本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2016年10月

FOMCに続き雇用統計

おはようございます

朝夕の冷え込みが厳しい日が続きますが、先週は富士山の初冠雪、さらに北日本からは紅葉狩りが様子が伝えられます。明日から11月に入るわけで当然といえば当然のこと、今日は10月最後の営業日、これから年末に向けて気ぜわしい日が続きそうです。

さて、今週は日銀の金融政策会合が本日と明日に開かれ、米国ではFOMCが1日と2日に開かれる予定です。日銀は前回会合で量から金利への政策転換を決めて、このところ欧米の長期債利回りの上昇から日米欧の金利差から円安基調が戻りほっと一息入れる状況で、今回は政策金利据え置きの波乱なき会合が予想されています。FOMCも同様に政策金利据え置きとともに、12月利上げを声明文で改めてうたうところまではほぼ織り込み波乱はなさそうです。

今週の主な景気指標は明日中国のPMI、1日にISM製造業景況指数、3日に非製造業景況指数が注目され、週末の11月4日には雇用統計発表が控えています。先週末に問題となったクリントンの不正メールをFBIが再調査したことも来週8日の投票日を前に気がかりな材料です。選挙前に調査内容が発表されると波乱要因となる可能性もあります。

今週もよろしくお願いします

クリントン候補メール問題再調査

おはようございます

注目された米第3四半期のGDPは年率2.9%と事前予想の2.5%を上回り、前期の1.4%を大きく上回り年内利上げの外堀のひとつを埋める内容となりました。来週からは11月に入り1・2日にFOMC,更に週末には雇用統計を控え、12月利上げの議論が一層進むものと思われます。

ドル円はGDPの発表直後に105円50銭まで円安進行も、その後はドルの買い持ちを手じまう動きから反落(円は反発)し104円70銭近辺で今週の取引を終了しています。ドル指数は98.3ポイントに反落し、週末要因も手伝いドル高が一服して取引を終えています。円は対ユーロで115.0円とドルに対して反発したものの、引き続き金利差から主要国通貨では弱含みの展開となっています。

NY時間の午後にドル高の動きが失速したのはどうやらFBIがクリントン氏のメール問題を再び調査するとの報が、大統領選の不透明感の広がるにつながるとの見方が影響した模様です。大統領も大詰めを迎えて投票日まで10日あまりとなりましたが、ここに来ての再調査はクリントン陣営には痛手と見られます。

メール問題からGDPを好感してプラス推移の株価は一転リスクオフの動きとなり軟化し、1万8161ドル(ー8)に小幅に続落して引けています。商品では原油が引き続き原産への懐疑的見通しの売り物に押されて49ドルを割り込み、GDP発表後に下落した金は大統領選の不透明値動きに反転、1270ドル台後半に続伸して引けています。ドル高でも下値が硬い値動きがこのところ見られ、ドル安では素直に上昇しています。

よい週末をお過ごしください


ドル円は3か月ぶりの105円台に上昇

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は7月下旬以来の105円台を示現してドル堅調推移が続いています。米長期債利回りが1.843%に急上昇して利上げを意識する動きから、ドルは一段上昇して対円で現在105円20銭前後で推移、対ユーロで1.089ドルとこちらはドルは強含みながらほぼ同値圏での保ち合いが続いています。主要通過では円相場の軟調がやや際立つもので対ユーロでは114.6円に、対ポンドでは128.0円に対ドルだけでなくそれぞれ円が続落しています。長期債利回りでは米国をはじめユーロ圏各国や英国でも日本を上回る水準で推移、日本は日銀の金利誘導政策もありほぼゼロ水準で推移し為替レートは現在金利差を意識した動きとなっているようです。ダウは1万8169ドル(29)に小幅に続落しています。今夜は第2四半期の米GDP(事前予想+2.5%)が発表されますが、今週発表された上半期の米貿易金額が予想以上に増加したことから市場は上振れ期待が高まっているようで、3%を超えるようなら一段のドル高が進む可能性も残ります。利上げ期待と同時進行するドル高は、米金融当局の頭痛の種だと思われドル高進行は利上げの障害となることも考えられます。そう考えると将来的に日銀が利上げに向かう場合も強い円に躊躇する難しい場面が想定されます。

