本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2014年03月

1,300ドル割れの金は実需の出方待ち

おはようございます

3月も最終営業日となりました。今月は序盤のウクライナの緊張からリスクオフの動きが広がり株式市場が下落、対して地政学的リスクの高まりに金や原油価格が堅調に推移し、ドル円も一時101円台に円高方向に進みました。

ウクライナ情勢を一通り織り込むと、転機となったのは19日のFOMC後の記者会見でイエレン議長が利上げに関して半年後(債券購入終了後の更に半年後)に言及したことから、ドルは買い戻され、金は下落に転じ、株価は米経済の堅調推移期待に反発する動きとなっています。唯一ロシアへの警戒を解けない原油市況が一時的に下落も、その後は100ドル台に返り咲いています。

金価格はウクライナの緊張から今月17日に1392ドルの高値を次元し、有事を一通り買い切るとその後は反落に転じて、更にFOMCによる早期の利上げ観測から有事を背景に積み上げられたファンドのロングを手仕舞う動きに続落し、先週は節目の1,300ドルの大台を割り込み、更に200日移動平均線に当たる1296ドル近辺も割り込んでいます。

今後は価格上昇から様子見を決め込んでいたアジアの実需買いがどの程度戻ってくるのか注目されます。テクニカルでは下値の次のターゲットは100日線が控える1280ドル割れですが、ある程度NY先物市場のロングも振るわれているものと推測され、上値1,300ドル、下値1280ドル前後の攻防が続くものと思われます。

今週も宜しくお願いします

欧州もサマータイム入り

おはようございます

今日は気温が上がり格好の花見日和、海外では米国に続き欧州でも来週からはサマータイム入りとなります。夜明けが早く一日の日照時間が少しずつ長くなることは大歓迎ですね。

【金融・為替】
ドル円は米景気指標が今週は事前予想を上回るものが多いことから日米の金融政策の違い、また、週末のNY株式市場が反発に転じたことからリスクオフ一服にドルを買い戻す動きにつながり、102円80銭と前日比60銭余りの円安・ドル高で取引を終了しています。ユーロドルは1.374ドルと横這いですが、対円では円が下落して141.4円で取引を終了しています。来週は3日にECB理事会を控えていて追加緩和の有無が注目されています。ダウは58ドル高の1万6323ドルに反発して、10年債利回りは2.717%に上昇しています。来週は1日に日銀短観、中国のPMI(購買担当者景況指数)、3日にはECB理事会、そして週末4日には米雇用統計が発表となります。

【石油市況】
原由は101.67ドル(+0.39)に続伸していて、ブレントも108.07ドル(+0.24)に続伸しています。株価が反転に転じたことや、一部に中国の金融緩和が取りざたされて原油市況の上昇要因となっている模様です。

【貴金属市況】
NY金は前日の安値を抜けたことから序盤に下値を試す動きとなり1285.9ドルまで下落も、100日線が控える1280ドル割れは回避、その後は200日線の1296ドルを抜け一時1299.4ドルの大台直前まで戻し息切れ、セッションの引けは1293.8ドル(−0.9)で引けています。前日は33.5万枚と今年一番の大商いとなり、取組高も急減して38.2万枚に減少してファンドのロングポジションが大きく振るわれて目先は売り一巡の模様、買い方にとってはキツイ下げとなりました。典型的な地政学的リスクの相場展開でしたが、今後は価格下落から買い方がファンドから中国やインドといった実需に移り下落に歯止めをかける段階に差し掛かったようです。また、緩和策の縮小からやがて利上げに向かう米金融当局の政策が金価格上昇を拒む図式となりそうです。週明けの円換算は4285円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況はこのところの上昇を支えた小麦相場が急反落し、大豆・コーン共に冴えない値動きとなっています。

よい週末をお過ごしください!

