本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2008年10月

ヘッジファンドの売りはいつまで続くの?

金融の安定化は市場(証券・為替・商品)の安定化につながることには異論のないところ、但し経済とも直接のつながりがあるので、景気指標等の安定も必要となります。米国の7−9月期のGDPが−0.3%となったことで、個人消費者の落ち込みが確認されています。個人消費の落ち込みは今後発表される経済指標の悪化傾向を裏付けるものとも考えられ、今後もネガティブな景気指標の発表には覚悟が必要でしょうし、市場自体は既に覚悟を前提の展開を強いられているとも考えられます。

市況には売り注文と買い注文があることは今更言うまでもないことですが、急落するまでの売り注文の主体は「ヘッジファンド」と思われ、この売り物が途絶えることは下落市況の最終局面とも考えられます。このところの日経紙でも、ヘッジファンドの資金回収一巡という意味合いの記事がいくつか散見されます。その意味ではぼちぼち売り注文のピークアウトの時期が接近しつつあるようです。

具体的には5月と11月がヘッジファンドの決算のピークであって、投資家の解約期限は15日となります。来週からは11月に入りますから、2週間後の週末は14日です。来月の中旬以降は少なくとも売り圧力の低下が予想されます。地に足のついた相場展開から見放されてから、一体どれくらいの日柄が経過したことか、眠れない夜を何度過ごしたことか、恐怖心にさいなまれたことは何回経験したことか、ファンダメンタルもテクニカルも通用しなくなって、下値抵抗のブレークを何度経験されたことか????

平常心で相場が眺められるまで暫しの辛抱でしょうか、3連休で気分転換して11月相場に臨みましょう!!!!皆さん良い週末をお過ごしください。

日銀政策金利を0.3%に

日銀は政策金利を0.2%引き下げ0.3%にすることを発表しています。

賛成4、反対4でイーブン、最後は白川総裁の判断での利下げとなった模様です。日経紙に利下げの記事が大きく踊ったあとも、本日はモルスタあたりから利下げ見送り濃厚との意見も出だしたことは根も葉もないことではなかったようです。

総裁が賛成票を投じなければとんでもないこと、円相場が急騰→株価暴落→景気後退の深刻化が進む、となったところです。薄氷を踏む思いの政策決定委員会だったわけです。もちろん国際商品も急落の憂き目に会ったことは言うまでもありません。

このタイミングで一気に介入し、100台までドルを買い、二桁の円相場に買い難いムードを作ると効果は絶妙というところですが果たして・・・。

朝一番情報

おはようございます。

【金融・為替】
ドル円相場は98円55銭と昨日から10銭程度の円安、ユーロ・ドルは1.285ドルにドルは急反発を見せていて、商品市場の軟化はドル高・ユーロ安に尽きるという感じです。ダウは189ドル高の9,180ドルに反発、GDPのマイナス成長は事前予想を下回ったものの株式には織り込み、逆に商品需要減退という反応のようです。

* 7−9月期GDP速報値:前期比−0.3%(事前予想は−0.3%)
* 米週間新規失業保険件数:47万7千件(同47万5千件)

【石油市況】
65.96ドル(−1.54)に急反落、夜間取引では一時70ドルに乗せたものの、ドルの対ユーロでの急伸や、本格的リセッション入りを控えて需要の減少予想が売り材料視されています。
【貴金属市況】
ドルが対ユーロで急反発したことから急落、原油の反落も下押し要因となっています。金も夜間では780ドルに迫ったものの、ユーロ高の継続が止まると同時に売り込まれる状況、現在スポットは736ドル近辺で、昨日の東京時間5時半からは35ドル安と換算は100円強の反落となる見込みです。

【穀物市況】
原油や金の主力商品が売り込まれたことを嫌気しての反落、コーンは先週の輸出成約高が大幅に落ち込んだことも反落要因、他商品同様にドル高が嫌気材料視されています。

レポート完成です

今日も一日お疲れ様でした。

レポートは先ほど送信しております。但し弊社のシステムが一日不調を極めており、万一遅れていない場合は明朝改めて送りますのでご承知ください。

内容を下記に簡単に記しておきます。

「金融危機が新興国を含めた世界中に波及」

「事実上の協調利下げ」

「ヘッジファンドの資金回収一巡」

「原油市況について」

「金市況について」

お気軽にご請求ください。

「最前線レポート」はこちら

雑感

株も商品も急伸症状、日経平均は政府の追加経済対策を期待しての買いが先行、アジア株の堅調も支え要因となっているようです。対して商品市場のほうは久々のユーロ安に触れており、ユーロ・ドルは三兵行進といい底値近辺で出るきれいなかたちです。1ユーロ1.23ドルから1.32ドルにドルが対ユーロで下落したことや、FOMCでの利下げが商品高につながっているようです。

