本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2018年03月

FBの危機対策発表にナスダックが急反発

おはようございます

【金融・為替】
前日までハイテク株中心のナスダック市場の下落も、FBやアマゾンなどが売られ過ぎの反動から反発に転じてダウ平均も押し上げ2万4103ドル(+254)に反発して引けています。ドル円は106円台揉みあい現在は106円45銭近辺で推移、ユーロは1.230ドル、ドル指数は90.0ポイントと比較的落ち着いた動きとなりました。株高→債券安から10年債利回りは2.739%に低下しました。

FRBが注目する2月の個人消費支出(PCE)は物価指数が前年同月比で+1.8%と前月を0.1%上回り、FRBの読み通りに上昇傾向を示し今月利上げを計ったFRBには心強い反応を示しました。本日30日はグッドフライデーで欧州・米国市場は休場となり明日の入電はなく事実上3連休となります。また、月曜日は欧州がイースターマンデーの休場となります。

【石油市況】
原油は64.94ドル(+0.56)に反発し、ブレント相場も0.27ドル(+0.74)に反発して大台を回復しています。サウジに続きイラクの石油相も来年以降の減産の意向を示し、3日ぶりの反発に転じる動きとなりました。

【貴金属市況】
金は引き続きドル高に押される展開から序盤に一時1321.7ドルまで下落後、ドル高傾向が緩む動きに安値から戻し1322.8ドル(−1.4)で引けるも前日比では小幅続落となりました。今週前半はここ1・2年の高値圏である1350ドル台を示現も、その後はドル相場の上昇に押されて逆相関性の動きから金は高値修正を余儀なくされる展開となりました。本日の円換算は4525円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は軒並み急反発に転じ、農務省報告による今年の作意向調査が事前予想を下回ったことに反応しています。発表は前は大豆は大幅な増反を警戒して調整安を強いられましたが、本日の発表から投機買い再開の動きとなった模様です。

四半期末の調整にドルが堅調

おはようございます

【金融・為替】
久しぶりのドル相場の全面高の動き、対円で一時107円台に上昇後も堅調は続き現在106円80銭前後で推移しています。ドルは対ユーロでも一時1.23ドルをブレークし現在も1.230ドル前後で推移、ドル指数は1週間ぶりに90ポイント台に上昇しています。特段のドル買い要因は見られないものの、昨年後半のドル指数は概ね93〜94ポイント前後の水準だっことから、今年に入ってのドルの下落は顕著で売られ過ぎや四半期末のポジション調整が絡んでいるものと推測されます。ドルの上昇の一方で10年債利回りは2.775%に低下する動きで、整合性の低い減少はこのところの金融市場の不透明感を代表する事例とも見て取れます。ダウ平均は上下動振れる展開ながら2万3848ドル(−9)と小幅に続落、保護貿易の悪影響が限定的となる見方の一方で、フェースブック(FB)の情報漏洩問題や、反トラスト法(独禁法)の検討対象となるアマゾンなどのハイテク中心のナスダックは軟調な値動きが続いています。

【石油市況】
原油は64.38ドル(−0.87)に3日続落し、ブレント相場も節目の70ドルを割り込み69.53ドル(−0.58)に続落しています。なかなか底入れできない株価の値動きや、週間原油在庫の増加を嫌気する動きとなっています。

【貴金属市況】
金はドル高を受けた売り物に押されて続落し1324.2ドル(−17.8)に大幅に下落しました。このところドル安の流れに支えられて1350ドル台とここ一年間のレンジ上限を試すも、高値では実需買いの後退やETFの減少が目立ち、投機筋の買い戻しの一服や買い方の利食いの売り物に押され、本日はドル高が下げを催促するものとなりました。下値は米政権運営の危うさや、貿易問題、更にロシアゲートの進展等が1300ドル前後の下値を支える構図は今後も続くものと推測され、高値を更新するとすれば一段のドル安が条件となるものと推測されます。本日の円換算は4540円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は本日の四半期在庫や作付け意向調査が発表を控えて、全般にポジション調整に絡む程度の動きで発表を待つ形となっています。

