本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2014年05月

金は節目の1250ドルを割り込む続落に

おはようございます。5月にしては東京は連日暑い日が続いていますが、今日の京都は33度まで上がるようで真夏のような暑さになるようです。また、黄砂も降るようです。

米国でも5月の最終営業日となりました。

外為市場・ドル円101円70銭・ユーロドル1.363ドル・ユーロ円
債券・株式市場・ダウ+18の万6717ドル・10年債利回りは2.471%に小幅に上昇
原由・102.71ドル(−0.87)と月末の益出しに軟化
金・1245.6ドル(−10.7)に反落

4月の全国消費者物価指数が事前予想を上回る3.2%に上昇し、日銀の目標のインフレターゲットが順調に進行して追加緩和観測はやや後退、6月下旬に予定される法人減税を含めたアベノミクス第3の矢に期待がかかります。年初からの円安・株高期待はここのところやや期待はずれの様相で、追加の緩和策に至らないことや、米国の長期金利下落から日米の金利差が一向に拡大しなことも円安トレンドに水を指しているようです。米国では株価が史上最高値圏で推移していて、株高の警戒から債券にも資金が流入する金余りが金利上昇を阻止している側面もあるようです。

商品市場では月末は原由・金・穀物ともに下落していて、欧米大手行の投資部門縮小も影を投げかけていることも微妙に影響してるかもしれませんね。今週の金相場はほぼ2ヶ月間に及ぶレンジを下に抜けました。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、27日現在のファンドのネットポジションは228tのロングと前週比−72t急減いていますが、そのうちの大半はフレッシュ・ショート(新規売り)であって、弱気のファンドポジションが急増しています。昨年後半から今年前半にファンドのショート積み上げが1200ドル割れをもたらし、その後はそのカバーに急騰したこは記憶に新しいところです。

よい週末をお過ごし下さい

金は来週のECB理事会後のドル相場に注目

おはようございます

5月も最終営業日となって来週からは6月入り、花もツツジから紫陽花に、そう言えば地元の水元公園では来週から「菖蒲まつり」が始まります。

【金融・為替】
ドル円は101円75銭近辺で推移していて小動き、ユーロは1.360ドルと小幅に反発していて対円でも138.4円前後に小反発しています。注目されていた米第1四半期のGDP改定値は速報値や事前予想を大きく下回る−1.0%と発表されましたが、市場は寒波の影響を指摘してきたことや4月以降の景気指標の改善から動揺は限定的となっています。ダウは65ドル高の1万6698ドルに反発して、10年債利回りは2.457%に小幅上昇しています。

【石油市況】
原由は前日の下げから反発に転じて103.58ドル(+0.86)に、ブレント相場も109.97ドル(+0.16)とこちらも小幅に反発しています。受け渡し場所の原油在庫減少が反発要因と見られます。

【貴金属市況】
金は1256.3ドル(−3.0)と三日続落していて、前日に取組高が2万3,000枚余り減少していてファンドのロングがある程度振るわれたことを裏付けるものとなっています。来週のECB理事会で緩和の可能性が高まっていることから、対ユーロでのドル高基調が上値を重いものにしています。ウクライナ国境付近のロシア軍も一部の撤収が確認されていることも嫌気要因ながら、軍の大部分は国境に残っていて緊張緩和とはまだいかないようです。本日の円換算は4115円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は南部の降雨予報からコーンが小幅に反落し、大豆は小幅続伸しています。

金市場は商いを伴い続落

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は101円85銭前後で推移していて昨日の東京3時半とほぼ変らず、ユーロは1.359ドルに一段の下落、ユーロ円は138.4円とこちらもユーロは続落して6月理事会の利下げを更に織り込む動きとなっています。ダウは42ドル安の1万6633ドルに反落し、10年債利回りは2.437%と節目の2.5%を割り込む昨年7月以来の水準に低下、量的緩和縮小から来年には利上げが予想される米金融政策の流れからの長期金利低下の現象は摩訶不思議なものとなっています。

【石油市況】
原由は102.72ドル(−1.39)に続落していて、ブレントも109.81ドル(−0.21)に小幅続落しています。特に下落要因が出現したわけではないものの、依然として先週までの上昇に対する調整の模様です。

【貴金属市況】
金は1259.3ドル(−6.2)に続落していて、前日に続き大商いを伴う市況となっています。ドルの対ユーロでの上昇傾向からドル高傾向にあることや、4月の香港経由の中国本土への輸入が67tにとどまり、100t強が連続して続いていた状況から大きく落ち込んだこと等が嫌気材料となっていますが、一方で前日の金ETFが8t急増する動きも見受けられます。テクニカルでは東京・ニューヨークともにRSI(相対力指数)が30ポイントに低下していて、ぼちぼち売り過ぎのゾーンに突入しています。本日の円換算は4125円前後になります。

【穀物市況】
小麦相場は続落基調が続いていますが、大豆とコーンは下げ渋り幾分反発に転じています。作付進捗率がほぼ例年の水準まで取り返し、今後は本格的な天候相場に向かう流れとなります。

