本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2016年01月

日銀がマイナス金利導入

おはようございます

昨日の昼過ぎに日銀のサプライズに為替・株式・商品市場が乱高下、異例のマイナス金利に市場の評価が割れました。日本時間から欧米市場を経由して地球一周して土曜日の朝を迎えると、ドル円は121円台前半に円安・ドル高が進行し
て、ダウは300ドル前後上昇していることから金融市場では概ね日銀の政策を高評価したものと推測されます。国債を年間80兆円購入する現在の量的政策に加えて、マイナス金利という質的緩和を追加したことになります。

「マイナス金利」は民間銀行が日銀に預ける当座預金に課されるもので、現在は0.1%の金利が付きますが今後は0.1%の金利を銀行が負担することになり、企業や個人向けの融資を増やすという政策です。特例として現在の預け入れ金は免除されますが、借り手がなく融資に苦慮する銀行への負担が考えられます。欧州では既に欧州中銀(ECB)やスウェーデンやデンマークの中銀が採用していて、通貨安の防衛には一定の効果が見られますが、実体経済の働きかけは現状ではその効果を疑問視する見方もあり今回の日銀の決定も今後の影響を見守ることになります。

効果は疑問視されるものの、円安・株高の反応を一先ず勝ち取ったことから一定程度の日銀への評価は高まることになります。ある意味で市場との対話に黒田日銀は成功したものと受け止められます。

商品市場では原油や金などはドル高による影響から上値がやや重いものの、日米欧の中銀の金融政策が概ね緩和的と捉えられるポジティブな見方に支えられる動きとなっています。それでも市況への好影響の継続性への疑問もあり、しばらくは市場の動静を見守ることになりそうです。

原油・株価の上昇に金は反落

おはようございます

【金融・為替】
FOMCの声明文は概ねハト派的ニュアンスと評価する意見が上回ることから、3月利上げはより慎重になったものと解釈されます。但し、利上げトーンはやや後退しましたが、今後も金融市場の動きや米経済指標を横にらみの状況が続き3月利上げのありやなしやの見方が交錯することとなりそうです。ドル円は原油価格や株価の上昇からリスク回避の動きが後退して118円80銭と昨日から小幅な円安・ドル高で推移、ユーロは1.093ドルに続伸し、対円も129.9円に続落しています。ダウは125ドル高の1万6069ドルに反発し、10年債利回りは1.983%に低下しています。

【石油市況】
原油は33.22ドル(+0.92)に続伸して、ブレント相場も33.89ドル(+0.79) に続伸しています。WTI原油の受け渡し場所の在庫が減少したことに加えて、ロシアが減産協議を提案したことを警戒しての上昇となっています。但し、イランやイラクが増産する方向のなか実際の減産協議には懐疑的見方をせざるを得ない情勢で、ロシア国内でも政府と石油会社の姿勢が減産と増産に意見が分かれている状況です。いずれにして中長期の供給過剰のファンダメンタルに変化はなく、テクニカルを伴う投機的な値動きが今後も続くことが想定されます。

【貴金属市況】
金はFOMCがハト派的な内容と見られたため、反落して引けたNY市場の引け直後から大幅な反発に転じアジア時間に一時1125ドル台に回復しました。その後欧州市場で1120ドルを割り込みNY入りし、1120ドル台に返り咲く場面も見られましたが引けにかけては値を消し1115.6ドル(−0.2)に小幅に続落して引けています。FOMCを織り込みながらこのところショートカバーが進み、カバーが一巡しつつある内部要因から勢いの減速要因と見られます。この日はドルが円以外の通貨に対して反落したものの、原油高背景に株価が続伸したことも逃避買い減速となっています。1100ドル乗せで実需の買いが見送られていることや、中国の旧正月需要が一服していることも勢いをそいでいるものと考えられます。円換算は4230円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は大豆に中国からの成約キャンセルの報に急落に転じ、コーン・小麦もつれて下落する冴えない展開となっています。

FOMCはタカ派・ハト派の言質与えず

おはようございます

[FOMC声明文」
米連邦準備理事会(FRB)は27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融政策の現状維持を予想通り決めました。注目の会合後の声明では「海外経済と市場動向を念入りに注視する」と盛り込み、世界的な株安や原油安に懸念を示しました。米経済も「昨年終盤に減速した」と判断を下方修正し、先行きは「緩やかに追加利上げを進める」としましたが、市場の混乱が続けば利上げが遅れる可能性も示唆した内容となりました。結果的には市場の期待に応えたハト派的なものとなりました。