株価反落に円が買い戻されるリス回避

おはようございます

【金融・為替】
前日に急反落に転じたダウ平均はー344ドルの2万3857ドルと再び2万4000ドルを割り込む急反落となり、FB(フェースブック)の情報漏洩などを嫌気するハイテク株が下げの先導役となっています。先週23日に発動された米国の輸入制限は実施までの60日前後の交渉期間が前提で、5月頃の実施予定となりますが特に対中国との水面下の交渉の成り行きを待つかたちとなり、制裁免除のEUや制裁対象の日本などとの交渉も見守る形となりますが、落としどころを巡る今後の報道に影響を当面受けることになりそうです。

リスク回避姿勢の金融市場では105円台後半まで前日に上昇したドルは反落して、105円35銭前後(円は反発)に反落して推移しています。一方でユーロは逆に反落に転じて1.240ドル前後に下落し、ドル指数は89.3ポイントまで上昇しています。リスク選好時はユーロが上昇し、リスク回避時には円が上昇しています。10年債利回りは株安→債券高から2.786%に低下しています。

【石油市況】
原油は62.25ドル(−0.30)に続落し、ブレント相場は70.11ドル(−0.11)に小幅続落しています。引き続きサウジとイランの緊張や米国の依頼制裁解除見直しという中東の緊張状態や、OPECの減産延長の長期化観測が下値を支え、シェールの増産感が上値を抑える構図となっていて、本日は株価の反落が上値を重くしています。

【貴金属市況】
NY金は反落に転じて1342.0ドル(−13.0)で引けています。欧州時間からがユーロが下落に転じると同時にドルが堅調に推移した動きに押されているようです。また、前日に久しぶりにETFの残高が減少したことや、先物市場の取組高の減少が売り方のカバー一巡を連想させたことも下落に一役買った模様です。1350ドル台は昨年や一昨年の高値に接近していることから高値警戒感もあるようで、一旦は仕切り直しとなります。円建ては前日に4590円まで上昇して直近安値から150円幅の反発となりましたが、4600円台の大台はお預けとなり本日の円換算は4550円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は引き続き南米や米穀倉地帯の降雨観測に上値の重い展開が続き、小麦相場の軟調が目立つ展開となっています。

貿易戦争緩和観測に株価が反騰

おはようございます

【金融・為替】
米中間の貿易戦争への懸念がやや緩和したとの見方から、株価は大幅反発に転じダウ平均は2万4202ドル(+669)で引けています。韓国は鉄鋼の輸出の制限を設けることを決め、米国とのFTA交渉の見通しも合意と報じられ、さらにムニューシン財務長官は中国とも妥結店を探る考えを表明したことから市場の悲壮感を緩和した模様です。また、北朝鮮要人が中国訪問との報道も緊張の緩和をもたらせたのかもしれませんね。もっとも先週1週間で1400ドル超の下落を見たことから、応分のリバウンドとの見方もあるようです。

ドル円は105円45銭近辺までドル高・円安が進みリスク回避後退にドルを買い戻す動きとなっています。一方でユーロは大幅に続伸して1.244ドルと2月中旬以来の高値となり、対円でも130円から131.2円近辺まで上昇し、ユーロ相場の堅調を受けてドル指数は78.0ポイントまで続落しています。10年債利回りは株高→債券安から2.843%に上昇しています。日本では国会での証人喚問が開かれ、政局の行方が注目されます。

【石油市況】
原油は65.55ドル(−0.33)に小反落し、ブレント相場も70.12ドル(−033)に反落しています。サウジとイランの緊張が高まっていることや、米国の対イランへの経済制裁の再開観測、更にサウジの減産延長の見通しが材料視されていますが、このところの上昇に対する警戒もあり利食い売りをこなす一日となったようです。

【貴金属市況】
金は対ユーロでのドル安背景に買われて続伸し1355.0ドル(+5.1)と、2月16日以来の高値で引けています。本日はドル安に加えて英国在住の元ロシア情報局員の暗殺未遂から英国がロシア外交官100人を国外退去を命じ、同様に米国でも外交官60人を追放して西側とロシアの緊張も有事を意識した金買いの背景と思われます。本日の円換算は4580円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は南米の降雨観測や、米穀倉地帯の降雨から軒並み軟調な展開を強いられ、コーンは輸出の鈍化も嫌気された模様です。目先は農務省の29日発表の四半期在庫に注目が集まっています。

日米の政治リスクが意識される週

おはようございます

3月も早いものでもう最終週となりました。東京はさくらが満開になりあちこちで宴席がみられました。個人的には来週末までもう1週間ほど持って欲しいと考えていますが、雨風次第というところでしょうか。個人とは別に企業は3月末は企業の決算月にあたり、社員は転勤や新入社員を迎える準備もあり多忙な季節です。さくらを見る目もひとそれぞれでしょうね。