金は1,300ドル割れ、実需の動きが今後の注目

おはようございます

通勤途上の隅田公園ではお花見の準備が万端滞りなく進んでいます。週末は気温も上がるようで、花見の名所各所で酒宴の歓声が聞こえることでしょう。日本橋界隈では八重洲桜通がひと足早くほぼ5分咲きのようで、今日からの桜まつりは盛り上がりそうです。

【金融・為替】
ドル円は小動きに終始して102円20銭と昨日とほぼ変わらず、ユーロは1.374ドルに続落していて欧州に隣接するウクライナの緊張や、ユーロ圏首脳複数によるユーロ安牽制発言から4月3日のECB理事会での利下げ観測から軟調に推移、対円でも140.5円前後に続落(円は上昇)しています。ダウは4ドル安の1万1万6264ドルに小幅に続落していて、昨年10−12月期のGDP確報値は+2.6%に上昇修正されましたが、前日に発表されたFRBによる金融機関へのストレステストでシティ・グループなどが不合格となったことから、金融関連銘柄が全体の足を引っ張る図式のようです。

【石油市況】
原由は101.28ドル(+1.02)に続伸していて、前日に100ドルの大台を回復したことからテクニカル的に好転したことや、ウクライナ情勢やNY原油の受け渡し場所の在庫減などを材料視しています。ブレント相場は107.83ドル(+0.80)に続伸しています。

【貴金属市況】
金は1294.7ドル(−8.7)と節目の1,300ドルを割れて引け、終値ベースでの1300ドル割れは2月12日以来となります。ウクライナ情勢からファンドの買いを誘った状況から、地政学的リスクをほぼ織り込みロングポジションを吐き出す動きが今回の下落要因と見られ、FRBによるQE縮小からの利上げ観測の前倒しもネガティブな動きに拍車を掛けたものと推測されます。今後は高値次元から購入を見送っていたアジアの実需の動きが注目されます。本日の円換算は4250円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況はコーンと小麦相場が輸出成約の好調を受けて急反発に転じ、逆に大豆は大口の成約キャンセルの報に小幅に反落しています。

ウクライナ情勢と米金融政策の両睨み

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は2月の米耐久財受注が予想を上回ったことから序盤は株価上昇のリスクオフ後退に102円40銭まで円安が進みましたが、オバマ大統領による強いロシア批判からウクライナ情勢を警戒する動きに株価は反転下落に転じリスクオフから101円80銭台に円高進行後、現在は102円05銭と前日比20銭程度の円高ドル安で推移しています。ユーロは引き続きユーロ圏首脳のユーロ高牽制発言から1.378ドルに続落し、対円でも140.8円に小幅に下落しています。ダウは上昇後に反落して98ドル安の1万6268ドルと前日の上昇分を全て吐き出し、10年債利回りは2.691%に低下しています。米金融政策の行方とウクライナ情勢の不透明感が市場を覆うネガティブな展開となっています。

【石油市況】
WTI原由は100.26ドル(+1.07)に反発して一週間ぶりに大台に復帰、原油在庫が10週連続増加しているものの、米経済の先行き見通しを楽観視する動きや、ウクライナ情勢に反応を示しているようです。一方でブレント相場は107.03ドル(+0.04)に小幅に続伸しています。

【貴金属市況】
金は欧州時間からNYのセッション序盤では1315ドル前後の保ち合い推移となっていましたが、耐久財受注が予想外に好調が示されたことから緩和縮小からの利上げ時期が早まるとの警戒に下落、一時1300.9ドルに下落に小幅に反発して1303.4ドル(−8.0)で引けています。セッション中は1,300ドルの大台を死守しましたが、その後の時間外取引では一時大台を割り込み現在は1305ドル近辺で推移しています。ファンドがロングポジションを手仕舞う動きが継続しているようで、取組高が連日減少しています。本日の円換算は4290円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は小麦が大幅に続落したことからコーンも連れ安して小幅に続落、大豆は今年の作付面積の見通しが下方修正されたことを好感して続伸しています。

無力感漂う対ロシア制裁

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は102円25銭と昨日とほぼ変わらず、ユーロは1.382ドルと小動き、ユーロ円も141.4円と波風の少ない一日となりました。ダウは91ドル高の1万6367ドルと反発に転じ、10年債利回りは2.744%に小幅に上昇しています。ユーロ圏首脳からは引き続きユーロ高を牽制する発言が目立ち、ユーロ高による輸出の停滞がユーロ圏経済の再生への障害となっていることを示唆しています。米国では3月の消費者信頼感指数が予想を大幅に上回り株価の反転に寄与したようで、日経先物も確りとなっています。G7首脳会議ではロシアをG8から外すことが決定されましたが、ロシアの反応はG8の枠組みから外されることは意に介さない。なぜならば経済問題に関してはG20が存在していて、政治問題では安保理理事国という重要な立ち位置にいることになんら変化ないから!軽く流されています。

