本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2016年08月

米利上げを意識してドル上昇に

おはようございます

【金融・為替】
週末の雇用統計が今週の大きなイベントとみられますが、この日フィッシャーFRB副議長が景気指標次第で年内2度の利上げの可能性に言及し、ドルは一段上昇して対円が103円丁度を挟む水準に、対ユーロでも1.141ドルに反発してドル指数は96ポイント台に乗せています。週末の雇用統計の事前予想は雇用増が18万人となっていますが、20万人を超えると9月利上げの可能性が高まり一段のドル高要因となり、15万人を下回ると9月の利上げの見送り観測が高まりドルは急反落する可能性があります。市場では仮に事前予想を上回っても9月利上げに懐疑的な見方も依然として根強く、雇用統計後のFOMCぎりぎりまで利上げ時期を巡る思惑にドル相場た米金利の上下動が続く波乱要因となりそうです。

【石油市況】
原油は46.35ドル(−0.63)に続落し、ブレント相場も48.37ドル(−0.89)に続落しています。ドル上昇の動きに加えて、イランが年内さらに20万バレルの増産するとして9月の非公式会合への悲観的観測の広がりに嫌気売りに押される展開となりました。

【貴金属市況】
ドル指数が8月8日以来3週間ぶりに96台に乗せるドル高を嫌気する売り物に押されて反落、ブリグジット後の安値1310ドルを一時割り込み1308ドル台に下落、引けにかけてはやや戻すものの1313.0ドル(−10.7)と終値ベースでは6月下旬のブリグジット報道以来の安値となります。次の下値目途は1300ドルの大台で雇用統計の内容次第で一段とドル高進行となれば割り込むことも想定されます。とはいえドルとの逆相関性が強いドル建て金相場は一段下落しても、我らが円建ては円安に支えられそうです。本日の円換算は4320円前後になります。欧州の金融機関の信用不安が燻り、英国のEU離脱の本格交渉は来年以降となり影響はまだ未知数の不透明感が払しょくできず、米利上げ後の新興国市場からの資金流出懸念、そしてテロの世界への拡散傾向など金を取り巻く環境は安全資産として位置づけを大きく弱めることは考えにくい状況です。

【穀物市況】
小麦相場の4ドル割れ示現にコーンも年初来安値を更新し、連れて大豆も続落を強いられています。小麦の世界的な豊作観測が重荷となり、コーンや大豆も収穫時期が接近してハーベストプレッシャーが意識されています。

ドルの買い戻し一服

おはようございます

【金融・為替】
週明けの為替市場では先週からのドル買いの勢いからドル円は東京時間で一時102円39銭まで円安が進行したところがいっぱいとなり、その後はじりじりと円を買い戻す動きが強まり現在101円90銭前後で推移しています。ジャクソンホールでのイエレン議長の発言に、シカゴの金利先物市場の9月利上げが33%に上昇しましたが週明けには20%に低下したことや、米長期債利回りの低下もドル買いの勢いを削ぐものとなっています。ユーロも1.118ドルに下落が一服し、ユーロ円は114円ちょうどまで円が買い戻されています。ダウは1万8502ドル(+107)に急反発して、10年債利回りは1.566%に低下しています。FOMC関係者が市場の緩和政策長期化期待を牽制する一連の発言も、市場関係者の根強い緩和維持期待が続いている模様で、当局と市場の温度差縮小には手を焼いているようです。その意味でも今週末の雇用統計が重要視されそうです。

【石油市況】
原油は46.98ドル(−0.66)に反落し、ブレント相場も49.26ドル(−0.60)に反落しています。週末からのドル高の流れや、来月の非公式協議でのイランの生産凍結慎重姿勢を嫌気する値動きとなっています。

【貴金属市況】
金は週末に続き小動きに終始して1323.7ドル(+1.1)の小幅高で引けています。FRB幹部による度重なる利上げ言及も、ブリグジット後の安値(1310.7ドル)を下回ることなく比較的堅調に推移しています。依然として9月利上げの可能性が低いことを金価格は反映させているものと推測され、世界経済の先行き不安や、日欧の緩和策継続等が1300ドルの大台を死守させているようで浮上の機会待ちといった様相もあるのではないでしょうか。本日の円換算は4315円前後になります。

【穀物市況】
収穫時期の近づく穀物ですが、冬小麦収穫期の小麦相場の急落に連れるようにコーンと大豆も続落しています。

ジャクソンホールに続き雇用統計が注目

おはようございます

台風10号の行き先が気がかりな週明けですが、金融市場では同様に米利上げ時期が最も気がかりな事項です。先週末はイエレン議長の発言に副議長のフィッシャー氏がテレビのインタビューで補足し、9月利上げの可能性に言及したことから金融市場ではドルが上昇して長期金利も上昇しました。シカゴの金利先物では9月の利上げの確率が40%台に急上昇しました。

