本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2011年04月

週末の海外市場

おはようございます。

【金融・為替】
ドル円は81円20銭と更に円高・ドル安が進行、ユーロは1.480ドルといくぶん軟化しているものの、FOMC以降は米国の低金利政策の長期化見通しにドル安が進む流れが続いています。ダウは47ドル高の1万2810ドルに続伸、10年債の利回りは3.284%と3.3%を下回る低金利水準となっていてドル安の背景を形成しているようです。バーナンキFRB議長はバージニア州アーリントンで講演しており「景気は穏やかに回復し、労働市場でも一定の改善が見受けられるようになった」と発言しています。その上で「失業率は以前高く、マイノリティや若者、教育水準の低い人々にその傾向が高い」とし「住宅の差し押さえ比率は高く、差し押さえ回避の住宅所有者も住宅価値がローン残高を下回るアンダーウォーターの状態になっている」と現状の米国経済が置かれている立場に厳しい見方をとっています。量的緩和がもたらせた企業業績の好調さや、株価が大きく上昇したことからひと息ついているものの、景気回復は一部の人々の懐事情を好転させたものの、多くの人々がその恩恵から取り残されていることを指摘しています。「うーん、利上げはまだ遠いな!」という感想をもたざるを得ない状況です。一方の欧州でもギリシャが頑張るだけ頑張り、いざバンザイしたときにはギリシャ国債保有者の痛みは膨らむばかりで、早めにギブアップしてくれたほうが債権放棄となっても傷は浅いとの見方も出ています。現状の金利差だけに根ざしたユーロ買いvsドル売りも、いつかはユーロが暴落するシナリオも外せない状況です。シカゴの金融先物でも投機筋の円売り越し6600億円が4600億円に後退、彼らの円売りの損切り巻き戻しが円高を招く要因となっています。円高でなくドル安がもたらせる“円高”は今一度80円割れを見るのだろうか。

【石油市況】
原油は113.93ドル(+1.07)に続伸しており、ドル安基調の継続と株価傾向が支えとなり08年9月以来の高値を更新しています。ブレントも125.89ドル(+0.87)と上伸、米国の消費者にとってガソリン高は頭痛の種で、皮肉にもFRBによる量的緩和と低金利政策が富まない消費者を直撃しています。そして株式保有者や企業幹部の富める者が消費を刺激する構図となっているようです。

【貴金属市況】
金も大幅に続伸しており一時1569ドルに上昇、まるで“糸の切れた凧”のように押さえが利かない状態となっています。年初の目標であった1,500ドルを遠くに置き去りにして、今年の新たな材料である中東・北アフリカ(MENA)とFUKUSIMAを加えて目標値を1,600ドルに引き上げて、しかもそれもすでに射程圏に入れる状況です。ニューヨーク金のRSIは80ポイント超えしていて、今後危惧されることは安心感の広がりが最も警戒されるというところでしょうか。週明けの円建て金は4100円台示現の可能性も出ています。

【穀物市況】 
株価・原油・貴金属が上昇途上の最中、冴えない穀物も本日は連れ高に急反発を見せております。昨日はコーンベルト西部に乾燥予報が出されて、本日はノースダコタ・サウスダコタで降雨と降雪予報が出されて反発に至っています。天候時期特有の動きとも言えますが、基本は需給のタイト感が続いている展開で大きく相場が陰転するにはキツイ需給が障害となるようです。

大型連休スタート

おはようございます。今日から大型連休開始ですね!10連休なんて方もいるのではないでしょうか。それでも例年と違うのははやり震災の影響からか、行楽地は例年ほど混雑しないとの見方があります。「自粛」が行き過ぎると震災地以外でも経済が落ち込むので、ほどほどにしてみんなで落とせるお金は落として欲しいものですね。

高速道路無料化も6月から無くなる見通しのようで、ガソリンの値上げとともにドライバーの頭痛の種ですが、震災→復興計画→財政不足=増税制度など誰でも考えられることで、今こそ経済の活性化が求められる時期はないのに残念なことです。震災で企業が疲弊しているときに法人減税見送りという振興策もなし、先進国で一番高い法人税率死守では益々企業の海外移転を促進するようなもので、日本経済の空洞化と景気後退に一直線に走ることが大きな懸念材料となりそうです。

【金融・為替】
前置きが長くなりましたが市況のほうもお伝えしましょう。日本は休日ですがアジア市場は通常通り開いています。為替はドル円81円50銭と昨日から20銭の円高・ドル安で推移、ユーロは1.481ドルでドル安の流れが継続しています。ダウは72ドル高の1万2763ドルに続伸していて、FOMCによる流動性と低金利政策の長期化観測、それによる企業業績の好調維持が好感されています。10年債の利回りは3.308%に低下しており、「強いドルを望む」というバーナンキやガイトナーの意志表示とは裏腹に、米ドルは通貨安競争の勝者となっています。