【石油市況】
原油市況は99.19ドル(−0.41)に小幅に反落して、ブレント相場は106.99ドル(+0.18)に小幅に続伸する高安まちまちな展開となっています。

【貴金属市況】
金は前日の急反落の動きから一時1306ドルの最近の安値を更新する場面も見られましたが、重要なテクニカル指標となる1,300ドルという節目が接近していることから、突っ込み警戒感もあり反発して引けは1311.4ドル(+0.2)と小幅に反発して引けています。先週の高値1392ドルから80ドル前後の下げとなり、NY金の取組高も42.7万枚から直近では40.1万枚に減少してファンドのロングがある程度振るわれていることが推測されます。急落によりSPDR金ETFが増加し、アジアでも実需買いの復活が見られますが、買い方が旺盛かといえばそれには及ばず、相場の主導権は依然としてNY先物に委ねる段階が続きそうです。本日の円換算は4315円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は小麦とコーンが小幅に反落して、大豆は小幅に続伸しています。

G7の弱腰制裁にクリミアはロシアの掌中に

おはようございます

【金融・為替】
昨日から始まったG7首脳会議ではロシアへの制裁を協議しているのも束の間、クリミア半島からウクライナ軍は1万5,000人の兵を引上げ事実上のロシア化が進行しています。ウクライナがクリミアから兵を引くことを、まるで欧米先進国が容認しているような違和感を伴う無力感を痛切に感じさせます。欧州は天然ガスの依存性が強く、米国はシリアやイラン情勢の解決はロシア頼みの面が強いことも弱腰制裁の原因と見られます。万が一にも、尖閣に中国軍が上陸した場合に、戦えない自衛隊を尻目に米国の事なかれ主義から結果的に尖閣を譲り渡し、みすみす指を加えて状況を見守るだけの我らが日本を想像させられます。

ドル円は102円25銭と昨日から20銭の円高・ドル安で推移、ユーロは1.383ドルも反発し、ユーロ円は141.5円に軟化しています。ダウは26ドル安の1万6276ドルに続落していて、10年債利回りは2.729%に低下しています。ウクライナ情勢の先行き不透明なことや、中国の景気指標が予想を下回り、さらに米国の利上げ時期を巡り市場はリスクオンが後退気味のネガティブな展開となっています。

【石油市況】
原由は一時100ドル台を回復も99.60ドル(+0.14)と上昇幅を縮小し、ブレント相場は106.81ドル(−0.11)に小幅に反落しています。ウクライナ情勢が不透明なことが下値を支えているものの、株価の下落傾向に見られるリスクオフの動きが上昇を阻む展開に導いているようです。

【貴金属市況】
ウクライナの緊張をいち早く織り込み、先週はじめには1392ドルまで買い上げた金相場ですが、週明けのNYでは先週後半からのファンドの手仕舞い売りが続き1311.2ドル(−24.8)に大幅に続落、これで2月末から続くウクライナの地政学的リスク分をほぼ100%吐き出すものとなりました。ファンドの投げが続く中でアジアの実需買いが市場に戻ったことや、ETFにも資金が戻る皮肉な展開となっています。目先はテクニカルの指標である200日線及び50日線が1,300ドル近辺にあり、大台を死守できるのかが注目されます。本日の円換算は4310円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は小麦の寒波による作付け遅れの急伸に連れてコーンが大幅に続伸し、大豆も急反発に転じています。

開花宣言に浮かれていられない国際情勢

おはようございます

3月も下旬に入りあちこちで開花の報告がありますが、今週は連日最高気温が20度に達する東京も早ければ明日あたりに開花宣言が出るようです。

ロシアはクリミアを編入する手続きを既に終了し、対するEUはウクライナとの連合協定に署名して東西冷戦終結以降では最も危機感を伴う緊張状態となっています。EUとウクライナが今回署名したのは、先のヤヌコビッチ元大統領が署名を拒否して政変につながった因縁めいたものです。ロシア軍はクリミア内のウクライナ軍を北側本土に追いやり、事実上クリミアはロシアが完全掌握しています。

