本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

小売り予想外の好調も、大幅利下げ期待は継続!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は小幅まちまちな展開、ダウ平均は4万1606ドル(−15)に5日ぶりに小反落して引け、一方で、ナスダック指数は1万7628(+35)に反発、S&P500市場も5631(+1)に小幅続伸して引けています。本日は8月の小売売上高が発表されましたが、事前予想を上回る底堅い消費が確認されたことから、一部にはFOMCでの大幅利下げに対して悲観する見方もでたようです。但し、フェドウォッチは0.5%の大幅利下げを65%織り込み、利下げ幅見通しには影響しないとの見方が優勢のようです。FOMCは日本時間明日の午前3時発表(今回は金利見通しのドット・チャート有り)、その後3時半寄り議長会見の予定です。

為替市場ではドル買い優勢の展開、週明けに一時140円を割り込んだドル円は一時142円40銭までドルを買い戻す動きとなり、現在は141円95銭前後で推移中です。ユーロは1.112ドルに続伸し堅調に推移、ドル指数は前日の100.7 から100.9ポイントに反発しています。米10年債利回りは同3.618%から3.647%に上昇しています。明日の利下げ幅や、ドット・チャートによりドル金利やドル相場の展開を測ることになります。

【石油市況】
原油は71.19ドル(+1.10)に続伸して引け、明日のFOMCによる利下げ期待の広がりや、レバノンの武装組織ヒズボラでポケベルの爆発により、300人規模の死傷者が出たとの報道に、ヒズボラとイスラエルの戦闘の激化が材料視されています。

【貴金属市況】
週末に2600ドルに乗せた金はNY時間に入り小売売上高が予想外に好調を示したことから軟化、節目の2600ドルを割り込み2592.4ドル(−16.5)に続落して大台を割り込んで引けています。金融市場全般では利下げ幅を0.5%見込んでいますが、金市場の動きから大幅利下げにはまだ疑心暗鬼と見られる反応でした。本日の円換算は11790円前後になります。

フェドウォッチは0.5%利下げを60%織り込む!

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場はまちまちな展開、ダウ平均は4万1622ドル(+228)に続伸して8月末以来の史上最高値を更新、一方で、ナスダック指数は1万7592(−91)と半導体株の下げに反落、S&P500市場は5633(+7)に小幅に続伸して引けています。FOMCは今週17・18日の両日に開かれ、開催が接近するにつれて利下げ幅が0.25%から0.50%への期待が高まり、フェドウォッチでは0.50%利下げの確率は60%まで上昇しています。また、民主党上院議員3名がFRBに対して0.75%利下げを要求していることがニュースとなっています。

為替市場ではドル売りが継続して、16日の欧州時間では一時昨年7月以来の139円50銭台まで円高が進行、その後はややドルは持ち直し現在140円75銭前後で推移、ユーロも1.112ドル台まで続伸し、ドル指数は週末の101.1から100.7ポイントに続伸し、米10年債利回りは同3.65%から3.61%に低下しています。インフレの鈍化傾向(物価安定)が進む中で、雇用のピークアウトを示す数値(最大雇用)が相次ぎ、中銀の目的である最大雇用が脅かされる状況に利下げ幅を巡りFRBは難しい選択を迫られる状況です。

【石油市況】
原油相場は70.09ドル(+1.44)に反発して引け、利下げ幅を巡る思惑が交錯して一部に0.50%利下げの可能性を指摘しているようで、原油相場にはプラス要因として作用しているようです。

【貴金属市況】
金は週末に節目の2600ドル台に乗せて史上最高値を更新、週明けもアジア時間には一時2617.4ドルと一時約定高値を更新、その後も高値保ち合いに推移してNY入り後はNY連銀製造業景況指数が事前予想を大きく上回り、金も利益確定の売り物に押される展開となり2608.9ドル(−1.8)に小反落して引けています。本日の円換算は11730円前後になります。

今週はFOMC&日銀会合の金融ウィーク!

