本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2018年06月

ユーロ下げ止まりに金は1250ドル回復

おはようございます

今年の前半も終了となりますが関東甲信では早くも梅雨明け、6月中の梅雨明けは初めてなそうな、風の強い1週間でしたが猛暑予想が続くようなので健康管理に気をつけたいものです。

さて、昨日は日本時間のお昼近くに、ユーロ首脳会議は徹夜の議論の末に移民問題で薄氷の合意がなされたとのニュース、どうりでユーロの下落に歯止めがかかるような動きに合点がいきました。イタリアの新政権が移民の受け入れ施設にこだわったために時間がかかったよで、サッカー好きのユーロ首脳もかかりきりとなったようです。ドイツは初の予選リーグ敗退となり、ユーロの盟主メルケル独首相の威信が揺らぎ始めていることと重なりますね!

中国では人民元が6月に3%も急落、元安誘導でドル高方向に向かわせドル建て価格の上昇を押さえ込み米中貿易の障害を少しでも取り除こうとの中国政府の思惑が透けて見えます。上海株も好不調の節目の3000ポイントを大きく割り込み現在は2800台での推移、米国との貿易摩擦は中国経済への大きな痛手となることは必至でなりふり構わぬ対応ぶりとなっています。来週末7月6日が米国の対中国製品への関税引き上げ発動の期限で、米中の摩擦は世界経済への打撃となることが必至で世界中が注目することになります。

欧州の移民問題合意を受けてアジアから欧州の株式市場が持ち直すなか、NYダウも序盤は200ドルを超える上昇も引けは+55ドルの2万4271ドルにとどまる上昇幅となりました。米国発の関税引き上げ合戦が市場に暗い影を投げかけている状況は、来週末の対中国への行動でクライマックスを迎えることになります。

外為市場ではユーロが対ドルで1.168ドルまで持ち直したことが特筆される状況で、ユーロ売りの流れに変化が見られることです。ドル円は110円65銭前後でもち合い継続も、ドルは対ユーロでの反落からドル指数は94.5ポイントに下落しています。

商品市場ではドル高が一息入れていることもあり原油や穀物市場が堅調に推移し、前日に12月以来1250ドルを割り込んだ金も反発(換算4550円前後)して1250ドル台半ばに反発しています。

来週の貿易摩擦がらみのニュースや、通貨ユーロの動向などが注目されます。よい週末をお過ごしください!

ドル高一服も金は続落強いられる展開

おはようございます

眠い目をこすりながら日本代表を応援も敗戦となりましたが、「フェアプレーポイント」で日本がセネガルを上回り決勝トーナメントに進出が決まりました。日本対ポーランドの試合自体はこれまでの内容とは劣るものの、決勝リーグでは初のベスト8以上を目指して頑張って欲しいものです。

【金融・為替】
米中や米欧の貿易摩擦問題は燻り続ける状況ながら、ダウ平均はこのところの下落による安値警戒もあり反発に転じ2万4216ドル(+98)と下げ一服となっています。ダウと同様にナスダックやS&P500も反発し、過度な貿易摩擦による下げ過ぎからのリバウンドと見られています。ドル円は110円50銭近辺とドルは一段続伸も、対ユーロでは1.563ドルとドル高が一服し、ドル指数は95.2ポイントと小幅ながら上げ一服となっています。株高・債券安の動きから米10年債利回りは2.847%に上昇しています。米財務省は本日対米投資の制限に対する報告賞を発表する予定で、その内容を市場は注目しています。一方欧州ではユーロ圏首脳会議の一日目の議論は予想通りに移民問題の温度差の広がりが再確認された模様で、二日目の議論でも合意先送りの物別れに終える公算が広がっているようです。景気指標が一時の好調から陰りを見せ、イタリアの連立与党のバラマキ政策が警戒される状況のもと、盟主ドイツの連立でもメルケル陣営と連立相手の移民を巡る政策の開きもありユーロの憂鬱が続いています。

【石油市況】
原油は73.45ドル(+0.69)に続伸していて、OPEC減産緩和への供給力への不安が付きまとう状況に加えて、米国のイラン産原油輸入停止要求から先行きの供給不足を懸念背景が強気の買い物を集めています。