【石油市況】
原油は49.72ドル(+0.54)に小幅に反発し、ブレント相場も50.47ドル(+0.49)と大台に復帰しています。本日と明日のOPECの会合では来月末の総会に向けた地ならし的なものですが、サウジに減産の用意があることが伝えられ目先の混乱回避での期待から反発した模様です。

【貴金属市況】
金はドル高の流れや12月利上げの可能性の高まる逆風下の元比較的堅調で、1270ドルを挟む保ち合いから1269.5ドル(+2.9)と小幅ながらも反発して引けています。10月に入り価格の下落も手伝い需要期を迎えたインドの買いが伝えられ、中国でも1−9月期の香港経由の金輸入が前年比で15%増と伝えられていて、アジアの実需買いが弱気ファンドのカバーにつながっている模様です。現状はドル高で下げ渋るも1300ドルの大台を狙えるほどの状況にはなく1250〜1280ドル間のレンジ取引がしばらく続きそうです。本日の円換算は4270円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は大豆が旺盛な輸出需要から続伸していることや、原油の反発からコーン・小麦ともに堅調続伸しています。

原油下落に全般冴えない展開に

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は104円50銭前後でもみ合いドルは堅調推移、対して対ユーロは1.090ドルとドルは小幅に軟化するまちまちな展開、ドル指数は98.5ポイントと小幅に軟化しています。ユーロ円は113.9円に円が軟化しています。ダウは1万8199ドル(+30)に小幅に反発し、10年債利回りは1.790%に小幅反発しています。明日の第3四半GDP が今週のメインイベントで、事前予想の+2.5%を上回るかが注目されます。

【石油市況】
原油は49.18ドル(−0.78)に続落し、ブレント相場も49.98(−0.81)に続落してこちらも大台を割り込んでいます。EIAの原油在庫は予想外の減少となり一時反発に転じるも、協調の減産合意に向けた動きでイラクの例外主張等不透明な動きから買い過剰のファンドの益出しが主要因の下げと見られます。

【貴金属市況】
金は前日に戻り高値を更新も、本日は一転して利食い売りに押される展開となり1266.6ドル(−7.0)に反落して引けています。このところドル高の逆風の元でも金価格は上昇を続けて下値の堅さが見られましたが、利上げ観測の高まりを意識した売り物に押された模様で、下値の堅さが意識されると同時に1300ドルを抜き去るだけの背景もないことが現状で1250ドル〜1280ドルの範囲でも保ち合い相場の展開が続きそうです。本日の円換算は4240円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況はコーン・大豆・小麦の3銘柄ともにしっかりで、中西部産地の降雨観測から収穫の遅れを囃した買い物に上昇しています。

ドル円は一時3か月ぶりの高値示現

おはようございます

【金融・為替】
ドル円はニューヨーク市場で一時104円87銭と7月下旬以来3か月ぶりの高値(円は安値)を付け、その後はドルを売る動きに押されて現在104円25銭と昨日の東京市場とほぼ変わらず、ドルは対ユーロでも一時1.085ドルに上昇後に修正安となり現在1.088ドル前後で推移しています。シカゴ金利先物のフェドウォッチでは12月利上げを8割程度織り込んでいて、このところドルは買い進まれていましたが利食い売りに押される展開となっています。ドル指数は99ポイント台まで上昇後に98台に反落しています。ダウは1万8169ドル(−53)に反落し原油の続落も影響しているようで、1万8000ドル台前半の居心地よさからもみ合いが長期化しています。10年債利回りは1.758%に低下しています。

【石油市況】
原油は49.96ドル(−0.56)に続落して節目の50ドルを割り込んで引けています。ブレント相場も50.79ドル(−0.67)に続落しています。前日にイラクが今回の減産合意からの例外的に除外する意思を示したことから、減産合意への不透明感からの下落となっています。バルキンドOPEC議長のイラク訪問による、マリキ首相やアイビ石油相との会談内容が注目されています。