おはようございます

「敬老の日」の休日ですが、本日の祝日取引は休場です。週末はNY連銀総裁の利下げ幅に関するハト派発言を受けて、今週のFOMCでの0.5%利下げへの期待が広がる反応を示すリスク選好の金融市場でした。雇用情勢の失速が続くと後々FRBの利下げ対応の遅れや利下げを非難する声も上がるだけに、FRBは利下げ幅を0.25%にとどめるのか、或いは0.50%に拡大するのか今週は難しい舵取りを強いられることになりそうです。FOMCは日本時間19日(木)午前3時に発表され、今回は金利の先行きをメンバーのドット・チャートでも確認できます。また、3時半からのパウエル議長の会見も注目されます。

一方で、日銀の金融政策決定会合も20日(金)に開かれます。7月末の利上げはサプライズとなり、株価急落と急速な円安是正の動きとなりました。金融の正常化の旗印のもと、金利の有る政策に移行した日銀に対して、早すぎる利上げに市場が警鐘を鳴らす場面もあり、副総裁の火消し発言も見られましたが、総裁の追加の利上げ意欲は強く、この12月にも追加利上げに動きとも言われています。当サイトでも指摘したように利上げによって、金融機関が日銀の当座預金に預けている金額は500兆円を超えることから×0.25%=1兆2500億円にも上る利払い金が金融機関に濡れ手に粟のように手に入り、金融機関をのみ潤わすことになります。一方で、個人の住宅ローン金利の負担増や、中小企業の借り入れコストの上昇は必至、自動車等の輸出産業にも少なからぬ収益減の影響が考えられます。また、円高によるインバウンド消費への影響も懸念されます。

元々、日銀の2025年インフレ見通しは今年よりも下がることを日銀のサイトでも公表していることから、利上げの大義名分がどこにあるのか疑わしいばかりで、拙速な利上げは日本経済の立ち直りにとってマイナスとなることが明らかではないでしょうか。自民総裁選のただなかで、次期総裁(新首相)の経済政策への影響もあり、今回は追加利上げへの強い意欲は封印されるとの見方もありますが、植田総裁の発言に注目が集まります。(あくまでも筆者個人の主観です)

良い休日をお過ごしください!

大幅利下げに期待感広がる!

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は3市場揃って続伸して引けています。ダウ平均は4万1393ドル(+297)に、ナスダック指数は1万7683(+114)に、S&P500市場も5626(+30.1)に続伸して引けています。この日に注目されたミシガン大学消費者信頼感指数は前月実績67.9、事前予想68.2に対し、結果は69.0と予想を上回り消費者マインドの堅調が維持される内容に、一時下押す場面が見られたものの、売り一巡後のその後は利下げ期待に堅調を維持して引けています。FRBのナンバー3の位置にあるNY連銀ダドリー総裁がシンガポールの会合で0.50%利下げする「強い根拠がある」と発言し、前日までのフェドウッチで28%の確率が45%に上昇し株価上昇を後押ししています。FRBが迷っているのは、今後の雇用情勢の更なる悪化が続くようであれば、利下げの遅れが後々批判を浴びることになることから、来週のFOMCでは利下げ幅を巡る議論が活発となるものと思われ、市場の利下げ幅を巡る思惑にも揺れる展開が予想されます。

為替市場ではドル売りが優勢となり、ドル円は一時140円30銭前後に円高に振れ、その後は幾分落ち着きを取り戻すも140円75銭前後で取引終了、ユーロも一時1.110どるまで上昇し1.107ドル前後で終了、ドル指数は前日の101.2から101.1に続落して引けています。来週は17・18日にFOMC,そして週末の20日に日銀会合が控えます。政策金利の据え置きはすでに織り込んでいるものと思いますが、植田総裁の会見内容で利上げへの意欲的な発言があれば、一段の円高の可能性もあり注目されます。最も、自民党の総裁選を控えて金利の行方に関する発言は控えるとの見方もあるようです。米10年債利回りは同3.68%から3.65%に低下しています。

【石油市況】
原油は消費者信頼感指数が事前予想を上回り、先行きの景気への悲観色が後退し一時70ドル台を回復する場面も見られましたが、連騰の後のポジション調整もあり軟化し68.65ドル(−0.82)に反落して引けています。株価続伸のリスクオンの動きがあったものの、原油市況には戻り売り人気の基調が継続しているようです。

【貴金属市況】
前日に史上最高値を更新した金は、この日は勢いもあり節目の2600ドル台を突破しました。NY時間では予想を上回った消費者信頼感指数に下押す場面が見られましたが、ドル安や長期金利の低下が上昇を後押しして2610.7ドル(+30.1)に続伸して引けています。7月、8月と増加に転じた金最大ETF・SPDR(スパイダー・ゴールド)は今週は再び増加に転じる動きとなり、先物相場の上昇を支える展開となっています。一方で、我らが円建て金は円高に押される展開が続いていますが、今週はドル建ての上昇に支えられて安値から300円余り反発し、円換算値は11710円前後になります。

16日(敬老の日)の祝日取引は休場となります。良い週末をお過ごしください!