週明けの外種市場ではドル円は一時102円に入るドルの急伸場面も見られます。FRBのメンバーが市場の行き過ぎたハト派見通しに警鐘を鳴らし、9月利上げの可能性も選択肢としてあることを市場に周知させるいい機会となったものと推測されます。その意味でも今週末9月2日の雇用統計の内容によっては、9月利上げが現実味を帯びることも考えられ重要視されそうです。

今週も宜しくお願いします

9月利上げ排除せずドル全面高

おはようございます

注目されたイエレン議長の講演での発言は「米雇用が改善し、利上げのための条件が整ってきた」とし、時期は特定されないものの利上げへの意欲を示しました。このところのFRB幹部や地区連銀総裁の発言を踏襲するもので、サプライズ的は印象は大きくないものの、FRB議長としての利上げ意欲を改めて示したことからドルは全面高となりました。

議長の発言が9月利上げを排除しないと受け止められドルは主要通貨に対して堅調に推移、ドル円は100円台前半からじりじりと上昇して101円80銭近辺まで大幅な円安・ドル高で今週の取引を終了しようとしています。ユーロも1.119ドルに大幅下落しています。外為市場では総じてドル堅調の反応を示し、ドル売りの投資家ポジションが巻き戻される展開となっています。

ドル上昇にダウは下落に転じて現在40ドル前後下げる反応を示し、逆にユーロや円相場の下落により日欧の株価は上昇(シカゴ日経先物は200円強上昇)しています。ドル高の圧力に商品市場は軟調かと思いきや原油は横ばい推移にとどまり、金相場も1320ドル台をキープして円建ても4300円台に復帰しています。

次の利上げに動きたい米金融当局の姿勢に今後影響するものは?来週末9月2日(金)の米雇用統計が重要指標として再びクローズアップしそうです。来週からは9月入り、夏枯れ脱出して秋相場を迎えることになります。

よい週末をお過ごしください!

議長発言警戒にドル買い継続

おはようございます

イベントを控えてドルを買い戻す動きが続いていて、本日のイエレン議長の発言内容を警戒する動きとなっています。議長が利上げに対して積極的な発言をすることを前提の警戒感が漂うといった感じでしょうか。

ドル円100円55銭・ユーロ1.128ドルとドルは続伸基調を継続(ユーロ円113.4円の保合い)しています。FOMCやFRB関係者の利上げに対する積極発言が続き、議長の発言もこれを踏襲するとの見方がドルを買い戻す動きの背景のようです。

ダウはマイナス圏で推移して現在30ドル前後安で推移、金は1320ドル台前半に小幅に続落しての保合い、原油は前日の急反落に対する反動に小反発して推移しています。穀物市況は収穫時期のハーベストプレッシャーを意識して続落しています。

8月も下旬に差し掛かり本日の議長発言や、来週末の雇用統計が注目されていますが、市場関係者の夏休み明け本格始動はまだ少し先のようです。

金相場は夏バテに急反落

おはようございます

【金融・為替】
外為市場は特段の材料はありませんが、ドルは総じて堅調に推移する一日となりました。ドル円は100円45銭近辺で推移、ユーロは1.126ドルに続落しドル指数は94.7ポイントに上昇しています。ユーロ円は113.1円と保ち合いに終始しています。ダウは1万8471ドル(−65)に反落し、10年債利回りは1.559%に上昇しています。引き続き週末のイエレン議長の講演待ちの様相ですが、金融市場全般に「夏バテ」気味にも見られます。

【石油市況】
原油は46.77ドル(−1.33)に急反落し、ブレント相場も49.05ドル(−0.91)に反落しています。ドル高に加えてAPIもEIAも原油在庫が増加しさらにオクラホマの受け渡し場所も増加したこと、外的要因ではイラン首相が増産余地が残されていることから来月の生産凍結の合意に難色をしめしたことも嫌気されているようです。

【貴金属市況】
金はドル高を嫌気する動きから買い方ファンドの手じまいと見られる売り物に押されて急反落し、セッションは1326.1ドル(−16.0)と終値ベースでは1か月ぶりの安値で取引を終えています。ブリグジットが目先は金融市場の波乱要因から後退していることや、このところ米地区連銀総裁やFRB幹部の複数から利上げに対して積極姿勢発言が見られること、更には原油や他商品と比較したボラティリィティの低下から投機資金が金市場から流出する動きを嫌気する動きも手伝ったようです。「夏バテ」の典型例とも見られる展開に、秋相場への準備段階ともとられられます。