【原油市況】
原油は112.86ドル(+0.10)と高水準を維持しており、一時113.97ドルと2年8ヵ月ぶりの高値となっています。ICEブレントは125.02ドル(−0.11)で引けています。ドル安・株高・中東情勢が引き続き原油価格の堅調を維持される状況となっています。

【貴金属市況】
貴金属は前日のFOMCで低金利政策が維持される見通しが広がったことからこの日も続伸しており、金は一時1538ドルと最高値を更新しています。中東・原発・ドル安・低金利政策・インフレといった金を取り巻く環境が強気に安定していることからファンドの支持を集めてこの日も上昇しています。現在スポット価格は1533ドル台で推移しており、売り材料に乏しいことからアジアの実需も見送りムードのようです。

【穀物市況】
穀物市場は多市場とは一線を画すように急落に見舞われており、コーンが一部ストップ安に張り付く状況に小麦や大豆も急落を余儀なくされているようです。コーンは週間の輸出成約高が事前予想の下限を下回ったことから、価格上昇による需要低迷(レイショニング)懸念と、作付けが遅れ気味のコーンベルトに乾燥予報が出されたことも嫌気要因となったようです。7ドル台後半の価格水準が今後も需要減少傾向として続くのか注目されますが、危機的在庫率が今後も続くことは明白で、このままずるずると市況が後退するとは考えにくい状況かと思います。現在のシカゴの時間外取引では若干反発しており、落ち着きを取り戻しているようです。

FOMCで浮かれた展開に

今日も一日おつかれさまでした。

注目のFOMCでは政策金利がゼロ〜0.25%に据置かれ、QE2(6,000億ドルの国債購入)は当初の予定通り6月末で終了すことと決定されました。

その後のバーナンキFRB議長の記者会見ではQE2で購入した国債を相当期間保有すこと(流動性の供給維持継続)と、政策金利の見直し(出口戦略)には今後数回に渡るFOMC開催が予想される(長期低金利政策維持)というニュアンスのものでした。

「流動性の確保」と「低金利政策の継続」という、投資(投機)資金を運用する者にとっては願ってもない方向性が示されたことで、株価や商品市況は追い風と受け取り昨日の米国市場は全般に堅調となりました。今後も上記のふたつが約束されたことにより、過剰流動性の維持が市況の堅調地合を保証されたとの受け止め方が主流となりつつあるようです。

過剰流動性相場の妨げとなるのが原油価格の上昇で、原油価格が20ドル上昇すると世界のGDPを1%引き下げるという指摘もあります。昨年の原油価格の年間平均は90ドルであって、現在WTIは110ドル台、北海ブレントは120ドルに上昇していて、今後更に原油価格が上昇すると世界経済の成長阻害要因となり、景気回復に水を指す可能性もあり上昇一途の相場展開にも黄色い信号が灯る可能性もあり注意が必要となります。

今日は4月の最終営業日ですから今年も1/3がすでに終了、5月は海外ではファンドの決算がからむ重要な時期となります。因みに昨年5月為替が95円から90円に円高に振れ、しかもファンドの決算絡みの売り物に金価格でいうと3,728円〜3,372円にまで実に350円幅の調整を強いられた例もあります。

大きな流れでは過剰流動性相場が担保された相場展開を読むことになりますが、5月相場の見通しはなかなか一筋縄ではいかないようです。「明日にかける橋」で有名なポール・サイモンが言い出したとされる“Sell in May and go away”「5月に売り、あとは離れろ」という言葉は金融市場の関係者では有名で、年明けからの上昇相場は5月に一服することが多く、渦中に取り残されるとそのロングポジションも取り残されるということを意味し、市場から離れて5月という年間でも最も快適な季節を謳歌しようと言うものです。

日本では古くは「休むも相場」と言います。市場関係者である筆者がそんなことばかり言ってるとおマンマの食い上げ、このくらいにしておきます。

それでは皆さん良い連休を!

