本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2012年07月

金融政策のイベント待ちムード

おはようございます

ようやく金メダル第1号、連日の熱戦が続いています。

本日の市況は一言で言うとイベント前の無風、というか嵐の前の静けさ、本日から始めるFOMCやECB理事会を控えて一見波風の静かな一日となったようです。

【金融・為替】
ドル円は78円20銭と若干のドル安・円高傾向に、ユーロは1.225ドルとこちらはややドル高・ユーロ安の流れとなっています。ダウは2ドル安の1万3073ドルの小幅な値動き、10年債の利回りは1.495%に低下しています。欧米の金融当局への期待値の高まる市場ですが、今年はどちらかと言えば期待を裏切られていることが多く、それでなくとも期待値の低い状況でもなにもやらないと市場は悲観する動きとなっています。今回はこれまでよりもFOMCに関してはWSJ等経済紙の前振りがあり、ECBに関しては総裁自ら南欧債購入を臭わせており、否が応にも通常の政策会合よりも期待が高まっていることが少々気がかりな状況です。とは言え追加緩和があり、更に南欧債購入の動きがあればリスクオン必死の状況です。世界経済の自立回復が難しい状況から、市場は各国政府の金融政策頼み一辺倒に傾く状況はとても健全とは言えないようです!

【石油市況】
原由は89.78ドル(−0.35)に反落、ブレントも106.20ドル(−0.29)に小反落しています。
【貴金属市況】
金は1619.7ドル(+1.7)と小幅に続伸しており、レンジの上限付近での保ち合い継続といったところです。こちらもイベントを控えてポジションを傾けにくい状況となっています。今月は最大金ETFであるSPDRが30tほど減少に転じており、昨年10月末以来の1248t台となっています。今年のパフォーマンスの悪さに動きの早い資金は流出傾向と見られます。一方では新興国中銀が中長期に外貨を金に積極的に振り分ける動きも目立ち、短期と長期の違いが鮮明となっています。

【穀物市況】
穀物市況は熱波の予報に反応を示して大幅に続伸していますが、東京は昨日の夜間取引でほぼ織り込む反応を見せています。例年の天候相場と違い不作が決定的な状況から、行ってこいの暴落の可能性は低く高原相場の展開が予想されています。

今週は欧米金融当局の出方待ち

おはようございます。

連日の猛暑続きですが“暑中見舞い申し上げます”

今週後半からは早いもので8月の第1週を迎えます。五輪観戦やお盆休みと日本市場も徐々に夏休みモードに向かいますが、今週は市場にとっては波乱要因の多い一週間となりそうです。

欧州では26日のドラギECB総裁に続き、27日には独メルケル・仏オランドの首脳会談、更に28日には独メルケル・伊モンティ首脳会談でそれぞれに「ユーロを守るためにあらゆる措置をとる」との声明を出していて、首脳たちは夏休みの最中に休日返上でユーロ防衛の電話協議を行っています。

スペインの国債利回りが高止まりを続けていることに見られるように、ユーロ圏第4位の経済大国の危機に対して重い腰を上げたとうのが実情でしょうか。今週は2日のECB理事会において、ECBとEFSF(欧州安定基金)の二本立てのスペイン国債購入に期待を持たせるものと市場では解釈していますが、EFSFの活用にはドイツ議会の承認が必要との独財務省の見解もあり、その可能性には早くも疑問符のつく状況です。ECBによる購入と追加の利下げの可能性が焦点となっています。

米国では31日と8月日の両日のFOMC開催で、先週はウォール・ストリート・ジャーナル紙とニューヨーク・タイムズ紙の追加緩和策に関する記事がリスクオフの状況をいくらか後退させる働きを示しましたが、現在の状況は今回のFOMCでは緩和策見送りの可能性がまだ高いと見られています。予想に反して緩和策を発表すればサプライズ効果は大きな反響となると推測されますが、期待はずれとなればその反動も小さなものではないようです。

また、仮に今回緩和策見送りとなっても、3日の「米雇用統計」において雇用の改善傾向が相変わらず鈍いようであれば、再びQE期待に市場が向かうことが考えられます。いずれにしても市場は金融当局の政策頼みの状況が今後も続くことが予想され、その結果に振り回される状況がしばらく続くことが予想されますので、一方方向にポジションを傾けにくいものと推測されます。

