本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2013年06月

QE縮小観測に株は下落、金は反発する

おはようございます

【金融・為替】
6月末の第2四半期の最終と営業日となりましたが、ドル円は99円10銭近辺で今週の取引を終了し、今月11日以来の99円乗せとなっています。FRBスタイン理事は失業率が7%に近づけば債券購入の縮小に明確な見通しを示せるとし、リッチモンド連銀ラッカー総裁は9月の会合にもQE縮小の決定の可能性を示唆したことからドルは主要通貨に対して硬化しています。ユーロ圏では前日のドラギ総裁の発言に続き、仏中銀総裁ノワイエ氏が緩和策に積極的な発言をしたこともあり、ユーロは軟化気味に推移1.300ドル(ユーロ円129.1円)で引けています。ダウはQE縮小への観測が再び広がったことを嫌気して、前日比114ドル安の1万4909ドルと大台を割り込む下げとなっています。10年債利回りは2.486%にやや上昇しています。来週から7月入りとなりますが、QEの縮小か継続かを占うえで5日(金)の雇用統計がメインイベントとなりそうです。現状では17.5万人の雇用増と、7.5%の失業率予定です。

【石油市況】
原由は96.56ドル(−0.49)に反落し、ブレント相場も102.16ドル(−0.66)に反落して引けています。複数の金融当局者のQE縮小発言を嫌気する動きや、ダウが下げに転じたことも下げ要因と見られます。

【貴金属市況】
株価や原油価格が反落に転じましたが、逆に昨日まで水準を大きく切り下げた金相場は反発、セッション中は1190ドルを割り込む場面も見られましたが、その後は急反発に転じて1223.7ドル(+12.1)に戻して引け、更にセッション終了後も戻りを引継ぎ1234ドル近辺で引けています。前前日に続くNY金先物は4,000枚余り取組高を増加させていて、下落場面が新規売りによるものことが明白で、昨日の四半期末要因からカバーに動きたことが反発要因と見られます。CFTCによると25日現在のネットロングは106.2tと前週比24.4tさらに減少しています。ショートは単独で406.6tと遂に400tに乗せていて、その後の急落時の取組増は明らかに売り乗せを示唆しています。ちょっと売り過ぎ!では?今後の状況によりますが溜まっているショートポジションが巻き戻す要因が出れば、思わぬ戻り相場の展開も考えられます。

【穀物市況】
穀物市場は米農務省の報告に新穀限月が急落していて、コーンは3月の作付面積を大きく上回り、大豆はその分やや減少しています。また、期近については期末在庫を1997以来の低水準に下方修正したことも上昇要因となっています。新穀に関しては眼下の天候が生育に適する状況も弱材料視されているようです。

リスクオンに金は蚊帳の外

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は98円40銭と昨日3時半から35銭程度の円安・ドル高で推移、米景気指標では新規失業保険申請件数が予想をやや下回ったものの、5月の個人消費は09年9月以来の水準に落ち込んでいます。救いはNY連銀総裁のダドリー氏が「QE縮小には景気指標の改善が条件となっているので、これらの前提をクリアするのは簡単なことではない」と発言し、QE縮小の先送り機運が前日に引き続きリスクオフモードを後退させているようです。ユーロは1.303ドル(ユーロ円128.3円)と横這い推移、ダウは114ドル高の1万5024ドルと大台に戻し、10年債の利回りは2.472%に低下しています。

【石油市況】
原由は97.05ドル(+1.55)に続伸していて、ブレント相場も102.82ドル(+1.16)に続伸しています。景気指標の改善傾向が続いていることや、QE出口への動きがやや後退気味なこと、株高に見られるリスクオンの動きを好感するものとなっています。

【貴金属市況】
今朝の日経新聞一面トップ記事は「金、マネー流出続く〜新興国変調やドルへの回帰」というもので、内容的には目新しいものはありませんが、FOMCによる量的緩和の出口スケジュールにより商品市場や新興国への投資の逆流が起きているということ、そして米ドルに資金が回帰していてその最たる現象に「金下落」を例に取り上げています。

NY金は続落していて1211.6ドル(−18.2)に大幅に続落、引け後は更に続落して一時1196.1ドルまで売り込まれて、現在は辛うじて1200ドルに戻しての推移となっています。前日の急落時の出来高は35.2万枚、本日の推定出来高も29万枚の大出来高を伴うものとなっています。特筆すべきは前日の急落でも総取組が4600枚増加していることで、人為的・作為的なウリたたきとも見られます。上述の日経紙が表面上の解説とすれば、NY市場の取組増は内部事情といったことになります。