【貴金属市況】
NY金はドル相場が上昇後に急反落に転じたことからドル安を追い風にして反発し、急落後の戻り高値を更新して1273.6ドル(+9.9)に反発して引けています。10月入りドル建て金相場は1300ドル台から一気に1250ドル割れを試す水準に急落しましたが、ドル高の逆風下にも関わらず徐々に下値を切り上げています。9月下旬にはファンドのネットロング(売り買い差引)が900t超えに膨らんでいましたが、今月18日現在550t台とピークから350t減少して売り物が一巡していることや、祭礼需要のインド、春節向けの準備の中国といった実需買いもあり1250ドルの下値の堅さを再認識したものと思われ、ETFも今月は増加していることも効いているようです。本日の円換算は4250円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は動意に欠ける展開で。前日とは打って変わって上昇した大豆が小反落し、下落した小麦とコーンが小反発しています。

ドルの堅調地合いが続く

おはようございます

【金融・為替】
米製造業PMIが事前予想を上回りドルの堅調地合いが継続、対円は104円20銭にドル高・円安が進行し、対ユーロは1.987ドル近辺でもみ合い、ドル指数は198.6ポイント前後で推移しています。大統領選もクリントン優位がFRBの決断に寄与されるとの見方もあり、シカゴ金利先物は12月利上げを70%の確率で見込んでいます。ダウは1万8223ドル(+77)に続伸し、大手通信AT&Tのタイムワーナー買収を好感する動きや決算期待の強気見通しに支えられているようです。10年債利回りは1.763%に上昇しています。

【石油市況】
原油は50.52ドル(−0.33)に小反落し、ブレント相場も51.46ドル(−0.32)に反落しています。11月の総会を控えてイラクが減産への取り組みの除外を求めたことが、先行きの不透明感から利食い売りに押された模様です。但し、米国はじめ各国の原油在庫が減少傾向にあることや来月の合意期待の強気見通しも根強いようです。

【貴金属市況】
金はアジア時間から欧州時間にかけては1265ドルを中心にもち合う動きが続きましたが、NY時間序盤に一時的にドル安となったことを背景に買われ一時1272.8ドルまで買い進められましたが、先週の高値に届かなかったことやドルの反発に押されて軟化し1263.7ドル(−4.0)に下落して引けています。先週末にSPDRが16t強減少に転じたことは買い勢力にはややショックながら、アジアでは価格下落により中国やインドの実需買いも復活、インドでは国際価格よりも割高を買う活況も伝えられ、中国も輸入量が年初の水準に戻す旺盛な買い物が見られて下値サポートの役割を果たしているようです。本日の円換算は4220円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は小麦の急反落にコーンも連れて下落しましたが、大豆は輸出検証高が堅調に推移していることから続伸基調となっています。

週末の米GDPに注目

おはようございます

米大統領選挙は投票日の11月8日まで残り3週間を切りました。クリントン優位がマスコミ報道や支持率の経緯盛んで、金融市場もトランプ大統領誕生のリスクは取り除かれそうです。となれば、12月のFOMCでの利上げの可能性はますます高まり、9月時点の5割〜6割の可能性も現在シカゴの金利先物では7割まで上昇しています。

今週末はFOMCによる利上げの確固たる裏付けが金融当局には欲しいところで、その意味では週末28日の米7〜9月期のGDP(事前予想は+2.5%)発表も利上げの大きな要素となります。金融市場でも利上げは市場のコンセンサスとなりつつあり、概ね織り込んだいる状況のようです。

心配の種があるとすれば、昨年12月の利上げの反動からドル高・中国元安により中国初のチャイナリスクの拡大により、世界の金融市場が大混乱したことが連想されます。次回利上げのソフトランディングに向けてFRBは細心の注意を払い、利上げのタイミングを払うことになります。

今週もよろしくお願いします

金融市場はユーロの続落が目立つ程度

おはようございます

外為市場ではユーロの下落が続き対ドルで1.088ドルに続落し、対円でも122.9円に続落しています。前日にECB理事会では政策金利を据え置いたものの、ドラギ総裁の会見から来年3月期限のQEを更に延長すると市場は嗅ぎ取ったようです。ドル円は103.8円前後で取引を終えもち合う展開で、ドル指数は98.6ポイントとドルの主要通貨に対する堅調地合が続いています。米10年債利回りは1.736%に小幅軟化しています。

ダウは1万8145ドル(−16)と小幅に反落も、ナスダックはしっかりで総じて動意に欠ける動きとなっています。商品市場もWTI原油が50.85ドル(+0.22)に小反発し、金も1267.7ドル(+0.20)に小反発し、他商品市場も小幅な値動きとなっています。原油はOPECの原産期待が下値をサポート、金はETF増加とインドの祭礼需要の盛り上がり期待がドル高の逆風下も下値支えとなっています。

よい週末をお過ごしください!