【金融・為替】
ドル円はFOMC直後に一時119円台の3週間ぶりの円安水準となりましたが、発表後に以外にも株価が下落に転じたことから円相場は上昇して現在118円60銭と昨日の東京から30銭程度の円安・ドル高で推移、ユーロも上昇後に小幅に反落して1.089ドルも小幅に続伸し、対円は129.1円に続伸(円は続落)しています。ダウは声明文の内容が世界経済に配慮すると評価される一方で、3月利上げを排除できるほどの中身でないと反落し222ドル安の1万5944ドルで引け、10年債利回りは1.999%に低下しました。

【石油市況】
原油は32.30ドル(+085)に続伸して、ブレント相場も33.10ドル(+1.30)に続伸しました。EIA(米石油協会)の在庫は予想以上に増加したものの、受け渡す場所の在庫が12週ぶりに減少に転じことから買いが継続された模様です。今朝の日経紙にWTI原油のオプション市場に取組高急増が波乱要因とありましたが、特にプット(売る権利)に石油企業や金融機関・更にヘッジファンドの取組高増加が指摘され、上昇と下落に備えたヘッジ玉に当業者と投機筋のポジションが入り乱れて増加し、混乱を助長させているひとつの要因と指摘していました。

【貴金属市況】
金はアジア時間で1120ドルを割り込み欧米市場でも軟化、前日の急伸に対する利食い売りと見られる売り物もあり、セッション引けにかけても軟調推移から1115.8ドル(−4.4)に反落して引けています。但し、引け後のFOMC声明文がややハト派と受け止められて反発に転じ現在のスポット市場では1125ドル近辺に戻して推移しています。本日の円換算は4260円前後になります。明日の日銀金融政策会合で追加の緩和あるなしに円建て金相場は上下にぶれる可能性があるので要注意です。

【穀物市況】
穀物市況は小麦が急反落し、コーンはほぼ横ばい推移、大豆は原油高に反応を示し反発しています。

原油反落にリスク回避モードに

おはようございます

【金融・為替】
週明けの米国では大雪による影響からワシントンでは政府機関が閉鎖され、本日より開かれる予定のFOMCに参加する地区連銀メンバーの一部がワシントンに着けなくても電話協議により開催される見通しです。偏西風の蛇行による寒波が広く北半球全体に及び、死傷者が多く出ると同時に経済にも少なからぬ影響が出ています。

ドル円は118円35銭前後で推移していて昨日の東京から40銭程度のドル安・円高水準に、原油や株価が反落も円高進行は限定的なもので一部に日銀の追加緩和を警戒する動きもあるようです。ユーロは1.084ドルに反発して、対円は128.3円前後に持ち合っています。ダウは208ドル安の1万5885ドルに反落(シカゴ日経先物−250円反落)しています。10年債利回りは2.011%に低下しています。日本時間の28日木曜早朝4時15分発表されるFOMC声明文では、米景気や世界経済の見通しが注目され、利上げピッチの緩和への言及のあるなしが注目されます。

【石油市況】
原油は週明けのアジア時間に一時32.74ドルまで続伸する場面が見られましたが、サウジがエネルギープロジェクトを継続すると表明したことや、中国のディーゼル油の輸入が12月まで4か月連続で減少したことを嫌気する急反落となりました。ブレントも30.50ドル(−1.68)に続落しています。

【貴金属市況】
金はアジア時間で1100ドル台を回復し、欧米時間に株価や原油価格が下落してドル安方向に進んだことから逃避買いを集めて反発し1105.3ドル(+9.0)に反発し、1080〜1110ドルのレンジの上限近辺に達しています。中国経済の減速や原油価格の下落による世界経済の不透明な先行きから買いが集まり、日米欧の中央銀行の金融緩和姿勢が継続される見方が現在の金市況を支える構図となっています。年初から金ETFが22トン前後増加していることも約4年ぶりのことで、債券や通貨フランや円とともに金にも一部流入が認められます。本日の円換算は4190円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は大豆や小麦が続伸もコーンは小反落しています。原油安や株安の影響もありますが、ドル安が押し上げ要因と見られます。

今週はFOMCと日銀政策会合に注目

おはようございます

琴奨菊が日本人力士で10年ぶりの優勝を果たし、相撲ファンの溜飲が下がる思いではないでしょうか。全国的な寒波到来から九州や四国でも大雪となりました。奄美大島では115年ぶりの冠雪とのこと、雪への備えがないことから混乱は必至で同情の極みです。寒波は日本にとどまらず米東海岸にも大雪をもたらし、ワシントンで50センチの積雪から首都機能が麻痺し金曜の午後には政府機関が休止、ニューヨークでも60センチ積もり、交通機関が停止、航空機も停止してインフラが機能停止、スーパーなどの小売店も休業で庶民生活に影響を与えています。昨年1−3月期が寒波の影響からGDPが大きく落ち込んだことが思い起こされます。週明けの天気は晴れのようですが株価等への影響も気にかかる状況です。