【穀物市況】
穀物は引き続き期近確りで新穀眼月が軟調な展開が続いています。期近の需給逼迫と天候の良好な動きから豊作期待に新穀が売られる状況となっています。本日の農務省により作付面積と四半期在庫が注目されます。

GDP改定値にQE縮小観測後退

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は97円80銭近辺で推移していて昨日から30銭の円安・ドル高水準、ユーロは1.300ドル(ユーロ円127.3円)と小幅に続落しています。本日は米1−3月期GDPの改定値が発表され+1.8%と前回の+2.4%から大幅に引き下げられ、ドルは発表直後に下落する場面も見られましたが、QE縮小観測後退から再び上昇、株価も序盤は米経済の成長鈍化に軟化したものじりじり反転に転じ引けは149ドル高の1万4910ドルで終えています。10年債の利回りは2.542%に低下しています。

トピックとしては来年の投票権を持ちリッチモンド連銀ラッカー総裁はタカ派で知られていますが、QE縮小は失業率が7%を下回ることを条件とするべきで、総裁は7%を下回るのは来年後半に見通していると発言しています。このように19日のバーナンキ議長によるQEの出口戦略に対するスケジュールは時期尚早と唱える地区連銀総裁の発言が目立つことから、FEBのメンバーの慎重姿勢を市場は好感するものとなっています。

日本の株式市場は上海市場の上下動にまだ翻弄される状況ですが、欧米株式市場では人民銀行の資金供給表明から落ち着きを取り戻しています。景気指標が良くて下げ、逆に悪くて反発する株式市場はQE継続か縮小かに揺れる状況で、悪い指標=QE継続の反応を示すいびつな構造となっています。とは言えひとまず世界同時株安の連鎖は防止できたことから、本日の日経平均も元気を取り戻して欲しいものです。

【石油市況】
原由は95.50ドル(+0.18)に小幅に続伸していてブレントも101.66ドル(+0.40)と同様に小幅反発、GDP改定値が下方修正されたことから序盤は弱含みに推移していましたが、株価がQE縮小先送り観測に上昇したことから反発に転じる動きとなりましたが、上昇幅は限定的なものとなっています。

【貴金属市況】
株価はGDPの下方修正からQE縮小の先送り観測を手がかりに上昇に転じていますが、同じ材料ながら金市場はポジション調整の売りから33万枚近い大商いを伴い急落、1229.8ドル(45.3)に急落しています。材料はファンダメンタルとは無縁で、連日の下げにたまらず投げる動きに拍車が掛かりました。RSI(総体力指数)がNYで23、東京19ポイントは流石に売られすぎですが資金ショートを伴い問答無用の下落相場となっています。

余談ですが、これだけの暴落相場は08年のリーマンショック以来のものですが、当時は高値3363円〜安値2104円の1259円幅でした。今回は高値5081円〜安値3843円(昨夜の夜間取引)で下げ幅1238円幅とリーマン時とほぼ同じ値幅の下落となっています。リーマンショックではボトムから4ヶ月後には下落前の水準に戻していますが、今回はどのような展開となるのか注目されます。

【穀物市況】
穀物はコーン、大豆ともに期近限月は続伸しているものの、2番限以降は下げるまちまちな値動きとなっています。目下の需給タイトから期近確りと、天候良好な天候に新穀軟調推移となっています。

中国危機後退にリスクオフも後退

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は97円90銭近辺で推移していて、昨日の3時半から40銭程度の円安・ドル高水準となっています。中国のシャドウバンキング破綻懸念(中国では銀行に一定の融資枠が決められていて、中堅銀行が苦肉の策として企業から借り入れ融資に回していましたが、短期金利の急騰から資金繰りに窮する事態)から中堅銀行の7月危機が取りざたされていましたが、中央銀行にあたる人民銀行が市場への流動性確保をしたことからリスク回避ムードは後退しています。

本日の米景気指標も消費者信頼感指数や耐久財受注、住宅関連指数も事前予想を上回ったことからダウは反発して1万4760ドル(+100)に上昇、10年債利回りは2.593%に上昇しています。ユーロは1.308ドル(ユーロ円128.1円)と小動き、ドラギ総裁は緩和的措置をユーロ圏は続けるとし、イタリア・スペイン・ポルトガル・ギリシャ・アイルランドといった財政事情に窮する国々の国債利回りが上昇しています。