さて、世界では今月23日の週末現在で株価の時価総額は2月と比較すると3兆ドル(315兆円)のマイナスに減少、言わずもがな米トランプ政権の保護貿易主義が世界に与える悪影響を懸念したもので、更に米国に対する中国の報復の恐れから株式などのリスク銘柄から資金が流出している模様です。株安→債券高→利回り低下に米10年債利回りは下げていますが、米国債の世界一の保有国中国が保有量を減らす可能性を駐米中国大使が匂わせていて、減税措置から今年発行額を増やす予定の米国債の買い手不在の可能性も指摘され、米中の貿易戦争のエスカレートが懸念されています。

中国の知財商品を中心とする関税引き上げの詳細品目は4月上旬までには好評される予定で、水面下での米中の交渉は続くものの予断は許されない状況から、金融市場のリスク選好の動きはしばらくはお預けとなりそうです。関税引き上げに世界の鉄鋼メーカーの株価の下落は顕著ですが、最も有利なはずの米USスチール株は10%もの下落をする反応を見せているのが現状で、輸入制限がもたらす米国内への物価上昇の動きが警戒され、米産業界からも引き上げによる製品価格転嫁から消費に陰りが起こるリスクに反対意見が噴出しているようです。

今週もよろしくお願いします

貿易戦争懸念からダウは年初来安値に

おはようございます

前日に700ドル超下げたNYダウの余波から東京を含めたアジアから欧州と株価は暴落に見舞われ、NY市場の週末の取引が開くのを待つかたちとなりましたが、序盤は前日の急落からのリバウンドもあり一時150ドル超の反発を見せて、ドル円も104円台後半から105円前半まで反発(円反落)しました。しかし、買い戻し一巡後は下落に転じて2月の安値を抜いたことから更に売りが加速して2万3533ドル(−424)に大幅に続落し、ドル円も104円80銭近辺に逆戻りしてドル指数も89.1ポイントまで下落して引けています。ユーロは1.238ドル前後とドル相場が総じて軟調な地合いが続き、10年債利回りは2.813%に低下しています。

商品市場では世界的な株価の下落から安全資産として金を買う動きが前日から続き、本日は一時1350ドル台に乗せる場面もあり引け値も高値を堅持して1349.9ドル(+22.5)と大幅に続伸しています。円建ても円高・ドル安の動きに押されるものの、週明けの換算値は4540円前後になります。一方でこのところ株価に連動していた原油価格は、サウジが180万バレルの減産を来年も維持するとの報道に反発して65.88(+1.58)と株価連動とはたもとを分かつ動きとなっていて、ブレント相場も70.45ドル(+1.54)と70ドル大台に復帰しました。

米輸入制限の例外はカナダ・メキシコ・豪州・アルゼンチン・ブラジル・EUそして韓国となり、これらは米国の貿易黒字国や二国間協定の交渉中の国々で、日本も今後米国との二国間協定の交渉が前提となり除外対象となるようです。今回の措置の本来の目的は対中国の貿易赤字縮小にあり、今後米中の交渉次第では双方の報復合戦から貿易問題がエスカレートして、世界の貿易・経済の混乱が続く可能性があり、世界が身構える状況となっています。

良い週末をお過ごしください!

301条の発動とFB漏洩嫌気して株安に

おはようございます

【金融・為替】
予想されていた米国の対中国へのスーパー301条発動は1989年の日本向けパソコンやテレビ以来の措置、中国製品では通信機器中心に最大で600億ドルとも言われ対中国との総貿易額の1/10に上る模様です。関税引き上げも明日発動予定で、EUや韓国に対して貿易上の譲歩を前提に見送り措置となる模様ですが、対日本に関しては発動される予定で日米の二国間協議に持ち込み日本の譲歩を狙う動きのようです。保護貿易がエスカレートして世界を巻きこむ事態に至り、世界経済の成長に黄色い信号が点る状態となっています。