【貴金属市況】
ドルの強地合いが反発力を弱める環境が続く金ですが、この日はドル高が一服も買い物を集めることができず一時1247.2ドルと昨年12月の安値1238.9ドルの水準に接近、その後は辛うじて1251.0ドルと1250ドル台を引け値ベースで守るも、前日比−5.1ドルと不冴えな市況展開のまま引けています。NY金のRSIは21ポイントまで下げ、引き続き売られ過ぎゾーンに位置したままです。円建て換算値は4425円前後になり円安が支えとなりますが、こちらも年初来安値近辺での推移を強いられる状況です。

【穀物市況】
穀物市場は今夜の農務省の作付け面積と四半期在庫の発表を前に、前日の戻りも一時的で総じて下落して引けています。作柄が改善傾向にあり豊作が見込まれることや、米中貿易摩擦が重くのしかかる構図となっています。

中国の投資制限が引き続きリスク回避要因

おはようございます

【金融・為替】
トランプ大統領は「中国への投資制限は最も厳しい措置は取らない」とツイートしたことから株価が続伸して始まるも、その後クドロー国家経済会議(NEC)委員長が「大統領は中国に対する姿勢を緩めていない」と発言したことから一転下落に転じ、引けは前日から−165ドル安の2万4117ドルに反落して終えています。中国資本の米企業への投資抑制を政府から議会に委ねる方針ながら、その議会は中国に対してより強硬姿勢であるとの指摘も出されています。株安から債券相場に資金が流入して、10年債r周りは2.828%に低下しています。

ドルの強地合いが継続(ユーロの弱地合いが続く)していて、対円は110円20銭前後に反発(円は反落)し、対ユーロでは1.155ドルと終値ベースでは5月下旬以来2か月ぶりの高値(ユーロは安値)を付け、ドル指数は95.3ポイントと年初来高値圏に接近しています。ドル指数の構成比率ではユーロが57.6%と全体の6割に迫るものとなっていることから、2位の日本円13.6%以下の値動きの反映は小さく、指数には通貨ユーロの値動きがもっとも大きく影響します。このところユーロ圏の景気指標には陰りが見られることや、利上げも早くて来年夏以降とECBが発表したこと、更にイタリアに大衆迎合のバラマキ政策が誕生したこと、移民問題での合意成立見通しが立たない情勢等ユーロを弱気する材料に事欠かない現実がユーロを弱気にさせているようです。

【石油市況】
原油は72.76ドル(+2.23)と大幅続伸し、ブレント相場も77.62ドル(+1.31)に続伸しています。先のOPEC総会で減産の緩和に合意されたものの、イラン産原油への米国の圧力による市場からの締め出し工作、リビアやカナダの生産障害などの強材料視されるなかで、EIA 週間原油在庫が989万バレル減少し市場予想の4倍もの在庫減少が買い物に拍車をかけた模様です。

【貴金属市況】
ドル指数の上昇に見られるようにドル高の流れが本日もドル建て金価格を圧迫する展開となり、一時1252.2ドルと直近安値を更新して引け値ベースも1256.1ドル(−3.8)で引けています。リスク回避の動きに債券市場ほどの買い物が集まらない現状は他ならぬドルの強地合いが背景にあることは疑いの余地がないものの、RSI23ポイント台は売られ過ぎの状況に変わりなく、底入れのきっかけ待ちの状況が続きます。円建て金価格は今週は年初来の安値4418円を一時示現しています。本日は海外安も円安に支えられて換算値は4430円前後になります。

【穀物市況】
米中の貿易紛争の犠牲となっている関係もあり冴えない穀物市況で明日が、週末の農務省作付け面積の発表を控えてポジション調整もあり下げ止まる動きとなっています。

貿易紛争を見守る展開

おはようございます

【金融・為替】
前日の急反落したダウ平均は2万4283ドル(+30)と小反発も、今回も原油関連銘柄が牽引したものと思われ、反発も小幅な程度に留まっています。中国資本の米企業への投資制限が今後どのような展開をたどるのか不透明な情勢であることや、ハーレーダビッドソンの生産を海外にシフトする動きもありトランプ政権の今後の対応を見守ることになります。