少し気にかかっていることは、新聞や経済紙の報道に「ヘッジファンドの資金回収が一巡気味」という項目、公的資金の及ばないヘッジファンドは金融界では最悪の組織形態で、自分の身は自分で守る以外に手立てのないところで、金融機関への返済や貸し剥がし、加えて投資家の解約に応じるために株も商品もなりふり構わずに転売・買戻しの雨あられも、ぼちぼち峠を越える段階との意見です。

全体には目先の下げのクライマックスが過ぎ去り、一先ずはリバウンドの反発する展開に入ったものと思われます。但しドル円相場の100円台はいまのところ傘になっており、円安に対する戻り期待は限定的なものとなっています。

先週はレポートをお休みしましたが、今週は予定通り進めば夕方には送信できる予定です。

「最前線レポート」はこちら

朝一番情報

おはようございます。

【 金融・為替】
ドル円相場は97円30銭台と昨日から30銭前後の円安・ドル高で推移、ユーロ・ドルは1.297ドルとユーロの反発基調が継続されています。ダウは74ドル安の8,990ドルに、FOMCでの0.5%の政策金利引き下げは織り込みの反応を示しています。

* 米週間住宅ローン申請件数:前週比+16.8%
* 9月の米耐久財受注:前月比+0.8%
* FOMC:政策金利を0.5%引き下げ年率1.0%に

【石油市況】
原油は急反発67.50ドル(+4.77)に上昇、OPEC首脳からの度重なる減産発言や、このところの株価の反発、ユーロの対ドルでの下げ止まり、先進国を初めとした協調利下げ的な動きに中国もこの秋以降3度目の積極利下げ等々が支援要因となっているようです。在庫ではガソリン在庫の減少を好感しています。EIA発表の24日までの週間在庫統計は以下の通り。事前予想は、原油在庫が前週比140万バレル増加、留出油が80万バレル増加、ガソリンが120万バレルの増加だった。
  
                        前週比
原油     3億1190万バレル     50万バレル増加
ガソリン   1億9500万バレル     150万バレル減少
留出油    1億2660万バレル     230万バレル増加
     
【貴金属市況】
金はドルの対ユーロ相場での軟化傾向に上昇、また利下げ観測も後押し(金は2:30終了・FOMCの発表は3:15)しての上昇、75ドル台での引けは選集23日以来のことです。いくつかの報道で指摘されている「ファンド資金の引き上げ一巡」との記事がちらほら目に付く状況、商品市場にとっても言えることで金融情勢の落ち着きに伴って、協調利下げ等の世界的な動きは商品市場にはプラス要因として働くものと思われます。

【穀物市況】
穀物は急騰、コーンがストップ高張り付き、大豆も一時ストップ高症状、昨日の穀物在庫の引き下げに加えて、ドルの軟化や原油や金の上昇が後押しする展開、中銀の政策金利引き下げも下支え要因と見られます。

* 昨日のGMとクライスラー合併のコメントはまだ勇み足のようでした。
* 先週は休んだレポートは本日配信予定です。ご請求ください!

雑感の付け足し

先ほどの更新後GMとクライスラー合併のニュースを目にしました。どうりで決算発表を先延ばししたことにも頷ける内容です。ビック3からビック2にシフトアップかシフトダウンか?いずれにしろトヨタを抜いて米自動車メーカーが、販売台数では世界一に返り咲き、但し、GMの財務内容のピンチをクライスラーのキャッシュが一時的に凌いでも、経営建て直しとなるのか疑問符?のつくところです。

一方で昨日の欧州市場ではドイツ株だけが確り、同じ自動車メーカーであるVWが前日比81%高、先週末比で5倍の暴騰を見せており、時価総額ではエクソンモービルを抜いて世界一の座に輝いたとは日経夕刊の記事です。

昨日のNYの株高は市場関係者のあいだでは、「ファンドの資金流失一巡」という記事も目を引きます。鵜呑みにすると売り圧力の減退は商品市場にも言えることで、国内では円相場の行方が焦点ということになります。もっともそう簡単に楽観視することにも抵抗を覚える日々の連続、はなし半分で聞いておきますか。

