本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2006年11月

メタルとラバーを読む

こんばんは。

更新が遅くなりました。さてNY市場オープン時間ですが、円ドルは116円20銭前後と落ち着いた動きとなっています。ユーロドルは若干ドル安傾向となっています。

メタルは金で3ドル前後確り、白金も確り推移となっています。本日のNY市場は11月の最終営業日であり、ファンドの期限を迎える向きの決済もあるかと思われますが、今夜を乗り切ることによって、12月相場には期待できるものと思います。

ゴムは本日発表された生ゴム在庫は、約2,000トンの増加となっており、今後の納会に向けての現物事情はジャブジャブの状況といっても過言ではありません。本日の内部要因もかなり変化しており、明日以降は上値の重さが確認できるものと思います。12月納会にかけての戻り売り方針は変化なしの状況です。

霜月から師走となり、年内残すところ1ヵ月です。「終わりよければ全て良し」としたいものです。今後も皆さんのお役に立つべく、正確な情報提供を心がけてまいります。貴金属・ゴムの詳細は「最前線レポート」を参考にして下さい。

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前場雑感

貴金属は円安とドル建て相場の堅調から、若干確りとなっています。今週はNY金がドル相場に連動する程度で、小動きとなっておりますが、原油高への反応は限定的となっています。NY市場では月末を控えたファンドの益出しも見られており、12月から再度の資金流入を期待することになります。またドル安基調が継続されるのかどうかも、大きな変動要因となりますので要注目です。

本日は「穀物10年ぶりの高値」と題して、日経紙でも大きく取り上げられております。小麦・コーン・大豆と連鎖の上昇となっており、小麦のオーストラリアの原産、エタノール需要、大豆の作付け来年後減反といった見通しに、ファンド資金流入から上昇といった具合に、取り立てて珍しくはないものの、価格上昇から来年にはサラダ油の値上げも書かれており、日本の家計にも影響することとなります。

ゴムは本日で3営業日連続確りで、安値からは20円近い戻りとなっています。200円超えは売りたい値段なものの、新甫限月に入れた商社の買いヘッジの去就が、気に掛かるところですが、見極めどこを売るのか見定めてからとなります。

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朝一番情報

おはようございます。

円ドル相場は現在116円40銭前後ですいいしており、昨日3時半からは50銭前後の円安・ドル高となっています。本日の景気指標は7〜9月期のGDP改定値を+2.2%(速報+0.6%)を上方修正しております。10月の新築住宅販売件数は、3.2%減少の100万4,000戸としております。景気にとって強弱の材料となっており、先行きに対する不透明感が広がっております。ユーロがポジション調整からの利食い売りから、他通貨に対して強含んでいます。

原油は急騰しており、62.46ドル(+1.47)となっており、揉み合いから上に抜ける展開となっています。米北東部の気温低下予想や、OPEC総会(12月14日)での減産に加えて、石油在庫の予想外の減少を材料視しているようです。在庫統計は以下のようになっています。
API統計                        前週比
原油  3億3732万8000バレル   85万6000バレル減少
ガソリン2億0053万2000バレル  240万5000バレル減少
留出油 1億4076万2000バレル  349万3000バレル増加
ヒーティングオイル 6287万7000バレル  297万4000バレル増加
   
EIA統計                        前週比
原油    3億4080万バレル       30万バレル減少
ガソリン  2億0110万バレル       60万バレル減少
留出油   1億3280万バレル      100万バレル減少
ヒーティングオイル 5910万バレル      110万バレル減少

貴金属は全体に上値の重い展開となっています。原油高に追随する場面もありましたが、ドル高を嫌気した展開となっております。採算値は金変わらず・白金20円安・銀1円安・パラジウム10円安となります。


貴金属事情

今日も一日お疲れ様でした。

貴金属は銀がひとり奮起しているくらいで、金・白金は出来高もそれぞれ4万3千枚・2万8千枚と、最近の動きとしては振るわない状況で終えております。はETF上場時に「噂で買って事実で売る」ことに習って、15ドルから10ドルまで上場後は急反落となりましたが、その後時間をかけながらも、2/3戻りにあたる13ドル台後半までこぎつけております。その後の上昇の要因については、言うまでもなくETFという新たな需要の拡大が背景として挙げられます。