独仏共同声明を好感

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は78円45銭と昨日から20銭程度の円安・ドル高で今週の取引を終了、ユーロは1.231ドルに続伸(ユーロ円も96円70銭に続伸)しており、前日のECBドラギ総裁の発言に続きメルケル・オランド独仏両首脳の電話会談が開かれ「ユーロ圏を守るためにあらゆる措置を講じる」との声明を出し、中銀に続きユーロの主要国首脳の協調的な行動からユーロ売りが幾分収まる動きとなっています。市場の期待は来週2日のECB理事会での政策金利の再引き下げ及び、欧州救済基金(ESFS)とECBが協調してスペインやイタリアの国債を購入する行動で、既に今週10年債利回りが7.7%と過去最高に上昇したスペイン債利回りが6.7%に急低下を見せており、それなりの効果を発揮させています。但し欧州の合意は「言うは易し、行いは難し」の典型で、EFSFでの国債購入はドイツ議会の承認が必要とされていることもあり、合意から実施に移されるまでに相当の時間を要する可能性もあり見極めるまではリスクオフ→リスクオンとは簡単に向かえないことも想定されます。

ダウは187ドル高の1万3076ドルに大幅に続伸しており、欧州の首脳による危機解決のための声明を好感する動きや、第2四半期GDPが事前予想の1.2%を上回り1.5%となったことを好感するものとなっています。但しこちらも第1四半期GDPが2.4%だったことを踏まえると、景気の後退懸念がつきまとうもので先行きの米国経済の成長には懸念がつきまとうものとなっています。来週は31・8/1両日にFOMCが開かれる予定ですが、今週のWSJ紙やNYタイムズ紙の紙面を賑わせたQE期待が現実のものとなるのか、或いはまたまた先送りとされるのかで市場の反応は大きく別れることになりそうです。株高から債券相場は下落しており、10年債利回りは1.534%に上昇しています。

ドル円はシカゴの金融先物の投機筋の円ロングが2,563億円と前週比で倍増しており、欧州の債務危機が広がると投機筋は円ロングに逃げ込む構図が鮮明となっています。週後半のECB総裁や、独仏首脳の発言からロングポジションがいくぶん縮小した可能性はありますが、再び欧州の債務危機が蒸し返されたり、米国の金融政策が一段の緩和策に動く可能性があることから、円高懸念は今後も基本的につきまとう状況に変化は見られないようです。ところで今月新たに日銀審議委員に就任した民間人ふたりの「外債投資」案は、介入出とは違い正当な円高阻止の政策となりうるもので、議論が今後実行に向けて進むことが期待されます。

【石油市況】
原由は90.13ドル(+0.74)に続伸、ブレントも106.47ドル(+1.21)に続伸しています。欧州の債務懸念がいくぶん緩和に向かったことや、ドルの対ユーロでの下落基調を好感する動きとなっています。

【貴金属市況】
金は1618.0ドル(+2.9)に小幅に続伸しており、欧州の債務危機に取り組む姿勢や、ドル安基調による追い風により上昇を見せています。本日の推定出来高が久しぶりに30万枚を越えていて、1600ドルの大台を固めて保ち合いの上限である1630〜1640ドルを目指す動きとなっています。今後レンジ上限を上抜く動きが期待される状況ですが、来週のFOMC次第ではその可能性があるようです。但しまたも先送りとなれば期待で上昇した分の反動安も考えられ、再び1600ドルを割り込む可能性も同時に持つことになります。現物の世界では夏休みもあってか冴えないようですが、6月もロシアやカザフスタンの中銀保有が増加しており、下値を支えるものとなっています。新興国の金保有はコンスタントに今後も増え続けることが予測されますが、これはドルやユーロ・円といった主要な外貨の信用失墜によるもので、実物資産の金を保有する動きは国家でも個人ベースでも増加ペースが続くものと推測されます。

【穀物市況】
穀物市況は再び高温乾燥の天候を囃し急反発しており、絶対的な生産高の減少から高原相場が継続するとの見方が大勢を占めているようです。

ドラギ発言を好感する動き

おはようございます

男子サッカーやりましたね!前日のなでしこに続き観戦しましたが、筆者も寝不足とやや夏バテ気味ですが、週末なので気を取り直して頑張りましょう。

【金融・為替】
日本時間昨夕にECBドラギ総裁の会見があり「ECB(欧州中銀)はユーロ存続のために必要ないかなる措置も取る用意がある」が発言したことから、ユーロは1.212ドルから1.232ドルに急反発(ユーロ円は94円65銭から96円40銭)し、欧州株価はスペインの6%高を筆頭に急伸、スペイン債利回りは7.7%が7%割れに低下する反応を示しています。これは資金調達に苦しむスペインやイタリア国債をECBが直接購入する意思表示とみなされて、ネガティブに傾いた市場からリスクオフ解消に向かう動きとなりました。来週2日のECB理事会で政策金利も含めて総裁の発言内容が確認されるものと思われます。