朝一番情報

おはようございます。

【金融・為替】
ドル円は82円20銭と昨日から40銭強の円安・ドル高で推移、S&Pの日本国債の見通しをネガティブに引き下げたことが影響しているものと思われ、格付けそのものはAA−に据え置き今後2年以内に引き下げる可能性は1/3以上ということです。ユーロは1.478ドルに続伸しており、ドルはユーロ初め円以外の主要通貨に対しては下落基調が続いており、今週はガイトナー財務長官が「強いドルは米国の国益に叶う」と久しぶりに発言するほどです。FOMCでは6,000億ドルの国債購入は6月まで継続し、6月に終了することを決定し、政策金利は現状のゼロ〜0.25%に据え置くことを確認しています。「異例の低金利政策の長期化が正当化される」という文言は続いているようで、QE2終了後も低金利政策を堅持することが確認されたようで、その後のバーナンキ議長の会見もこれらを肯定するものとなっています。ダウは95ドル高の1万2690ドルに大幅に続伸、10年債の利回りは3.349%にいくぶん上昇しています。

【石油市況】
原油は週間在庫統計が急増に転じたこと(+620万バレル)から一時110.71に下落したものの、製品在庫の急減(ガソリン250万・留出油180万)から下げ止まり反発し、引けは113.57ドル(+0.55)に反発して本日の取引を終了しています。FOMCによる低金利政策の継続からドル安の流れが続いていることも上昇要因となっています。ICEブレント相場は125.1ドル(+0.99ドル)とこちらも高水準を維持しています。

【貴金属市況】
金はFOMCが予想通りの結果となったことと、その後のバーナンキ議長の会見で改めて低金利政策の長期化が正当化されたとの見方に、更に一段と水準を切り上げて1531ドルの史上最高値をあっさりと更新しています。QE2が予定通り6月末で終了されるものの、その後の出口戦略移行にはまだ相当の距離を感じさせることが金価格上昇要因となっているようです。投機筋のシナリオ通りにここまではことが運んでいるようです。本日は円建て金価格も直近の高値である4049円を捕える可能性となっています。

【穀物市況】
原油や金・株価が堅調に推移しておりドル安基調も継続ながら、穀物市況は作付時期の転向をめぐりネガティブな展開となっています。コーンベルト西武地区で乾燥予報が出されたたために、今後1週間は作付けが飛躍的に回復できそうだということから上値の重い展開となっています。

朝一番情報

おはようございます。

【金融・為替】
ドル円は81円55銭と20銭ほど更に円高・どやす方向に向い、ユーロは1.464ドルとこちらもユーロが続伸してドル安地合いが継続しています。ダウは115ドル高の1万2595ドルに反発し、10年債の利回りは3.301%に更に低下しています。米長期金利が続落しており、追加利上げを検討するユーロとの金利差拡大にドルが売られる状況ですが、ギリシャ・ポルトガルの財政赤字は政府の想定を大きく上回り、ギリシャの10年債の利回りは過去最大の15%に達しており、債務再編も含めてユーロの過剰評価が気がかりな状況(ユーロ暴落の可能性)を含んでいるようです。市場は今夜のFOMC後のバーナンキ会見待ちムードとなっています。

【石油市況】
原油は112.21ドル(−0.07)と昨日に引き続き動意に欠ける動きとなっています。ブレント相場は124.14ドル(+0.48)に反発、原油市況を取り巻く中東情勢の混乱は継続されており、ドル安基調も続いているものの落ち着いた展開となっています。

【貴金属市況】
連日の高値を連続して更新していた金は反落して、一時1492ドルと5営業日ぶりの1,500ドル割れとなったものの、その後はドル安の動きを手がかりに反発して現在1506ドル近辺に戻しています。昨日書いた銀相場は証拠金引き上げの影響もあり一時45ドルを下回る暴落に見舞われて、その後は45ドル台中間に戻しています。取組高は金の1/3程度ながら連日出来高は金の二倍以上と活況で、しかも値動きは数倍が通常となっていて投資というより“鉄火場”という表現が適当でしょうか。

【穀物市況】
原油市況の軟調推移や、金・銀の調整安の動きに穀物市況も益出しにおされる流れとなっており、作付け遅れからコーンの旧穀限月が確り対して新穀がダレル動きとなっています。新旧の格差縮小も一服傾向となり、ブルスプレットが再び幅を利かせる動きとなっています。大豆は全般に昨日に引き続き軟化しており、コーンの作付遅れからの転作見通しが上値を押さえるものとなっているようです。

旬の花形商品シルバーに翻弄される

今日も一日お疲れ様でした。

アジア時間ではユーロが軟化してドル高の動きとなり、時間外取引は原油も金も穀物も総崩れというか益出しの売り物におされる展開となりました。金価格上昇の一因となっていた銀相場が大荒れの状態で、CB(サーキットブレーカー)の続出となりました。勿論振幅が大きく面白いのですが、個人的にはゴムと砂糖、そして銀には顧客には「君子危うきに近寄らず!」ということで一線を引いている状況です。