白金に付いても今月はETFの噂から暴騰・暴落が短期間のうちに行われており、ここに来て噂の後退局面から、当先の鞘も接近(逆鞘幅)してきており、正常な状況に戻りつつあるようです。白金についてはETF上場が、流通量からしても考え難く、業界の反対意見からしても困難と思われますし、一時のタイガーファンドの買占めによって、取引不能に陥ったパラジウムの二の舞となってもいけません。

しかしながら、今後はETFなしでも旺盛な需要先となる、自動車触媒需要は今後も拡大傾向にあり、十分にその穴を埋めることが考えられます。その意味ではJM社の価格予想上限1,200ドルは、知らず知らずに銀のように通過点となるものと考えております。最後に貴金属トリオの雄である““が黙っているはずもなく、最後は一番輝くのではないかと、楽観的に考えております。

先週は連休の谷間で「最前線レポート」を休ませていただきましたが、今週は明日予定通り完成送信としたいと考えています。会員以外の方も熱烈歓迎です。

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前場雑感

貴金属は銀の確りを除いては、前日の引け値からはやや弱含みで推移しております。前日比で大きく動かないためか、出来高は金・白金とも閑散症状となっています。白金は今月前半から大暴れしているのは周知の事実、銀は人知れずに5月以来の高値となっており、金がどのような場面で前面に出てくるのか、注目していきたいと思います。

円ドル相場は115円60銭台と、朝方より円高・ドル安となっています。ドルは円に対して売られているものの、ユーロに対しては殆ど動きが無いために、ドル建て貴金属の反応も限られたものになっています。

ゴムはファンドの乗り換え(買い方売り方共に)が活発となってきており、月末、月初特有の商いが付いております。先限は一時200円の大台に乗せており、戻りの強さをうかがわせております。ファンドの大量乗換えに乗じて、ディーラー等の向かう動きも見られ、活発な商いとなっていますが、相場は年内最後の売り場を模索中と見ております。どこで売るのかがポイントとなりそうです。

朝一番・パート2

原油は続伸しております。今週末から米北東部の寒気予想に加えて、12月14日のOPEC総会での追加減産といった、新味の無い材料から動いております。61ドルに近い水準は揉み合いで見れば上限付近ですが、状況によっては上に抜ける可能性も示唆しています。明日発表の在庫予想は、原油10万バレル減、留出油40万バレル減、ガソリンは50万バレル増となっており、在庫水準が揉み合いに終始するのか、上に抜けるのかの材料となりそうです。

貴金属はまちまちで推移しており、円換算は金で変わらず・白金−20〜30円・銀は9円高・パラは15円安となります。ドル安・原油高への反応は限定的となっていますが、金の取り組みの増加傾向(ファンド買い)と出来高が10万枚を2日連続越えており、人気化していく状況が読み取れます。

ゴムは昨日珍しく、先限中心に商社買いの大衆売りの構図となりました。売り方商社も若干の戻り賛成と思われます。戻りの想定は先限200円60銭となります。あわてず、じっくり戻り高値を売ることを、心がけて行きたいと思います。戻り賛成だからと言って、あや戻りを期待しての買いは控えるべきと思います。

朝一番情報

おはようございます。

円ドル相場は116円10銭台で推移しており、昨日の3時半からは10銭弱の小動きとなっています。本日は米景気指標の悪化と、FRB議長のインフレ懸念発言から、ドル円は小康状態となっています。米耐久財受注は−8.3%、米消費者信頼感指数は102.9ポイントへ低下、中古住宅販売件数は+0.5%となっています。円ドルこそ小動きとなっていますが、ユーロは全面高様相となっており、対円では153円台と市場最高値を更新し、対ドルでも1.3198ドル(前日は1.3132)と強含んでいます。

ブルームバーグ・ニュースによると、バーナンキFRB議長は、米経済は来年には潜在能力水準に向けて拡大する見込みで、インフレ率の低下に至らなければ「とりわけ大きな問題」となろうとの見解を示しています。同議長は講演用に準備した原稿で、「来四半期は、経済成長率はトレンドを下回るものの、来年中には潜在成長率と概ね一致する水準に戻る見込みだ」と指摘しており、さらに、「現在のインフレ水準を考慮すると、インフレが予想通り緩和しない場合にはとりわけ大きな問題になろう」としております。