さて、先週は久しぶりのドラギマジックで世界の金融市場の混乱に一応の歯止めをかけることとなりました。但し、中国をはじめとした新興国からの資金流出は止まらず、原油価格の長期低迷も避けられないことから産油国や資源国経済も厳しい状況に変化はありません。今週はFOMCの声明文の公表が27日(日本時間28日午前4時15分)にあり、今後の利上げスケジュールに変化があるのか注目されます。そして週末29日に日銀金融政策会合が開かれ、追加緩和のあるなしに大きな注目が集まります。

今週もよろしくお願いします

金融当局の政策頼み再び

おはようございます

【金融・為替】
昨日の日経平均は941円高で引け節目の1万7000円台に急接近し、本日入電のシカゴ日経先物は1万7200円台中盤大幅に続伸しています。他のアジア株・欧州株も堅調に推移し、ダウは210ドル高の1万6093ドルに大幅に続伸しています。為替相場では今週対円で80円の節目を割り込んだ豪ドルが83.2円台に急伸し、日本円もリスク回避から一時115円台に急伸たものの118円80銭で今週の取引を終えて、リスクオフの動きが一服しています。また、2月限納会で26ドル台に沈んだWTI原油も3月限の今週の終値は32ドル台に急反発しています。

昨年12月に10年ぶりに利上げに転じた米国の金融政策から新興国からから資金が流出、更に年明けから中国株が暴落に陥り世界の金融市場に波及、原油は30ドルを大きく割り込み産油国や資源国の経済に少なからぬダメージを与えて世界の金融市場を震撼させました。週末の金融市場からリスク回避ムードが大きく後退した要因は21日にECBが次回3月の理事会で追加の緩和策を示唆したことがきっかけのひとつで、来週のFOMCや日銀の会合でも緩和姿勢が強調される期待の高まりも落ち着きを取り戻すきっかけとなったようです。

それにしても上下動の値幅は常識を超える値動きが続いていることの背景は、投機筋の先物市場を使ったプログラム売買が市場を主導していることは明らかで、千分の一はおろか万分の一秒単位のシステム売買が主導しています。その手法は一方的な展開に陥りやすく、上に下に大きく市場を動かし常人の我々の手の及ぶ範囲を超えている状況が続きます。相場水準は戻しても原油の供給過剰の構造的問題は残り、中国経済のピークアウトは避けて通れない状況になんら変化はありません。市場が金融当局の政策頼みが再び盛り上がることは、投資家の他力本願を助長して足元は危うい状況が続き、投機筋のプラグラム売買による市場の混乱を招く図式に陥り今後も金融市場の波乱要因となりそうです。

【石油市況】
WTI原油は32.19ドル(+2.66)に急続伸し、ブレント相場も32.18ドル(+2.93)に大幅に続伸しています。前日の26ドル台(限月は違うものの)から20%の急騰となっています。ECBの追加緩和示唆から金融市場が落ち着きを取り戻しことが急反発の要因となり、大きく売り込まれた原油の下げピッチに警鐘を鳴らすものとなり、売り込んだ投機筋の大量のカバーの呼び水となった模様です。但し、世界的に原油の供給過剰に変化はなく、カバー一巡後には再び売り込まれることも想定され原油市況は予断を許さない状況が続くものと推測されます。

【貴金属市況】
金はドルの急反発や原油や株価が堅調に推移したことを嫌気し、1100ドルを割り込み推移して小幅に続落の1096.3ドル(−1.9)で取引を終了しています。但し、比較的下げ幅が小さいことは日米欧の金融政策が緩和的な政策を維持せざるを得ない環境に置かれていることが、金価格の下支え要因として働いているものと推測され、ETFが年初から22トン前後増加の方向性を維持していることからも、世界経済の先行きの不透明感が背景にあるものと推測されます。週明けの円換算は4165円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況も株価や原油の反発に呼応して堅調に推移しています。