ダウはドラギ発言を好感する動きから211ドル高の1万2887ドルに大幅に続伸、10年債の利回りは1.434%に上昇しています。本日発表された耐久財受注は予想を上回り、新規失業保険申請件数も予想の38万件を大きく下回り35万3,000件となりました。ECBの動きも注目されますが、31日と8月1日の両日はFOMCが開かれ、欧州と共にFRBの政策にも変化が起きるのか注目度は嫌が応にも高くなります。

【石油市況】
原油市況はドラギ発言を好感する動きや、ドルの対ユーロでの下落から続伸89.39ドル(+0.42)に、ブレントも105.26ドル(+0.88)に続伸しています。

【貴金属市況】
金は前日の米主要紙のQE観測から1600ドルの大台に乗せて、更に本日はドラギ総裁の発言により欧州債務危機懸念の緩和からユーロ高・ドル安の進行により更に続伸、セッションは1615.1ドル(+7.0)で引けています。世界的な金融緩和策の進行が金の上昇を支える構図となっていますが、来週はFOMCが最大の関心事で具田的な緩和策の方向に向かうのかが注目されます。今週はレンジの上限の1630ドル台に接近しており、QE3実行となればレンジの上限を抜き去り新たなステージ開始の可能性が高まりますが、またも期待が萎む状況となればレンジ内の保ち合い継続の可能性も考えられます。現物関連ではアジアの実需はやや利食い売りに傾く水準ですが、コンスタントに新興国中銀の購入が継続していて下値を支える図式となっています。QEのあるのかないのか?から、最近では実施時期の問題に移されていて、QE実行観測は高まる方向で中長期の金価格はやはり上向きの様相となっています。

【穀物市況】
穀物市況は反落する展開となっており、高温乾燥の天候が改善に向かう予報や、価格上昇からの需要減少懸念から上値が押さえられています。

朝一番情報

おはようございます

なでしこが初戦のカナダに勝利、今日は寝不足の人も多いのではないでしょうか。そして今夜は男子がスペインとの初戦、健闘を祈りたいものです。それにしても大リーグ松井の戦力外は残念です。

【金融・為替】
さて、ドル円は78円15銭近辺で推移していて昨日とほぼ変らず、根強い米追加緩和の見方がありドル売り優勢な状況ながら、日銀の山口副総裁が「景気見通しのリスクが高まれば、追加緩和実施を躊躇しない」と牽制発言が円高を押しとどめているようです。(個人的にはこの人は白川さんより分かり安い)ユーロは1.215ドルと久しぶりに若干の反発、スペイン国債利回りが7.7%と過去最高水準に上昇する危機継続も、ECBの政策期待から買い戻す動きが出ているようです。(ユーロ円95円丁度)ダウは58ドル高の1万2676ドルと4営業日ぶりに反発、10年債の利回りは1.397%に上昇しています。

【石油市況】
原由は88.97ドル(+0.47)に、ブレントも104.38ドル(+0.96)に続伸しています。6月の新築住宅は4ヶ月ぶりの低調ながら、ドル安・株高に支えられての小幅続伸となっています。

【貴金属市況】
金は1608.1ドル(+31.9)と今月5日以来の1600ドル大台に復活、前日のWSJ誌が「FRBが新たな景気刺激策採用の可能性」との記事を掲載し、これがきっかけとなりQEへの期待が再び高まる状況から買い物が先行して大台乗せの展開となっています。最近の保ち合いの上限は1630ドル近辺で、勢い抜けるには確たるQEの実行が必要かもしれません。QEへの期待と悲観が交互に訪れる状況が続いていますが、下値は徐々に固める動きは好感が持てます。

【穀物市況】
穀物は再び熱波による高温予想を囃して急反発に転じています。上にも下にも大きくブレル展開で、天候時期特有のボラの高い展開が続いています。

朝一番情報

おはようございます

イチロー選手の電撃移籍にはびっくりでしたが、新天地ヤンキースでの新たな足跡を残すことに期待します。スーパースター・イチローにマリナーズ・ファンの暖かいスタンディング・オベーションは流石の冷静沈着なイチローも涙腺が緩んだようで、男イチローの復活に期待します。

