本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2018年10月

株価反発も先行きの不透明感拭えず

おはようございます

【金融・為替】
下落基調の続くNYダウは3日ぶりに反発に転じて2万4874ドル(+431 )で取引終了、決算がらみで荒れる市況が続くものの10月相場は残り1営業日となり月間ベースでは大きく下げて終えることが必然となっています。株高に反応を見せたのはドル相場で指数が遂に97ポイントに乗せて、昨年6月以来1年4か月ぶりの高値を示現しています。対円で113円10銭までドル高・円安が進行、対ユーロでも1.134ドルに続伸して引けています。10年債利回りは3.110%に続伸しています。

市場は引き続き米中の貿易摩擦問題を懸念する状況が続くと見られ、中東や欧州情勢の不透明感の払拭も程遠くリスク選好一辺倒に傾きにくい状況に変化ないと見られます。来週にかけても4日からのイラン制裁第2弾、そして6日の中間選挙へと材料に事欠くことはないと思われます。

【石油市況】
原油は66.18ドル(−0.86)と大幅に続落し、ブレント相場も75.91ドル(−1.48)に大幅楽していて、米中の貿易摩擦問題や週間原油在庫の増加観測軟化要因となっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間で1230ドル台に戻す場面が見られたものの、米国時間にドル高が進行したことに押されて軟化し1225.3ドル(−5.5)で引けています。円換算は円安進行もあり4435円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は概ね続落して引けています。

首脳会談不調なら対中政策強化

おはようございます

【金融・為替】
独メルケル首相が与党キリスト教民主同盟の党首を辞任することを表明、首相として2021年の任期切れまで続けその後政界を引退する模様です。移民問題を巡り今月バイエルン州とエッセン州での与党の敗北の責任を取るもので、欧州の盟主と呼ばれた同氏の求心力の低下は欧州ばかりか国際社会への影響も今後少なくないものと考えられます。メルケル氏の辞任報道によりユーロは1.137ドルに小反落し、ドルは対円でも112円35銭前後まで上昇(円は下落)して、ドル指数は96.6ポイントまで続伸しています。ダウ平均は2万4442ドル(−245)に続落し、11月に予定される米中首脳会談で貿易摩擦問題が進展しない場合に、12月より中国からの残りの輸入品にも高関税を課す動きを警戒するもので、さらに欧州の政治的不透明感も株安要因となっている模様です。10年債利回りは3.087%に小幅上昇しています。

【石油市況】
原油は67.04ドル(−0.55)に反落し、ブレント相場も77.34ドル(−0.38)に反落しています。株価下落のリスク回避の動きが下落につながる状況と見られます・一方で来週からの米国によるイラン制裁第2弾から、原油供給の縮小観測が下値を支える動きとなっています。

【貴金属市況】
金は8月中旬以来2か月半ぶりのドル高に押され、反落に転じ1227.6ドル(−8.2)で引けています。但し、引け後に株価急落となったことこら株安に支えられ1230ドル台に戻し、本日の円換算は4425円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は反落に転じ、収穫の進捗が進行していることや、株価下落によるリスク回避の動きに押される一日となりました。

出直り模索の金は力強さにまだ欠ける展開

おはようございます


今週は10月の最終週で11月にまたがる週となり、週末11月2日には雇用統計が発表となります。今月は米中の貿易摩擦に端を発した世界的な株安の流れが続き、米中問題にとどまらず、その影響から中国経済の成長鈍化が懸念される状況となり、来月からはイランへの第2弾の制裁が始まり石油供給への懸念が心配されるなか、サウジやトルコを巻きこむ中東情勢の不透明感が台頭、欧州でもイタリアの予算を巡るEUとの攻防、英国のEU離脱を巡る交渉の遅れなどネガティブな材料に事欠かない状況となっています。

そのような中でドル高背景に長期低迷を余儀なくされていた金相場ですが、ようやくリスク回避の動きに反応を見せるようになっています。通常は株安のリスク回避の動きに変われるのは通貨では日本円が主役、債券市場では米国債の上昇が慣例となっていますが、同時に買われる金はドル高の動きに押されて投機筋の売りのターゲットとなっています。ここにきて金相場への安全資産としての見直しが徐々に強まり、リスク回避の株安に反応を見せるようになっています。

NY]金は8月16日の1162.7ドルをボトムにして現在は1230ドル台に戻して推移しています。9週連続でネットショートが続ていましたが、世界的な株安からの逃避買いもありようやく売り方ファンドのカバーが入りだし4週連続の陽線引けとなりました。ETFにも一部資金が流入していますが、次の目標とされる1250ドルを控えてさすがに上値がつかえだしています。ここからは新たな押し上げ要因が欲しいところです。

今週もよろしくお願いします!