ドラギ発言と原油安一服にリスク回避後退

おはようございます

【金融・為替】
ECB理事会では政策金利を予想通りに据え置きとしましたが、ドラギ総裁の会見では「下振れリスク増した」認識を示し「次回3月10日に金融政策を再検討する」と発言して強い追加緩和姿勢を滲ませました。この発言を受けてユーロ安と欧州株高の動きにつながり、米国市場では原油価格の反発もあり、ダウも反発に転じる動きとなりました。ドラギ発言や原油の反発からひとまず市場は下げ一服となっていますが、反落にしたユーロはその後反発に転じていて政策頼みの不透明感が市場を覆っています。昨日は中国が7兆円規模の資金供給を発表しましたが、上海株は昨年の安値を更新して当局の緩和姿勢の効果は限定的となっています。ECBに続き来週26・27日にはFOMCで米景気の見通しや利上げペースに関する声明が注目されます。更に28・29日は日銀政策会合が開かれ、政府からの追加緩和への期待の高まりにどのように答えるのか注目されます。一部にはこのところの株安・円高傾向は海外発の要因によるもので、日銀が追加緩和すれば策の出尽くしと判断されれば更に株安・円高が進むとの見方もあり、日銀は難しい判断を迫られる状況となっています。

ドル円は117円70銭と昨日から90銭の円安・ドル高で推移、ユーロはドラギ発言後に一時1.077ドルに急反落も現在は1.087ドルと小幅安にとどまっています。対ユーロは128.0円に小反落しています。ダウは115ドル高の1万5882ドルに反発しています。

【石油市況】
前日に26ドル台で納会した2月限に続き、当月に回った3月限は切り返して29.53ドル(+1.18)に反発し、ブレントも29.25ドルに反発しています。注目された原油在庫は予想以上に増加していたものの、前日のまでの急落に対する修正高となりました。投機筋が主体の現在の原油価格推移は、ボルカールールで規制された投資銀行不在に価格のブレをより大きくさせていて、今後も波乱含みの価格推移が予想されます。いずれにしても供給過剰のファンダメンタルに大差なく、戻りが入っても売り方ファンドがどこで売ろうか手ぐすねを引き市況環境に大きな変化はないでしょう。

【貴金属市況】
金は欧州時間に1100ドル前後で推移していましたが、ドラギ発言でユーロが反落してドル高が進んだことを嫌気して一時1092.5ドルに沈み、引けにかけて浮上できずに1098.2ドル(−8.0)に反落して引けています。但し引け後にユーロが反発に転じたことから現在は1100ドルを回復しています。ECBや日銀の追加緩和が予想されることや、FRBの利上げペース後退観測が現在の金価格の下支え要因となっている状況に変化はなく、原油安や株安が債券とともに金に逃避買いを呼び込んでいます。円換算は4140円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は大豆と小麦が反発するも、昨日まで3日続伸のコーンが反落、エタノールの生産減が反落要因となり高安まちまちな展開となりました。

原油価格の下落にリスクオフ

おはようございます

【金融・為替】
日本株は1万4000円台前半に売り込まれ14年10月の日銀の異次元緩和以前の水準に逆戻りし、ドル円も一時115円台に円高が進み昨年の円の高値に接近しています。日銀の緩和頼みのアベノミクスが世界の金融市場の荒波に飲み込まれ、安倍政権の成果であるTPP合意の立役者甘利経済再生大臣に「政治と金」の問題が発覚、今国会は大荒れ必死で参院選を控えて野党の追及は厳しさを増す混乱が予想されます。日銀への依存が今後さらに高まり、黒田総裁への風当たりが強まりそうです。

ドル円は現在116円90銭と昨日から20銭程度の円安・ドル高で推移、ユーロは1.089ドルに反落して、対円は127.3円に反落(円は反発)しています。ダウは一時560ドル安に暴落し引けにかけては戻したものの、前日比ー249ドルの1万5766ドルに急反落して引けています。納会を控えたWTI原油2月限が一時26.19ドルに急落したことが最大の下落要因となり、中国発信の世界経済への悪影響も懸念されるリスク回避の展開となっています。安全資産としての米国債が買われて、10年債利回りは1.987%と2%の節目を割り込んで引けています。利回り低下は世界の金融市場の先行きの不透明感から、金融当局の利上げピッチ後退も意識されているようです。

【石油市況】
急落したWTI原油2月限の納会は26.55ドル(−1.91)で取引終了し、明日からの当月物3月限は28.36ドル(−1.22)で引けていますが鞘滑り懸念が付きまとうことになりそうです。ブレント相場は27.88ドル(−0.88)に反落して引けています。IMSの世界経済見通しの引き下げ観測や、明日の在庫統計で増加する見通しが一段と下値を切り下げることとなりました。