ドル円は110円丁度を挟む展開で前日に109円台前半まで円高が進むもドルが反発し、ユーロも1.164ドルに軟化し、ドル指数は94.6ポイントに反発しています。10年債利回りは2.880%と小幅上昇しています。米中や米欧の貿易紛争が市場のメインテーマとなっていますが、米朝会談から2週間余り経過していますが、すぐにも北朝鮮が核廃棄に動きと思いきやお得意の時間稼ぎにでているようで、先行きは当然のごとくひと悶着起きそうですね!

【石油市況】
原油は70.53ドル(+2.45)に大幅に続伸し、ブレント原油も76.31ドル(+1.58)に続伸しています。OPEC内ではリビアの生産障害観測や、カナダでもオイルサンドの生産の滞りが懸念されています。また、米国が各国にイラン産原油の輸入停止を求めているとの報も価格押し上げ要因となった模様です。

【貴金属市況】
NY金はユーロの反落によるドル高進行を嫌気して年初来安値を更新して一時1256.4ドルまで下落、その後序盤の安値より持ち直すも1259.9ドル(−9.0)で引け、戻りもドル相場の堅調地合いに押されるまま引けています。一方でテクニカルでは内外ともに売られ過ぎのサインとなる30ポイントをRSIが割り込み、反発へのきっかけ待ちの状況ですが、中国やインドといった実需勢の買いも現状では下値を支えるだけの力強さに欠ける展開を強いられいます。円建て相場も夜間取引で4月の安値4438円を抜け一時4418円まで沈み、その後は円安にも支えられ4450円近辺での推移となっています。

【穀物市況】
穀物市場は引き続き米中の貿易紛争を嫌気する展開ながら、コーンは小幅反発して引けています。

中国への追加規制を嫌気し株安・商品安・ドル安に

おはようございます

【金融・為替】
屈辱の9営業日連続安を原油高に救われたダウ平均ですが、週明け早々に今度はウォールストリートジャーナル紙が「トランプ政権が中国資本による対米投資や、米ハイテク製品の中国への輸出制限を検討している」と報じ、一時500ドル近い下落を強いられる場面があり引けも2万4252ドル(−328)と1カ月半ぶりの安値で引けました。29日にもムニューシン財務長官から詳細が発表されるようで中身が注目されます。一方でEUの関税引き上げの報復対象企業となったハーレーダビッドソン社は、欧州向けの生産拠点を米国以外に移すと発表していて、米国企業の生産拠点が海外流出となれば、トランプ政権が求めるメードイン・アメリカも本末転倒の矛盾を孕むことになります。自由貿易を最も謳歌して享受してきた米国経済は世界を巻き添えにして一体どこに向かうのでしょうか?

ドル円は109円75銭前後で推移、ユーロは1.179ドル前後で推移し、ドル指数は94.2ポイントに小反落しています。米10年債利回りは2.875%に低下しています。先週末発表されたCFTCでは19日現在のドル円はドルを売り越しから買い越しに転換(円は売り越しに転換)し、ユーロも買い越し分が大きく減らされていています。ドルを短期間に大きく買う動きが進み、買われ過ぎの修正局面を迎えているのかもしれません。

【石油市況】
先週末はOPEC総会での合意内容から供給不足を解消させるだけの緩和に届かぬとみて急反発した原油市況ですが、本日は再び米中の貿易摩擦問題に焦点が移り軟調な値動きで68.08ドル(−0.50)に反落し、ブレント相場も74.73ドル(−0.82)と同様に反落しました。

【貴金属市況】
原油初め非鉄・穀物と商品全面安のなかで、金も冴えない展開に1268.9ドル(−1.8)と小反落して引けています。本日はドル高が一服したことから1274.4ドルまで戻る場面が見られましたが、他商品安に追随する値動きを強いられています。一方でテクニカル面では相対力指数(RSI)が内外ともに30ポイントを割り込む水準から、売られ過ぎのゾーンに入っています。本日の円換算は4460円前後になり、底入れするきっかけ待ちの状況です。

【穀物市況】
株安・商品全面安の市況展開もあり、穀物市場は大豆・小麦・コーンともに下落を強いられています。

金は再び輝きを取り戻せるのか!?