今週は本日よりオランダで緊急のG7首脳会議が開かれ、対ロシアへの制裁に向けた議論が本格化します。米国では以前大統領候補となった共和党のマケイン上院議員が、オバマ大統領の弱腰外交が米国の派遣国家としての信用を失墜させたと激しく非難していて、今回の首脳会議でロシアへの効果的な制裁により面目躍如となるのか注目されています。

米国では先のイエレン議長の記者会見での利上げ次期(来年春頃)が、予想外にタカ派的なことから一部にリスク回避の動きが強まり、市場に動揺を与えてその真意をめぐり右往左往の動きが続いています。また、ウクライナ情勢の緊張から西側とロシアの制裁の報復措置の応酬も考えられ、米経済の回復基調からの安心感は後退しているようです。

今週も27日の米第4四半期のGDPの確報値の発表など複数の景気指標の発表により、緩和縮小とそれに伴う利上げ時期を市場は模索することになりそうです。また、本日は午前中にHSBCによる中国の製造業購買担当者景況感(PMI)発表が予定されていて、世界第2位のGDPを誇る中国経済の動向の善し悪しが世界経済に波及することも注目されています。

今週も宜しくお願いします

ウクライナ情勢の霧晴れず

おはようございます

【金融・為替】
ロシアではクリミアの編入が上下両院で決まり、ロシア国内での編入手続きは全て完了しています。これに対して米国や欧州の制裁の効果は限定的で、ロシアが軍事力で他国の領土を奪う強硬策に無力を感じさせられる状況です。今回のロシアの介入に静観・中立を決め込む中国は、国内にチベットやウイグルといった少数民族を抱える背景にあり、さらに東シナ海や南シナ海への攻勢は日本にとっても今後の脅威となります。週明けはオランダ・ハーグで開かれる安全保障サミットで懸案の日韓首脳がオバマ大統領の仲介で実現し、河野談話を肯定した安倍首相のパク大統領が呼応したもので日韓関係の修復の始まりとなることが期待されます。

ドル円は102円25銭で今週の取引を終了していて、先のイエレン発言からドルを買い戻す動きが続いています。円安論者的視点では米国の量的緩和がこの秋に終了し来春には利上げの流れ、対して日本では4月からの消費増税後の経済見通し鈍化に5月か6月にも日銀が追加の緩和策を発表し、日米の金利差拡大から円安・ドル高のシナリオが進行して1ドル110円台に向けて年末に進むとのシナリオもあるようです。対して世界第2位の中国経済の変調から新興国経済の成長鈍化予測や欧州経済の停滞、さらにはアジア・中東・アフリカ・旧ソ連での地政学的リスクが世界経済の足を引っ張り、世界の株価上昇も一服、リスクオフから円を買い戻す動きから1ドル100円割れの論調も見られます。

ユーロは1.379ドルと横這いに終始、対円は141.0円に小幅に上昇しています。ダウは前半は反発基調を維持しましたが、その後は反落に転じて−28ドルの1万6302ドルで今週の取引を終了(日経先物1万4323円で週末比+100円前後)、10年債利回りは2.740%に低下しています。

【石油市況】
原由は99.46ドル(+0.56)に反発して、ブレントは106.92ドル(+0.47)に続伸しています。ウクライナ情勢の緊張や、NY原油の受け渡し場所の在庫の減少傾向を材料にしている模様です。

【貴金属市況】
金は4営業日連続安のあとアジアの実需買いが戻ったこともあり反発、1336.0ドル(+5.5)で取引を終了しています。アジア・欧州の堅調推移を引継ぎNYの序盤には一時1343.0ドルに上昇する場面もありましたが、NYの先物市場では戻りが入ると買い方のやれやれの売り物に押されて徐々に上値を削る展開となっています。今週はウクライナの地政学的リスクを一先ず織り込み、FOMCによる量的緩和終了スタンスや利上げの次期が前倒しされそうなムードを嫌気する下落につながった模様です。ウクライナの緊張が始まった時点では取組高が38万枚程度でしたが、緊張の高まりからファンドのロングを誘い今週の初めには42万7,000枚に膨らむ展開から1390ドルを次元、その後はポジション整理から減少に向い20日現在は41万4,000枚に減っています。CFTCを見ると18日(火)現在のファンドのネットロングは425.5tと前週比で25.8tとさらに増加、現状は買い過剰の調整終了には至っていないといったところでしょうか。週明けの円換算は4390円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況はこのところの上げ主導の小麦の上昇が一服し、コーンの上昇も一服、大豆は急反落して今週の取引を終えています。