【石油市況】
原由は95.32ドル(+0.14)に小幅に続伸していて、ブレント相場も101.26(+0.10)と同様の動きとなっています。米景気指標の改善傾向や株高の動きも、洪水の引きから解消されたカナダのパイプラインの操業再開に上昇幅は限定的となっています。

【貴金属市況】
金は1275.1ドル(−2.0)に小幅に続落していて昨日のゴールドマンサックスに続き、本日は英金融大手HSBCが2013年金価格見通しの平均を1396ドルと9.5%引き下げたことがネガティブ要因となっています。価格が1900ドルを超えた2011年には2000ドルは勿論、2500ドルの価格見通しをしていたことから、現在のダウントレンドでも1000ドル割れを見込む意見もあり、相場水準が言わせるものでいちいち取り合っていては身が持たないというところでしょうか。

【穀物市況】
穀物市場はコーンが期近を除き続落、大豆は小幅続伸のまちまちな展開となっています。

中国発の株安の連鎖

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は97円70銭近辺で推移していて昨日から80銭ほどの円安・ドル高水準に、対ユーロでは128.3円と70銭とこちらも円高気味に推移しています。ユーロドルは1.312%にユーロは小幅に反発しています。昨日は中国上海株が5.3%の暴落に見舞われて、中国経済の成長見通し引き下げをGSが発表したこともあり、アジア・欧州・米国株の下げに波及し、ダウは序盤に200ドル強の下げとなりましたが引けも139ドル安の1万4659ドルに沈んでいます。ダラス連銀総裁のタドリー氏が金融政策の縮小に市場が過度に反応し過ぎると発言し、市場の動揺・混乱は幾分収まる気配も見られますが、これまでの米経済・金融の支えのQE縮小見通しに加えて、世界第2位の中国経済の失速見通しが金融市場に重くのしかかる展開となっています。10年債利回りは2.570%に更に上昇して日米の金利差は拡大していますが、世界的な株安が安全通貨として円を買い戻す動きにつながっているようです。

【石油市況】
原由は95.18ドル(+1.49)に反発していて、ブレント相場も101.16ドル(+0.25)に小幅反発をみせています。中国経済の成長鈍化見通しや世界的な株安は原油市況にとってネガティブな要因ですが、シリアの内戦がレバノンに飛び火していることや、カナダの洪水によるパイプラインの操業停止、また、連日の下落によるショートカバー背景の戻りとなっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間には1,300ドル乗せに戻す場面も見られましたが、世界的な株安につながる動きに急反落して1277.1ドル(−14.9)と、21日のアジアの時間帯の水準まで売り込まれています。株式市場との逆相関性から買い進められる展開には至らず、引き続きETFの減少に見られるように金離れが欧米の投資家に浸透しているようで、下値を見届ける状況にはなかなか至らない情勢となっています。GSはこの日2,013年見通しを1,300ドルに、2014年見通しを1050ドルとしたことも買い気を削ぐものとなっています。それでも引け後はじりじりと戻し、現在スポット価格は1282ドル近辺と東京3時半の時点に戻しています。

【穀物市況】
穀物市況は天候の改善傾向を嫌気してコーンが続落していますが、大豆は現物需給逼迫を背景に期近限月は堅調を維持しています。

都議選はアベノミクス信任

おはようございます。

対メキシコも敗戦に終わりコンフィデ・カップ3連敗は残念でした。結果が全ての世界ですが、ザックの選手起用を巡り更迭論も出ているようです。

さて、参院選の前哨戦である都議会選の投票率は過去2番目に低いものでしたが、自公が圧勝して過半数を奪い返す結果でした。そんな中で慰安婦の失言から維新の会が惨敗、選挙協力を回避したみんなの党が議席を伸ばしています。自民の圧倒的有利ななかでの橋本さんのオウンゴールが響いたようです。それでも6割に近い有権者が投票を回避、政治への期待がしぼんでいるようです。

さて、アベノミクス信任から為替97円90銭と週末より10銭程度の円安・ドル高で推移、日経平均との逆相関性が高まるドル円相場ですが、本日も株価を横睨みの展開となりそうです。週末のシカゴの日経先物では東京終わり値比では30円安の引け、本日の値動きが注目されます。