【穀物市況】
コーン・小麦・大豆ともに続落していて、収穫期を迎えた冬小麦や、収穫期の近づくコーンや大豆もハーベストプレッシャーを意識する時期に入り天候プレミアムを吐き出す状況となっています。

ジャクソンホール控え神経戦

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は昨日の東京市場でも欧米市場でも一時100円の節目を割り込む場面も見られましたが、現在は100円20銭前後で推移引き続き週末のジャクソンホールまでは手掛かりに欠けることから一方方向には進みにくい展開となっています。ユーロも1.130ドル前後で推移していてこちらももみ合いの展開、対円は132.7円とユーロが軟調地合いとなっています。ダウは1万8547ドル(+15)に小反発し、10年債利回りは1.553%に小幅上昇しています。

【石油市況】
原油は時間外取引で46ドル中盤まで続落する場面が見られましたが、イランが来月の非公式協議に前向きな姿勢をしめしたことから反発し48.10ドル(+0.69)で引けています。イランは前回協議時点と比較すると制裁前の産油量にほぼ復帰していて、次回協議に反発する理由は見当たらず生産凍結には前向きととらえられています。もっともOPEC+ロシアの生産凍結は供給過剰のファンダメンタルに変化を及ぼすものではなく、供給過剰は継続するものと考えられ出直り上昇も限定的なものと見られます。

【貴金属市況】
金は狭いレンジの値動きで本日は1342.1ドル(+2.7)に小反発して引けています。連日のように米地区連銀総裁が利上げの可能性に言及していることから、上昇に歯止めがかかりやすい状況が続き強気ファンドは振るわれる状況が続いています。週末のイエレン議長の講演も読みづらくポジションを一方向に傾けにくいことから、当面はレンジ内保ち合いが継続するものと推測されます。

【穀物市況】
小麦相場の急落を受けてコーンが続落して、大豆も反落に転じています。豊作観測がほぼ不動の状況で、冬小麦の収穫進展にハーベストプレッシャーに押される展開が大豆・コーンにも波及したものと推測されます。

週末のイベント待ち

おはようございます

早い時間の更新ですが、金融市場は週末のジャクソンホールまで目立った材料はなく凪相場が続いています。ドル円は100円30銭と小幅な円安・ドル高で推移、ユーロの1.132ドルに小反発しドルは総じて確りとといった程度、ダウは10ドル前後の小幅反落、商品はこのところ堅調続きの原油が8営業日ぶりに反落し47.43ドル(−1.68)に、金もドル高に押されて小反落1342.7ドル(−3.5)しています。

総じて週末のイエレン議長の発言を待つ姿勢から凪状態となっています

ジャクソン・ホールの議長発言に注目

おはようございます

夏季休暇明け、リオ五輪閉幕、甲子園も閉幕、一連のイベントが終了して静かな8月下旬と思いきや、3つの台風が矢継ぎ早に日本列島に襲い掛かってきています。台風9号は関東を直撃する予定ですが、被害が少ないことを願うばかりです。

米地区連銀総裁やフィッシャー副総裁といった面々の発言が伝えられています。概ね雇用や米経済見通しを評価するもので、年内利上げに含みを持たせる発言となっています。週明けの外為市場では100円台後半でやや円安推移もこの辺の事情が影響しているものと推測されます。

週末にはワイオミング州ジャクソンホールでのイエレンFRB議長が講演が今週のメインイベントです。具体的な利上げ時期を示唆するのかが最大の関心事となります。発言内容によっては為替・債券・株価・商品価格に少なからぬ影響を及ぼすことになりそうです。

今週もよろしくお願いします

週末の海外市場は平穏閑散

おはようございます

リオ五輪も甲子園も終盤に差し掛かり、来週からは普通の一週間がまた始まります。26日(金)には毎年恒例のジャクソンホール(米ワイオミング州)に黒田日銀総裁はじめ世界の中銀首脳が参集し、なかでもイエレンFRB議長による講演内容が世界の注目を集めます。勿論今後の米金融政策への言及が最大関心事となります。

週末の海外市場は概ね平穏な動きとなりました。

ドル円100円20銭・ユーロドル1.132ドル・ユーロ円113.4円
ダウ1万8552ドル(−45)に小幅反落
WTI原油48.52ドル(+0.30)に8営業日連続高も、ブレントは小反落
NY金1346.2ドル(−11.0)ドル安一服から手仕舞い売り優勢(円換算4310円)

良い週末をお過ごしください
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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