先々週GSのエナジー関連の益出し推奨時のような一日となりましたが、現在の価格構成が特に投機的色彩が強く安定感に欠けることが確認されるような一日となりました。今週は何といってもFOMC(政策金利発表は25時30分)に続くバーナンキFRB議長の記者会見は明日の夜27時過ぎのようです。国債購入が6月末で終了して、その後の金融政策に言及するものと考えられ、どのようなニュアンスで報道されるのか注目されます。

朝一番情報

おはようございます。

【金融・為替】
ドル円は81円80銭と昨日から40銭の円高・ドル安で推移、QE2以降も米国の低金利政策が継続する見通しが広がり米中長期金利の低下がドル売りにつながっているようです。ユーロは1.458ドルと一時の1.462ドルから反落するも堅調を維持しており、利上げ観測の強まる欧州と米国の金利差がユーロの堅調をサポートしています。昨日の味時間では豪ドルやシンガポールドルが対ドルで史上最高値を更新しており、ドル安基調が継続されています。ダウは26ドル安の1万2479ドルに小幅に反落し、10年債の利回りは3.357%に低下しています。先週はS&Pが米国債の見通しを引き下げたことから、昨年の議会選挙で退廃を喫した民主党政権の財政再建に黄色い信号が灯り、中銀であるFRBの側面支援が緩和策維持の色合いとなりそうなムードです。

【石油市況】
原油は112.28ドル(−0.01)と小動き、ブレント相場は123.66ドル(−0.33)と小反落しています。リビアの戦闘状況は継続されており、シリアやイエメンでは政府軍が反政府勢力に対する武力攻撃から死者が増加しており、ナイジェリアでも大統領選後の暴動から600人を超える死者が発生したと伝えられており、MENA情勢は原油価格の下値支え要因として健全であるものの、ドルが対ユーロで堅調地合いとなったことから上昇一服となっているようです。

【貴金属市況】
金は連日の新値更新が続きこの日も一時1519ドルと新高値を塗り替えたものの、その後は原油の反落や、ドル安の一服感から軟化して1509ドルの引けとなりそれでも約定高値を更新しています。このところの金価格上昇の要因のひとつと見られる銀相場は一時49.82ドルと50ドル大台に迫ったものの、その後に失速して47.17ドルでとりひきを終了しています。それでも前日比+1ドル余りの暴騰となっています。金は年初からの上昇率6.6%に対して、銀はほぼその10倍の66%の上昇に接近するというもので、いくら米国人の銀好きといえでもそこまで買うか?は筆者だけの偏った見方だろうか?

【穀物市況】
このところ米国穀倉地帯の水分過多による作付け遅れが指摘されていますが、コーンの24日までの作付が僅かに9%と前年(46%)や平年23%を大きく下回り急騰しています。大豆はコーンの作付け遅れが本格化するそのしわ寄せから作付増となることから、上昇は限定的となり特に新穀限月は前日とほぼ変わらずとなっています。

連休明け早速動意あり

今日も一日お疲れ様でした。

3連休明けの海外市場は時間外から買い先行で、原油・貴金属・穀物市況全般に上昇しています。予想された連休前の利食い押しは限定的となり、ファンドの強気方針維持が今日の時間外取引の上昇をもたらせているようです。

今週は何といっても6月末に終了するQE2を占う意味で27日のFOMCの内容や、初の試みとなるその後のFRB議長による記者会見が注目材料となります。当初は鷹派とみられる地区連銀総裁の出口戦略に向けた発言から、早い時期の利上げの可能性も指摘されましたが、先週は副議長であるイエレン氏の量的緩和策の肯定的な意見から議長の考えにも通じると判断されて、現状では国債の6,000億ドル買入れ策が終了してもその後も長期にゼロ金利政策が継続されるとの見通しが大勢を占めるようになっています。

従って米国の過剰流動性が継続されることにより、金融市場全般に流動性の確保が右肩上がりの上昇トレンドを今後も維持できるとの見方がファンド勢にも浸透して、今日の時間外高につながっているようです。

金市場も他銘柄同様にアジア時間でジリジリと高値を追い、1518ドル台の約定最高値を更新しています。南欧・MINA・福島・インフレといった強材料が複合的に絡み合い相場形成を作り出しており、連日の高値更新が今週も継続しています。ジリジリと新値を更新しながらも一向に加熱感がなく、円建て金も二度目の4,000円オーバーながら出来高が僅かに3万5000枚弱と低調で、海外以上に醒めた印象を受ける状況が逆に相場の不気味さを物語るようです。