おはようございます

サッカー日本代表の奮闘が続き勇気をもらっている人も多いと思います。アジア枠の代表を決めたあとも国際試合では散々な成績が続き、本大会では1勝どころか引き分け試合も期待できない!とマスコミにもこき下ろされていましたが、監督交代が転機となってか十分な期待に応える活躍です。こうなれば是非とも決勝リーグに進出して欲しいものです。

さて、週末のNYダウは現有相場の急騰に支えられて、9営業日連続安という40年ぶりの汚名を着せられるを逃れることとなりました。このところの株価の下落要因は言わずと知れた米国の関税引き上げ問題で、特に強硬姿勢を取る対中国との対立の激化が懸念されています。

中国市場でも上海株価指数は強弱の節目と見られていた3000ポイントを割り込む状況が続き、人民銀行は24日に預金準備率の引き下げを決定して景気後退回避を狙う動きを見せています。一時もてはやされたシャドーバンクが組成して大手銀行が販売した「理財商品」の破たんリスクも増している状況下、中国の景気後退による需要減退観測により株価ばかりでなく商品市場全般も軟調な展開が強いられている現状です。

中国経済を支える原油や非鉄相場に影響を及ぼすことは言うまでもありませんが、輸入制限される米国産大豆などは明らかに標的とされています。一方で貿易紛争は経済有事として捉えられる側面を有しているにも関わらず、金相場も他商品同様に軟調な展開を強いられています。金需要の大国中国経済への懸念から需要減退との観測が一部にあるものの、下落要因はどちらと言えば通貨の問題と思われドル指数が年初来の高値更新から、ドル建て金価格を押し下げているように思います。地政学のリスクや今回の経済的有事も金を本来であれば安全資産として買う要因ながら、現状は他商品と同様に売り物に押されていることが現状です。

金が他商品とは違う立ち位置を取り戻すことができるのか?安全資産として再び輝きを見せる日々が訪れることを想定している筆者ですが、相場は上げれば強気見通しが勝り、下げれば弱く見通しが幅を利かせることが常で、現状は後者の言い分が勝っていることを否定できるものではありませんが果たして・・・・・・?

今週もよろしくお願いします!

減産緩和も原油が急上昇し株価も支える

おはようございます

欧州は予定された米国への関税引き上げを好評し、バーボンウイスキー、ハーレー・ダビッドソン、リーバイスなど共和党議員の票田となる州の産業を直撃するものです。トランプ政権内の混乱を狙ったものですが、早速トランプ大領は欧州からの自動車への関税引き上げに言及するツイートで反撃し、米国発の関税引き上げは世界経済の成長の足を引っ張るもので今後の成り行きが注目されます。

一方で8営業日連続下落していたNYダウは9日ぶりに反発に転じて2万4580ドル(+119)で引けてています。米国の関税引き上げによる売り物が一巡し、さらに原油価格がOPECの減産緩和の影響が最小限にとどまる見通しエネルギー関連株が反発の牽引役となったようです。WTI原油は68.58ドル(+3.04)に、ブレント原油も75.55ドル(+2.50)と減産緩和を織り込み大幅上昇しています。

注目のOPEC総会では減産の緩和で合意しました。現状は当初の減産枠130万バレルを大きく上回っているために、当初の減産幅に戻す程度のものです。合意はできたものの反対を主張するイランなどに配慮して、具体的な数値の発表はありませんでした。明日はロシアを含めたOPECの非加盟国との協議も控えて、同様に減産緩和で合意される見通しとなっています。

為替市場ではドル高が一服しドル指数は94.5ポイントに後退し、対円で109.95円前後、対ユーロでも1.165ドル前後でドルは小幅ながら軟化しています。米10年債利回りは2.895%に小幅に低下しています。

原油価格上昇で株安も一服したことから、今週は下落一方の商品市場でも下げ止まる銘柄が目立ち、金は1270.7ドル(+0.2)と辛うじて前日比での下落を回避(円換算4885円前後)し、穀物や非鉄などの銘柄に下げ止まるものが出ています。

来週の米中や米欧の貿易紛争の成り行きが注目されることになり、世界経済への影響が危惧される状況に変化はないようです。なかでも中国への関税引き上げの発動を7月6日に控え、対中国との交渉状況が注目されます。

よい週末をお過ごしください!