今週は25日(火)に米住宅着工件数とケースシラー住宅指数が発表される程度で、それほどの重要指標の発表はありませんが、市場の動揺を招いた債券購入の縮小を織り込んで平穏に戻るのか注目されます。縮小の前提となるある程度の水準の景気指標の維持には今後まだ数ヶ月見守ることになりますが、7月第1週の雇用統計も重要になります。

今週も宜しくお願いします。

FOMCショックは小康状態に

おはようございます。

バーナンキ議長のQEの縮小発言から二日が経過して、金融市場のショックはやや和らぎ小康を取り戻しつつあります。

ドル円は97円85銭近辺で今週の取り引きを終了、昨日の東京市場とほぼ変わらず、ユーロは1.312ドル(ユーロ円128.5円)とドルは流動性の先細り傾向に続伸しています。

ダウは前日の暴落も日経平均の反発も好感材料とされ+41の1万4799ドルに小幅に反発していますが、ハイテク中心のナスダックは小幅に続落しています。債券は売られ10年債利回りは2.532%と二年ぶりの高水準となっています。

本日興味深いのはセントルイス連銀ブラード総裁が「インフレ率の低下を懸念していて、QEの拡大を検討すべき」と発言していることで、物価のデフレ傾向を危惧する発言となっています。よくよく考えれば議長発言は今後も数ヶ月間の景気指標改善が前提の縮小示唆で、景気指標の状況によっては、QE縮小のシナリオどおりに進まない可能性もあって「QE縮小ありき」ではない可能性もあるのではないでしょうか?いずれにしても物価上昇がFRBの思惑通りに進んでいなことは各メンバーのきょうつう認識となっているようです。

原油はドル高進行の嫌気から大幅に続落して93.69ドル(ー1.45)に、ブレント相場も100.91ドル(ー1.24)に続落しています。金は昨日の早朝に一時1270ドルを下回る場面も見られましたが、欧州時間には1300ドル乗せもみられました。NY引けは1292.0ドル(+5.8)と小反発しています。

QE縮小観測が尾を引くリスクオフ

おはようございます。

前日のFOMC後のバーナンキ議長による「資産購入ペースの縮小への言及」による市場の動揺が引き続く展開となっています。資金の供給という流動性が早い時期に細ることへの危機感がポジション調整の進行につながり、「流動性相場」と呼ばれる現状の息の根を止めるように作用しています。

【金融・為替】
ドル円は97円30銭近辺で推移していて昨日とほぼ変らず、欧米の時間帯ではドル高進行に98円30銭近辺まで円相場が軟化する場面が見られたものの、午後からのダウの一段の下落と共に比較的安全とされる円が買い戻される展開となっています。ユーロは1.323ドル(ユーロ円128.7円)とこちらは横這いの動き、ダウ平均は353ドル安の1万4758ドルと2年半ぶりの下げ幅に暴落、債券は売られて10年債利回りは2.401%さらに急伸しています。

【石油市況】
原由は95.40ドル(−2.84)に大幅に続落し、ブレントも102.15ドル(−3.97)に暴落しています。ドル高・株安の動きに原油市況も巻き込まれるリスクオフの動きとなっています。

【貴金属市況】
金は5月の1330ドルや4月の1321.5ドルのチャート上の節目を欧州時間で次々に割り込み、米国時間では更にストップを巻き込み暴落し、セッションの引けは1286.2ドルに暴落して引けています。推定出来高が37万枚とほぼ取組高に指摘するもので、買いポジションの整理売り主体の大量の売り物に押されています。1,300ドル割れは2010年9月以来の水準で、金離れの進む欧米の投資家が増えるなかで今回の量的緩和縮小意向が更に下げに追い打ちをかけたものと思われます。NY先物市場やETF保有者の撤退、新興国中銀やアジアの実需買いの二極化は続いていて、流石にこの水準まで下げる鉱山会社のコスト割れも起こるものと思います。