リスク回避の動きが鮮明となりいつもように対外債権の世界最大国である日本円が上昇、105円20銭台とレンジ抜け寸前の水準まで買われています。一方でリスク回避の動きから逆にユーロは反落に転じて1.230ドルまで下落し、ドル指数は一時89.3ポイントまで下落も対ユーロでの上昇から89.8ポイントまで上昇しています。10年債利回りは2.832%は低下しています。ダウ平均は保護貿易を嫌気する動きに加えて、フェースブックの情報漏洩問題も加わり大幅に下落し2万3957ドル(−724)で引けています。パウエル氏が議長に就任した2月上旬以来の安値に沈み、減税に沸いた1月相場も保護貿易と利上げにより上昇幅を帳消しにする展開を強いられています。

減税断行で企業や個人の支持を取り付ける功績も、保護貿易という米国内からの反発にも耳を貸さず、自身の選挙公約を着々と進め中間選挙に向かうトランプ政権ですが、貿易相手国ばかりか米国企業をも敵に回し支持率の挽回は容易ではありません!保護貿易が世界経済にマイナスの影響を及ぼすとなれば、今後のFRBの金融政策にも少なからぬ影響がありそうです。

【石油市況】
原油は64.30ドル(−0.87)に反落し、ブレント相場も68.91ドル(−0.56)に反落しました。目先買われ過ぎの水準にあったことや、貿易戦争の可能性から株価が大きく売られたことに反応を示しています。原油市況はイランへの経済制裁が再開されるリスクは残されていて、中東情勢の今後の展開も気がかりです。

【貴金属市況】
金は前日のFOMCにより今年の利上げ回数の中心値が3回となったことから、引け後からアジア時間に大きく続伸して一時1335.0ドルまで上昇も、欧州時間以降のユーロの下落によりドル相場が持ち直したことから下落に転じに1327.4ドル(+5.9)と上昇幅を縮めて引けています。本日の円換算は4490円前後に反落することになります。

【穀物市況】
穀物市場は小動きに終始、南米や米中西部の乾燥気候は一時よりも収束気味ですが、貿易戦争拡大懸念に穀物も無縁ではないことや、来週の29日の四半期在庫などが注目されます。

FOMCはハト派的受け止めにドルが軟調に

おはようございます

【FOMC】
政策金利は予想通りに1.5%〜1.75%に0.25%引き上げられました。一方で注目された年内利上げ回数(ドット・チャート)の中央値は3回(あと2回)となり、年内4回利上げの見通しは一先ず後退しています。また、経済成長の見通しは引き上げられたものの、インフレ見通しは据え置きとなりました。パウエル議長は「金利について中立的な見通しを試みている」と発言し、政府の貿易政策は今回の政策に反映されていないとし、相対的にはやや「ハト派」的な内容と見られています。

【金融・為替】
FOMC後に為替と株式市場は乱高下して、今回の内容を受け止めるに少しの時間を要した模様です。FOMC直後にダウ平均は一時250ドル超買う場面が見られましたが、引けにかけては値を消して2万4682ドル(−44)と小反落して引けています。外為市場ではドル円が106円05銭近辺に落ち着きを見せた一方で、ユーロが急上昇して1.234ドルに、ユーロ高を受けてドル指数は90.4から89.6ポイントに反落しました。ドルが総じて軟調に推移する中、10年債利回りは2.907%としばらくぶりに2.9%台に上昇しました。

【石油市況】
原油は65.17ドル(+1.68)に大幅に続伸し6週間ぶりの高値を示現し、ブレント相場も69.47ドル(+2.05)に続伸しています。米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫が予想外に減少したことや、訪米中のサウジの皇太子とトランプ大統領の会談から、米国の対イランへの経済制裁再開懸念などの懸念が中東の緊張を意識させているものと推測されます。

【貴金属市況】
FOMC前に引けるNY金は買い戻す動きが強まり、じりじりと戻す展開に1321.5ドル(+9.6)に反発して引けました。引け後は今年の利上げの中央値が3回と4回引き上げが後退して、ドル安方向に流れたことから一段買う動きが強まり現在は1333ドル近辺まで更に上昇しています。本日の円換算は4535円前後に急反発する展開が予想されます。