【金融・為替】
依然として欧州の債務危機が金融市場を覆う状況が継続、ドル円は78円15銭と78円台前半での保ち合いが続き、ユーロ不安のなかでも日本政府の介入警戒から一段の円高進行を辛うじて食い止められているようです。ユーロは1.205ドルに更に軟化(ユーロ円94円30銭)しており、前日にムーディーズがドイツ・オランダ・ルクセンブルクの高格付の国債をネガティブに引き下げたことや、スペインやギリシャの公的債務問題に続落を強いられる展開が続いています。

ダウは欧州の債務危機を嫌気して104ドル安の1万2617ドルに大幅に続落、10年債の利回りは1.402%と過去最低の水準に、30年債の利回りも2.5%台と米国債に資金が逃げ込む流れが継続しています。通貨はドルと円、国債は米国と日本国債が逃避資金の受け皿の中心となっており、欧州では格付の引下げにこれまで安全資産として買われたドイツ国債が軟化(利回り上昇)に転じており、日米がその受け皿となっていて投資家の選択が狭まることから過剰な利回り低下の異常な事態となっています。

【石油市況】
原由は88.50ドル(+0.36)に、ブレントも103.42ドル(+0.16)と前日の急落に対する修正高の範囲となっています。ドル高や株安といったネガティブな市場環境から戻りは限定的ながら、HSBCによる中国製造業購買担当者指数(PMI)が改善されたことを好感する動きとなっています。

【貴金属市況】
金はセッション引けは1576.2ドル(−1.2)と小幅に続落していますが、ドル高や株安により一時1567.8ドルに下落するもその後はじりじりと反発して、現在のスポット価格は1580ドル近辺に戻しています。ドルと金との逆相関性による売りに押されている状況が続いていますが、連日のドル高(対ユーロ)が続く中で、安全資産としての見直す動きが下値を支えているようです。

【穀物市況】
穀物市場は降雨予報を受けて続落しており、買い過剰のファンドポジションを振るう動きとなっています。それにしても上にも下にもド派手に動きますね!

朝一番情報

おはようございます

今朝の浅草公園(隅田川河川沿い)には徹夜と見られる数組みの若者のグループ???どうやら今週末土曜の「隅田川・花火大会」に備えての徹夜組のようです。指折り数えて、月・火・水・木・金なんとここに5泊6日かい!?夏休みに入り時間に自由なことへの羨ましい気持ちの反面、青年よ!もうちょっと他にやること無いのかい!?の複雑な心境(笑い)

【金融・為替】
ドル円はアジア時間の77円92銭から78円35銭にドルが反発、ユーロ円も94円24銭から95円近辺にユーロが反発、三つ巴の通貨戦争は幾分ユーロの売り込みから反転を見せるものの、ユーロを巡る不安要素は依然として不透明で単なるポジション調整のユーロの反発の範囲となっています。ユーロ・ドルは1.206ドルから1.211ドルに小幅にユーロが反発するも、ユーロ売りの回転が利いている状況に変化は見られないようです。スペインでは複数の地方が中央政府に救済を求める動きが出ており、政府の財政事情が更に悪化する観測から10年債利回りは7.5%に上昇し、国債を保証するCDS市場でもコストは過去最大に上昇しています。

今日からIMF・ECB・EUがトロイカがギリシャ入り、今後の追加支援への具体的な交渉に入りますが、独メルケル首相がギリシャの追加支援を議会に要請する考えはないと報道されており、ギリシャのユーロ離脱が再び蒸し返される状況となっています。当のメルケル首相や独財務相は既にベルリンを離れてサマー・バケーション入りのようで、要人不在の状況が更に不安感を広げる様相となっています。株価はアジア・欧州・米国へと下げのスパイラルから、ダウも101ドル安の1万2721ドルに続落し、10年債の利回りは1.434%に低下しています。

【石油市況】
原由は88.14ドル(−3.69)と大幅に続落、ブレントも103.26ドル(−3.57)で引けています。欧州の債務危機を巡る混乱や、世界的な株安、ユーロの下落(ドル高)を嫌気するリスクオフの動きが市場を覆う状況となっています。