来週のFOMCは0.25%引き下げが大勢!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は3市場揃って続伸して引け、ダウ平均は4万1096ドル(+235)に、ナスダック指数は1万7569(+174)に、S&P500市場も5595(+41)に続伸しています。来週のFOMCを前にECBが政策金利を3.5%に予想通りに0.25%引き下げました。前日の米CPIではコア指数がやや上振れして利下げ幅は0.25%との見方が優勢となり、本日のPPI(生産者物価指数)もほぼ事前予想通りとなり、市場ではほぼ0.25%引き下げを織り込み、それ以降のFOMCでも継続的に利下げが行われるものと推測され、市場では段階的な利下げに安心感が広まっているようです。

為替市場ではドル売りが優勢の展開となり、ドル円は141円80銭前後で推移、ユーロも1.107ドル前後に上昇し、ドル指数は前日の101.7から101.2ポイントに反落しています。米10年債利回りは同3.66%から3.68%に小幅に上昇しています。来週0.25%引き下げとなると次回以降の利下げ幅が気がかりなところ、これは今後の物価や雇用の指標如何ということになりそうです。

【石油市況】
原油は68.97ドル(+1.66)に続伸して引け、このところ60ドル台中盤までの下落に対して行き過ぎた下落に対するリバウンド的な自律反発となっています。株価が続伸するリスクオン相場も上昇に弾みをつけているようです。

【貴金属市況】
前日に小反落し金は、アジアから欧州時間は小幅保ち合いに終始し、米国時間入り以後はPPI(生産者物価指数)がほぼ事前予想の範囲に収まったことや、新規失業保険申請件数が3週ぶりに増加に転じことから、来週のFOMCでの利下げがほぼ確実されることから上昇に転じて2580.6ドル(+38.2)に急反発し、史上最高値を更新して引けています。本日の円換算は11700円前後になります。

CPIは利下げ幅縮小を示唆!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は朝方発表されたCPI(消費者物価指数)前月比のコア指数が事前予想を上回り、来週のFOMCでの利下げ幅が0.25%見通しに縮小したことから、序盤はダウ平均で700ドルを超える急落に見舞われたものの、その後はハイテク株に買いが入り徐々に戻り基調を取り戻して上昇する展開となりました。ダウ平均は4万0861ドル(+124)に反発し、ナスダック指数は1万7395(+369)に、S&P500市場も5554(+58)に続伸して引けています。因みに半導体大手エヌビディア株は8%上昇しています。CPIは総合が前月実績2.9%、事前予想2.6%、結果は2.5%に、コア指数は同3.2%、3.2%、結果は3.2%とほぼ予想通りの結果となりました。一方で、コア指数の対前月比が同0.2%、0.2%、結果0.3%に上昇し、住宅費の上昇が予想以上の上昇をもたらせたことに、市場の利下げ幅期待がやや萎む状況となり、0.5%利下げの可能性は3割前後に低下した模様です。トランプvsハリスの両大統領候補の討論会はハリス優勢と伝えるメディアは多いようですが、支持率への影響は限定的と見られていて、今後も拮抗した状態が続く見通しから、市場の不安定な要素として影響が続くことが予想されます。

為替相場はドル円は142円25銭前後で推移、昨日は日銀中川審議委員が追加の利上げを示唆するタカ派発言から一時140円70銭台まで東京時間で円高が進行、米国時間に入りCPI発表直後に一時ドル高に振れるもドル円は142円50銭前後でいっぱいとなり、ドル買い動きは限定的なものとなりました。ユーロは1.101ドル前後とほぼ横ばい推移、本日はECB理事会が開かれ一段の利下げが予想されていることから、為替市場ではほぼ織り込み済みといったところでしょうか。ドル指数は前日の101.6から101.7ポイントに小幅に上昇し、米10年債利回りは同3.64%から3.66%に小幅に上昇しています。