週末またもリスク回避に株価反落

おはようございます

【金融・為替】
世界的な株価の下落にリスク回避の動きが続き、NYダウの週末の取引は2万4688ドル(−296)に反落し週間ベースでも前週比−750ドル余り、日経平均も1200円を超える下げとなり金融市場への不透明感が広がっています。今週は何度か111円台に円が買われる状況も112円台に戻すも、さすがに円売りも息切れとなり111円85銭近辺で今週の取引を終了、ユーロは逆に小反発して1.140ドルで引け、ドル指数は96.4ポイントに小反落しています。株安・債券高から10年債利回りは3.077%に低下し、株安による影響で長期債利回りも前週比で低下しています。

株価は序盤に一時500ドル超下げるも下げ幅は縮小したものの、アマゾンやアルファベット(グーグル)の7−9月期の売り上げが予想に届かず、ハイテク株が下げの主役となる一日となりました。7−9月期の米GDPは+3.5%と発表され米国経済の好調が維持されていることが再認識される数値となりましたが、来月6日の中間選挙を控えた共和・民主両党のせめぎ合いがエスカレートしているこや、米中の緊張、中東情勢、欧州の問題等が潜在的なリスク要因となっていることはまだまだ尾を引きそうです。

【石油市況】
原油は67.59ドル(+0.26)に小幅に続伸し、ブレント相場も77.62ドル(+0.73)に続伸して引けています。株安の逆風も11月に迫るイランへの制裁第2弾の供給不安、ドル高一服が石油市況を支える状況となった模様です。

【貴金属市況】
NY金はドル高一服の動きや株安背景に続伸して1235.8ドル(+3.4)で引けています。ドル指数は前週末の95.9から96.4ポイントに上昇していますが金は同+5.7ドルと上昇していて、世界的に金融市場の動揺がつづくなか米国債や通貨円と同様にリスク回避の安全資産として買いが入っていることを物語っているようです。週明けの円換算は4425円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は今週の下げに対する週末のショートカバーが入り軒並み反発も、収穫時期のプレッシャーに押される環境に変化はないと見られています。

売られ過ぎの反動から株価反発に

おはようございます

【金融・為替】
日経平均が800円超の暴落で引けたあと中国上海株が反発に転じ欧米市場にも波及し、ダウ平均は2万4984ドル(+401)に反発して引けています。反発を牽引したのはハイテク株の上昇のようですが、引き続き世界の株式市場は不安定な動きから脱出できたとは程遠く、米中の緊張、サウジ・トルコ・イランとの米国の関係性も含めて不透明で、欧州では英国のEU離脱問題、イタリアの予算案を巡るEUとの衝突など課題山積の状況が続きます。株価の反発から昨日の東京市場で一時111円80銭台まで進行した円高が一服して112円35銭前後で推移、ユーロは欧州時間に反発も米国時間に再び下落に転じて1.137ドルに続落し、ドル指数は96.6ポイントに続伸しています。株高・債券安から10年債利回りは3.136%に上昇しています。

【石油市況】
原油は67.33ドル(+0.51)に続伸し、ブレント相場も76.89ドル(+0.72)に反発しています。サウジ石油相の増産発言とは別に、サウジのOPEC代表が10〜12月期の供給過剰見通しから生産を微調整するとの逆の発言が奏功したことや、株安が止まりリスク回避姿勢の後退から買いも入っている模様です。

【貴金属市況】
金はドル高や株高の動きに押される展開も見られていますが、逆風の中でも比較的堅調に推移して1232.4ドル(+1.3)で引けています。引き続き内部要因的に売り過剰の状況が続くことから売り方ファンドのカバーや、金融市場の不安定な動きに安全資産として地位を維持するものとなっています。本日の円換算は4440円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は収穫の進行状態が続き、いわゆるハーベストプレッシャーに押されて大豆・コーンともに軟化しています。