【貴金属市況】
金も同様に一時1562ドルに売り込まれる時間帯がありましたが、その後はユーロが安値から反発(ドル安)の動きとなったことから反発して、セッション引けは1577.4ドル(−5.4)と下げ幅を縮小する展開となっています。ドルが連日の高値(対ユーロ)を更新するなかで、金は下ブレを余儀なくされる展開ですが7月以降は1550ドル近辺では底堅く推移しており、安値を売り込む勢力も一時より後退気味となっています。但し今月に入りSPDRは25t近く減少しており1254tに縮小しています。ETFの減少分は新興国中銀がフォローといったところでしょうか。

【穀物市況】
穀物市場は熱波騒動から産地の降雨見通しに軟化して、受粉を控えた大豆にとっては恵みの雨、コーンにとっては既に遅きに失する状況ながら作柄改善期待に利食い売りに押される展開となっています。月曜恒例の作柄では良以上はコーンが26%に、大豆は31%に更に悪化しており凶作に対する深刻な状況の改善は見られない模様です。

オリンピック・ウィーク

おはようございます。

週明けの外為市場はユーロが売り込まれて1.212ドルと、先週末の欧米時間よりも更に軟化しています。(ユーロ円は95円05銭)円は対ドルで78円40銭を割り込み、ユーロ→米ドル→円の序列でリスクオフの円買いが進む構図となっています。

スペイン・イタリアの国債利回りの上昇に見られる欧州債務危機、米国でも景気回復ペースがスローダウンの動きから、世界最大の債権大国である日本円に資金流入の流れになっています。三つ巴の弱い者比べが続く中、可もなく不可もない日本円が好まれる傾向となっています。

今週は25日(水)に6月の日本の貿易収支が発表される予定で、今年の上半期の赤字の累計額が注目されています。このところ何度書いていますが、昨年10月末の日銀の大規模介入後の11月初旬には78円10銭台で数日間の指値介入をしており、現状の78円台前半は当局も介入を視野に入れた戦闘モード域に突入しているものと推測されます。


米国では住宅関連の指標が今週は目白押しで、一部に底入れ感が出ている状況の実態が注目されます。また、週末の27日には第2四半期のGDP(予想は1.5%)が発表され、米国経済の好不調の流れが注目されます。雇用の改善が見られない中、FRBのツイストオペレーションが住宅ローン金利引下げに貢献している効果が出ているようですが、景気全般からすると飛躍的に住宅事情だけが改善するものではないようです。

欧州ではスペインとイタリアの国債入札状況が注目で、それぞれの国債利回りから推測すれば借り入れコストの上昇は政府の限界に近く、しかもスペインではカタルニャーとバレンシア地方政府の支援問題も浮上しており、金融機関だけの借り入れで済まないで政府に波及すれば、ユーロ第4位の経済大国も支援の仲間入りの可能性が出て、ユーロ債務問題の混乱が予想されます。

今週も宜しくお願いします。

バレンシア地方政府の支援要請報道に荒れる

おはようございます

今日から夏休みの学校も多いようですが、来週からはロンドン・オリンピック開催、日本では夏の甲子園、ただでさえ夏休みモードのなか市場関係者の視線は相場情報よりアスリートたちに向います。欧米では夏場の相場の停滞のことを“サマー・ドルドラム”と言うようですが、停滞は我々には命取りでそこそこの値動きには期待したいものです。

【金融・為替】
本日は米景気指標の発表は特にないものの、市場の視線が米国から欧州に転じるものとなり、スペイン・バレンシア地方政府が中央政府に支援を求めるとの報道からリスクオフ・モードに再び戻り、欧州の株式市場は軒並み下落、国債利回りもスペイン債が7%台、
イタリア債も6.2%台に上昇する動きとなり南欧諸国の債務問題が再浮上するものとなりました。

リスクオフの流れでドルと円が買い進められる状況から、ドル円は78円45銭と今週は連日円相場はジリ高に推移して終えています。ユーロは2010年6/14以来の1.214ドルに下落(ユーロ円95円40銭)し、ほぼそのまま引けています。ダウは欧州の株安の流れが波及して120ドル安の1万2822ドルに反落、10年債の利回りは1.456%に低下しています。スペインの銀行支援は財務相間で合意となったものの、地方政府の破綻懸念はシナリオにないもので、政府は銀行支援のみならずスペイン政府そのものが、ギリシャやポルトガルと同様にEUやIMFに支援要請に至る懸念が浮上したことを市場が嫌気する動きとなっています。

【石油市況】
原由は8日ぶりに反落して91.44ドル(−1.22)に、ブレントも106.33ドル(−0.97)と株安・ドル高を嫌気すると同時に、欧州の債務危機も下げ要因となった模様です。