【石油市況】
原油は67.31ドル(+1.56)に反発して引け、特段に上昇要因が新たに発生するものはなかったものの、前日に年初来安値を更新したことから下値警戒感もありショートカバー(売り方の買い戻し)を誘う内部要因での値動きと見られています。

【貴金属市況】
今週に入り連騰していた金は、アジア時間は長期金利の低下を受けて続伸し一時2558.0ドルまで値を伸ばす場面も見られました。その後NY時間ではCPIコア指数が事前予想を上回る内容から、利下げ幅の縮小見通しから長期金利の上昇とドル高の動きを嫌気して下落に転じ2542.4ドル(−0.7)に小反落して引けています。本日の円換算は11540円前後になります。

本日トランプvsハリスの討論会!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は高安まちまちな展開、ダウ平均は4万0736ドル(−92)に反落し、ナスダック指数は1万7025(+141)に、S&P500市場も5495(+37)に続伸して引けています。原油相場の下落や、金融株が下落し、ハイテク中心のナスダック指数は長期金利の低下を追い風とする展開でした。本日のCPIの発表によるインフレの鈍化傾向を見極めたいとの動きもあり、また、トランプvsハリスの討論会(日本時間本日午前10時から)での経済政策も注目されています。

為替はドル高・円高の流れが継続し、ドル円は142円40銭前後で推移、ユーロは1.102ドル前後、ドル指数は前日の101.5から101.6ポイントに小幅に続伸し、米10年債利回りは同3.70%から3.64%にさらに低下しています。

【石油市況】
前日はメキシコ湾に接近する熱帯性低気圧に反応を示し、原油は久しぶりに反発しましたが、本日は中国の8月の貿易輸入量の減少や、米国市場の先行きの需要減速懸念から下落し65.75ドル(−2.96)に急反落して引け、水準的には1年半ぶりの安値水準に陥っています。OPECの2024年需要見通しは日量8万バレル下方修正されました。一方で、米エネルギー情報局(IEA)は、20万バレルの上方修正と対照的な内容となっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間は幾分軟調に推移し、米国時間入り後は長期金利の低下を手掛かりに上昇に転じて2543.1ドル(+10.4)に続伸して引けています。今週はCPI等の物価指標の発表を控えることや、来週のFOMCでの利下げ幅を巡る思惑が交錯しています。本日の円換算は11560円前後になります。

過剰な悲観視を反省!

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は3市場揃って反発に転じ、ダウ平均は4万0829ドル(+484)に、ナスダック指数は1万6884(+193)に、S&P500市場も5471(+62)に反発して引けています。特段の景気指標の発表等はありませんが、週末の雇用統計を悲観視し過ぎた反動高といった印象でしょうか。来週のFOMCでの利下げ幅を巡り0.25%&0.50%の議論は続くものの、利下げ開始そのものは株式市場は追い風となると再認識する反応となりました。

為替市場では週末に一時141円台まで上昇したドル円は、株安が後退した反動から欧州時間に一時143円80銭近辺まで上昇(円は反発)し、その後は再び円買い優勢に現在142円85銭前後で推移、ユーロは1.103ドル前後に続落し、ドル指数は週末の101.1から101.5ポイントに続伸しています。米10年債利回りは同3.71%から3.70%に小幅に下落しています。今週は11日以降のCPIやPPI,更に消費者信頼感指数等が注目されます。

【石油市況】
原油は68.71ドル(+1.04)に6日ぶりに反発して引け、このところの下落に対するリバウンド的な戻りや、株価反発に支えられる展開に反発しています。一方で、熱帯性暴風雨「フランシーヌ」がメキシコ湾に向けて発達しハリケーンに成長する可能性も指摘されています。.

【貴金属市況】
週末は株安によるリスク回避の動きに連れて、金にも利益確定の売り物に押される軟化相場でしたが、週明けは株価反発に伴い金も戻り基調の展開となり2532.7ドル(+8.1)に反発して引けています。欧米中銀の利下げ観測の動きは今後も金相場の下支え要因になるものと思われ、引き続き高値圏での値動きが想定されます。本日の円換算は12560円前後になります。

市場は0.5%の利下げ期待!

