユーロは1.125ドルと小幅に続落して、ドル指数は96.9ポイントに続伸しています。米10年債利回りは2.371%に更に低下し、長短金利差の逆転現象も継続しています。

【石油市況】
原油は59.41ドル(−0.53)に反落して引け、’米エネルギー情報局(EIA)の週間原油在庫が増加に転じたことを嫌気する動きとなっています。

【貴金属市況】
金はドル相場の続伸基調が続いていることから1316.9ドル(−4.5)に続落して引けています。世界経済の後退懸念や、FRBのハト派の金融政策、英国のEU離脱問題の混乱、米財政赤字と貿易赤字への警戒等上昇要因に事欠かない金を取り巻く環境に変化はないものの、それでもドルの強弱には翻弄される展開も同時進行となっています。本日の円換算は4640円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は大豆主導の下げ基調が継続され、引き続き降雨過多による大豆への転作懸念が全般の上値を重いものにさせています。せか

指標悪化もFRBが株価支える図式

おはようございます

【金融・為替】
先週は米国の長短金利の逆転(短期金利が長期金利を下回る減少で2007年以来のこと、その後の金融危機につながった前兆現象との見方があります)もあり世界的な株安につながっていましたが、26日のNYダウは+140ドルの2万5657ドルに続伸して取引終了、長短金利の下落から売られた金融株が反発に転じたことや、原油価格の反発により石油関連株が上昇を牽引したようです。中国や欧州景気の腰折れが確認される状況が続き、米国でも本日は住宅関連の複数の指標や消費者信頼感指数が事前予想を下回る環境下でも堅調の値動きとなり、株価上昇の背景にはFRBの市場配慮の金融政策から流動性が保たれたカネ余り現象があるのでしょうね!

株価の下落が止まったこともありドル買い優勢の動きとなり、ドル円110円60銭前後、ドルユーロ1.126ドル、ドル指数は96.8ポイントまで上昇しています。米10年債利回りは2.424%に上昇しています。米中協議は週後半に北京で閣僚級協議を開き、来週は場所をワシントンに移す予定で進められています。英国のEU離脱問題は引き続き英国の混乱から先が読みづらく、合意なき離脱の可能性が残されています。

【石油市況】
原油は59.94ドル(+1.12)に急反発しています。OPECの減産効果や、米国のガソリン需要期入りが市場を支える状況ですが、本日はベネズエラの大規模停電から原油輸出港の閉鎖も材料視されたようです。EIA(米エネルギー情報局)によると2018年の米国の原油生産は45年ぶりに世界1位となった模様で、シェールオイルの増産からロシアやサウジを抜き去りました。

【貴金属市況】
金は株高のリスク選好の動きやドル高に押されて反落に転じ1321.4ドル(−7.6)で引けています。世界的な景気後退懸念や、貿易紛争による政治リスク、更に中銀の金融政策に支える展開が続いていますが、本日はドルの強い地合いに押されるかたちとなりました。本日の円換算は4665円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は総じて反落に転じる動きで、中西部の土壌水準の過多は続く状況にコーンから大豆への転作が意識された模様です。

株価下げ止まるも景気懸念に金は続伸

おはようございます

【金融・為替】
週末に欧州の景気指標悪化から世界経済の減速懸念背景に大きく売り込まれた株価は、週明けの日本をはじめとしたアジア市場にも波及する展開となりました。但し、欧州時間に発表されたドイツの景況感指数が事前予想を下回ったことや、トランプ大統領のロシア疑惑問題が一先ず「潔白」で落ち着いたことから売り物一巡欧米市場の株価は下げ止まる展開となりました。ダウ平均は2万5516ドル(+14)と上値は重いものの小反発して引けています。為替市場も大きな変動は見られずドル円が109円95銭前後で推移、ユーロは1.131ドル近辺で推移、ドル指数は96.5ポイントと小浮動といったところ、米10年債利回りは2.400%に更に低下しています。

【石油市況】
原油は58.82ドル(−0.22)に小幅に続落し、世界経済の減速観測からの下げを強いられる展開も、OPECの減産継続や米国の需要期入りが下値を支える動きとなっています。

【貴金属市況】
金は1329.0ドル(+10.3)に大幅に続伸しています。ドル相場に大きな変動は見られていませんが、世界的な景気減速観測が根強いことや、株価の不安定な値動き、英国のEU離脱を巡る混乱、FRBの緩和姿勢の再認識などが上昇に弾みをつけて2月末の水準までの反発局面が続いています。本日の円換算は4665円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は大豆が反発してコーンが続伸する地合いが続き、春先の降雨過多から作付け遅れの懸念が相場を支えています。

ロシア疑惑はシロの判定?