報復の連鎖拡大の歯止め見られず

おはようございます

【金融・為替】
NYダウは2万4461ドル(−196)と1年3か月ぶりの8日続落となりました。背景はもちろんトランプ政権による関税引き上げの貿易摩擦の広がりにあり、アルミと鉄鋼の引き上げに関してインドとトルコが報復に参戦し、22日にはEUも正式に発表する手はずとなっています。前日に関税引き上げの一部免除が発表されたものの対象製品は限定的なもので、米国内で生産していない若しくは生産できなものに限定され、多くの免除猶予の申請は通りませんでした。

為替はドル円が109円95銭前後と円が買い戻され、ユーロは1.160ドルとこちらもユーロが小反発し、ドル指数は94.9ポイントに小反落しています。株安・債券高から米10年債利回りは2.897%に軟化しています。EUの報復関税は共和党有力銀のおひざ元を狙ったもので、当の議員からの不満や、当該産業界からも関税措置への非難が米国内でも高まる状況となっています。中国への発動は7月6日に予定されていて、それ以前に米中ハイレベル協議を開くことによって報復合戦を沈める動きが一部にでてはいますが、どうなることやら?

【石油市況】
OPEC総会を控えた原油市況はポジション調整が続きWTIは65.54ドル(−0.17)と小反落し、ブレント相場は73.05ドル(−1.68)に大幅続落しています。一部報道では減産緩和を主導するサウジとロシアにイランが歩み寄りを見せているとの報道もありますが、合意までの道のりは不透明な情勢です。

【貴金属市況】
NY金は取引序盤に一時1262.4ドルまで続落しましたが、その後はドル高が一服したことから戻りを試す動きとなったものの、反発も限定的なものとなり1270.5ドル(−4.0)で引けました。昨年6月の底値1238ドルから今年4月の高値1369ドルまで130ドル幅の上昇後、現在は高値から100ドル超の下落となり年初からの上昇幅をほぼ帳消しにしかねない下落に見舞われています。米中の貿易摩擦は経済有事という事態で本来ならば強材料視される事項ですが、ドル高の逆風とテクニカルの悪化から買い方の整理売りに伴う動きと弱気勢の新規売りも下落要因と見られます。一方でNY金のRSIは30ポイント割れまで下落し、東京金も32ポイントまで下げる売られ過ぎゾーンとなっています。立ち直りのきっかけが欲しいところですが、本日の円換算は4475円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は小麦相場が前日に続き大幅高となり、コーンは連れて上昇も、米中対立銘柄の大豆は下落を余儀なくされる状況となっています。

関税の報復合戦は欧州からも!

おはようございます。今日6月21日は「夏至」で昼時間(日照時間)が一年で最も長い一日です。昔々、県予選を前にこの時期は日が暮れる午後7時過ぎまで白球を追いかけたものです。

【金融・為替】
米中の貿易を巡る対立が金融市場を揺さぶる状況が続いていますが、明日22日は欧州が米国のアルミ・鉄鋼に対する報復を正式に発表します。共和党の票田を狙っているとの指摘もあるように、バーボンウイスキーやハーレー・ダビットソンなどが標的となっています。

NYダウは連日の下落から序盤に100ドル超反発して開始も、引き続き米中対立の構図や、パウエルFRB議長の講演で利上げ継続を示唆する発言などの押されて結局7日続落し2万4657ドル(−42)で引けています。ドル円は110円30銭近辺で推移、ユーロは1.157ドルに小幅下落し、ドル指数は95.1ポイントに小幅続伸しています。パウエル発言もあってか10年債利回りは2.928%に上昇しています。