金はレンジ離れを嫌気して大幅続落に

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は102円丁度の水準で推移していて、複数の米景気指標が事前予想を上回ったことや、株価上昇のリスクオンの動きが102円台に押し上げています。ユーロは1.363ドルと軟調推移が継続されていて、ユーロ円は139.1円と円がやや軟化しています。ダウは69ドル高の1万6675ドルに続伸していて再び最高値を射程に捉えています。10年債利回りは2.512%に低下していて、これが円安進行の現在の歯止め役につながっているようです。景気指標では耐久財受注・住宅価格指数・消費者信頼感指数といずれも好調を持続させています。

【石油市況】
原由は104.11ドル(−0.24)に小幅に反落していて、ブレントも110.02ドル(−0.30)に反落しています。ポロシェンコ氏が親ロシア派を掃討する意思を示したことや、米景気指標の好調には反応薄でこのところの上昇幅を修正する動きとなっています。

【貴金属市況】
金相場はウクライナ情勢や中越の緊張等への反応が鈍く、下値を切り下げる展開から売りが売りを呼び込む展開となり、最近の安値を更新するたびにストップの売りを呼び込み4月の安値1266.4ドルを一時下回り1264.3ドルまで下げて、セッションは1265.5ドルに大幅下落したままで引けています。特段の売り材料の出現はありませんが、アジアの実需買い後退やETFの減少傾向が続いたことから上値が抑えられ、ファンドの投げ売りを呼び込む展開となった模様です。本日の円換算は4145円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は作付けの進捗率進行を嫌気した売り物にコーン・大豆が急反落して、小麦で急反落しています。

バークレイズの不正が商品市場にまた逆風

おはようございます

英国市場は「バンク・ホリデー」、米国市場は「メモリアルデー」の休場から東京の夜間取引は必然的に低調な市況となっています。

ところで今朝の日経紙社説の下段に「商品市場の不正は許されない」とのタイトルにあるように、ロンドンのLIBOR(銀行間取引金利)の不正に続き、ロンドン市場の金の値決めで英金融大手バークレイズにも価格操作の不正があり、英市場監視当局が2600万ポンド(45億円)の制裁金を課したとのニュース、参加メンバーが厳正に限定されるロコ・ロンドンの値決め市場での不正が問題視されています。

リーマン・ショック以降は金融機関への風当たりが強くなり、ボルカー・ルールという規制強化から銀行の投資部門からの撤退が続く中の事件、大手金融ではJP・モルガン・チェースやドイツ銀行が商品市場からほぼ撤退するなかで、今回の問題などもあり商品市場のヘッジ機能が大きく揺らいでいます。大手金融が市場から離脱すれば、その分のボリュームが萎み、売買の正常な成立や、取引の引き受け先の選択肢も狭まり今後の市場機能の落ち込みが懸念されます。

ただでさえ、このところの値動きの乏しさを憂う市場に、追い打ちをかけるようなバッド・ニュースの報道、気持ちの滅入るような話題です。

ポロシェンコ氏が次期ウクライナ大統領に

おはようございます

注目のウクライナ大統領選挙は日本時間午前2時に投票打ち切りとなり、即日開票の予定ですが現在のところ選挙管理委員会の正式発表はないものの、出口調査では本命の親欧米派ポロシェンコ元外相が57%の投票率となったようで、どうやら過半数を確保した模様で決選投票には至らず、ポロシェンコ氏は勝利宣言をしています。

但し、ウクライナ東部では親ロシア派の妨害工作から投票出来ない地区も多く、ウクライナのこん迷が解決の道に向けて進んでいるわけではありません。ポロシェンコ氏は正式に大統領となれば親ロシア派との話し合いを持つことを表明していて、今後の動向がロシアの出方とともに注目されます。

さて、本日26日の米国市場はメモリアルデー(戦没者追悼記念日)の休場となりますので、本日の東京市場は方向感に欠ける展開から動意の薄い展開が予想されます。

今週も宜しくお願いします


金は連休を控えてポジション調整に終始

こんにちは

更新が遅くなりました。マンション管理組合の理事長を引き受けたために、このところ毎週のように土曜日に拘束されることが多くなりました。とぼやいてもしょんないこと(笑)

さて、米国市場は週明けの月曜日が「メモリアルデー」で休場すことから3連休となります。商品全般に連休を控えたポジション調整となっています。

為替・ドル円101円95銭・ユーロドル1.362ドル・ユーロ円138.95円
株価・ダウは+63の1万6606ドルに続伸
長期債・10年債利回りは2.532ドルに低下
原由・WTI104.35ドル(+0.61)・ブレント110.54ドル(+0.18)
金・1291.7ドル(−3.3)と小反落

株価の上昇から全般にリスクオン・ムードでドル円も円安基調が継続していますが、商品市場は概ねポジション調整といったところで波乱は見られません。金市場も引き続きレンジが継続されていて、明日のウクライナ大統領選挙の行方を見極めたいといったところでしょうか。しかし、それにしても長い保ち合いから魅力に欠ける展開は、我々当事者も投資家ももうそろそろ抜け出して欲しいところですね。

よい週末をお過ごし下さい!