おはようございます

モラー米特別捜査官は「ロシア疑惑」の捜査報告書を22日に司法長官のバー氏に提出、司法長官はトランプ陣営がロシアと共謀した疑惑を裏付ける証拠は見つからなかったとし「証拠不十分」とする概要を公表しました。いっぽうで既に顧問弁護士が司法取引に応じたことから、トランプ氏の一部始終を暴露していることもあり、民主党の今後の動きや世論から今後の成り行きを見守ることになります。

英国では議会での3度目の議決待ちの状況ですが、離脱交渉の混乱続きの責任からメイ首相の辞任も噂されています。3度目も否決される可能性が高く、離脱延期を巡る動きは今後も続く見通しから目は離せないものの、国民投票からあしかけ3年が経過しますが、離脱によるEUへの拠出金が減税に回りハッピーハッピーが安易な思い込みと気づくも「後悔先に立たず」の典型例でしょうか。

今週もよろしくお願いします!

世界経済の減速意識

おはようございます

英国のEU離脱問題に翻弄される政治状況が続く欧州ですが、政治・経済両面でEUを牽引するドイツの製造業購買担当者景況指数(PMI)が好不調の分岐点とされる50を6年半ぶりに割り込むと同時に、欧州全体のPIMも6年ぶりの低調が確認されました。これを受けて欧州株は大きく下落し米国市場に波及、ダウ平均は2万5502ドル(−460)に急反落しました。

今週はハト派のFOMCを好感する上昇も見られていますが、市場は好材料を先取りする上げ相場が継続していたことから高値修正局面となった模様です。FOMCでは今年の想定利上げ回数がゼロ、保有資産の縮小も9月に停止するというほぼ満額の回答となり市場重視の政策が確認されました。現状のFRBの資産(米国債&住宅債券)は4兆ドル(440兆規模)ありこの大部分が市場に残されることから、金融危機後の過剰流動性が現在の株高の支援要因ながら、金余りが投機熱につながっている原因ともなっています。

米国と中国の貿易摩擦背景に米国の関税引き上げが徐々に世界経済の成長力を阻害し、米国よりも地理的に近く、中国依存の欧州経済に悪影響を及ぼしていることが今回の景気指標でも認識を深める結果となっています。日本でも例外はなく、一人勝ちと言われた米国経済にも徐々に影響が波及する状況で、今後の両国の協議の行方がなお更に注目される状況です。

外為市場ではユーロが対ドルで1.132ドルに急落し、対円でも1224.4円と前日比2円近い急落、対ユーロでの上昇からドル指数は96.5ポイントに上昇しています。一方で株安のリスク回避の動きに円相場は上昇して109円90銭前後で引けています。米10年債利回りは2.437%に低下しています。

商品市場ではドルが続伸する展開も、株安のリスク回避の動きに金が1318.7ドル(+5.1)に続伸しました。(円換算4635円前後)、原油は世界経済の減速見通しや株安の流れに押されて59.04ドル(−0.87)に続落して引けています。

よい週末をお過ごしください!

ハト派のFOMC再評価に株価反発

おはようございます。故郷の日本での宣言、桜の開花が稀代の天才イチローの引退に花を添えました!

【金融・為替】
前日に材料出尽くしもあり下落したダウ平均でしたが、改めてハト派の内容となったFOMCを手掛かりに上昇に転じて2万5962ドル(+216)と3日ぶりに反発して引けています。為替は逆にドル安の反応から一夜明けてドルを買い戻す展開となり、対円で110円80銭前後で推移、対ユーロで1.137ドルに、ドル指数は96.3ポイントに反発し、10年債利回りも2.539%に上昇しています。FOMCというイベント終了となり、市場の視線は再び米中の貿易協議に向かうものと思われ、英国のEU離脱問題の混乱続きには辟易といったところでしょうか。

【石油市況】
原油は5月限が59.98ドル(−0.25)に小反落し、米国のドライブシーズン入りや在庫減、更にOPECの減産継続といった背景の上昇も、60ドルの節目を巡る展開となっています。