来月7日のECB理事会では、利上げの可能性は濃厚であり、金利差からユーロ を買い、利上げ打ち止め観測されるドルに対して有利と見られています。また、別の観点から見れば中国・ロシア・中東等の中央銀行の外貨持分の分散面からも、最有力保有視される通貨はユーロであり、ドル安傾向が続く可能性が強まるものと思われます。また、これら諸国が金保有にも積極的な意思を示しており、今後の保有状況が注目されます。

時間の関係で個々の銘柄については後ほど更新予定です。今日も頑張って参りましょう。

大引け雑感

今日も一日お疲れ様でした。

貴金属は全般に安寄りした後、保合い圏で引けております。ここ数日はドル相場に影響を受けておりますが、円ドル116円を挟んで小動きとなったために、決め手に欠ける展開を一日強いられたかたちとなりました。NY金は640ドル台に乗せており、次のターゲットは650ドルとなりますが、ドル安等の支援材料が欲しいところですね。

ゴムは本日も前場安から後場確りとなっており、腰の据わらない売り方が浮き足立つ状況から、買戻しや新規買いが見られますが、体勢の流れに変化は無いものと考えております。昨日・今日と2日間のもどりから、底入れと早とちりしないように願います。産地ではゴム生産国連合の価格維持に向けた動きも多少あるようですが、産地の現物事情は買い手市場にあり、買い方は当用買いに徹しており、産地在庫は十分であることをお忘れなく。しかしながら本日の売買内容は、大衆店の売りに対して、商社機関店の買いと少し気になる手口となっています・・・・。

穀物は大豆が若干だれ気味となっていますが、コーンは先限中心に買い気の強い相場となっています。昨日の夜間が確りから制限高となりましたが、今朝入電の本セッションはむしろ夜間比ではかなり安く、プラスは無いでしょうと思いながらも、強い相場に向かうことも出来ずというところでしょうか。買い方ペースがどこまで続くのか、判れば苦労しないのが相場ですが、逆鞘が順鞘に変化してきていることは、調整を匂わすようにも見えてきます。とは言え東穀コーンは上場来の高値更新中でもあり、逆らうことも出来ずに見守るということになります。

白金の魅力と危うさ

白金の当先のサヤが縮小傾向にあり、僅かに40円前後となっています。今朝のスポットは1,140ドルで入電しており、単純換算は150円安の暴落となっていましたが、TOCOMスタート時には20ドル強戻して、暴落を免れたことになります。最近の暴騰と暴落からリースレートも、大幅に上下動しましたが、本日の暴落もリースレートの正常化から、現物を手放す動きから急落したものと思われます。

市場規模が年間流量で200トン規模ですから、金の1/10程度ということもあり、少しまとまった量の売買からでもリースレートを大きく左右させます。ここにきて当先の鞘の接近から、一連の騒動も徐々に落ち着きつつあるようです。今後も現物移動から上下動を繰り返すようであれば、上場商品としての的確性が問われることになり、今回の騒動を起こした連中の鎮静化を求めずにはいられない状況です。

パラジウムがタイガーファンドの買占めという現象から、一時凍結されたことを教訓とすべきであり、白金まで同じ道を歩ませないで頂きたいものです。また、実需の最大は自動車メーカーの触媒需要であり、価格の乱高下にはパラジウムにシフト(ロシアが主産地)できない事情もあり、その意味では白金市場の安定供給を望むことになります。「投機家のおもちゃ」とならないことを祈るばかりです。

理由無き反抗のゴム

昨日のゴムは他銘柄に連れ高となり、思わぬ戻りを見せていますが、如何せん産地相場は付いて来ません。産地と比較して割高を買ったために、昨日は改めて商社のヘッジ売りが見られました。ここ最近の下げの連続から、若干戻しても良い水準にあったことも事実ですが、ムードが優先し採算度外視はいただけません。今後は更なる荷物の呼び込みから、上値の重い展開に逆戻りすることが考えられ、くれぐれも値頃の買いは控えるべきと考えております。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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