雑感の付け足し

先ほどの更新後GMとクライスラー合併のニュースを目にしました。どうりで決算発表を先延ばししたことにも頷ける内容です。ビック3からビック2にシフトアップかシフトダウンか?いずれにしろトヨタを抜いて米自動車メーカーが、販売台数では世界一に返り咲き、但し、GMの財務内容のピンチをクライスラーのキャッシュが一時的に凌いでも、経営建て直しとなるのか疑問符?のつくところです。

一方で昨日の欧州市場ではドイツ株だけが確り、同じ自動車メーカーであるVWが前日比81%高、先週末比で5倍の暴騰を見せており、時価総額ではエクソンモービルを抜いて世界一の座に輝いたとは日経夕刊の記事です。

昨日のNYの株高は市場関係者のあいだでは、「ファンドの資金流失一巡」という記事も目を引きます。鵜呑みにすると売り圧力の減退は商品市場にも言えることで、国内では円相場の行方が焦点ということになります。もっともそう簡単に楽観視することにも抵抗を覚える日々の連続、はなし半分で聞いておきますか。

雑感

日経平均は後場一時押したものの、8,200円台(+589円高)で引けています。昨日の朝型7,000円台割れからは20%近い大幅な反発を見せています。ドル円相場の1分足を眺めていると日経平均との明らかな相関性が分かります。円高=輸出企業減益・円安=輸出企業増益というような簡単なものではないにしろ、そのようなシステムが組まれているトレードの存在を意識させられます。

現在の水準を千載一遇のチャンスとポジティブに捕らえる見方と、いやいや実体経済の悪化が鮮明化するのはまだまだこれから、株価5,000台・ドル円の70円台を見るだろうとのネガティブな見方も台頭しており、「触らぬ神に祟りなし」と嵐の過ぎ去るまでだんまりを決め込む向きと、投資家心理も十人十色というところでしょうか。

目先の注目は日本時間30日午前3時15分に、FOMCでの政策金利と声明文の発表があります。現状は1.5%の政策金利を0.5%引き下げ1.0%に引き下げは既に織り込んでいる状況、声明文での内容が注目されます。

今夜はGMの7-9月期の決算発表のようでしたが、発表は先送りにされたようです。昨日のニュースである米政府がGMの金融子会社支援も決算前に流され、しかも決算は先送りとなればなにかやばいように勘ぐるというもの、フォードモーターもカジノ王カーコリアン氏が撤退の報道、いよいよ最後の砦は政府頼みというところでしょうか。

金融危機に政府は70億ドルを投入、自動車メーカーの金融関連も広義に救済対象に入るとの事、日本でも公的資本注入ではカネボウやダイエーといったところを対象にしており、GM・フォード・クライスラーを救済することに不思議ないところです。


前場雑感

昨日は夕方以降ライブドアブログが不都合をきたし、更新できず仕舞いで終えてしまいました。システム故障で深夜復旧したようですが、引けの雑感を更新するには見合せとしました。

今朝7時にドル円は99円65銭に、先週末の欧州時間で90円80銭台をつけて僅かに4営業日目でこの動き、31日の日銀政策決定委員会では政策金利を0.25%引き下げ、0.25%に下げるという報道でのタイミング、FRBあたりへの委託介入(覆面)もあったのでは推測させられます。

今夜はFOMC(1.5%から1.0%に0.5%の引き下げか)、31日は日銀(0.5%から0.25%に)
、11月6日はECB理事会(4.25%からの引き下げ)世界的な利下げの協調体制となりそうです。日銀の介入だけでは100円台への円の軟化とは到底困難と思われ、再度の円高へのブレも考慮に入れる必要性もあるでしょう。

前場の日経平均は8,100円台に浮上、昨日の安値から1,000円強の反発、水準が水準だけに驚きではないものの、内外ともに株価の底入れは身確認の状況で今後も上下動の荒い動きが継続されそうです。

米政府は再建に苦しむGMの金融子会社にも支援の方針のようですが、クライスラーとの合併の後方支援のようです。昔「ビックスリー」今「デトロイトスリー」と揶揄され、米国のお荷物業界に成り下がった自動車メーカーの再建はいかに!

前場の自動車関連銘柄であるゴム・白金はそれぞれ寄り付きの急伸から急反落を強いられており、円安・商品全面高ムードで買った玉は既に水浸し状態、売り方とすればてぐすね引いて待ちに待った格好の売り場とされた模様です。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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