ダウ続落に今年の上昇分を失う

おはようございます

【金融・為替】
ダウ平均は3日続落し2万4583ドル(−608)に大幅に続落し、3か月ぶりの安値に沈むと同時に昨年末の終値を下回る水準で引けています。米中の貿易摩擦問題が長期化すると世界経済への影響が想像以上に大きくなるとの見方や、テクニカルの悪化から売りが売りを呼び込む展開にリスク回避の動きが広がっています。為替市場では欧州の10月のPMI(購買担当者景気指標)が事前予想を大きく下回り、ユーロは対ドルで1.139ドルと2か月ぶりの安値に沈み、対円でも127.8円とともに2か月ぶりの安値を付け、ドル指数は96.3ポイントに急反発しています。ドル円はリスク回避の円買いの動きが勝り112円15銭前後で推移しています。債券相場が買われて10年債利回りは3.124%に続落しています。VIX(恐怖)指数は不安心理の分岐点の20を大きく上回り一時26ポイントまで上昇しています。

【石油市況】
原油は66.82ドル(+0.39)に反発し、ブレント相場は76.17ドル(−0.27)に続落するまちまちな展開となっています。原油在庫が予想以上に増加したものの、製品在庫の減少という下支え要因に反応を示すも、株安のリスク回避の動きが重石となっています。

【貴金属市況】
NY金は株価の下落から金の下値を支える展開ながら、ドルの対ユーロでの上昇が勝り1231.1ドル(−5.7)に反落して引けています。ドル指数が終値ベースで06ポイント台と8月中旬以来の高値に上昇し、当時のドル建て価格が1200ドルの大台を織り込む水準でしたが、金には当時無反応であった安全資産として買いが戻り下げ幅は限定的なものとなっています。本日の円換算は4435円前後になりまます。

【穀物市況】
穀物市場は大豆・コーンともに軟調な値動きで収穫時期の進行と、株価下落のリスク回避の動きから売りが勝る展開となっています。

ダウは一時500ドル超の下落、金は安全資産の買い戻る

おはようございます

【金融・為替】
中国株が政府の民間テコ入れも前日急反発の半分以上の上昇分を吐き出し東京市場も600円超の下落、下げは欧米市場にも波及しダウはロボット売りも加わり序盤に一時548ドルの大幅下落に見舞われ、引けには下げ幅を大きく回復したものの2万5191ドル(−125)に続落して引けています。ボーイングや3Mなどの中国関連や、原油の下落に伴いエネルギー関連も下落し、株価下落に伴う債券買いから長期金利も3.165%に低下して金融株も下落しています。

米中の貿易摩擦に伴う動きがエスカレートして、米国艦隊の南沙諸島や台湾海峡を通過したことや、核兵器条約の離脱という軍事的な緊張にも高まっています。また、欧州では英国のEU離脱交渉の停滞、イタリアの予算を巡るユーロ圏との対立、更にサウジとの緊張も意識される状況がこのところのリスク回避要因と見られます。ドル円は一時112円を割り込むもドルは持ち直し112円40銭前後で推移、ユーロは1.147ドルに小幅に持ち直しドル指数は95.9ポイントに小反落しています。

【石油市況】
原油は66.43ドル(−2.93)に急反落し、ブレント相場も76.44ドル(−3.39)に下落しています。株安によるリスク回避の動きや、サウジ石油相による増産示唆が急落要因と見られています。

【貴金属市況】
NY金は取引序盤の株価急落から一時1243.0ドルに急反発し、終値ベースでも堅調を維持して1236.8ドルの戻り高値で引けています。株安の動きにより米債券市場ととも金にも買いが入り、安全資産として見直す動きや、売り方のショートカバーが上昇要因となっているようです。円建ても夜間高値が4458円と一時戻り高値を更新し円換算は4435円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は大豆が小反落し、コーンは小幅高のまちまちな展開ですが、株安のリスク回避の影響は限定的となった模様です。

中国景気テコ入れに上海急伸も、ダウは反落

おはようございます

【金融・為替】
習近平政権が民間企業を支援することを表明し上海株は4%超の急伸、日本株始めアジア株も午後からはこれを眺めて反発に転じ安値から300円余り反発して+80円で取引終了、欧米市場も堅調推移も引けにかけては売られダウ平均は2万5317ドル(−126)に反落して引けています。一方でドル相場は強含みに推移して対円で112円80銭前後に、対ユーロで1.463ドルにそれぞれ上昇してドル指数は96.0ポイントに反発しています。10年債利回りは3.194%に小幅に低下しています。