【穀物市況】
穀物市場も本日は流石にリスクオフの流れに翻弄される状況で、昨日までの堅調推移が一転して急落に繋がっています。

量的緩和の出口に言及

おはようございます

FOMC声明文は以下のとおりです。
政策金利はゼロ〜0.25%に据え置き、月額850億ドルの資産購入も据え置きというもので予想通りでしたが、日本時間午前3時半からのバーナンキFRB議長の会見はサプライズで、内容はブルームバーグサイトより抜粋しています。
6月19日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は18−19日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に記者 会見し、景気が当局の予想通りに回復を続ければ、年内に債券購入の規模を縮小し始め、2014年半ばに終了させる可能性があると語った。
議長は「入手するデータがこの経済予測と大まかに一致すれば、年内に購入ペースを緩めるのが適切だと委員会は現在のところ見込んでいる」と説明。「その後 のデータもわれわれの現在の経済予測と大まかに沿う状況が続けば、来年上期にかけて慎重にステップを踏みながら購入ペースの減速を続け、年半ばごろに購入 を終了させる」と続けた。
FOMCは声明で、毎月850億ドルの債券購入を継続していく方針を維持。「景気と労働市場の見通しに対する下振れリスクが(昨年)秋以降小さくなってきたと認識している」とした。さらに「労働市場やインフレの見通し変化に応じ、適切な政策緩和を維持するため委員会には資産購入ペースを加速あるいは減速させる用意がある」とあらためて表明した。
【金融・為替】
ドル円は95円前後の揉み合いが続いていましたが、FOMC→バーナンキ会見とイベントの進むなか為替市場はドルが急伸、ダウは急落、債券も急落、国債利回りは上昇する反応を見せています。ドル円は現在96円40銭近辺で昨日3時半から1円30銭余りの円安・ドル高で推移、ユーロは1.330ドルに反落(ユーロ円128.2円)しています。ダウは206ドル安の1万5112ドルに急反落、債券反落に10年債利回りは2.330%に急伸しています。

【石油市況】
原由は98.24ドル(−0.20)に小幅に反落、ブレント相場は106.12ドル(+0.10)と小幅に続伸しています。議長発言後のドル高で、時間外は現在97.8ドルに続落しています。

【貴金属市況】
金は1374.0ドル(+7.1)に反発していますが、上述のようにQEの縮小時期が経済・雇用情勢の好転が前提ながら2014年半ばにはQEの終了に及ぶ発言から急落、現在1350ドル近辺で推移していて現在の円換算は+20円というところです。

【穀物市況】
穀物市場は作付けの遅れを囃す動きからコーンを中心に大幅続伸しています。

景気指標改善が続きリスクオンに

おはようございます

【金融・為替】
FOMCへの注目の陰に隠れてG8首脳会議が開かれていましたが、日本のアベノミクスへの信任が改めて主要国首脳に認められています。本日は米住宅着工件数が好調であったことから、株高・ドル高の動きになってドル円も95円40銭近辺で推移していて、昨日3時半からは50銭前後の円安・ドル高となっています。ユーロはドラギ総裁が「ユーロ防衛のためにはなんでもする」との発言をきっかけに上昇していて1.339ドルと4ヶ月ぶりの高値に上昇(ユーロ円でも127.7円に上昇)しています。ダウは138ドル高の1万5318ドルに続伸していて、最高値まで200ドル前後に迫る上昇、10年債の利回りは2.182%にやや上昇しています。

【石油市況】
原由は98.44ドル(+0.67)に反発し、ブレントも106.02ドル(+0.55)に反発しています。住宅指標の改善傾向からの株高や、ドルの対ユーロでの下落が背景となっています。また、G8でもロシアのシリア政府支援と他の7ヵ国の反政府支援の溝が埋まらず中東の緊張も材料にされているようです。

【貴金属市況】
金は1366.9ドル(−16.2)に大幅に続落していて、株高が続いていることからリスク商品が上昇し、安全資産として金の立ち位置を弱める動きとなっています。また、FOMCで当局によりQE縮小観測が金の上値を重いものにさせています。SPDRは本日も1.5t減少していて、残高が1001tと1千t割れ寸前となっています。インドの関税引き上げもアジアの需要減退観測を誘い、金市場にとってはネガティブなものとなっています。QEの縮小時期が年末や来年ということになれば金は下げどまることが推測されますが、いずれにしても明日のFOMCの結果の影響は少なくないものと推測されます。このところTOCOMやNY金も出来高が低調で、QE縮小観測に上値が抑えられる状況が続くと同時に、安値ではアジアの実需買いや新興国中銀の保有金の増加が下値を支えることからボラティリティの低い動きとなっています。

【穀物市況】
穀物市況はコーンが続伸基調を維持し、現物価格の底硬さから供給逼迫が背景にあるものと思われ、大豆は高安まちまちな展開となっています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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