【貴金属市況】
金は世界的な株安のリスクオフの動きから安全資産への逃避買いを集めて急反発し、特にNY市場で買いが進み1106.2ドル(+17.1)と今月7日以来の大台乗せとなりました。通貨では円に資金が集まり、先進国の国債、そして金に資金が集まるリスクオフ特有の動きとなっています。本日の推定出来高が37万枚台と商いを伴う動きから、売り方のカバーに加えて新規買いも集めた模様です。本日の円換算は4110円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況はコーンがファンドのショートカバを集めて3日続伸していますが、小麦や大豆は反落しています。

IMF世界経済の見通し引き下げ

おはようございます

【金融・為替】
注目された中国の昨年のGDPは年率6.9%とほぼ予想の範囲内となり、金融市場の動揺は最小限に抑えられ上海株は3000ポイントの節目を回復、日経平均はマイナス圏からプラスに浮上しアジア株も軒並み反発、欧州株も堅調でダウは一時200ドル近い反発も、その後はIMFの世界経済見通しが下方修正されたことや、一時30ドル大台を回復した原油価格が反落に転じたこともあり上昇幅を縮小しています。中国経済と原油市況の影響を排除できるほど、金融市場の安定感は戻っていない模様です。

ドル円は117円55銭と前日比で20銭ほどの円高・ドル安で推移、ユーロは1.091ドルに小反発し、対円は128.3円と小反発しています。ダウは小幅反発の1万6016ドル(+27ドル)で引け、10年債利回りは2.046%に小幅上昇しています。引き続き中国経済を筆頭とする新興国経済への懸念や、原油安に見られる資源国経済への懸念が金融市場を覆う状況が続いています。

【石油市況】
原油は時間外取引では30ドルの大台に復活する場面も見られましたが、IEA(国際エネルギー機関)が相場下落を示唆したこともあり反転して下落し28.46ドル(−0.96)で取引を終了しています。ブレント相場は立ち合い時間が早めに終了することあり、38.76ドル(+0.21)と小幅に反発しています。イランへの経済制裁は米国等に続き日本は22日に解除する予定で、日本向けの輸出拡大や経済交流が見込まれる状況となっています。

【貴金属市況】
金は1090ドルを挟む保ち合いから1089.1ドルに小幅に反落して引けています。年初からドル相場が総じて堅調に推移していることや、原油安によるインフレヘッジ後退も、世界経済の先行きに暗雲が立ち込める状況に、米利上げ利上げピッチが緩慢なるとの見方が現在のドル建て金価格を支える図式となっています。

【穀物市況】
穀物市況は下落中の小麦相場が戻したことから、週末の地合いを引き継ぎコーン・大豆ともに続伸しています。

米国連休明けの動きは

おはようございます

17日(日)にイランへの経済を米国が解除し、この1月中にもイラン産原油が輸出拡大される見方に、週明けのWTI時間外取引は28ドル台に沈み日経平均は昨年9月末以来の1万7,000円割れとなりました。日本は制裁前は日量35万バレル輸入していましたが、現状はイラン産は15万バレルに抑えられていて輸入の積み増しが考えられます。イランが同じ中東のサウジ産との価格競争で価格を引き下げると、原油価格が一段と下がる可能性も否定できない状況です。

中国国内では国有企業の重厚長大産業(石炭・鉄・セメンント等)の賃金未払いや、大規模なリストラが伝えられています。過剰在庫を取り払うために大量の鉄をアジアに輸出して、中国初のデフレの輸出がアジアの同業種を直撃しています。国営の名のもと本来経営破たんすべ財務内容のゾンビ企業の解消が進まず、中国の構造改革の遅れも元安や株安を加速させる悪循環の要因で、賃金の上昇も他のアジアとの競争力低下の原因で、中国から生産拠点を移す動きも見られ、中国経済の停滞の長期化観測が世界の金融市場の不安要素となっています。

本日の米国は「キング牧師誕生日」にて休場にて入電はありませんが、午前8時からのグローベックスは取引が再開されます。原油安による財務事情の悪化に産油国の政府系ファンドが世界中の資産を売却に走る動きは今後も続くものと見込まれ、中国情勢とともに市場の波乱要因となることが今後も考えられます。一方で年4回の利上げを想定する米国の金融政策も、世界的な株安や不透明感の広がりに利上げピッチはゆっくりとしたものになることが考えられ、ドル相場の上昇ピッチは今後は緩慢になると予想されます。株安・円高のなかで日銀の追加緩和も催促相場の時期を迎えつつあるようです。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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