ヒラリーが3連勝も非難合戦に終始

おはようございます

【金融・為替】
昨日はECB理事会が開かれ政策金利は予想通り据え置かれましたが、その後のドラギ総裁の定例会見では現状のQE政策の期限が2017年3月までを延長するとの受け止め方にユーロが対ドルで1.092ドルまで下落し、対円でも113.7円に下落(円は反落)しました。ドル相場は総じて堅調で指数は98.3ポイントと戻り高値を更新しています。ダウは1万8162ドル(−40)に小幅に反落し、10年債利回りは1.747%に小幅低下しています。

【石油市況】
原油は50.43ドル(−1.17)に急反落し、ブレント相場も51.38ドル(−1.29)と同様に反落しています。前日の急上昇に対する修正安と思われますが、50ドル台の価格維持が続くのか注目されます。来週はウィーンでOPECと非OPECの生産調整に向けた話し合いがもたれる予定で、議論の具体的内容が注目されます。

【貴金属市況】
金はNY時間の序盤に1275.9ドルの戻り高値を更新も、その後は対ユーロ中心にドル高に転換したことや、原油価格の下落に押されて反落し1267.5ドル(−2.4)の小幅反落して引けています。本日の円換算は4115円前後になります。

【穀物市況】
前日は原油高になびき上昇も、本日は原油価格下落につれて3銘柄ともに急反落しています。取れ秋のプレッシャーが付きまとう時期となっています。

米原油在庫減に1年3か月ぶりの高値に

おはようございます

【金融・為替】
10月も下旬に入る段階ですが、国内では今月証券界、商品界ともに売買が振るわず低調が続いています。相場を動かすだけの材料に乏しいこともありますが、証券は東証一部上場企業の4割の筆頭株主が日銀と年金基金といったいびつな官製相場を嫌気する投資家も多いようです。我らが商品市場も9月20日から新システムを導入して、取引時間延長により海外市場の時間帯を網羅する利点が生かし切れていないようで、特にSCO(限月間や商品間の値差狙い)注文が機能しておらず海外ファンドや自己ディーリングが取引を見送り売買低調につながっています。SCO機能の復旧が望まれるところではありますが、それにしても米利上げ時期や英EU離脱、さらに佳境に入った大統領選挙も相場の変動要因としては心もとない状況です。」

ドル円は103円40銭とドルは軟化し、対ユーロでも1.097ドルに小幅に軟化しています。ダウは1万8202ドル(+40)と企業決算を好感して続伸しています。10年債利回りは1.752%に小幅に上昇しています。今日はヒラリーとドナルド両候補の最後のテレビ討論、共和党もマスコミも敵に回したドナルド不利と伝えられていますが、既存政治をぶっ壊すことができるのはトランプ氏果たして・・・・・?

【石油市況】
原油は51.60ドル(+1.31)に大幅に続伸し、ブレント相場も52.67ドル(+0.99)と続伸しています。先週6週ぶりに増加に転じた米原油在庫が予想外に減少したことに反応を示しています。また、サウジの石油相が減産には多くの加盟国が参加すると発言したことも、投機買いを高める要因となった模様です。

【貴金属市況】
金は前日に1260ドル台の乗せて、本日もその勢いをかって続伸し1269.9ドル(+7.0)に続伸して引けています。ドル相場が小反落したことや、WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)が中国の今年の宝飾需要の低調を投資需要がカバーして前年とほぼ同量の総需要(1000t)と予想されたことも上昇要因と見られます。更に直近の価格下落にインドの需要も戻ったことが材料視された模様です。本日の円換算は4205円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況はコーン・大豆・小麦ともに総じて堅調に推移していて、原油高を好感しての上昇のようです。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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