【貴金属市況】
金は前日の引け後のFOMCを手掛かりに上昇に転じ欧州時間では一時1320.2ドルまで反発するも、その後はドルが上昇に転じたこともあり徐々に上げ幅を詰める展開に1307.3ドル(+5.6)と小幅な反発にとどまっています。本日の円換算は4655円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は総じて続伸し、中西部の降雨過多からの作付け遅れを意識した動きとなりました。

FOMC満額回答

おはようございます

注目のFOMCでは政策金利が2.25%〜2.50%に予想通りに据え置きとなり、今年の利上げ回数は参加者17名中11人がゼロとして、資産縮小も今年9月で終了するものとしました。来年2020年についていは同17名中10人が1度の利上げを支持しましたが、市場にはほぼ満額回答の内容となりました。昨年末は今年2回の利上げを見込んでいたことからは政策が大きく転換するもので、中国や欧州の景気減速や、米経済の鈍化観測、さらに物価上昇の減速などが方針転換の背景と考えられ、来年以降の政策に関しては今後の景気指標や世界経済全般も踏まえながらの金融政策と見られています。

FOMCを受けて米10年債利回りは2.525%に急低下し、ドル相場も対円で110円70銭、対ユーロで1.141ドルに下落し、ドル指数は96.0ポイントに続落しています。ダウ平均はFOMCを受けて上昇する場面も見られましたが、2万5745ドル(−141)に続落しています。FOMCの内容は株価上昇要因となったものの、市場は既に先取りした感は否めないようです。

商品市場は原油が59.83ドル(+0.80)と昨年11月以来の高値を次元、米原油在庫が予想外の減少となったことやOPECの減産姿勢の強固なことを背景とした反発となりました。金は1301.7ドル(−4.8)に反落しFOMC前の利食い売りに押されましたが、引け後のFOMCの中身を好感して1310ドル台に時間外は急反発しています。(円換算は4660円前後)

英国は離脱期限を3ヶ月延長の書簡をEU大統領宛に出し、週末のEU首脳会議の決を待つかたちとなっています。良い休日をお過ごしください!

FOMC&ブリグジット待ち

おはようございます

【金融・為替】
米中の貿易協議は来週北京で4度目の閣僚会議を開くと伝えられ、米国側はライトハイザー&ムニューシン、中国側は劉副首相が当たることになり再来週は舞台をワシントンで開くことになっているようです。合意事項を破った場合の罰則規定の対立が今回の主な交渉内容となる模様です。トランプ大統領は既に交渉を急がないと表明していて、4月の首脳会談での最終合意に向けて両国の交渉が続く見通しです。

欧州ではブリグジットを巡り今月29日の期限が迫る中、21・22両日のEU首脳会議までに英国の求める離脱延期には新たな具体的な計画を課すようで、英国側の対応次第では合意なき離脱の可能性も残される状況となります。英国内では3度目の離脱案を巡り紛糾している状況でEUの求めに対応できるのか注目されます。

ダウ平均は2万5887ドル(−26)と5日ぶりに反落しFOMC前の様子見といった状況、ドル円は引き続き小幅な値動きで111円40銭前後で推移、ユーロは1.134ドル、ドル指数は96.4ポイントに小幅に続落、米10年債利回りは2.616%に小幅上昇しています。FOMCは日本時間明日早朝の午前0時に政策金利の発表、3時半からパウエル議長の会見が予定されていますが現状ではサプライズはなさそうですが果たして・・・・・?

【石油市況】
原油は59.03ドル(−0.06)に小反落も4か月ぶりにの高値を堅持、OPECの減産姿勢が継続される見通しが高値指示につながっている模様です。

【貴金属市況】
金はドル安基調の継続やFOMCがハト派的な内容となる見通も手伝い反発に転じ、1306.5ドル(+5.0)に反発しています。本日の円換算は4665円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は小幅に続落し、米中協議への期待が中国側の強硬姿勢が伝えられる報道もあり圧迫された模様です。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
広告規制に関する表示事項
お知らせ
最新記事の下に広告が掲載されてしまいますが、当ブログとは一切関係はありません。ご注意下さい。
Archives
Access counter
QRコード(携帯用)
QRコード
  • ライブドアブログ