おはようございます

9月に入り民間雇用統計&JOLTS(求人件数)&雇用統計と相次いで発表され、雇用の鈍化傾向が一段と鮮明となり、今月のFOMCでの利下げはほぼ既成事実化しつつあります。一方で、利下げ幅を巡り市場ではパウエル議長は0.5%引き下げに積極的とも伝えられていますが、他のメンバーは大幅利下げには消極的とも伝えられています。

先週末は利下げ幅0.25%では不十分との見方に、株価が下落するリスク回避の動きでした。来週に迫ったFOMCまでは利下げ幅を巡る思惑が交錯することになります。今週は11日にCPI(消費者物価指数)、12日にPPI(生産者物価指数)、そして13日に消費者信頼感指数等の重要指標が目白押しとなります。欧州では12日にECB理事会(利下げ予想)があり、また、政治イベントでは10日(日本時間11日午前11時)にハリス・トランプ両氏の討論会も開かれます。国内でも自民党総裁選の候補が12日に出そろうことになります。

今週もよろしくお願いします!

FOMCまでは利下げ幅巡る思惑続く!

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は揃って下落して引けました。ダウ平均は3万0345ドル(−410)に続落し、ナスダック指数は1万6690(−436)に反落、S&P500市場も5408(−94)に続落して引け、週間でも下げ幅は大きなものとなりました。典型は今年の花形銘柄でもある半導体大手エヌビディアは、この1週間で14%下落し時価総額を大きく削っています。今週はJOLTS(求人件数)やADP民間雇用統計で雇用の悪化傾向が再認識されて本日の雇用統計発表を迎えました。非農業部門の雇用者数は前月実績の11.4万人、事前予想16.5万人に対して結果は14.2万人に減速、さらに6・7月分もそれぞれ下方修正され3か月平均は10万人を割り込みました。雇用情勢の悪化=米景気の減速懸念という公式通り悲観売りを呼び込んでいるようです。この日はFRBウォラー理事や、NY連銀ウィリアムズ総裁が相次いで利下げを支持する発言から、今月の17・18日のFOMCでの利下げは確実視されていますが、金利の先行きを読むフェド・ウォッチでは0.25%の利下げ確率が半分以上で、大幅利下げは11月FOMC以降となる見方が優勢のようです。

為替市場では雇用統計発表直後に大荒れの展開のなりましたが、ドル売り・円買い優勢の展開に一時141円70銭台まで下落(円は上昇)してほぼ1か月ぶりの円高水準となり、週の終わりも142円25銭前後で取引を終了しています。逆にユーロは1.108ドルに反落し、ドル指数は前日の101.0から101.1ポイントに反発しています。今週は日銀の審議委員がタカ派発言し、日銀の根強い金融の正常化(利上げ)意識の高まりを再認識させる場面も見られました。米10年債利回りは同3.72%から3.71%に小幅に低下しました。来週は11日にCPI,そして翌日12日にPPIとインフレ指標が発表され、再来週のFOMCを迎えることになり、まだ利下げ幅0.50%の可能性も残すことから利下げ幅を巡る思惑で引き続き市場は不安定な展開が予想されます。

【石油市況】
原油は67.72ドル(−1.48)に5日続落して引け、雇用情勢の悪化が今後の原油需要の低調を意識させる見方が広がっています。また、大手金融機関の原油の価格見通しの下方修正も弱気の背景にあるようで、OPECプラスの減産枠の縮小の先送りも下支えの効果は限定的なものとなっています。

【貴金属市況】
金はアジア時間から概ね堅調に推移し、米国時間入り後の雇用統計発表直後に続伸して本日の示現も、その後は金融市場では幅広くリスク回避の動きが続き、金にも換金売りが入り軟化し2524.6ドル(−18.5)に反落し、前日の上昇分をほぼ吐き出して引けています。利下げによる長期金利の低下は金には大勢追い風となりますが、株価下落によるリスク回避から高値圏の足ふみ状態が続いています。週明けの円換算値は円高加味して11460円前後になります。

良い週末をお過ごしください!
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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