【石油市況】
原油は69.17ドル(+0.05)に小幅に続伸も上げ幅は限定的なもので、ブレント相場も79.83ドル(+0.05)に小幅に続伸しています。サウジは記者殺害の関与問題が関係してかどうかは別にして、11月からのイラン産原油の供給減少に向けてサウジは増産することで対応すると石油相が発言して、上値を抑えるものとなっています。

【貴金属市況】
NY金は序盤の株高の動きに押されて続落基調で取引が開始も、その後は株価が下落に転じると下げ止まる動きとなりましたが、ドル高の流れには抗しきれず12246ドル(−4.1)で引けています。本日の円換算は4420円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は全般に小反発し、このところの下落に対するリバウンド的な動きも、収穫期の好天見通しも戻り幅は限定的なものにとどまっています。

出直りの金相場について

おはようございます

週末発表されたCFTCによるNY金の投機筋のポジションは9週間ぶりにネット(売り買い差引)ショート(売り越し)に買い越しに転換しました。16日現在のポジションはネットロングが54tに転換し、前週の118tの売り越しから転換し前週から144t減少しました。それでも残存する売りはまだ533tと高水準を維持しています。

6月の米朝首脳歓談で安全資産として金買いが大きく後退して、世界的な株高の流れもあり金は株買い、ドル買いの流れの中で外野席に追いやられてファンドの売りの標的となり、ショートがどんどん積み上がりました。地政学上、政治、経済的なリスクが高まるも、弱気ファンドの売りが勝り浮上のきっかけとつかめないまま1180ドル〜1220ドルのレンジ相場が続きました。

転換の要因は今月第2週の米国発の世界同時株安となり、久しぶりにETFに買いが入り、同時にファンドの売りポジション解消の動きにつながり、1220ドルのレンジ上限を抜けたことから更なる買い戻しが出直り相場につながる展開に導くものとなりました。

個人的な見通しですが、ドル建ての次のターゲットは1250ドル前後、円建ては45000円台示現が目標となりそうです。この休みにも米国の中距離核弾頭廃棄の見直しに、ロシアの出方次第では緊張が高まる可能性があり、サウジの問題もムハンマド皇太子の独裁政治に世界の非難が集まり、大量の武器売却先である対サウジへの米国の対応が注目されます。

今週もよろしくお願いします!

中国株反発にリスク回避の後退

おはようございます

【金融・為替】
前日の3年11か月ぶりの安値を付け昨日発表された第3四半期のGDPも予想を下回り、米国との貿易摩擦の影響が今後更に気がかりな中国経済ながら株式市場への要人の口先介入から反発しています。これを受けて日経平均も下げ幅を縮小し欧州や米国市場も波及し、ダウ平均は小幅ながら+64ドルの2万5444ドルに反発して引けています。為替はドル円が112円50銭近辺とドルは反発も、ユーロが1.151ドルに反発してドル指数は95.6ポイントに小反落して引けています。10年債利回りは3.198%に上昇して引けています。

週明けにはイタリア政府の予算案見直しのEUへの提出が控え、英国のEU離脱問題、25日はECB理事会と欧州発の材料も注視される状況のなか、サウジの記者殺害疑惑の進展、そして引き続き米中の貿易摩擦問題が市場の関心事項となりそうです。

【石油市況】
原油は69.12ドル(+0.47)に反発し、ブレント相場も79.78ドル(+0.49)に反発して引けています。株安が一服してリスク回避傾向の低下や、OPECの産油量の増加見通しの後退が市況を支える一日となりました。

【貴金属市況】
金は1228.7ドル(−1.4)と小反落して引けていますが、引き続き先週にレンジを上に離れたことから強含む場面も見られ、売り方ファンドのショートカバーが下値を支える動きが続いています。6月の米朝首脳会談以降は安全資産として立ち位置を低下させていましたが、ここにきて米中間の緊張、欧州の英国やイタリアを巡る問題、更にはサウジと米国の緊張などリスクに反応を示す動きが目立ちだしています。週明けの円換算は4425円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は大豆・コーンともに続落する動きで、大豆は中国の成約縮小見通しが売り材料、コーンも中国経済への先行き悲観的見通しが下押し要因となっています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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