イエレンショックも株価は反発

おはようございます

前日はイエレンFRB議長の「6ヶ月」という発言が金融市場では物議をかもしましたが、本日は米景気指標の複数が予想を上回り株価は素直に反発、一方で緊張が続くウクライナ情勢から西側の制裁強化が予想されるロシアに対して、格付け会社S&Pはロシアの格付けをステープルからネガティブに引き下げています。

ドル円は102円40銭近辺で推移、ユーロは1.378ドルに続落、対円は141.3円、NYダウは+108の1万6331ドルに反発、10年債利回りは2.777%に小幅に上昇しています。株価はイエレン発言をネガティブに受け止めたのは一日で終えて、景気指標の改善傾向から米国経済の復調ぶりに素直に反応を示しています。

商品市況は原油はWTIが100ドルを割り込んだものの、地政学的にウクライナに近いブレントは上昇するまちまちな展開。金は3日続落の1330ドル近辺で取引を終了、積み上げられたファンドのロングを整理する動きが続いています。今週の下落から中国のもとまった買いが見られたようで、予想よりも買い出す水準が高いように思います。円建て前日にほぼ先取りしています。

日本は3連休ですが、海外は本日分の立会を残しています。よい週末をお過ごしください。

利上げを見込むメンバー増加(FOMC)

おはようございます

【FOMC】
債券購入は来月から現在の650億ドルを100億ドル減らし550億ドルに、フォワードガイダンス(先行きの政策金利の見通し)に関してこれまでの失業率6.5%の数値基準を解除し、労働市場やインフレ圧力など幅広い指標を考慮すると大きな変更を示唆しています。ここまではほぼ予想の範囲内でしたが、注目されていた政策金利に関しては2015年に少なくとも1%に、更に2016年には2.25%に上昇すると予想したメンバーが前回より増えたことがサプライズとなったようです。

【金融・為替】
FOMCの声明が発表された日本時間午前3時から債券利回りが上昇しドルが主要通貨に対して強含み、株価と金価格が下落して金利引上げが来年以降に迫る展開を嫌気しています。ドル円は102円40銭近辺で推移していて昨日から90銭の大幅な円安・ドル高水準に、ユーロも対ドルでは1.381ドルに反落、対円は141.5円とほぼ横這いとなっています。ダウは保ち合いからFOMCを嫌気する動きに114ドル安の1万6222ドルに反落して、債券が上昇し10年債利回りは2.766%に上昇しています。

【石油市況】
WTIは100.37ドル(+0.67)に続伸し、ブレントは105.85ドル(−0.95)に反落しています。引き続きウクライナ情勢の緊張と原油在庫の減少見通しに下値が支えられています。

【貴金属市況】
金はアジア時間では1350ドル台後半の揉み合いに終始し、欧州時間から米国時間に1340ドル近辺に軟化してセッション引けは1341.3ドル(−17.7)に続落して引けています。引け後の時間外取引ではFOMC発表直後に一段売られて1330ドル割れに続落、現在も1330ドル前後で推移しています。週初はクリミアの住民投票から1390ドルに上昇して、ウクライナの地政学的リスクを買い切り、その後は利食い売りに押されて下落していましたが、本日のFOMCの内容で利上げを見込むメンバーが増えたことから、金利を産まない金を売り込む展開が加速されたようです。有事の金買いは1310〜1390ドルに引上げ、その後は60ドル下げたことになり2/3の調整を入れたかたちとなっています。ファンドのロングポジションの積み上げも、実需不在から一服というところでしょうか。本日の円換算は4380円前後になります。

【穀物市況】
穀物市況は昨日に引き続き小麦が続伸、小麦輸出大国のウクライナの緊張が続いていることや、米南部の冬小麦の作柄悪化を手がかりにしているようです。コーンや大豆も連れて続伸しています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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