【穀物市況】
穀物市況は週前半の急落後のポジション調整に終始して、小幅まちまちの展開となっています。

FOMC控えたポジション調整に終始

おはようございます

暑さ、寒さも彼岸までの「春分の日」の今朝は冷え込みがきつく、桜のつぼみも開くのに時間が掛かり今年は例年よりも長く桜を楽しめるというもの、モノは考えようです。

さて、明日の雇用統計を控えて金融市場全般にポジション調整きみの様子見となっているようです。

ドルは総じて堅調に推移し、ドル円106.50円前後、ユーロは1.242ドル、ドル指数は90.0ポイントとやや買い戻される展開となりました。ダウ平均は2万4272ドル(+116)に反発し、10年債利回りは2.890%に上昇しています。足元の景気指標ではインフレ警戒はやや静まり、FOMCでは今年3回の利上げ見通しが優勢ながら、先の議会証言ではパウエル新議長がタカ派的な見方を示したことから、今回の会見にも4回という警戒が漂い仕掛けにくい環境となっているものと見られ、明日の議長会見とドットチャート(メンバー利上げ回数見通し)を待つことになります。

商品市場ではWTI原油が63.40ドル(+1.34)と3週間ぶりの高値を次元し、中途情勢なかでもサウジとイラン間の緊張が意識されたことや、株高のリスク選好が追い風となった模様です。一方で金は軟調な展開となり1311.9ドル(−5.9)に反落しています。ドル相場が反発に転じたことや、明日のFOMCを控えてポジション調整の売り物に押される展開となっています。(円換算4480円前後)

23日に輸入制限の発動を控える米国ではムニューシン財務長官がG20後の会見で「米国は貿易戦争を恐れない」と発言していて、残りの3日間で欧州や日本などの同盟国に対する関税措置の行方が注目されます。

良い休日をお過ごしください!

英・EU合意にユーロ高・ドル安に

おはようございます

【金融・為替】
英国のEU離脱交渉は2019年3月と残り1年間に迫る状況のなか、単一市場と関税同盟は2020年末で有効とすることで合意されました。概ねEU側の主張が通り英国が折れたものですが、外為市場ではユーロが1.233ドル前後まで上昇し、対円でも129円台後半から131円に接近する反発を見せ、このところの下落基調から一先ず下げ止まる動きとなっています。ドル円は東京市場から105円台後半で推移も、欧州時市場でのユーロ高に伴い下落に転じて106円05銭近辺で現在推移、ドル指数は対ユーロでの下落から89.9ポイントに反落しています。ダウは2万4610ドル(−335)に3日ぶりに反落に転じ、債券高→金利低下に10年債利回りは2.845%に低下しました。

トランプ大統領がロシアゲートを捜査するモラー特別検査官を更迭する噂が流れ株価を圧迫していますが、ホワイトハウスの副報道官はこれを否定しました。もっとも自分ファーストのトランプ大統領のこと、真意は辞めさせたいと考えていることに異論はないようです。ところで麻生財務相が不参加のG20では仮想通貨の議論に続いて、自由貿易に関する議論もなされる予定ですが、保護貿易に対する反対意見で合意できるのか注目されます。米国内では輸入制限に関してウォルマートなどの小売団体が、消費者へ価格が転嫁されるために反対意見を大統領あてに陳情しています。FOMCは日本時間22日(木)午前3時に政策金利の発表、続いて3時半からパウエル議長の記者会見が開かれる予定で東京では22日の午前の取引で織り込むことになります。既に利上げはほぼ織り込みの様相ですが、利上げピッチのニュアンスを探ることになりドル相場の反応が注目されます。

【石油市況】
原油市況は本日も株価に影響を受ける構図が続き62.06ドル(−0.28)に反落し、ブレント相場も66.0ドル(−0.16)に反落しています。引き続きOPECの減産が強材料視され、シェールの増産が悪材料視される状況に変化なく、加えて株価の変化によるリスク選好と回避の動きが影響しています。

【貴金属市況】
金はアジア時間にドル高が進行して一時1307.4ドルまで下落も、欧州時間からユーロが反転上昇に転じてドル安の流れに変わったことから下値を切り上げる展開となり、反発基調を保ったままNY市場は上昇し1317.8ドル(+5.5)に反発して引けました。本日の円換算は4480円前後になります。目先の焦点はFOMCへの反応ですが、3か月前の12月中旬の利上げは結果的に押し目底となりました。

【穀物市況】
南米の乾燥気候や、小麦作付けの米プレーン中南部の乾燥気候から年初から上昇を続けた穀物市場ですが、双方に降雨が見られることから投機筋の買いポジションを手じまう動きがみられ、大豆・コーン・小麦相場ともに高値修正の動きとなっています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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