【貴金属市況】
金もスペイン情勢から対ユーロでのドル高を嫌気する売り物に序盤は下落して、一時1572.6ドル近辺に下げたものの、その後は反発に転じて1582.8ドル(+2.4)と僅かながらも前日比ではプラスで引けています。今週前半にはバーナンキ議長の議会証言がありましたが、QE3に具体的に言及する手掛かりを欠いたことから金市場は売り物に押されましたが、それでも1550ドル近辺を割り込むことはなく下げ止まり、下値の硬さを証明する一週間となった模様です。7/31と8/1両日のFOMCではQEの期待は後退しているものの、その後の可能性はこのところ景気指標や、欧州の債務問題、新興国の金融政策等を考慮すれば、やる時期の問題であって可能性が後退するものではなく、むしろその可能性は時間お経過とともに高まる雲行きが金価格を支える構図になっているように思われます。

【穀物市況】
穀物相場は全般に期近限月中心に大幅に続伸、熱波による降雨不足を解消するような兆候は見られず、投機筋の買い玉の回転が利いています。連日の活況は当方のような貴金属主体に動くものには羨ましい限りですが、となりの芝生は青く見えることはいつも同じで、主義・主張の一貫性を貫く勇気も必要と観念しています。

穀物急騰が連日紙面を賑わしています

おはようございます

来週27日に「ロンドン五輪」が開幕となりますが、競技自体はそのまえから始まります。ワールドカップで優勝の栄冠に輝いたなでしこジャパンの前哨戦は昨日フランスに0:2の惨敗に終わりました。彼女達の得意のパスをつなぐサッカーは当時に比べるとつなげなくなっていることが心配ですが、開幕戦までに調整して昨年の輝きを再び期待したいものです。

【金融・為替】
ドル円はNY時間序盤に78円43銭まで円高が進行、現在は78円60銭近辺で推移しています。米国の昨日発表された新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀景況指数、中古住宅販売、景気先行指数といったものの全てが事前予想を下回るものとなり、ドル売り円買いが一段と進む状況です。

昨年11月の78円10銭台の指値介入の水準に接近していますが、マスコミは円高よりも政局(消費増税・民主党員の離党・原発再開の是非等々)の報道に注力しているようで、安住さんの円高牽制発言も影の薄い扱いとなっていることが心配されます。企業の海外移転は日本の雇用問題の根幹を揺るがすもので、後手に回る円高対策はギリシャ化を避ける消費増税問題と並ぶもので、政府・財務相には真摯に取り組んでいただきたいものです。

ユーロは1.227ドルとこちらは昨日とほぼ変わらずですが、ユーロ円は96円50銭とこちらも円高が進行しています。スペインの銀行救済に関して独財務相は政府の保証が条件となるとの判断を示し、スペインの財務内容が再び懸念される厳しい状況となっています。ダウは34ドル高の1万2943ドルに続伸、景気指標は良くないものの企業業績の好決算に反応を示し3日連続の上昇、10年債の利回りは1.507%に上昇しています。

【石油市況】
原由は92.66ドル(+2.79)に大幅に続伸、ブレントも107.80ドル(+2.64)に続伸しています。連日の株価の上昇に加えて、このところの穀物相場の上昇も将来的なインフレ示唆とも受け取られて原油市況の押し上げ要因となっているようです。

【貴金属市況】
金は1580.4ドル(+9.6)に反発しており、失業保険の申請件数が予想の36万5千件が38万6千件となったことから、緩和策への期待の萎みから再び拡大する期待が広がり反発に転じる動きとなっています。このところ貴金属市況は穀物や原油と比較しても値動きは乏しく、株価の連日の上昇もあり人気はやや低迷状態で出来高も20万枚を超えるような日は少なく、ボラティリティの弱さは否定できず投機筋のターゲットは他商品に移っていうようで、保ち合い相場の長期化が続いています。下値は固く、上値は重い相場付きがどこで離れるのか見極めにはまだ時間を要するようです。

【穀物市況】
穀物相場は本日も期近限月中心に続伸しており、今年の作柄後退から生産高の減少は避けられない逆サヤ相場の典型的なサヤ関係となっています。大豆に続きコーンも期近が8ドルの大台に乗せて史上最高値を更新しています。今週は連日に渡り穀物急騰を伝える新聞やマスコミの動きが目立っています。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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