国内市場はGW間近で新規のポジションを取りにくいこともあり、これが出来高低調の原因にあるのでしょうし、この水準を新規に仕掛けるにはGWという長い休みでは様子見に徹するほうが得策との判断も働き、せめて連休中に大波乱がなきように願うばかりというところでしょうか。しかし、海外市場がいち早く連休から明けて通常に戻り、しかも大きな材料を控えていて波乱は不要といっても相場の世界は都合よくいかないようです。

朝一番情報

おはようございます。

【金融・為替】
ドル円は81円85銭と昨日から20銭の円高で、3月18日の介入以来の高値水準に戻しています。ユーロは一時1.465ドルに続伸したあと1.455に軟化しています。ドルの実行レートを表すドル指数(対主要6通貨比)は、対豪ドル・対スイスフランでは史上最安値を更新しています。つまりは円高という表現よりも「ドル安」という認識を持つべし!背景はQE2が終了する6月末以降も、米金融当局はゼロ金利政策を維持し、利上げは一年後以降になる見方が台頭しだしたことのようですが、雇用・住宅情勢から当然といえば当然の成り行きでしょう!円売りポジションが介入以降は内外で膨らみ、その巻き戻しが円高の背景と考えられ、次の介入水準を市場が試すのかもしれません。ダウは52ドル高の1万2505ドルに続伸、10年債の利回りは3.396%に低下しており、株価の上昇はイースター休暇前の市場関係者には願ってもない週末をもたらせることになったようです。

【石油市況】
原油は112.29ドル(+0.84)に続伸しており、ドル安や株高の動きに牽引される状況で今週の取引を終えています。株式も商品市場も全般にイースター休暇前のポジション調整をほどほどこなしながら堅調に取引を終了しています。

【貴金属市況】
金は一時1509.6ドルの約定最高値を付けて、引けも1503ドルと5営業日連続の高値更新で今週の取引を終えています。株高やドル安から銀や白金族も確りとしています。来週27日に控えるFOMCではゼロ金利政策が延長される公算が強くなっていて、これらの要因も貴金属価格の買い安心感を広げているようです。

【穀物市況】
穀物市況は大豆が大幅続伸、コーンも前日の下落に対する反発を見せて引けています。株価や原油価格の続伸基調が続いていることから、穀物市況にも好影響を及ぼしているようです。また、ドル相場の下落基調も継続されており、ドル建て商品価格を後押しさせているようです。

朝一番情報

おはようございます。

【金融・為替】
ドル円は82円50銭と昨日から30銭余りの円高で推移、ユーロも1.452ドルに続伸しており、日本の貿易収支の悪化や、南欧のソブリンリスクよりもドル売りの動きが優る展開となっています。ダウは186ドル高の1万2453ドルに大幅続伸しており、インテルなどの企業業績の好調が株高の牽引となっているようです。10年債の利回りは3.404%に小幅に上昇しています。ユーロ圏ではギリシャの債務再編が燻るもののスペインの国債入札が順調に消化されており、追加利上げ観測が強まる金利差相場にユーロが堅調を維持しているようです。米国は22日金曜日が「グッドフライデー」の休日、ユダヤの休日も続くようで、英国は週明けの月曜も「イースター」の休日となります。休日明けの来週は27日に「FOMC」と注目材料が続き、来週末からは日本では「GW」に突入して早いもので5月まで一足飛びに進みそうです。

【石油市況】
原油は111.45ドル(+3.17)に大幅に続伸しており、ブレント相場も123.85ドル(+2.52)とWTI同様に続伸しています。ドルの対ユーロでの下落基調の継続や、企業決算の好調から株価の急騰を好感する展開となっています。また、週間在庫統計で原油・ガソリン・留出油ともに事前予想を上回る減少となったことも、投機筋を勢いづけているようです。

【貴金属市況】
金は小幅に続伸しており1,500ドルを固める動きとなっています。株価を初め原油の急騰や貴金属でもこのところ金上昇から取り残されていた白金族が急騰しており、金融市場全般にリスクテークの動きにつながったことから、安全資産の金の上昇幅は他銘柄と比較すると小幅なものに留まっています。それでも1,500ドルの大台を維持しているところに現在の金相場の置かれている立ち位置の高さがうかがわれます。

【穀物市況】
穀物市況は商品市場ほぼ全面高のなか、コーンが冴えない展開となっています。史上最高値を更新しているコーンを原材料としたエタノールの生産が減少したことが、ヘッジファンドの強気方針に影響したものの、政府のエタノール推進や、作付遅れの材料は継続されており、買い意欲後退も一過性のものなるものと考えられます。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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