【石油市況】
原油は66.22ドル(+1.15)に続伸し、EIAによる週間原油在庫が減少していたことから夏のドライブシーズンへの需要拡大観測の広がりを好感する動き、一方でブレント相場は74.74ドル(−0.34)と小幅に反落して引けています。22日のOPEC総会ではこれまで減産緩和反対の姿勢のイランが軟化しているようで、現状180万バレルの減産枠を150億バレルに小幅に緩和する方向に歩み寄ったと報道されています。

【貴金属市況】
NY金はドル相場の続伸基調やパウエル発言を嫌気する流れが続き、前日の上値の重い展開を継続して1274.5ドル(−4.1)に続落して引けています。米国の関税引き上げに伴う米中や米欧の対立といった地政学のリスクへの反応よりも、現状はドルとの逆相関性に追従する展開が続いています。本日の円換算は4495円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場をこのところ貿易を巡る米中の対立を嫌気して下落も、本日は大きく下げた小麦相場の上昇に連れてコーンと大豆も小反発しています。

米中対立嫌気に株も商品も続落

おはようございます

大阪の地震の翌日、サッカー日本代表の試合当日、その間隙をぬってかどうか渦中の加計学園理事長の会見でした。首相との面会を「記憶にも記録にもない」とどこかで聞いたセリフ、確かに「もりかけ」はもう飽きた!たまには「天ぷら&鴨南蛮」と新聞にもありましたが、重要法案の審議が止まり日本の政治を危惧する声がある一方で、やっぱりあまりに不自然ですね!話の後先が逆になりましたが、日本代表は初戦勝利の勢いを保って決勝リーグまで進んで欲しいものです。

【金融・為替】
米中の貿易摩擦がエスカレート状態で、中国の報復関税に怒ったトランプ大統領は500億ドルから2000億ドル分の中国製品への関税の拡大を指示したことから報復合戦の様相を呈しています。NYダウは2万4700ドル(−287)と6日続落し、株売り→債券買いから10年債利回りは2.893%に低下しています。ドル円は東京時間に株安のリスク回避の動きもあり一時109円50銭台まで円が買われるも、米国時間では再び110円台に戻し現在110円10銭近辺で推移、ユーロは1.585ドルに続落し、ドル指数は95.0ポイントに上昇しています。

2000億ドル(約22兆円)となると中国の米製品輸入の総額が1300億ドルであることから、中国が同額の報復は無理で「量より質」の報復を検討するとのこと、実際に関税の引き上げ合戦となると世界経済への悪影響は測り知れず世界同時不況の懸念さえ考えられます。株安もしかりながら、本日の商品市場ではほぼ全銘柄が下落していることからも需要減退の深刻化が懸念される情勢です。関税引き上げの第1弾は7月6日発動予定で、水面下での両国の妥協点を巡る模索の結果も注目されます。

【石油市況】
原油は65.07ドル(−0.78)に反落し、ブレント相場も75.08ドル(−0.26)に反落しています。米中の貿易紛争から原油需要の減退観測の売りものに押されている模様です。OPEC総会ではサウジが現状の日量180万バレルの減産幅を同150万バレルに緩和する案を提案する見通しですが、全会一致を基本とするOPEC総会での合意が見通せない状況です。

【貴金属市況】
穀物や非鉄・原油市況などが軒並み米中の対立を嫌気する売りものに押されて下落する中、金は週末の急落から安全資産として買い戻す動きがある一方で、チャート面でのテクニカルな売りものに押される動きや、商品ファンドの換金売りが戻り1278.6ドル(−1.5)に小反落して引けています。米中の対立は本来は地政学上のリスクであり、債券とならび金も買われるケースと考えられますが投機的な売り物が現状は勝っているということでしょうか。一方で現物市場では値ごろ買いも見られることや、下げが続きNY金のRSIが33、東京金が36と売られ過ぎのゾーンに入りつつある水準となっています。本日の円換算は4505円前後になります。

【穀物市況】
中国の報復対象銘柄である大豆が反落し、小麦・コーンも続落を強いられています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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