中国PMI好調が金購入期待に

おはようございます

【金融・為替】
昨日は中国の5月のPMIが5ヶ月ぶりの改善を見せたことから日経平均の上昇に弾みが付き、リスク回避ムードが後退して円高傾向も一服する動きとなりました。現在のドル円は101円70銭と前日に一時101円を割り込む場面からやや離れる展開、ユーロは1.365ドルと6月の理事会での緩和策を本日も織り込む展開、ユーロ円は138.9円とこちらもユーロの軟調推移が継続しています。ダウは10ドル高の1万6543ドルに小幅に続伸、10年債利回りは2.548%と前日に続き上昇しています。米景気指標は好悪まちまちながら、世界第2位のGDPを誇る中国の景気指標改善を金融市場では概ね歓迎する反応を示しています。

【石油市況】
原由は103.74ドル(−0.33)と小幅に反落していて、ブレント相場も同様に110.36ドル(−0.19)に反落しています。中国景気指標改善や受け渡し場所の在庫水準が半年ぶりの低水準となったこと、また、ウクライナ東部で政府と反ロシア派の衝突から両者で33名の死者がでたことが市況の支えとなっていますが、本日は前日までの上昇に対する利食い売りに押されたものと推測されます。

【貴金属市況】
NY取引開始時の日本時間午後9時半に発表された新規失業保険申請件数が予想を上回ったことに反応を示し、一時1304.1ドルと急反発に転じましたがそこが昨日の高値となり、その後はジリジリと上昇幅を縮めて引けは1295.6ドル(+6.9)で引けています。緩和政策の長期化見通しや、ウクライナ情勢が下値を支えるものの、アジアの実需買いの後退や、ETFの減少傾向が今月も継続していることが上値を重いものとするレンジ相場継続の膠着状態が続いています。本日の円換算は4235円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場はコーンが小幅に続伸して、大豆が続伸基調となっています。作付けの進行と共に豊作期待が広がりますが、大口の輸出成約がきっかけで本日の上昇につながっている模様です。

FOMC議事録は金融市場で好感

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は昨日の日銀金融政策会合で政策金利が据え置かれたことや、その後の黒田総裁の会見で追加の緩和策に言及がなかったことから、会見後に一時200日銭を下抜く100円81銭まで円は上昇しましたが、米金利の上昇もあり反落して現在101円40銭近辺に戻して推移しています。ユーロは1.368ドルに続落していて来月のECBによる緩和策を織り込む動きが継続、ユーロ円は138.8円でこちらもユーロの軟調推移が続いています。4月のFOMC議事録の公表がありましたが、概ねハト派的な内容となり株価の反発等概ね好感される反応を示しています。

【石油市況】
原由は104.07ドル(+1.74)と大幅に続伸していて、EIAの在庫統計で原油在庫が大きく減少したことや、取引所受け渡し場所の在庫減少見通しに反応しています。ブレント相場は110.55(+0.86)にこちらも続伸しています。

【貴金属市況】
金はアジアから欧州市場にかけてじり安の動きとなり、NY時間でも議事録の発表を控えた警戒から一時1286.3ドルまで下げたものの、議事録の内容が概ねハト派的なものとなったことから反発してセッション引けの1288.1(−6.5)から戻し、現在1292ドル近辺で推移しています。依然としてレンジ相場が継続、本日の円換算は4215円前後になります。

【穀物市況】
前日まで大きく下落したコーンが本日は下げどまる動きとなり、大豆に至っては急反発に転じています。

株価下落から金は安値から戻す

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は前日の円の高値101円11銭(200日線)を割り込む場面は見られませんでしたが、101円台前半で揉み合い現在101円30銭と昨日の東京3時半から10銭の円高・ドル安で推移、ユーロは1.369ドルと来月のECB理事会を見据えて続落、ユーロ円も138.8円とユーロが続落しています。ダウは一部小売企業の決算が予想に届かないことを嫌気して反落137ドル安の1万6374ドルで引け、10年債利回りは2.510%に低下しています。

【石油市況】
原由は当月こそ102.44ドル(−0.17)に反落していますが、2番限以降は反発に転じています。受け渡し場所の原油在庫の減少観測が市況を支えているようです。ブレント相場は109.69ドル(+0.32)に小幅に反発しています。

【貴金属市況】
NY金は前日とは打って変わって取引開始時に1286.0ドルの安値を付け、その後は株価の下落に対する逃避買いがやや上回り反発、セッション引けは1294.6ドル(+0.8)と前日比では以前として小幅な値動きとなって、引き続き決め手難からレンジ相場が継続しています。本日の円換算は4220円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は引き続くコーンの作付けが平年並に進行をしていることを嫌気して続落、大豆も前日までの上昇からコーンに連れて反落しています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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